古野まほろのレビュー一覧

  • 新任巡査(下)(新潮文庫)

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    結末にビックリです。

    途中までは、完全に、新任巡査のお仕事のお話なんですよ。ですが、残り250ページくらいから話は変わり始めます。いや、変わり始めた時点では、話が変わったという事はわからないんですよねぇ。ただ、警察官の職務の危険性を示しただけなのかなぁと思っていたんですが、全然違いました。

    そういえば、この作品の最初、なぜだか公安課長が新任巡査の人選を行っているかのような描写があるんですが、それがここにつながってくるのかと。「すべては地続き」の通りですね。

    って言うか、ここに至るまでの話全てが地続き。伏線。それが、結末に向けて、明らかになっていきます。そして結末かぁ。

    いやぁ、しかし、

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    2021年06月11日
  • ぐるりよざ殺人事件 セーラー服と黙示録

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    聞いたことのない方法で作り出されるクローズドサークルに、これまた前代未聞の特殊設定ミステリ。ガンダムネタや金田一の映画ネタなどはよく分からず。作者の得意とする推理編は圧巻。第八戒のもとでよくここまで練り上げたものだと思う。長いが面白かった。

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    2021年04月11日
  • 謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー

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    1つ1つ個性が出ていて面白い。好きだったのは青崎有吾と周木律。東川篤哉はA先生の某作品を思い起こさせるトリック。青崎有吾はシンプルながらも意表をついてくる。周木律はトリックの出来栄えと新本格らしさでは一番ではないだろうか。これは短編に使うには惜しいくらいのアイデアだと思う。黒もすぐ読みたい。

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    2021年04月11日
  • 外田警部、TGVに乗る

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    久しぶりにこの作家の作品もっと追ってみたい!!と、思いましたわー。日本の官僚制度の細かい情報が楽しかったです。

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    2020年12月27日
  • 新任巡査(上)(新潮文庫)

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    星4.8

    警察学校から交番勤務までの職業描写として、こういうのを「くどいほど緻密」というのだろう。結局上巻の終わりまで交番勤務の話であり、下巻の中盤まで交番の話に終始することになった。
    「面白いミステリ小説が読みたい」より先に「警察文化に取材し考証した小説が読みたい」があったため、この『新任巡査』上下巻はその2020年09月の欲望にほぼ完璧に応えてくれた。この作品2冊だけで警察用語集が作れそうだ。(古野さんによる新潮新書および幻冬舎新書の数冊の警察文化評論ともよく整合した内容であることが後日確認できた。)

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    2020年10月21日
  • オニキス―公爵令嬢刑事 西有栖宮綾子―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    富豪刑事(筒井康隆)は面白かった
    貴族探偵(麻耶雄嵩)の奇才っぷり
    本作品の二つ名は「公爵礼状刑事」
    英国と日本の皇族が、有り余る金を
    1000憶単位で使い、強制的に解決

    設定が面白く、謎の裏検察組織との
    (表と同じ顔触れ)宿命の対決の様
    はエスカレートのみで次回作なんて
    果たして可能なのか分からない

    取り敢えず読んでね (´・ω・`)

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    2020年07月21日
  • 新任刑事(下)(新潮文庫)

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    元キャリアの警察小説
    ドラマや映画では描かれないリアルな組織、しがらみ
    時効間近になぜ新人刑事にたれ込みがあったのか、ラストのあっと言うクライマックスまで色々な伏線が張り巡らされていて一気読み

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    2020年05月05日
  • 復活―ポロネーズ 第五十六番―

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    日本肺壊死ウィルスにより中国の56番目の自治国にされてしまった日本が舞台。汚染された大地、家畜化された日本人、絶望の中から希望を携えた少年少女が立つ!ホラーの中にきらりと光明もちりばめられたノンストップSFだ。こんなに中国を悪者にして大丈夫か?(笑)

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    2020年03月09日
  • 警察用語の基礎知識 事件・組織・隠語がわかる!!

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    警察用語の基礎知識 事件・組織・隠語がわかる! !。古野まほろ先生の著書。好きな作者先生の作品を原作にしていたり、好きな俳優さんが出ている警察もの、刑事もののドラマや映画を見ると、普段は聞きなれない警察用語がたくさん出てきて困ってしまう人は多いと思う。でもこちらの古野まほろ先生の解説を読めば今までわからなかったこともわかってすっきりします。

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    2019年09月06日
  • R.E.D. 警察庁特殊防犯対策官室 ACTIII(新潮文庫nex)

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    三部作(?)の完結編。
    最後は完全なるバトルアクション。ジェームズ・キャメロンあたりに映画化してもらいたいものだ。

    古野まほろの作品世界はシリーズ関係なく微妙に繋がっていて、同じ世界の出来事って設定が多いから、他のシリーズとの繋がりが気になる。

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    2019年07月16日
  • R.E.D. 警察庁特殊防犯対策官室 ACTII(新潮文庫nex)

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    ー どうして逃げなかったの、どうして救いを求めなかったの。警察官をやっていると、どうしても被害者に、そう訊きたくなる瞬間がある。

    (けれど、ヒトがヒトを奴隷にするというのは…そんな解りやすいものでもなければ、そんななまやさしいものでもない)

    その学習と依存と恐怖のメカニズムは、人類が約一世紀を掛けてもまだ、アウシュヴィッツから学び尽くせていないものだ。ヒトが抵抗の気概を、だから性根と覚悟を奪われてしまうのは、直接的な暴力によるところも大きいが、それよりも何よりも、誇りの否定によるところ大である。

    (誇りの否定とは、すなわち恥辱の日常化)
    そして、それはどんどん内在化する。 ー

    人身売買

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    2019年07月14日
  • セーラー服と黙示録

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    いやーおもしろかった‼️以前に短編集でチラ読みした作家さん。気になって読んでみたらすごい好みでした☆舞台は架空の日本帝国にある孤島のミッションスクールの女子校。これだけでも好き!なのに、ミステリもあってまたその謎解きがなんと探偵役が三人いてそれぞれが推理を分けて組み立てるという変則タイプ。そして犯人はわかっても処罰されないどころかもっと深い意味があって…最初は読みにくいなと感じても絶対おもしろいからオススメしたいです。ちなみに女子校でセーラー服…わたしも通ってましたf^_^;

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    2019年06月14日
  • 新任巡査(下)(新潮文庫)

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    本作…本当に「何処の街にも何人かは居て欲しいかもしれない…」という「いいヤツ」という感じの、真面目で正直な新任巡査の上原が奮戦する他方で、女性新人でありながら独特な知的能力や感で、「キレモノの女性刑事」という風格で、同時に「経験不足の故の隙」で窮地に陥る場面も在る内田が在る…非常に面白い人物造形だ…

    冒頭部の辺りで、両新任巡査が愛予署への配属となったことに、何処かの誰かの思惑が在るということが仄めかされてはいるが…それが最終盤に明らかになって行く…なかなか夢中になる作品だった…

    或いは…2人の新任巡査の「何年か後」の様子も知りたいというような、読後の余韻も大きい感じだ…

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    2019年03月12日
  • 新任巡査(上)(新潮文庫)

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    所謂「お仕事モノ」という雰囲気を帯びながら、物語全体が“謎解き”で、“探偵役”と“犯人”とが対峙し、やがて一件落着ということになる…

    物語の舞台となっているのは「愛予県警察」という“架空の県”の県警だ。特定地域のイメージになることを避けようとしているそうだ。(それでも「作者に何かの縁が在る何処かをモデルにしているのか?」と強く思う描写は在るが…)そして、比較的人口規模が小さ目な県の、相対的に規模が小さい組織の「少し典型的な感じ」ということにしている。作中にも「4万人の警視庁に対して愛予県警は2千人」というようなことが出ている…

    この“愛予県警”の県都に在る、傘下19警察署の筆頭格ということ

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    2019年03月12日
  • 警察手帳

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    警察官白書とともに・・・

    「警察官白書」が新聞で案内されていたので、読んでいた。その後、古野さんの著作を見ると、この「警察手帳」があったので、引き続き、読むことにした。身近にいる警察官の苦労や組織における苦労などが、この「警察手帳」においても著者の警察組織人としての体験に基づいたものなので、警察組織がわかってくる。タイトルは「警察手帳」だが、最初の部分は「警察手帳」の話だが、本自体の内容は「警察組織」についての詳細だ。「警察官白書」は「警察官個人に関すること」、この本は「警察組織」の話だ。ちょっとタイトルだけでは判断できなかったが、読んでおきたい本だ。

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    2018年11月01日
  • 警察官白書(新潮新書)

    ネタバレ 購入済み

    なるほど

    警察官は、「勉強の連続」と聞いていたが、他の公務員と異なり、その分野の「実務」が相当に伴う事がわかった。各部署の特徴がわかり、接してきた・接している警察官の方々の特徴が、改めて感じられる。ぜひとも、続編を読んでみたい。

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    2018年10月11日
  • 天帝のみはるかす桜火

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    『そうだね、ロジック。その言葉が、いちばんしっくりくる。公理があって、証明があって、結論がある。

    真実の篩を用意して、必死の頭の捏ねまわしをして、正解にいたる。僕、そんな考え方っていうか、流儀が、ちょっと好きなんだ……本でもそう。』

    天帝シリーズを愛する人たちだけのための作品。懐かしいメンバーたちの絡みで泣きそうになる。
    早く、続編が読みたい!

    「少年と少女」の短編は嬉しすぎて震える。

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    2018年05月05日
  • ぐるりよざ殺人事件 セーラー服と黙示録

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    『課題1 トリックとしての見立て殺人を定義しなさい。

    課題2 演出としての見立て殺人を定義しなさい。

    課題3 トリックとしてのもの、及び、演出としてのもの以外の見立て殺人は想定されるかを論じなさい。ただし、心神喪失、心神耗弱その他の精神の障害によるものを除く。』

    探偵養成学校の春期研修に移動中に迷い込んだ完全に隔絶された村で起こる落ち武者の400年の呪いに支配されたキリシタン村での不可解な連続見立て殺人事件に挑むことになる生徒だが、この村は十戒に完全に支配された村で殺人や嘘をつくことが不可能な村でありかつ古くからの隠された秘密や因習や財宝や因縁があり謎が深まっていくばかりの中で、事件の謎

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    2018年02月18日
  • 謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー

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    ネタバレ

    館ものにもいろいろあって面白い。性格が悪い探偵って結構好き。古野さんのユイカシリーズはもともと好きじゃないけど、今回はホルン四重奏に関係する事件なので面白かった。とはいえ、ホルン吹きはDの音をミって呼ばないのでは?

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    2017年11月19日
  • 警察手帳

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    警察内部の仕組みを、分かりやすい例え、本音と建て前で解説しています。
    身近であるが謎の組織という印象の警察ですが、やっぱり人間の集まりなんだな、という感想を持ちました。
    階級の話は普通の会社組織でもある話なので想像がつきましたが、専務の話は初耳でしたね。
    読んで損のない本だと思いますね。

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    2017年10月20日