黒田基樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
徳川家康
大河ドラマで老獪な役で主人公の前に立ちはだかる大御所として描かれることが多いですが、今回の大河ドラマで今川時代、織田政権時代の力のない家康を知ると共に、どのようにして、家康像が形成されてきたかを改めて、知ることができました。本書では幸運の持ち主とあるけど、その幸運を最大限に活用したのが、家康。
長篠の合戦で、武田が負けた後も勝頼に苦しめられる家康のことは始めて知りました。また、豊臣政権時代に、秀吉が如何に家康を厚遇してきたか。そして、秀忠の豊臣家の中での地位の高さも、知ることができました。
家康という人は、運もありますが、我慢の人で、三河一国から、領土を減らすことなく、コツコツと増やし、最後に花開く財テクなひとの印象を受けました。
天下人は一夜にしてならずですね。 -
Posted by ブクログ
戦国時代に誕生した、領国を独自に統治する領域国家、国衆。
その存在の成立と戦国大名との関係、動向とその後について、
詳細に解説する。
はじめにー戦国を特徴付けた国衆という存在
第一章 国衆とは何か 第二章 国衆の成立と構造
第三章 北条家の「他国衆」 第四章 上杉謙信と国衆
第五章 上野の横瀬・由良家 第六章 信濃・上野の真田家
第七章 戦国大名になった国衆
おわりにー戦国の終焉と国衆の行方
主要参考文献有り。
戦国大名の領域内部にいたのは、大名家の一族にあたる一門、
家中構成員にあたる家臣。そして外様にあたる国衆の存在。
乏しい史料からの研究と考察が主体で、
難解な文章ではあるけれども、御家人や国人が所領を守るため、
周囲と抗争を繰り返して所領を拡大し、領国を形成し、
自立的な領域国家たる国衆へ成立していく過程は興味深い。
一方、戦国大名は、領国統治や軍事・外交において、
他者からの制約を受けない独立国家であった。
国衆を政治的従属下におき、人質をとることもあるが、
その主従関係は手厚く、恩賞として領国を付与したり、
婚姻や養子縁組、偏諱の付与等を行ったりしている。
国衆からすれば、自らの領国と家臣団の維持が大事で、
戦国大名への従属と離反は表裏一体。
大名の敗北や無理難題によっては、次々と離反し、
大名が苦境に陥ることもあるからだ。
横瀬・由良家、真田家の、状況を見極めての従属と離反を
繰り返したり、領地を獲得したりして、戦国大名を翻弄する
したたかさには、驚きの連続。
どちらも明治維新まで残っているし。
また、国衆から戦国大名化したのが四家だけというのも、意外。
その後、羽柴政権による天下一統で、国衆の存在は
消えてしまったが、「小名」として、大名家の重臣として、
存在を残していったというのが、興味深かったです。
なんといっても徳川家自体が国衆だったということのも。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ寿桂尼、大河で女大名直虎の時はあまり知らなかった
本書の「おんな家長」とは男性家長との対比で家妻と
言う意味(家の主婦権)と別に代行の意味で「おんな
家長」と称する
寿桂尼の役割は、当主(=息子)の妾を含む「奥」の
統括、子供たちの処遇の差配、台所の管轄、近親一族
の菩提の弔い、他大名との外交での内意の伝達
但し、家長としての決裁も男性家長が保証するまでの
一時的なツナギという制限があるようと著者は言う
この数年で歴史の中の女性が主役を務めるのが当たり
前という感覚になってきたので、本書ではまだガラス
の天井があると知り新鮮だった
奈良・平安時代で女子が政府高官でもあると分かった
時の驚きに近い・・・まだまだ難しい(´・ω・`)