旦部幸博のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
コーヒーと健康の関係に興味があり、きっとそこを詳しく解説している本だろうと思い、読み始めましたが全く違いました。いい意味で裏切られた感じです笑
豆の種類やコーヒーの歴史など、科学とは結びつかないような内容を、科学者からの視点で書かれていて面白かったです。
私もコーヒーは1日1〜4杯ほど飲みますが、特にこだわって飲んでいるわけでもなく、ずっと気に入ったものを飲んでいるだけで知識も全くなかったので、いろいろなことを知れて面白かったです。ただ、とにかく内容が科学的。文系人間の私はしばしば、??となりながら読んでいました笑。終始、著者のコーヒーへの愛と探究心が感じられる本です。初心者の私から見た -
Posted by ブクログ
自分はコーヒーを飲むことが習慣となっているが、毎日飲むとなるとそれなりにこだわりも持つようになる。本書は、そのような趣味に片足を入れ始めた方から、焙煎や抽出の化学的、物理的な理論、コーヒーノキの植物生理学(?)など、幅広い疑問に応えてくれる一冊となっている。
また、幅広い分野をカバーしているが、それぞれのトピックは適度に短く分けられているため、専門性が高い話題であってもなんとか興味を保って読みきることができるようになっており、これは本書の特色の一つと言ってよいだろう。
本書でも歴史や地理的背景にも簡単に触れられているが、別に、コーヒーの世界史という著作もあり、文化的、歴史的な側面を深く学 -
Posted by ブクログ
今までコーヒーの歴史については、さほど興味を持てなかったのが正直なところだったのだが、様々な珈琲豆を飲み比べするうちに、素人ながら地域ごとの特徴というべきか、共通項のようなものが感じられるようになった。だが、どうも例外が多いような…と気になって本書を紐解いた。
コーヒーの世界史というにふさわしく、原産地から貴族や庶民などへ普及していく過程や、宗教的な問題など、多くの困難が待ち受けていたことに、「たかがコーヒー」などとは口が裂けても言えなくなってしまった。
読み疲れたタイミングでコーヒーブレイクが挟まっているのも気が利いている。
コーヒー好きなら是非てにとってほしい一冊になっている。 -
Posted by ブクログ
1001
旦部 幸博
1969年、長崎県生まれ。京都大学大学院薬学研究科修了後、博士課程在籍中に滋賀医科大学助手へ。現在、同大学助教。医学博士。専門は、がんに関する遺伝子学、微生物学。人気コーヒーサイト「百珈苑」主宰。自家焙煎店や企業向けのセミナーで、コーヒーの香味や健康に関する講師を務める。著書に『コーヒーの科学』(講談社ブルーバックス)、『コーヒー おいしさの方程式』(共著、NHK出版)がある。
珈琲の世界史 (講談社現代新書)
by 旦部幸博
我々が普段何気なく飲んでいるコーヒー。それは、コーヒーノキというアカネ科の植物の種子(コーヒー豆) から作られる飲み物です。お茶やココアと同様 -
Posted by ブクログ
コーヒーの歴史をここまで丁寧に追って新書にする著者のコーヒー愛に脱帽。前著に引き続きとても面白かった。
コーヒーの語源はアラビア語のカフワというのは知ってたが、語根から考えると睡眠欲を消し去るものを指している言葉というのは知らなかった。アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種の三原種。人類とお茶の出会いは5000年前、カカオは4000年前だそうだが、コーヒーノキはアフリカにあったのでもっと早い可能性は高い。イスラーム世界でのコーヒー反対運動で30000人以上が殺された。ナポレオンの大陸封鎖で絶えていた待望の本物のコーヒーが復活しヨーロッパで起きたブーム。さび病。日本での1920年代の純喫茶、70年代 -
購入済み
コーヒーの科学
生化学や医学に慣れてない人には、後半はやや難解かも知れませんが、非常に分かりやすく、コーヒーの利点、欠点を冷静に述べています。
単に、こうやったら美味しいコーヒーが煎れられる!といった本でないところが良い!
コーヒー好きのコーヒーオタクのための本です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレコーヒー豆の種類、精製から焙煎、抽出までを科学する。
自家焙煎喫茶店の老舗カフェ・バッハの田口護氏と、「百珈苑」の主宰旦部幸博氏が、経験則と科学的根拠を示しながらよいコーヒーを追究する。
焙煎によるフレーバーの違いが一目でわかるチャートは必見。
焙煎の度合いによってどういう傾向になるかがわかるため、コーヒー豆自体のプロファイルとどう組み合わせれば好みのコーヒーと出会いやすいかがわかる。
個人的には深煎りのエチオピアモカがドストライクだったんだけど、いろいろと焙煎度合いを試してみたくなった。
特に酸味系のフレーバーには苦手意識があったため、中煎りを中心にした芳醇な世界をまだ知らないということもわ -
Posted by ブクログ
みっちり。
すんごいみっちりした本だった。情報量が多いので、かみ砕くのに時間がかかって、読み始めてからかなり時間がかかった。ブルーバックスは割と読みやすいラインナップが多い中、これはかなり手応えのある本だと思う。
しかしながら、読むのが難しい本ではない。文章は丁寧だし、軽快なコラムが差し込まれていて、著者のコーヒーへの愛がものすごく伝わる良書だ。植物学から疫学まで網羅されていて、教養を学ぶ楽しさを教えてくれる。
同じ著者の『珈琲の世界史』を先に読んだのだが、発行日はこちらの方が先なので、読む順番としてはこちらの方を先に読んだ方が良かったかもしれない。
発行日は2016年2月、発行から10年近く