ヤマウチシズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
試験を受けて帰宅している最中、昔の知り合いにあった。
単なる文句付けたいお年頃かと思っていたのですが
これをずっと現役時代も言われていたら、と思うと
二番手に甘んじろ、と暗示をかけられているかのよう。
本人はなれているのでどうという事もないでしょうが
となりで聞いていると、いらっとします。
1話目の旅館の話は、落ちを読めば、確かにと
納得するものがあります。
周囲から見ればいい人。
けれど生贄にされてしまった立場の人は…?
2話目の先輩の過去では、まさかの設立者。
そしてまさかの勘違い男。
どうしてこうも勘違いができるのか、も知りたいです。
引越しをしていれば色々…な3話目のバイト先話 -
Posted by ブクログ
カメラのフィルムに存在した、徐々に大きくなる女性。
知り合いの女性の霊が出てくる、という二人の男性。
幽霊が出る、という居酒屋。
鏡に映る自分が『いなくなった』男性。
姑の連れてきた人形が怖い、という先輩。
自力…というか、霊の存在で終わらなかった話が4話目。
居酒屋の幽霊も分かってしまえば、怖くないもの。
『人間』というくくりにしてしまえば
よっぽど怖いかとは思えますが。
こんなところにいたくない、と思いますが
せっかく所属したし…と考えてしまうのが問題?
なんとなく、元を取らねば、という感じで
所属してしまいますから。
人間と言えば、2話目の話。
落ちとしてはそんな事だろうと思いました -
Posted by ブクログ
バイト先を紹介されたが、そこは『いわくつき』の場所。
何と人が死んでいる上に、その幽霊が自分に憑いてきた。
本物と見間違うほど、で出てこられたら
一瞬どちらか分かりません。
怖いのが先か、驚きが先か、困惑が先なのか…。
意思疎通ができるならば、これはこれでありがたいです。
あちらの要求だけ、一歩的に押し付けられても
困るものがありますから。
1年間のバイトと心情的な実家問題を解決しつつ
ついには彼女の死の真相を…という流れです。
まさに犯人は、雉も鳴かずば撃たれまい、でした。
犯人にしたら、焦るものはあると思いますけど
そうある過去ではないですけど、違っていたら
どうするつもりだったのでし -
Posted by ブクログ
「コトリバコ」や「八尺様」などの自分が知っている都市伝説の名前が出てくると少し嬉しい。
殺人嗜好に屍体性愛、四肢欠損性愛…、いろんな嗜好があるんだなと。
そういったものが題材なのは興味深くて嫌いじゃない。
しかし、ホラーやミステリーとしては少し弱いかもしれない。
表紙に釣られた気がする。
それにしてもイラストが綺麗。
色の塗りかたなんか参考にしたいくらい美しい。
これで完結だと思ったら、なんと続きが出るらしい。
ハナシマさんは成仏したはずなのに、いったいどうするんだろう。
正体不明の杜秋と敵意を示した道隆でお終いでいいじゃん。
そういえばこの話で一番不憫なのは亜季なんだよな…。 大して事件と -
Posted by ブクログ
なんと言っても、円紫さんがいるからなあ、そして落語を題材にしたミステリー、先行作品もかなりの数になったなあ、と思いながら読みました。
楽しく読み終えたので、よい作品だったと思います。
登場人物はなんというか淡い雰囲気で、特殊な世界を題材にしながら、あまりその特殊感が強調されず、それが、主人公の悪戦苦闘ぶりをふんわりと伝えているのかな。
兄弟子二人のキャラクターは今後育っていくのだろうか。
そのほか、今後を大いに期待させるところの多い作品でした。
この小説とは話が別ですが、「たちぎれ線香」は何度聞いても、涙が落ちます。素晴らしい噺ですよね。