旦部幸博のレビュー一覧
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ネタバレ1章と2章は退屈で挫折しそうになりましたが(笑)、3章以降はすごく面白かったです☆特に一番面白かったのが、「イギリスのコーヒーハウスはイギリスの人々にとってはじめてのしらふで語り合える飲食店だった」という点。当時のコーヒーハウスは、一見さんでも常連でも貴賤貧富の別なく入店出来、中で交わされる様々な会話に参加が出来るため、1ペニー払えば大学のように何でも学べるとの評判から「ペニー・ユニバーシティ」とも呼ばれていたそうです。僕は10年前から読書会というイベントに参加していますが、生活空間の異なる様々な人たちと貴賤貧富の別なく対等に会話出来るってホント素晴らしい事だよなと改めて感じました♪
世界史 -
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コーヒーの発見から世界中への拡散、今日の姿までコーヒーの歴史的発展に絞って記述した本。
そういう視点で歴史を見たことが無いので新鮮。但し、古代から中世にかけての発展は少し冗長。ただ、大航海時代との絡み、植民地戦争との関係、ナポレオンの大陸封鎖令によって却って流通が促進された話、第一次大戦で北欧にコーヒーが集まった話など自分の知っている世界史にコーヒーが絡んでくると俄然話が面白くなる。つまり、ベースラインの歴史知識がある程度無いと理解が中途半端になってしまうところがある(中世のアラブでの発展の話などはイマイチピンとこない)。
その意味で日本の珈琲史は本書の珠玉。大正〜昭和前期の隠微なカフェー -
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新書本のあるあるタイトルで一番のブームは「~の世界史」と、個人的に思う。読んだ記憶をたどると、砂糖の世界史、帳簿の世界史、傭兵の世界史、奴隷船の世界史などなど。で、珈琲だ。
著者は医大教授でありながら、コーヒーにハマりすぎて、多くのコーヒーに関するセミナーを開催し、書籍も発表している。そんなオタク教授が最初に断言。コーヒーの歴史を知っていれば、コーヒーをおいしく感じるのだ、と。
そんな前フリの本書でまず語られるのが、世界最初のコーヒー。10世紀のエチオピアで存在していたことが確認できる。やがてコーヒーはイスラム世界で拡散され、トルコのオスマン帝国やヨーロッパでアルコールの代替嗜好品としても -
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『カフェの世界史』が物足りなかったので、そちらで紹介されていた『珈琲の世界史』を読んでみました。
・エチオピアからイエメンへ、紛争から逃れた人々がコーヒーの伝播に関わっていたのではないかという説
・イスラーム圏からヨーロッパへのコーヒー伝播ルート
・ボストン茶会事件はアメリカ独立だけでなく、紅茶からコーヒーへの転換となった
・イエメンのコーヒーノキの苗木や種子は密かに盗み出され、世界各地で栽培が始まる
・イエメンのモカ港は現在は廃墟となり、ブランド名の「モカ」が残っている。
・コーヒーの増産を支えたのは植民地や奴隷制
・奴隷解放後、ブラジルのリオのコーヒー栽培は破綻し、サンパウロは移民による -
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本書は「珈琲の歴史を知っているのと知らないののとでは、珈琲のおいしさの感じ方が違う」、「情報のおいしさ」を楽しむためのものだという。
15世紀ごろから薬や活力剤的に飲まれ始めたコーヒーが、歴史が進むごとに味の追求されていったこと、その最先端がサードウェイブといわれるものであったりスペシャリティコーヒーであること、そして日本で、ハンドドリップなどのコーヒーが世界的に特異的であったことなど新鮮な驚きを感じた。
スペシャリティコーヒーの言葉は知っていたが、それが何を意味するのか本書を読んで知ることができ、これから、より楽しめるようにおもった。 -
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どちらかと言えばコーヒーよりも紅茶の方が好きだと思う。
そんな私が、チャイの美味しいカフェを併設する本屋さんで見つけたのがコチラの本。
あまりにも気になる本が多すぎて、いろいろ目移りしているうちに、このぐらいの新書ならまだ本棚に置けるだろう…、という理由で購入した。
いやぁ、面白かったー!
自分的世界史ブームは続いているんだが、コーヒーを軸にした世界史がこんなに面白いと思えるなんて。
そしてそんなに興味のなかったコーヒーについても、認知が変わったので口にするたび特別な感情を持ちそう。
とは言え、コーヒーの味とか全然わからないので、多分気分の問題ぐらいなんだろうけど。
この本の中で1番グッ -
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ネタバレコーヒーに興味ある人は読んでも損はない
速読練習の一環で手に取りました。
308ページ中25分で100ページ程3分の1
文庫本はやはり分厚い。
さっと読んだので詳しい用語は中々覚えられなかったがコーヒーの流れや近年で大きく広まり嗜まれるようになったのを知れたので面白かった。
ざっくり印象に残ったこと
・収穫→焙煎→抽出があるが焙煎は生産地ではなく消費地で行う事。
・コーヒー豆は植えても生えてこない。
・昔は薬として愛用されており、
一部では覚醒作用のある神秘の飲み物として部族が飲んでいたなどの歴史がある。
・1900年代から日本には大きく広まり
缶コーヒーを広めたのは日本。
UCCコーヒ -
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第4章に入ったあたりで飽きてきたので一時離脱、また気が向いたら続きを読みたい
(故、とりあえずそこまでの感想)
コーヒーが収穫されてから飲料として提供されるまでの本当に基本的な工程さえ知らずに「まあ、普段から飲んでるしな」くらいの気持ちで読み始めた身としてはそもそもの「収穫→精製→焙煎→抽出」についての部分でさえ真新しいことを目にするかのような気分で読み進めることができた
実際上記にある読み始める前の私のような方々も多いだろうと思うので、その場合はぜひ読んでみてほしい
きっと新たな視点が得られるだろう
コーヒーの「科学」とタイトルにある通り、本当にあらゆる科学的視点からコーヒーについて論じて