柳本光晴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『響 ~小説家になる方法~』の柳本光晴の新作は、まさかの将棋だった。
将棋界では、女流棋士は棋士とは別の基準でプロとして活動している。これまで、奨励会三段リーグを突破して「棋士」となった女性はいない。
女流棋戦で絶大な強さを誇る里見香奈女流四冠ですら、三段リーグまで登り詰めたものの、年齢制限で退会を余儀なくされた。
現在、西山朋佳女流三冠が三段リーグに挑戦中で、前期はあともう少しでプロ入りできるかという順位にまでなった(次点)。
そんな状況を知っていると、このマンガの主人公藍田苺はありえない設定なのだが、『響』を読んでいればこれはそういうマンガなのだということがわかる。
響をそのまま将棋界に持ってきた、という感じなので、好き嫌いはかなり分かれるだろうと思う。
個人的にはめちゃくちゃ面白かった。これくらい突き抜けてる将棋マンガがあってもいい……と思ったが、『月下の棋士』とか『ハチワンダイバー』とか、将棋マンガは意外と突き抜けてるマンガも多いんだよなぁと思う。
今後も期待したい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かったが終盤は微妙。でも面白かったので4点。
響はただのADHD。よく考えるとそんな奴が共感を生む小説を書けるはずがないので破綻している。
とりあえず殴って解決、なぜか味方には怪力漢がいつもいる。テレビ局で無関係のやつに暴力ふるわなかったのは、一貫してたよかった。
リョータくんのサイコパス要素は終盤薄れる。国際弁護士になるとか。いや本当に好きだったら、海外行くの心配じゃないのか?響って絶対どうしようもない奴すきになるサブカル女やん。リョータレベルになると嫉妬で狂うと思うが?
最終話読み終わったとき「しょーもな」と言ってしまった。
まずIELTS6.0(英検準一級レベル)のやつが即興でネイティブがうなる詩を書けると思えない。つか詩程度なら作品のせろ。まあ響レベルならいけるっしょ、ってそこは想像力で補えってことなんだろうが、じゃあ響の英語語彙はすごいっとかってエピソードがないと説得力に欠ける。ルームメイトが響の存在を知ってるのも嘘くさい。「アクイ?下の名前は?」とか聞いてたけど、知ってても、ピンとこないだろ。つか響は下の名前で自己紹介しろよ、イギリスだぞ?響っていうキャラは芯が通ってる分動かしにくいと思ったけど、最終話はマジで無理やりすぎて「しょーもな」である。
もう一点。響、リカの普段の会話から小説家感を感じなかった。もうちょっと語彙とか感性で小説家らしさをだせるんじゃないのか?マジで一ミリも感じなかった。
全体的にキャラはよかった。まあ不満を書いたが面白かったので4点。 -
ネタバレ 購入済み
響はずっと響のまま
響はずっと響のままだったと言う完結の仕方はいいと思うし、物語の出し惜しみ方も申し分ない。
ただ終わりのページがコミックと雑誌とで同じだったか違ったはわかりませんが、『これで終わり?』感の強い絵。
わざとそうしているのなら大成功ですが、個人的にはもの足りず、折角の内容が絵で台無しです。そもそも絵が苦手だったので、もしかしたらその所為なのかもしれません。
最後まで絵に満足することはありませんでしたが、それはそれで味があるとも言えます。響の絵はコレだ。とも思わせられました。
物語としてはとても満足しました。電子版でしたが、最後まで読みたいと思える漫画でした。完結まで執筆して頂きありがとございました。
とても面白かったです。 -
Posted by ブクログ
「響」が完結した。前巻まで読んだ時、もう明らかに「仕舞い」に掛かっているのが見え見えで、流石に破天荒の天才を描いた作品も、作者は天才ではないので、セオリー通りに終わるかなと思った。で、セオリー通りに終わった。
マンガ大賞受賞作は、一応目を通そう。ということで読み始めた最初の頃の作品なので、気にはなる。「小説家になる方法」ではなく、「文芸畑に天才が現れた時には何が起きるか」という話。冒頭文芸誌の編集者が「何か今までのセオリーをぶち壊すような作家が現れたらジリ貧の文芸誌の未来は変わるのに(例えば太宰治みたいな)」という意味のことを呟く。「太宰治」には同意出来ないが、その言葉に期待して読みつないで来た。しかし残念ながら普通の「天才系」マンガだった。
編集者の斜め上をいく話を描いたら面白いのでそのまま通したら映画化までして成功したという典型。一度も、直木賞芥川賞同時受賞の作品の「文章そのもの」は出ないで終わった(←当たり前だわな)。周りの大人の右往左往を比較的リアルに描いて、現代日本のマスコミが如何に青少年の個性を潰すのか、ということを見事に見せたということだけが、この作品の価値だと思う。