旦部幸博のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
序盤「世界史むずかしい……」とめげそうになったけど、近世に入ってからの部分は面白く読めた。
基本はやっぱり侵略と植民地ありきの歴史ではあるけど、生産国側もただ搾取されるだけじゃなくちゃんと儲けるための考えを巡らせていたんだなぁ。
スリランカのコーヒー産業のエピソードが、特に印象に残った。
ラクで都合のいい説を信じて病害を防ぎきれずに壊滅、今の世の中では決して他人事ではないですよねー……。
それで農地が空いたからこそ多種多様で美味しいスリランカ紅茶が生産されてる今があるっていうのは歴史の妙だなぁと思いつつ、当時スリランカで作られてたコーヒーってどれだけ美味しかったんだろうって想像を巡らせるのも -
Posted by ブクログ
ネタバレ自家焙煎の第一人者と科学者のタッグが面白い。
スペシャルティコーヒーが出てきてからの「アフター」の思考、知識を、理路整然と説明してくれていて良い。
田口氏が長年の経験と現場の実践で体得した知識で語れば、それを旦部氏が科学的根拠を付して解説する。豆選びから、焙煎、抽出まで、それこそ種子からカップまで、各工程の押さえておくべきロードマップを丁寧に説明してくれている。
日本人が、なぜ深煎りを好むか、“炭火”という言葉に弱いがその実態は?! と言った味わい方、楽しみ方の特徴についても、きっちり根拠に基づいて語っている点が非常に良い。
自分で、ゆっくりコーヒーを点てる日が来たら、改めて各章