古野まほろのレビュー一覧

  • ヒクイドリ 警察庁図書館

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    古野まほろが好きな人のための作品。
    他の人が読むと、なんじゃこれ、的な。
    でも、ちゃんとミステリーになっていて面白い。
    ジャンルは叙述トリック。

    アルルカン、コロンビーヌ、ピエロ、K、ワクチン、アイツ、アプリコット、杏、、、コードネームでの諜報活動報告のやりとりと、各登場人物による事象の主観的な描写と、俯瞰的な記述、本当は何が起こっていたのか考えさせる作品。

    アルルカンとかサンズイとか、いちいち調べないと分からない言葉も多いので、ちょっとめんどうな作品。

    でも、やっぱ、古野まほろは面白いなぁ〜。

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    2019年01月12日
  • 謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー

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    新本格30周年を記念して作られた「館」をテーマにしたミステリアンソロジー。もうそれだけで踊りだしたくなるほど嬉しいのですよ。
    執筆陣は東川篤哉、一肇、古野まほろ、青崎有吾、周木律、澤村伊智と比較的新しめの作家が集まっています。新本格何世代になるのでしょうね。感覚的に孫曾孫世代という感じですが。

    新本格らしい要素がそれぞれに込められています。奇矯な探偵、思い切った設定、大胆なトリック、遊び心に富んだパズルゲーム、一発ネタ的な大どんでん返し、などなど。そうそう新本格黎明期にどんどんガンガン投げつけられたあの感覚がよみがえります。
    ひとつひとつの力が弱くともその組み合わせで読ませるものもあります。

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    2018年08月20日
  • 身元不明 特殊殺人対策官 箱崎ひかり

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    『救う組織には、顔があった。(顔があった…私が求めるもの。私がほしいもの。顔)

    しかし、その人々の顔を思い浮かべると、凍てついていた自分の心さえ熱くなる。自分の人生は、自己の救済と復讐ー自分の正義に捧げると決めていた心さえ。』


    古野まほろ節炸裂で面白い。
    古野まほろ好きのための作品なので、ここから参加する人にはきついかも。天帝シリーズから出直してこい!的な感じ。

    密室、陰陽五行、ミッシングリンク、警察庁長官令嬢の警視、素晴らしいガジェットと素晴らしい仲間たち。天帝世界とは違うけど、こっちの他の作品群も読みたいなぁ〜。

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    2018年06月11日
  • 謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー

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    館ミステリアンソロジー。館好きにとってはたまらない、変な……もとい、魅力的な館がいっぱい登場します。
    お気に入りは青崎有吾「噤ヶ森の硝子屋敷」。一番魅力的な館かなあ。住めないけど(笑)。そしてまさかのトリックに、キャラ立ちの名探偵。そして何よりも気になるのが墨壺コレクション! 他の館でもなんか事件が起こりそう……と期待します。
    周木律「煙突館の実験的殺人」も凄いなあ。煙突館、これもまたなんともインパクトのある館で。とんでもなさすぎました。これは……行きたくないな。

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    2018年03月14日
  • 謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー

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    黒より白の方が万人にお薦めできそう。
    こんなのありかと思う一方、自分の中で可能性を排除していたのでやられた感はある作品や、もしかしたらが当たった作品、ちょっと怖いテイストの作品もありました。
    でも、お薦めの一冊です。
    どんな仕掛けがあるかは読んでのお楽しみに。

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    2018年02月19日
  • 警察手帳

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    警察ほどおもしろい組織はない。三十万人もの警察職員はどのような仕事をしているのか?刑事とはどんな人か?警察手帳の中身は?ドラマとの違いは何?そもそも警察官になるには?待遇や昇進の条件は?警察庁とは何か?キャリアとノンキャリアの関係は?警察キャリア出身の作家だからこそここまで書けた、徹底的にリアルな巨大組織の掟と人間学。(2017年刊)
    ・序 章 警察手帳と私
    ・第1章 警察官への道
    ・第2章 刑事の生きざま
    ・第3章 警察組織の掟
    ・第4章 三〇万警察職員の人間学
    ・あとがき

    個人的には、独特の文体が読みにくい。インストールとかタスクだとか、横文字を多用するのが、今のはやりだろうか。
    知識の

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    2018年01月13日
  • 謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー

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    新本格30周年のアンソロジー。
    新しい作家さん探しのために購入。
    とある作家さんだけは文章を受け付けなかったことを除けばたのしめたかなー。

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    2017年12月04日
  • 謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー

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    普段アンソロジーなんぞには手を出さない性分ではあるのだが、創刊以来のお付き合いであるタイガであり、お気に入りの作家も複数参加しているということで、購入に至る。      
    東川篤哉「陽奇館(仮)の密室」・・・ユーモアミステリの覇道を往きながら、ユーモアミステリらしからぬオチ。   
    一肇「銀とクスノキ」・・・青春叙述ミステリ。   
    古野まほろ「文化会館の殺人」・・・臨床真実士ユイカ登場。素晴らしいの一言。    
    青崎有吾「噤ヶ森の硝子屋敷」・・・著者らしいの一言。   
    周木律「煙突館の実験的殺人」・・・著者の真骨頂。    
    澤村伊智・・・「わたしのミステリーパレス」・・・知らないお人。

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    2017年12月04日
  • 警察手帳

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    ミステリ小説を読むのに、警察のことを知っておいた方が良かろうと思い、読んでみた。堅い説明なのかと思ったが、期待を裏切る面白さだ。民間の会社組織と対比させながら、警察組織について、面白おかしく語っている。本書を読むことで、警察の軍隊のような特殊性と民間会社と変わらない人間関係や仕事の遂行方法などが分かる。それにしても、警察の人の育て方や組織運営については民間も参考にした方がいいかもしれない。結構、実力主義であるし、指揮系統のブレのなさなどを知ると、「ウチの会社はなあ」などとため息混じりにぼやきたくなる。警察組織も合理的な経営判断?があって今の体制になっているのだけども。とにかく想像以上に楽しく読

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    2017年10月27日
  • おんみょう紅茶屋らぷさん ~式神のいるお店で、おかわりをどうぞ~

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    終わりそうな雰囲気もあったけど、麿はまだ健在出しまだ続くかな。
    隙間時間にちょうど良い作品です。

    英国大使のお話は、相手の事、相手の文化を知ることは相手をリスペクトすること、っていう某姉妹の言葉に通じて、響きました。

    2017.9.2

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    2017年09月02日
  • 臨床真実士ユイカの論理 文渡家の一族

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    臨床真実士の設定とそれを活かした論理思考による怒濤の解決編。肝心の論理に抜けや強引に感じられるところがあるのが玉に瑕だけれど、全体としては悪くない。

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    2017年09月11日
  • 臨床真実士ユイカの論理 ABX殺人事件

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    レビューが遅くなってしまいましたが、100タイトルプレゼントでいただきました!ありがとうございます。

    このシリーズは第1作目は未読なため、初めて読みました。臨床真実士という、真偽、ウソホントが見抜けるという特殊能力を持つ、唯花が真相を解いていくもの。
    ところどころそれっぽい用語が出てきて、最初は少し抵抗があるものの、慣れてくると面白い設定。こんな能力があれば便利だよなぁと思う反面、ちょっと怖いかもしれない。
    読んでいる時はそれほど意識しなかったけれど、最後まで読んで序章を確認し直して、あぁ〜確かに「ABC殺人事件」だ!と思った。

    最初は事件を追っていくことで精一杯だったけれど、最後に証言が

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    2017年05月06日
  • 臨床真実士ユイカの論理 ABX殺人事件

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    シリーズ二作目。相変わらず真と偽、ホントとウソにまどわされてぐるぐるの証言パズルですが。気をつけて読めばさほど難解ではありません。……とはいえ、真相すべては見抜けませんでしたが。
    タイトルから察するにあの有名作品の、と思いますが。もちろんそれを逆手に取られた感じだなあ。しかしまさかそう来ますか。被害者のミッシングリンクを繋ぐものは何となくわかったし、犯人も何となくあの人、ってところは分かったけど。そこまでであえなく撃沈、です。やられたー。

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    2017年04月20日
  • 残念な警察官~内部の視点で読み解く組織の失敗学~

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    警察自体に問題がある場合と個々の警察官に問題がある場合を、元警察官の著者が、警察と市民の視点から分析しています。
    「なんでそんなんすんの?」ということでも警察の内情を知ることによって腑に落ちることが多かった。
    勉強になりました。

    #読書 #読書記録 #読書倶楽部
    #残念な警察官
    #古野まほろ
    #2017年20冊目

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    2017年04月15日
  • 警察手帳

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    公安委員会が設けられている理由や、実行型組織におけるジェネラリスト所属長(=署長)とギルドのボス(=本部課長)の関係など、かなり深いところを解説しており、ほほう、警察という「会社」も同じだな、という確認を得る。

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    2018年10月14日
  • 警察手帳

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    警察内部ネタ本。

    警察のことを知りたい方はぜひ。
    新書にしては分量も多いが、軽快な語り口でそれを感じさせない。
    おすすめ。

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    2017年03月20日
  • 臨床真実士ユイカの論理 ABX殺人事件

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    本格ミステリとしては、いう事なしの面白さ。
    乙女心?を時々みせるユイカにたいして、助手の鈴木くんが、鈍感過ぎてムズムズさせる。

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    2017年02月27日
  • 臨床真実士ユイカの論理 文渡家の一族

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    言葉の真と偽、ウソとホントを判別できる「障害」を持った探偵役が活躍するミステリ。一見数学の命題にも似た感じがあって、躊躇したのですが。よく読んでみればそれほど難しくはありませんでした。一旦定義を理解できれば楽。そして例文があまりに面白すぎて(笑)。
    一族滅亡の危機を乗り越え、自ら閉ざされた村を作り出した文渡一族の中で起こる連続殺人。だけど犯人探しではなく、「誰が嘘をついているか」が依頼内容。もちろんそこから犯人にも繋がるわけですが。この「嘘吐きパズル」部分は、序盤の定義を理解すれば案外素直に分かりました。だけど……もちろんそれだけじゃないんだなあ。
    ラストの怒涛の解決部分にはもう唖然。そしてこ

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    2017年01月30日
  • 残念な警察官~内部の視点で読み解く組織の失敗学~

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    著者は元キャリア警察官僚のミステリ作家で、「警察内部の視点」を保ちつつ、「市民としての視点」で警察を見、警察に接していると自認している。その著者が、桶川事件、神奈川事件、新潟事件、石橋事件という警察四代不祥事のそれぞれについて、①事案そのものの概要をまとめた上で、②「市民としての視点」からの批判、③「警察部内の視点」からの説明を検討していき、④「今は市民である元警察官としてどう考えるか」という、著者なりの総括を試みている。この本の試論を通じて、「警察官の視点」と「市民の視点」の橋渡しをすることを意図している。著者の小説『新任巡査』のこの本のフィクション版であるという。
    先に小説『新任巡査』を読

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    2017年01月28日
  • 臨床真実士ユイカの論理 ABX殺人事件

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    タイガのユイカシリーズ。
    まだ二作目だが、このシリーズは、ミステリ面はとことん著者らしく、他方でテイストとしては若干ラノベ色の強いものという印象。
    このロジック重視の証明問題的なミステリは好きなので、これは続編も期待できる。
    ただ、せっかく著者が描くのなら、ガジェットももう少し盛り込んで欲しい。
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    2017年01月27日