古野まほろのレビュー一覧

  • ねらわれた女学校 セーラー服と黙示録

    Posted by ブクログ

    セーラー服と黙示録シリーズ、三作目は短編集。
    著者作品の魅力は強烈な世界観だと思っているが、今回は短編であるため少し弱い。
    しかし、各編のバリエーションは豊かで、キャラクター小説という面も活きている。
    なにより、もうひとつの美点である論理的解決劇は余すところなく詰め込まれていて、ファンとしては喜ばしい。
    願わくば、次は濃ゆくてガジェット詰め込みまくった長編が読みたい。
    4-

    0
    2016年09月27日
  • ぐるりよざ殺人事件 セーラー服と黙示録

    Posted by ブクログ

    横溝テイスト溢れる舞台、見立て殺人、特殊ルールを踏まえたロジックによる犯人の指摘、クライマックスの冒険劇。圧巻の約700ページだった。うわああああうわああああ

    0
    2016年07月10日
  • 臨床真実士ユイカの論理 文渡家の一族

    Posted by ブクログ

    う~ん面白い。そして難しい。 
    嘘の専門家。 
    嘘の物語。 
    嘘の人間関係。 
    嘘の家族関係。 
    嘘の生活。 
    嘘の人生。 
    よくできたミステリーだった。

    0
    2016年06月19日
  • 臨床真実士ユイカの論理 文渡家の一族

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     古野まほろ新シリーズ。
     表紙に騙されがちだけど、『天帝』の供物的な衒学趣味も『二条』の警察写実主義も、これでもかと削ぎ落としたロジックミステリ。壮大なクイズみたいなものである。にしてもか、わ、い、す、ぎ、た←
     設定的にトンデモでミステリとしては反則だろうと思われる唯花の《障害》も、限定条件としてしか使われてないので置いていかれることもないし、
     少なくともこの事件に関しての情報や背後関係に関して唯花と読者のライブラリには差がなく、
     超大学生的な知識を駆使されるわけでもなく、
     探偵役と読者が対等になるように苦心されているというのがGood。
     ここまで純粋論理に徹していると、読者への挑

    0
    2016年05月23日
  • 臨床真実士ユイカの論理 文渡家の一族

    Posted by ブクログ

    薄いのに面白い!
    けどもっとこの世界に浸っていたいからもう少し長くてもいいのよ?
    なんて、天帝初読直後の僕では考えられないような心酔っぷりです。古野まほろ、じわじわ来る…

    核のトリック自体は前例があるものの、ある種の特殊設定を用いたロジカルな推理で導かれるそれには圧倒されました。
    辻真先大先生も言ってましたが、世界が崩壊する様は本格ミステリの醍醐味。
    はやくも自作が待ち遠しいです。

    0
    2016年04月25日
  • 臨床真実士ユイカの論理 文渡家の一族

    Posted by ブクログ

    タイガにまほろが参戦の新シリーズ。
    著者も発売前に「『ぐるりよざ』以来のロジックミステリ」と自己解釈している通り、本格ミステリの枠内目一杯で繰り広げられるパズラー。
    起承がやや駆け足気味で、あれよあれよという間に解決編に突入してしまったのは残念だが、解決編の探偵っぷりは斬新で見もの。
    特に、何重にもなった真相が次々明かされていく展開でも、後に進めば進むほど衝撃度が高まっていく感触は、いうほどなかなか味わえない。最初の謎解きまでは先読みできたが、以降は本格を堪能できた。本編ラストなど、本当に思いもよらない。
    個人的には、舞台設定はより重厚で、キャラ設定は今回よりは軽めの、『ぐるりよざ』のが好みだ

    0
    2016年04月20日
  • ストリート・クリスマス~Xの悲劇’85~

    Posted by ブクログ

    二条実房シリーズ第三段。
    手の込んだ舞台設定は、自然ではなく、物語としてエンタメ性は高く、かつゲーム的に面白い。
    そして、そうやって前半100ページ以上をかけて整えた舞台、前提の中で、本格ミステリをやる。
    今回も、その独自性とミステリとしてのクオリティがミックスアップした快作だと思う。
    4+

    0
    2015年08月27日
  • ストリート・クリスマス~Xの悲劇’85~

    Posted by ブクログ

    相変わらず、序盤はリーダビリティ皆無。5年経ち、新たな配属先に就いた二条君の周辺機構を、丁寧に、過剰に、ねちっこく100頁以上に渡って説明しています。
    しかし、そこを抜ければ息もつかせぬスピードで、人質、犯人、交渉人との叡智の限りを尽くしたバトルが展開されます。コンゲーム風な展開に、ただただ翻弄されていると、突然降って出る不可能殺人に、これは本格ミステリなのだと気付かされ、また一段と引き込まれました。
    そして、終盤は例によって例の如く、しつこいくらいのロジカルな推理が待っています。ここで、冗長に見えた前半にも伏線が張ってあったことに気づかされ、さらに、思いもよらぬ伏線が大量に回収されると、もう

    0
    2015年08月25日
  • 外田警部、カシオペアに乗る

    Posted by ブクログ

    コロンボのオマージュ小説なんだろうか?倒叙形式のミステリ。
    元々そういうのが好きなので飄々と、ねちねちと犯人を追いつめていく外田警部が読んでいて楽しい。

    ちょっと調べてみたら他の作品からのスピンオフキャラみたいですね。元作品を読んでみたくはあるけど・・・この作者の他の本は以前に読んでちょっとあわなかったからなあ。中高生くらいの男女とかが謎を解く青春ミステリみたいなのって正直食傷気味なんですわ。。その手ので面白かったのってほとんど記憶にないし。。。

    各章がいろんな列車に乗るとなってるけど別にトラベルミステリとかではありません。

    0
    2015年08月11日
  • 外田警部、カシオペアに乗る

    Posted by ブクログ

    古野まほろ新シリーズ。倒叙ミステリの連作集。
    独特の文章や語彙・キャラ造形は相変わらず極端で好みだが、『背徳の~』に続き、今回も本格ミステリとしての精度が高かった。
    これまでも精度自体は高かったのかもしれないが、それは上記の著者色とは別に存在するものが多かった。しかし、近年はそれが相互作用しているように思え、前作や今作で一つ完成に至ったと思う。
    刊行ペースも早いので、今後も期待。
    4

    0
    2015年06月28日
  • 外田警部、TGVに乗る

    Posted by ブクログ

    まほろのコロンボ式シリーズ二作目。今回は長編。
    コロンボなのか古畑なのか、あるいはそのどちらもなのか、オマージュなのは自明なヨーロッパの自国領事館という舞台設定。
    登場人物や会話内容は相変わらずだが、まほろにしては奇抜でない、由緒正しめの時刻表アリバイトリック。
    個人的には、やたら偏った作風で本格をやってくれるこのシリーズは好きで、話が大きすぎず小さすぎなかった本作もかなり楽しめた。2014年作品トップ10くらいには入る。
    4+

    0
    2015年04月25日
  • 名探偵だって恋をする

    Posted by ブクログ

    宮内さん目当てで購入し、やっぱり「空蜘蛛」が一番好みだったし、この短さの中で、物語と人物描写のみならず細かな部分(音楽や服装等々)も「抜かりなし」で満足。
    影響されて、しばらくパッサカリアばかり聴いてしまった。

    アンソロジーゆえ、他4人の、今まで読んだことがないラノベ系作家さんの作品に触れられたことも良かった。失礼ながら、どなたも存じ上げなかったし、好みはあるものの、購入して損はなかった。(アンソロジー集は、半分以上の作品を気に入らないと、失敗したと思う)

    他作品では、椹野さんの軽めの探偵ものが特に気に入った。舞台がイギリスなのも好み。貴族探偵エドワードシリーズを読みたくなった。

    0
    2014年06月28日
  • 復活―ポロネーズ 第五十六番―

    Posted by ブクログ

    古野まほろ作品はSF推理小説が多いけれど、これは純粋にSF。ちょっと毒が強過ぎるきらいはあるものの面白かった。

    0
    2014年02月09日
  • 群衆リドル~Yの悲劇’93~

    Posted by ブクログ

    一気に読んだ。
    いや、読まされた。
    キャラもお膳立ても、どちらかと言えば好ましく、ストーリーとしても面白い。
    にも関わらず、なにか釈然としないものがある。
    その理由が自分でも判らないが、☆一つ減。

    0
    2014年02月07日
  • 群衆リドル~Yの悲劇’93~

    Posted by ブクログ

    ”群衆リドル Yの悲劇’93”古野まほろ著 光文社文庫(2013/08発売)
    (2010/12 光文社単行本の文庫版。解説:有栖川有栖)

    ・・・謎の招待状によって集められた九人の男女。雪に閉ざされた山荘を舞台にした惨劇。彼らを繋ぐ糸と連続殺人の犯人の謎に挑むの天才ピアニスト。

    ・・・古典作品をモチーフにした作品。(”Yの悲劇”ではなく”そして誰もいなくなった”の方が近い。)
    雪の山荘、暴かれる過去、マザーグース、ミッシングリング、密室と盛りだくさんなのですが、ちょっと好みに合わないトリックもあったのが残念でした。

    0
    2013年12月31日
  • 群衆リドル~Yの悲劇’93~

    Posted by ブクログ

    さすがに天帝シリーズの新訳とは違い、文庫化にあたって大きな変化はない。
    改めて読むと、終盤のとある伏線に笑った。

    巻末に作品世界・人物相関図つき。
    二条さんが水里兄の先輩とか、イエ先輩と例の彼女がピアノ師弟だとか、本編で書かれてたっけ?

    0
    2013年09月06日
  • 復活―ポロネーズ 第五十六番―

    Posted by ブクログ

    ■近未来。あの中国(の陰謀に遭って)統治されたしまった日本。すごくリアルであまりにもタイムリーだしね。

    ■「こんなことは起きるはずがない」とは口が裂けても言えないぐらい、描写も設定も現実感ありまくり。

    ■家畜同然の扱いをされている日本人。日本を復権させるべく...。何度も何度もどんでん返しが繰り返されて、最後の最後まで息を抜けずに読み切れた。

    0
    2012年11月17日
  • 復活―ポロネーズ 第五十六番―

    Posted by ブクログ

    読ませる!この特異な設定の世界に読者を引き込むための部分が、登場人物の心理描写に比して多すぎるようにも感じるが、それもやむを得ないのかも。
    倍位の量でじっくり書き込んで欲しかった気がするのは、それこそこの作者の技量故か。
    ただ、この終わり方は陳腐すぎないか?

    0
    2012年10月31日
  • 復活―ポロネーズ 第五十六番―

    Posted by ブクログ

    面白かった。ちょっと、言い回しで鼻につくところはあったが。
    それにしても、万人ハッピーなSF小説ってもう書けないのかなあ。読後の良いのが全然ないねんけど。

    0
    2012年10月08日
  • 公安警察

    Posted by ブクログ

    公安警察といえば某アニメのキャラクターを思い浮かべるが、本書にも日本一有名な公安警察官R・Fさんのリアリティにせまる章があり、そこが1番おもしろかった。

    0
    2025年11月27日