黒田基樹のレビュー一覧

  • 今川氏親と伊勢宗瑞

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    歴史というのがこのように検証されていくのだという、その一端が垣間見えた。

    宗瑞の興味から読み始めたが、宗瑞が戦国大名となる上で、今川家との関係を無視することはできないということがよくわかった。

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    2023年11月16日
  • 今川氏親と伊勢宗瑞

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    戦国大名今川氏と北条氏の創始者である二人の動向を並行叙述し、一族として一体的に活動していた実態と各々の領国発展過程の明確化を目指した内容。氏親名代としての宗瑞の活動範囲、結節点としての北川殿の評価など興味深い内容だった。

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    2023年10月08日
  • お市の方の生涯 「天下一の美人」と娘たちの知られざる政治権力の実像

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    戦国時代で最も著名な女性の一人である織田信長の妹、お市の方の生涯を辿る一冊。確かな史料の少ない中で一族や関係者の動向を丁寧に洗い出し、織田家におけるその政治的地位と個性、次代への影響を検討する内容は非常に興味深かった。

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    2023年09月29日
  • 増補 戦国大名

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    2014年刊行本の増補版。総体としての戦国大名の特質について、近年の研究成果を集成したもの。政策や統治体制についてのまとめとしても便利であり、近世への接続に関する論及も興味深い。

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    2023年08月23日
  • 家康の正妻 築山殿

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    わずかな資料を基に家康の正室である築山殿の生涯をたどる。家康の人生の中でも非常に悩ましいことであった、信康事件と、築山殿の死去。正室であったのに一男一女しか誕生せず。信康の政略結婚の結果の末路であったとも言えるかもしれないが、謎が多い。正室を死に追いやるということは戦国時代の中でも稀有な事象であり、その理由の奥底を知ることは難しいのかもしれません。

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    2023年06月04日
  • お市の方の生涯 「天下一の美人」と娘たちの知られざる政治権力の実像

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    お市の方や、その三人の娘たちの生涯を史料に基づいて描いた本。史料のきちんとした裏付けがあって、それを明示しているところが、この著者の作品の特徴である。
    テレビドラマや映画などで見られる描写の間違いについてもきちんと指摘している。
    同じ著者が書いた徳川家康についての新書を面白く読んだ読者なら、こちらも面白く読めるだろう。

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    2023年05月07日
  • 徳川家康の最新研究 伝説化された「天下人」の虚構をはぎ取る

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    徳川家康
    大河ドラマで老獪な役で主人公の前に立ちはだかる大御所として描かれることが多いですが、今回の大河ドラマで今川時代、織田政権時代の力のない家康を知ると共に、どのようにして、家康像が形成されてきたかを改めて、知ることができました。本書では幸運の持ち主とあるけど、その幸運を最大限に活用したのが、家康。
    長篠の合戦で、武田が負けた後も勝頼に苦しめられる家康のことは始めて知りました。また、豊臣政権時代に、秀吉が如何に家康を厚遇してきたか。そして、秀忠の豊臣家の中での地位の高さも、知ることができました。
    家康という人は、運もありますが、我慢の人で、三河一国から、領土を減らすことなく、コツコツと増やし、最後に花開く財テクなひとの印象を受けました。
    天下人は一夜にしてならずですね。

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    2023年05月03日
  • 国衆

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    戦国大名領国の形成に重要な役割を果たした国衆と称される領域権力について、その定義と成立過程を示し、個別具体的な検討を通して理解を深められる内容。個人的には横瀬・由良家の事例が興味深かった。

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    2023年02月24日
  • 家康の正妻 築山殿

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    家康の正妻築山殿に関する新書。今の所、一番良く研究され、まとめられている本だと思う。これからの研究余地もあり、まだまだ楽しめそうな分野。

    今川義元の姪だと思われていたけど、血の繋がりは無いのね

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    2023年02月07日
  • 国衆

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    時代に関する背景知識がある程度あるので、国衆の捉え方や一円支配の実例が乗っていて理解がしっかり深まった。
    北条家を具体例にした取次との関係のあり方と、由良家と真田家を例にとった国衆として拡大していく過程が特に興味深い。


    個人のわがままで言うなら、上杉家とあったので越後の国衆に踏み込んでほしかった…けど勝手な期待なのと、資料面等で難しいんだろうとはそうぞうする。

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    2022年10月09日
  • 真田信之 真田家を継いだ男の半生

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    近世真田家を築いた生涯のうち、主に関ヶ原から大坂の陣を経て本拠を上田に移すまでの半生を追う内容。政治的な事跡と並行し、領国統治に苦心する姿や、政権や身内との交流なども詳しく紹介されていて、社会の転換期に対応する為の苦労が偲ばれる。

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    2022年07月16日
  • 戦国大名・北条氏直

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    小田原北条氏最後の当主、氏直の評伝。小田原合戦までの叙述は同著者の「北条氏政」の内容と多く被る。独自の動向としては滅亡後のものとなり、本来予定されていたと思われる政治的復活や、遺領を継いだ狭山北条氏成立の過程が興味深い。

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    2022年07月10日
  • 下剋上

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    戦国時代において主要な下剋上と見なされる事例を取り上げ、その経緯や背景をたどることで実像を示そうという一冊。失敗事例も含めて検討されており、戦国時代を特徴づける一つの社会動向を理解する入り口になる内容。

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    2022年06月15日
  • 国衆

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    戦国時代に誕生した、領国を独自に統治する領域国家、国衆。
    その存在の成立と戦国大名との関係、動向とその後について、
    詳細に解説する。
    はじめにー戦国を特徴付けた国衆という存在
    第一章 国衆とは何か     第二章 国衆の成立と構造
    第三章 北条家の「他国衆」  第四章 上杉謙信と国衆
    第五章 上野の横瀬・由良家  第六章 信濃・上野の真田家
    第七章 戦国大名になった国衆
    おわりにー戦国の終焉と国衆の行方
    主要参考文献有り。
    戦国大名の領域内部にいたのは、大名家の一族にあたる一門、
    家中構成員にあたる家臣。そして外様にあたる国衆の存在。
    乏しい史料からの研究と考察が主体で、
    難解な文章ではあるけれども、御家人や国人が所領を守るため、
    周囲と抗争を繰り返して所領を拡大し、領国を形成し、
    自立的な領域国家たる国衆へ成立していく過程は興味深い。
    一方、戦国大名は、領国統治や軍事・外交において、
    他者からの制約を受けない独立国家であった。
    国衆を政治的従属下におき、人質をとることもあるが、
    その主従関係は手厚く、恩賞として領国を付与したり、
    婚姻や養子縁組、偏諱の付与等を行ったりしている。
    国衆からすれば、自らの領国と家臣団の維持が大事で、
    戦国大名への従属と離反は表裏一体。
    大名の敗北や無理難題によっては、次々と離反し、
    大名が苦境に陥ることもあるからだ。
    横瀬・由良家、真田家の、状況を見極めての従属と離反を
    繰り返したり、領地を獲得したりして、戦国大名を翻弄する
    したたかさには、驚きの連続。
    どちらも明治維新まで残っているし。
    また、国衆から戦国大名化したのが四家だけというのも、意外。
    その後、羽柴政権による天下一統で、国衆の存在は
    消えてしまったが、「小名」として、大名家の重臣として、
    存在を残していったというのが、興味深かったです。
    なんといっても徳川家自体が国衆だったということのも。

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    2022年06月05日
  • 北条氏康の妻 瑞渓院

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    ↑万人にとって4ではないと思う。
    個人的に戦国女性史を趣味で勉強してるので、やっぱり面白いなぁということで4。

    しかし戦国が好きだと言いながらも北条家は詳しくなく、上杉景勝と跡取り争いになった信虎が北条氏康の子どもだったことや、本主人公の瑞渓院が北条攻めで自害していたことなどは全く知らなかった。まだまだ勉強不足を痛感。
    いやそれにしても、史料にすらなかなか残らない人たちにも人生があって、これだから戦国女性史は面白いんだよなぁと改めて思ってしまいました。
    瑞渓院、早川殿、黄梅院、勝頼妻辺りで2時間ドラマくらい作れそうだけども。

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    2022年01月03日
  • 今川のおんな家長 寿桂尼

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    ネタバレ

    寿桂尼、大河で女大名直虎の時はあまり知らなかった
    本書の「おんな家長」とは男性家長との対比で家妻と
    言う意味(家の主婦権)と別に代行の意味で「おんな
    家長」と称する
    寿桂尼の役割は、当主(=息子)の妾を含む「奥」の
    統括、子供たちの処遇の差配、台所の管轄、近親一族
    の菩提の弔い、他大名との外交での内意の伝達
    但し、家長としての決裁も男性家長が保証するまでの
    一時的なツナギという制限があるようと著者は言う

    この数年で歴史の中の女性が主役を務めるのが当たり
    前という感覚になってきたので、本書ではまだガラス
    の天井があると知り新鮮だった
    奈良・平安時代で女子が政府高官でもあると分かった
    時の驚きに近い・・・まだまだ難しい(´・ω・`)

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    2021年11月21日
  • 下剋上

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    下克上といえば、社会の変革を牽引した最大の要因と思っていたけど、それでも「身分制社会の枠組み内にあった」というのは新鮮だった。
    下克上を狙う人間も、上の地位を利用しようとしていたし、上の地位に就かなければ、社会を統べることはできなかったわけだ。当然ながら地位と身分は不可分の関係だったのだから。
    身分まで考えると、レールがあったとは言え、最大の下克上は豊臣秀吉ってことになるよなぁ。

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    2021年10月02日
  • 戦国大名・北条氏直

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    戦国北条氏5代目の伝記、小田原合戦で父の氏政は切腹したものの氏直は、徳川家康の娘との婚姻関係のおかげで高野山への追放後取り立てられた(がすぐ30歳で病死)。北条氏は、関東統一を目指すが、今川、武田、上杉家などとやりあっているうちに織田が台頭、これには従うが本能寺で一旦離脱し羽柴秀吉とはうまく結べず、家康を通じてしか交渉できなくて、最終的に敵対に至る。

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    2021年09月01日
  • 今川のおんな家長 寿桂尼

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    我が子をふたり失いながらも、今川家を支えた寿桂尼。京都のお公家さま中御門家の娘さんと知り、更に驚きました。

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    2021年05月14日
  • 戦国大名・伊勢宗瑞

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    伊勢宗瑞(いわゆる北条早雲)の評伝。その生涯を追うと共に、家臣団の形成過程や、領域支配の経緯なども研究成果を元に詳述されている。今川家との関わりの深さや、伊豆・相模経略の経緯、伊豆諸島支配の展開など興味深い点が多かった。

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    2020年11月04日