安宅和人のレビュー一覧
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ネタバレ「悩む」と「考える」は別物。前者には答えがなく、後者には答えがある——本書はこの一行から始まり、ビジネスにおける知的生産の本質を鋭く照射する。
本書が繰り返し強調するのは、「スタンスを取ること」の重要性。「新しい会計基準を調べておいて」では意味がない。「この変更により自社の利益が〇〇億円下がる」——そこまで踏み込んで初めて、イシューは答えを出しうる水準に達する。仮説なき調査は作業であり、思考ではない。スタンスを持つことで初めて、やるべきことが見え、アウトプットの解釈が可能になるという構造は、シンプルだが多くのビジネスパーソンが実践できていない急所。
逆説的に興味深いのが、「知識は集めすぎるな」 -
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ネタバレ気になったフレーズ
悩むと考えるは違う。悩むには答えがないため悩まないようにする。
一つ一つの作業を早めるのではなく、やる作業を削る
一次情報を死守せよ
良いイシューとは、whyではなくwherewhathowである=疑問系ではなく仮説
イシューは言語化し答えが出せるもの
感想
イシューから始めるということは普段から意識していたが、より踏み込んだ内容については認識できていなかったので非常に勉強になったし、今後イシューを考える上で忘れないように実践したい。また答えが出せるものがイシューであり、答えが出せないものは早く諦めて違う手法で取り組むという点も新たな気づきだった。どうしてもイシューを一度 -
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内田和成さんの著書『論点思考』とセットで職場の上司に勧めていただいたので読んだ。
端的に言うと非常に面白かった。解くべき問題を見極めるという点では『論点思考』と似ている部分はあるものの、『論点思考』は問題設定に特化している一方、本書は解の質にも言及している点で異なっているように感じた。
特に感銘を受けたのは以下の点。(原文ママでないので、私の解釈が含まれる。)
・「悩む」と「考える」は本質的に全く異なる。「考える」が答え出すためのものであるのに対し、「悩む」は答えが出ないという前提のもと、「考える」ふりをする行為である。
・結果が全てであり答えの出ない(解決可能性の低い)問題については対処する -
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ネタバレイシューが何かを考えることが、仕事の質を変えていくのだとわかった。
そして、それを言語化することで、チームで扱いやすくなり、解決方法を考えられるようになる。
私自身振り返ると、問題は、何もかも並列にしてしまい、順番を考えず、ただタスクとしてしまいがちだった。
今、何に答えを出すことが重要なのか、を吟味するため、課題があれば、よいイシューの条件(本質的か、深い仮説にできているか、答えが出るか)と照合していくところから始めようと思う
下記は備忘録
・バリューのある仕事(対価をもらえる仕事)をするために、これが何かを知る。
バリューのある仕事とは、イシュー度と解の質両方が高い基準の仕事。
イ -
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ネタバレ安宅氏による未来に向けた提言であり名著
さらっとまとめられた構造化や洞察一つに恐ろしいほどの本質的な話が詰まっていたりする。
自然法則との関係、、世にある失敗原因のほとんどはこれだなとこのテーマだけで本があってもいいほどの記述だった、。
メモ
•都市集中、人口集積ではなく、疎空間のまま持続性を実現するための取組。地方ではなく。
•スマートシティ実験の失敗理由主なもの
プライバシー、セキュリティ
インフラ的システムを連動して動かせない
十分な予算がない
関係者のビジョン共有ができず、組織的抵抗
ロードマップを作れない
長きにわたる運用を可能にするガバナンス構造
リーダーシップの -
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都市の問題の捉え方を、従来の「都市⇔地方」から、「密空間⇔疎空間」として再定義することから出発する。
自然と谷、食と農、空間、土木インフラ、エネルギー、情報通信、まち商業空間、生活空間、教育、ヘルスケア、の各ジャンルにおいて、エコノミクス、レジリエンス、求心力と三絶、文化・価値創造の切り口から風の谷実現への指針を提示していく。その際には、地球との共存と、人口調整局面の課題を念頭に置く必要がある_
「言われてみればその通りだが、いままで言葉で定義されてはこなかったものを定義すること」の重要性が再三唱えられていたし、その通りだと思う。
例えば、「ほぐす土木」という考え方。伝統的な多自然型の -
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様々な研修でも同様の話を耳にしてきましたが、これまでは具体性に欠け、どこか腹落ちしきっていない自分がいました。本書を読み、その「落ちていなかったピース」がようやく見えてきた気がします。
特に第1章で述べられている「見極める」という工程は、これまでの私にとって最大の弱点であったと痛感しました。振り返れば、物事の表層的な部分にばかり囚われ、真の課題を見極められていなかったのだと思います。
一度で全てを吸収するのは難しいほど濃い内容ですが、生産性高く本質を見極められるようになるため、何度も読み返し、血肉にしていきたいと思える一冊に出会えました。 -
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ネタバレどんな仕事もイシュー(解決すべき課題)があるから動き出す。
これは紛れもない事実です。
が、意外にその課題って見落として仕事を進める人がいます。(自分も含めて)
「これって何のためにやっているんだっけ?」「これやることでどんなことが起きるの?」「現場にどんなメリットがあるの?」っていうことに答えられない、答えても論理もクソもない回答が返ってくる。なんてことがよくあります。
課題のない単なる自己満足や恩着せがましい仕事は価値もない。
そう思わせてくれる著書でした。
(もっと前から出会っていたから、早く読んでおけばと後悔…)
★イシューから始める=一般常識を捨てる
> 問題を見極める
> -
Posted by ブクログ
まずは著書の分厚さにびっくりする。読み始めると今までにない規模で生活空間を検討しており、さらにびっくりする。地球、人の共存。便利さ、商業、と自然の豊かさの共存などあらゆる観点で分析がされている。今までこんな本があっただろうか。
風の谷が実現すれば、都市部、山間部、農村部の良さがミックスされた新しい居住空間が生まれることだろう。
日本の新しい姿を想像することができ、ワクワクすることができた。まだまだ希望がある。このプロジェクトを応援したい。
この本を馬鹿にする人はよっぽどの天才かよっぽどの愚か者であろう。
新しい日本の形を想像したいという方はぜひご一読いただきたい。 -
Posted by ブクログ
2段組み984ページの大著を読み切った。著者も7年半もの時間と、その長期間に渡り膨大な量と質の思考を投入して完成された作品を一冊の本として読むことができる幸せに感謝したい。それだけの大作だけに論点は多岐に渡り、その全てにおいて深い問いの投げかけを感じたが、結局のメッセージは極めてシンプルで「私たちは未来に何を残すのか」ということに収斂される。プロローグに書かれた2130年の風景は未来は自分の目で確認することはできない未来だが、その見ることのない未来に何を残すか。その時にこの本を読んだ私たちが残した「風の谷」に生きる人は何を考え、どのような風景を見ているのか。
錚々たる識者の叡智の結晶であるこの -
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この本は壮大な「絵に描いた餅」である。恐らくは現在生きている世代が目にすることのない理想像を様々な視点から言語化しており、持続可能な暮らしを「風の谷」というエリアから実現していく動きをまとめている。
幕末期にイギリス人が日本を訪れた際に、この国は急峻かつ多様な国土や気候のなかに戦闘力の高い民族が各地に分散しているので、植民地には向かないと判断したという。むしろある程度の工業化を経て経済力を上げさせて自国の物産を購入してもらおうと薩長を後押しして開国維新を実現させた歴史的経緯がある。
このイギリス人から見た日本の印象からすると、東京をはじめとした大都市圏に人口が集中し、大衆消費に影響された画 -
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【概要】
本書は、日本が再び持続的に成長し、真に豊かな社会を築くためには何が必要かを論じた未来戦略書である。著者・安宅和人氏は、日本の課題を「知の地力の低下」と「デジタル後進性」にあると指摘し、AI・データを中心とした社会構造の再設計を提言している。
【印象的なポイント】
•知の再構築の必要性:過去の成功体験に依存するのではなく、創造的で柔軟な思考を育てる教育・文化への転換が必要。
•デジタル基盤の再整備:行政、医療、教育といった公共領域からのAI・データ活用による構造改革が不可欠。
•構想力と行動の両輪:未来を構想し、それを実現するための具体的アクションが求められる。
【ビジネスへの示唆