旦部幸博のレビュー一覧

  • 珈琲の世界史

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    著者が前書である『コーヒーの科学』に載せることのできなかった文化的背景についてをこれでもかとばかりに詰め込んだ本。『コーヒーが廻り、世界史が廻る』よりも近代史に詳しく、政治史も絡めた内容なのでかなり歯ごたえがある。
    『コーヒーの科学』を先に読んだ方がよかったかなあと……ちょっとだけ後悔した。
    理系である著者の文面はちっちりとしていて、ひとつひとつを積み上げている感覚がある。事実を淡々と記載しているところもあるので、かたい印象があるもののコーヒーブレイク的なコラムが差し挟まれていて、そちらはかなり気軽に読めるし、読んでいて楽しい。
    地理と歴史の知識がないので、戸惑うことも多い本だったけれど、良い

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    2025年11月07日
  • コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか

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    最近は休日の朝、喫茶店でモーニングをいただきながら読書をするのが至福の時間です。そんな中で、ふと手元のコーヒーにもっと興味が湧いてきました。「どうすれば自分好みのコーヒーに出会えるのだろう?」そんな疑問を抱えながら手に取ったのが、**旦部幸博(たんべ ゆきひろ)氏の『コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか』**でした。

    難解だけど面白い!コーヒーを科学する一冊
    本書は、コーヒー豆の種類から抽出方法まで、「コーヒーの美味しさ」を科学的な視点から深掘りしていく一冊です。コーヒー初心者である私には、専門的な内容で理解が難しいと感じる部分も正直ありました。しかし、理系の人間としては、そのデ

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    2025年07月26日
  • コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか

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    多くの人が親しむコーヒー。かの詩人ボードレールは一日に10杯、文豪バルザックは50杯以上飲んだと言われます。

    本書は、コーヒーを趣味にしようと決めたその日からみるみるのめり込んでいった科学者(著者)が、様々な角度からコーヒーを解説しています。

    その様々な角度とは、コーヒーがコーヒーノキで種となり僕らが飲むまでの間の過程を切り分けての解説が主です。コーヒーノキとはどんな植物なのかということ、主流のアラビカ種は香りも味も豊かで人気ですがロブスタ種という種も病気への耐性が強いことと安価なことで栽培され続けてそれらのブレンドとして出回っている豆や粉のこと、栽培と飲み始めの歴史についてのこと、これに

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    2025年05月14日
  • コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか

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    コーヒー文化論のうち、植物学的・化学的見地からまとまった日本語の入門書はこれになる。コーヒーを楽しむ目的にとってはややオーバースペックのきらいもあるが、この手堅い本一冊あれば買って読む必要のない本は多いはず(2016年刊行から科学的知識が大きく様変わりしていない限り)。その上で、いまどきのコーヒーを淹れたり飲んだりする文化論は別の知識になってくる。

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    2024年12月15日
  • コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか

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    ネタバレ

    作物ひとつとってもこれだけの情報があることにびっくり、どんな作物にもこれだけの物語、研究があるのだろうか。それともコーヒーだから?嗜好品に歴史あり、と言ったところか。
     ティピカ種のイレギュラーさとか盗み出しの歴史(特に花束に混ぜたり)、おいしい耐病種の成り立ちなどが漫画の設定のようで面白かった。
     自分は主に市販のパックのコーヒーをドリップすることしかないが、それでもフィルターの中で何が起こっているのかを知ることができて最近コーヒーを淹れるのが楽しい。お湯の流速が大事。泡を消さないよう注意。もっとも、自分はホットコーヒーは飲めないのだが。

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    2024年11月13日
  • ホーム・コーヒー・ロースティング お家ではじめる自家焙煎珈琲(集英社インターナショナル)

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    自家焙煎をしてみたいと思っていたタイミングで読みました。
    いろんな手法や考え方などが書かれていてよかったです。
    地方在住のため、有名店などに訪れたことがないので、文中に出てくる有名な方も存じ上げず少々読み進めにくいなと感じる部分が多く読むのに時間を要しましたが、自家焙煎にハマっていく人たちの過程や、情熱を知れて良い刺激になりました。

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    2024年08月27日
  • 珈琲の世界史

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    読み応えのある内容。胃癌(多分)のナポレオンが死ぬ直前までコーヒーを飲みたがっていた話と、ベートーベンが毎日60粒数えてコーヒーを入れてた話に人間味を感じた。ブラジルからの豆が止まったことで、豆をうっすく使ってアメリカンが生まれた話も面白かった。サードウェーブコーヒーとゲイシャ、飲んでみたいな。

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    2024年06月02日
  • 珈琲の世界史

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    コーヒー好きなら頭の片隅にでも入れておくべきコーヒーの歴史。
    アメリカンコーヒーとか代用コーヒーとか純喫茶とか物事とは訳在って生まれた。
    同一著者による文系的?歴史な話は本書で理系な話はブルーバックスとのこと。
    ということでブルーバックス「コーヒーの科学」も読んでみたい。

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    2024年05月18日
  • コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか

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    目の前のコーヒーを美味しくしてくれる一冊!!

    コーヒーマイスターの資格を取るのに、読んでおいたほうが良い本…という事で手にとりました。美味しくコーヒーが飲めるようになるためのハウツー本かと思ったら…コーヒーノキの生物学的分類の話が始まってびっくり!


    …そういえばこの本、ブルーバックスじゃん…


    …と、最初は正直「しまった!」と思いましたが、出会えてよかった一冊です!

    私たちが日常的に飲んでるコーヒーが普及するまでの歴史、一杯のコーヒーが出来上がるまでの化学変化、そしてヒトに与える疫学的な影響…今まで、漫然と飲んでいたコーヒーが奇跡の飲み物に思えてきました。

    味覚研究の分野では「情報

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    2024年05月06日
  • コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか

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    科学的思考に弱いので自分にとっては苦行なページも多かったが、全体としてコーヒーの科学的側面をまとめた本としては敷居が低いと思う。まだ分からないことも多いので、この本をもとに、研究と解釈が進んでさはにまとめ直した本が随時著されることを期待したい。

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    2024年04月10日
  • 珈琲の世界史

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    喫茶店でゆっくりする時に、この本を思い出しながら一杯頂けたらどれだけ幸せだろうか。
    「プラセボ効果」とはまた違った、知ることにより美味しさの本質に迫ることが出来るんじゃないだろうか。そんな感覚を与えてくれました。
    国ごとや地域ごとに歴史が述べられており、細かかったり前後したりで少々の読み辛さを感じます。
    海外の戦争や革命などが関わってくるため、世界史の基本がないと大変で、図や年表などがあればもっと読みやすいかもと思いました。
    日本史から短いながら面白くなり、全体的に大変興味深く読むことが出来ました。

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    2024年01月25日
  • コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか

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    遺伝子学や微生物学の学者が趣味で突き詰め始めたコーヒーに関する本を書いた。コーヒーの品種からさまざまな淹れ方、コーヒーの科学的な効能など、コーヒーを題材に幅広く話題が展開する。

    仕事柄コーヒーに関わることになったので知識を少しでも得ておこうと手に取った本。学者らしくかなり科学的な分析をしている項目もある。小難しい部分はさておき、コーヒー入門として参考になる。いろんな品種や抽出方法による味の違いの解説もあるが、これは自分で実際飲み比べするしかなさそうだ。

    専門分野を趣味に生かして本を一冊書けるほど掘り下げられるというのは非常にうらやましい。

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    2023年12月24日
  • 珈琲の世界史

    購入済み

    コーヒー通史

    ほぼ毎日欠かさずコーヒーを飲む私にとって、身近で親しみがあってわかりやすいコーヒー通史である。この様な本は往々にして、単にトピックス トリビアを寄せ集めただけのものが多いのだが、本書は生物 農作物としての歴史や、飲まれ方 飲む店などの文化史など複数の切り口から書き出されている所がなかなかに良い。

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    2022年12月16日
  • コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか

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    コーヒー大好き、科学も大好きという皆さん。唆るぜ、これは!

    とにかくコーヒーについて、多面的に科学のメスが入れられている。

    個人的に特に印象に残ったのは(コーヒーに限定される話ではないが)「嗅盲」の話。

    簡単に言えば、特定の匂い成分について、感じる人もいれば、感じない人もいるということ。36%の人が感じない匂いというのもあるし、他の匂いについても平均して1~3%は感じない人がいるというのだ(別途、調べたら、なんと半数の人が感じない匂いもあるらしい)。

    たまに、「ある色を見たときに、他の人は自分と同じように感じているのだろうか?」なんていう疑問を持つ人がいるが、視覚はともかく、嗅覚に関し

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    2022年10月08日
  • 珈琲の世界史

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    コーヒーは、戦前は奴隷や植民地住民、戦後は発展途上国の住民から、労働力を搾取して生産されてきた、とあるけどどうしてなのだろう。それだけ、コーヒーの地位が低かったということか。ビジネスとしてしかみられなかったからか。今の日本は恵まれてるけど、それもつい最近。歴史に翻弄されてきたコーヒー。コーヒーの味わい深さを感じる。

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    2022年08月21日
  • 珈琲の世界史

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    コーヒーに関する書籍を少しずつ読む。

    世界史の中でコーヒーという文化でもあり、作物が多くの人と経済を回している。

    今日の世界は何で回されているのだろうか?

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    2022年06月24日
  • 珈琲の世界史

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    科学の本よりも読みやすかった。しかし、理系の用語や考え方にも慣れる必要があるなと感じたのと、コーヒーという側面からそれが与えた影響を通じ的に学べたことは面白かった。

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    2022年05月19日
  • コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか

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    コーヒー豆から焙煎、抽出、飲んだ後の作用まで、コーヒーに関わるあらゆる工程を物理的・化学的に解説されていて、コーヒーの基礎知識がない私にとってはかなり難しい内容でした…。

    ですが、大学で行った実験と絡んだ内容がちらほら紹介されていたので、「あの時の実験と同じ原理がコーヒー抽出に働いているのか!」と感動しました。

    コーヒーマニアかつ科学オタクの方にとっては、かなり勉強になる、唆られる本だと思います。

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    2021年10月23日
  • コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか

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    医学・生化学の専門家が、趣味でコーヒーを調べ尽くした素晴らしい総説。植物としてのコーヒーノキの分類や歴史、風味成分の知見、コーヒー特有の焙煎や抽出、健康との関係など、考えられるテーマを丁寧に網羅する内容は圧巻。そしてすべての論が客観的で誠実な科学的態度で貫かれている。科学的思考に触れる意味でも良書。

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    2021年06月19日
  • 珈琲の世界史

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    茶とカカオに比べるとコーヒーの歴史は浅く、はっきりと認識されたのが15世紀だという。エチオピアから中東イエメンに伝わり、オスマン帝国を経て、17世紀に本格的にヨーロッパに普及し爆発的な需要が生まれた。今後コーヒーを飲むたびにコーヒーの歴史に思いを馳せながら飲みたい。

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    2021年06月19日