茨木のり子のレビュー一覧

  • 自分の感受性くらい

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    ユーモアありつつ批判的でもありつつ軽やかで、等身大の詩。

    自分の感受性くらいが1番グッときた。

    ところどころ泣きそうになれるのがすごい。涙腺

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    2026年10月03日
  • 歳月

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    著者が配偶者に先立たれてから書き残した詩。照れくさいからと、自身の死後に発表されるよう準備を整えていたそう。つまりこれは完全にプライベートなラブレターのようなもの。そんなものを読んでもいいのか、とどこか厳粛な、背筋の伸びるような思いで読み始める。

    本来詩集って一気読みするものではないのかもしれない。けれど、ページをめくる手が止まらず、おまけに冒頭から涙も止まらず。美術展の展示を回るように余韻を味わいながら次の詩へ。漂う喪失感、切実、純真、気丈、寂寥、思慕、いわずもがな愛情。生活。日常。

    「最後の晩餐」があまりに切ない。挙げ出したらキリがないけれど、「月の光」「駅」「蝉しぐれ」「モーツァルト」「殺し文句」「ひとり暮し」「なれる」「歳月」……とてもよかった。

    埋められないものを無理に埋めようとせず、時間の経過とともに受け止めていく。ああそうだったのね、と悟っていくような。

    表紙をめくると1ページ目に夫婦2人が写った写真。この写真そのものが、なんだか“歳月”よなあと感じさせる。


    茨木のり子さん生誕100年記念で、ミナペルホネンの特別カバーが登場したのに合わせて、以前から気になっていた『歳月』を購入。ほか2冊も。

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    2026年09月22日
  • 自分の感受性くらい

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    表題作の「自分の感受性くらい」はさることながら、すべての詩が鮮烈で衝撃的だった。「四海波静」「殴る」が特に良かった。解説は伊藤比呂美さん。大変良かったです。

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    2026年08月20日
  • 詩のこころを読む

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    「あらためて私の好きな詩を、ためつすがめつ眺めてみよう、なぜ好きか、なぜ良いか、なぜ私のたからものなのか、それをできるかぎり検証してみよう、大事なコレクションのよってきたるところを、情熱こめてるる語ろう」

    この「はじめに」がすごく好き。大学生の頃この文章に出会って、自分も好きな本について記録していきたいなと思ったのを覚えている。一時期は好きな詩を貯めていたりもしたなあ。やめちゃったけど、またやりたい。

    司書になって再読した。茨木のり子さんが選んだいろんな詩やその鑑賞を改めて読むのは楽しかった。ああ、すてきだなあとうっとりする詩もあれば、身につまされるような詩もあり、ちがう見方を提示してくれる詩にも出会った。癒され、叱咤され、気づかされた。小学生に紹介したいと思える詩もあった。「練習問題」とか。

    「自分の思いを深く掘り下げてゆくと、井戸を掘るように掘り下げてゆくと、地下を流れる共通の水脈にぶちあたるように、全体に通じる普遍性に達します。」

    は、初めて読んだときから忘れられない言葉で、子どもの本を評価するときの一つの大切な軸なんだろうと思う。

    全体を通して強く思ったのは、この詩人たちのように、自分の感受性をちゃんと守っていきたいということだった。

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    2026年08月04日
  • 自分の感受性くらい

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    2026.06.14

    自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ

    青年…暗鬱な青年と富士と夕陽の美しさの対比、そして青年に過去の自分を重ねるのが綺麗で好きです。二昔前の自分と重ねるのも、まだ2段階は成長があるら暗示のようで良いと感じました。季節の移り変わりを太陽の沈む位置で表現するのも素敵ですね。

    木の実…残酷で辛い現実を自分ごととして捉えた途端、その先の言葉が出てこなくなる。続く言葉を絶句する、という言葉で残酷さを表現するのが秀逸だと感じました。

    鍵…探し出せなかった大切な鍵の存在を通して、すれ違いや失敗に寄り添ってもらえたような気がします。鍵は見つけられなかったけど、ちゃんと当時の全力で向き合ったんだと自分を労ってあげたいです。

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    2026年06月15日
  • 詩のこころを読む

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    すごく美味しいものをちょっとずつ食べているような感じで読んだ 石垣りん「くらし」に今の自分を重ね合わせた
    多感な時期に読みたかった

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    2026年06月06日
  • 詩のこころを読む

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    Audibleにて
    詩人による詩の解釈は洞察が深く、解説文さえ詩のようだった。
    一度の聴取では具体的なフレーズは覚えられなかったが、確実に感受性が涵養された気がする。

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    2026年04月08日
  • 自分の感受性くらい

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    茨木のり子は、歯に着せぬ表現、力強さとしなやかさが共存する人間性、着眼点、表現、どれも本当に素晴らしいです。性別関係なく、人生や人間の本質に迫る彼女の生き方や文章に惹かれるのがわかります。時代背景からは、日本の物質的な豊かさではなく、精神の豊かさに溢れ、古き良き日本も感じます。自分も心の感受性アンテナをしっかり立てた人生を歩みたいと思わせてくれます。大好きな随筆。

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    2026年03月30日
  • 詩のこころを読む

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    詩のこころを読むのは大変なことです。作者の優しい言葉と丁寧な介添によって、私の未熟な目には読みにくい文章の羅列に映ったその詩を見事、鮮明に立ち上がらせその豊かな情操に胸を打たれた。

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    2026年03月26日
  • 自分の感受性くらい

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    主張が強くてまっすぐで、心にスッと入ってくる。こんな詩は初めて。
    恥ずかしながら先日、ちひろ美術館での企画展でようやく茨木のり子さんのことを知った。展示されていた数篇の詩に魅了されてしまった。短い言葉で心を掴むって本当にすごい。

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    2026年01月25日
  • 自分の感受性くらい

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    いつも食事と食品と衣類しか買わないショッピングモールで、珍しく時間があって書店に入り、いつもは詩集なんて手に取らないのに「そういえば、高校の時『詩のこころを読む』を現国でやったな」と思いつつ、手に取って読んでみた。
    見事に忘却の彼方だったが、私が自分に対して言いたかったのはこのことだったと思い出した。
    いつもならポイントカードのある書店でしか買わないのに、ためらわずに購入して帰りの電車で読み返した。
    そこまで感銘を受けているのに、現実の自分は「ばかものだも~ん」と開き直る、おばちゃんだが、心にこの詩を持っておきたいと思う。

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    2026年01月23日
  • 詩のこころを読む

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    セレクトされてる詩の一つ一つが もちろん 初見であり 強烈でもあるのだが、 平場の文自体がとてつもなく詩的。人間の一生を順に並べて章立てしている構成も素敵だし 何よりも章のタイトルが素晴らしい。谷川俊太郎 が セレクトした詩集 も 読んでみたいものだが それより先に エッセイを漁ってみようと思う。

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    2026年01月05日
  • 歳月

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    亡き夫への寂寥と悲哀、深い愛情を綴った詩集。
    美しき日本語で描かれる恋の物語。

    本はデジタルより紙派なんだけど、詩の終わりの余白がさらにこの詩集を美しくしているように感じる。
    ひとつひとつに余韻がある。

    交合のことも書かれていたりしてけっこう赤裸々なのに、それさえも愛らしく感じる詩集だった。

    『月の光』がすごく好き。

    それにしても…女にここまで書かせるなんて、一体どれだけ素敵な夫だったんだろう。
    自分もこんなふうに夫婦生活を送りたいなあ。

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    2025年12月28日
  • 詩のこころを読む

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    詩の入門書としてまず読みたい。詩とは何かという問いに分かりやすく答えてくれるているような。例に出されている詩が本当に素晴らしく、何度でも読みたいし子供にも大人にもお薦めしたい。

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    2025年11月06日
  • 詩のこころを読む

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    茨木のり子自身の詩は書かれていないものの、多くの詩人の詩を自分で解説したものである。したがって、詩の入門書としては最適であり、これらの詩で気に入ったら改めてその詩人の詩集を読むことができる。

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    2025年11月03日
  • 自分の感受性くらい

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    ## 感想

    『自分の感受性くらい』の厳しくも優しい言葉が好きだ。

    「人のせいにするな。」

    そんなメッセージを感じる。

    この詩を読んで、最近読んだ三宅香帆さんの『好きを言語化する技術』に書かれていたことを思い出した。

    「自分が見て良い!と思ったものは、他人の感想を知る前に書き出そう」というもの。

    人は他人に影響を受けやすい。

    自分が映画を観て素晴らしいと思い、Xで調べてみたら、どうも否定的なレビューが目につく。

    「自分のセンスが悪いのかな…」と不安になる。

    それに近しいことが、色々なジャンルである。

    私は幸いあまり他人を気にしない性格だから、それほどダメージは受けないが、人によっては辛いものと思う。

    好きなものを好きでい続け、好きだと言えることは、案外難しいのかもしれない。

    また、私は『ダンダダン』という漫画が好きなのだが、その中に坂田金太という、SFロボットが大好きなキャラクターが出てくる。

    金太は「高校生にもなってロボット好きとかダセー」と同級生からからかわれるが、「好きで何が悪い!」と内心思い続け、その想いが活躍する瞬間が来る。

    何かを好きだというエネルギーはとても大きい。

    茨木のり子さんの言う「自分の感受性を守れ」というのは、「自分を保て」と言える。

    自分をしっかり保って、流れの激しい世間に飲み込まれないように、自分の足で立つ。

    そうあれるように、これからも自分の幹を太くしていきたいものと思う。

    ## メモ

    ### 自分の感受性くらい

    ぱさぱさに乾いてゆく心を

    ひとのせいにはするな

    みずから水やりを怠っておいて

    気難しくなってきたのを

    友人のせいにはするな

    しなやかさを失ったのはどちらなのか

    苛立つのを

    近親のせいにはするな

    なにもかも下手だったのはわたくし

    初心消えかかるのを

    暮しのせいにはするな

    そもそもがひよわな志にすぎなかった

    駄目なことの一切を

    時代のせいにはするな

    わずかに光る尊厳の放棄

    自分の感受性くらい

    自分で守れ

    ばかものよ

    ### 夏の声

    いくじなしのむうちゃん!

    という声

    しぱしぱと目覚れば

    時計は午前の一時である

    赤ん坊の泣き声は

    ひよひよ ひいひい

    はかなくせつない

    家の前の坂道を

    行ったり来たりして

    いくじなしのむうちゃん!

    いくじなしのむうちゃん!

    いくじなしのむうちゃん!

    子守唄のように続くそれは

    澄んでいて綺麗

    若い母の困惑といとおしさとが

    入り混っていて

    へんに艶かしくもある

    〈いくじなし〉と〈むうちゃん〉は

    ぴったり結合

    ぬきさしならず

    それゆえポエチカルでもあるのだが

    やがて彼

    母の薫陶よろしきを得て

    意気地の男になるんだろうか

    熱帯夜のつづく日本の夏はおとなだって音をあげる

    着て寝たものもいつのまにやらどこへやらと消えうせて

    団扇一本 はたり はたり

    むうちゃんや!

    いくじなしはいくじなしのままでいいの

    泣きたきゃ泣けよ

    意気地なしの勁さを貫くことのほうが

    この国でははるかに難しいんだから

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    2025年10月04日
  • 詩のこころを読む

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    ネタバレ

    好きなバンドのボーカルがオススメしてたから読んだ
    以下好きだった詩とか茨木さんの言葉とか


    賭け(黒田三郎)
    “馬鹿さ加減が ちょうど僕と同じ位で 貧乏でお天気屋で 強情で”
    “毒舌を吐き散らす 唇の両側に深いえくぼ”

    僕はまるでちがって(黒田三郎)
    “ぼくはまるでちがってしまったのだ”
    “それでもぼくはまるでちがってしまったのだ”

    君はかわいいと(安水稔和)
    を紹介したあとの茨木のり子の言葉
    ↓
    言葉のヤツはくるしがって君のからだ中をかけめぐり憤然と死んじまうに違いない

    葉月(阪田寛夫)
    “おれはほんまにつらい あんまりつらいから 関西線にとびこんで死にたいわ”
    “まるでろうやにほうりこまれて 電気ぱちんと消されたみたいや”
    “そやけど むかしから 女に二時間待たされたからて 死んだ男がおるやろか それを思うとはずかしい”

    練習問題(阪田寛夫)
    全文

    顔(松下育男)
    “これらと 世の中 やってゆく 帰って 泣いた”

    見えない季節(牟礼慶子)
    “できるなら 日々のくらさを 土の中のくらさに
    似せてはいけないでしょうか”

    言葉(川崎洋)
    全文

    ちびへび(工藤直子)
    “暖かいのだもの 散歩は したいよ”

    てつがくのライオン(工藤直子)
    全文

    便所掃除(濱口國雄)
    全文

    住所とギョウザ(岩田宏)
    を紹介したあとの茨木のり子の言葉
    ↓
    はるかに心にぐさりと突き刺さる。それは作者が自分の恥の痛覚を隠していないからです。

    愛(谷川俊太郎)
    “いつまでも そんなにいつまでも むすばれているのだどこまでも”

    一生おなじ歌を 歌い続けるのは(岸田衿子)
    全文

    くらし(石垣りん)
    全文

    茨木のり子の言葉
    ↓
    浄化作用(カタルシス)を与えてくれるか、くれないか、そこが芸術か否かの分かれ目なのです。だから音楽でも美術でも演劇でも、私のきめ手はそれしかありません。


    読んでよかったなー、と思った本だった
    学校で詩を教えてくれるのは素晴らしいことなんだな

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    2025年09月25日
  • 自分の感受性くらい

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     茨木さんの詩、言葉は平易だが中身は深く鋭い。ぼぉっと生きていると喝を入れられる。が、作品を読んだ後は何故かほっこりする。有名な「自分の感受性くらい」の他、「廃屋」「癖」が好み。「詩集と刺繍」は面白い。

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    2025年09月15日
  • 自分の感受性くらい

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    こちらも今年発刊された一冊。代表作である『自分の感受性くらい』他多数。個人的には『青梅街道』、『波の音』。でも結局どれも良かった。

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    2025年08月24日
  • 自分の感受性くらい

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    「自分の感受性くらい」
    このタイトルだけで購入することを決めた。
    それくらい衝撃を受けたし、実際に詩を読んで、初めて泣きそうになった。
    理解するのが難しい詩もあるけど、時間をかけてゆっくり楽しみたいと思えるような本だった。

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    2025年08月13日