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Posted by ブクログ
★3.5
文庫版あとがきで著者自身が書いていますが、厳密には前作『新任巡査』のシリーズではありません。ですが、同じ著者が書いていて、“新任”と言うタイトルの共通点もあるという事から、結末に大どんでん返しがあることは容易に予想できます。
って言うか、『新任巡査』の結末があまりにも衝撃的だったので、こちらの結末の衝撃度は、それよりはちょっと低いですかねぇ。だって『新任巡査』では、全体の3/4くらいまでは完全にお仕事小説だったのに、いつの間にかミステリーになっていたのに対し、こちらは最初から事件があって、それに向けて解決していくという筋立てでしたしね。それと、あまりにも“伏線”を強調し過ぎだったかも。犯人まではわかりませんでしたが。
面白かったです。
Posted by ブクログ
上巻星4.0, 下巻星4.3
「捜査書類に語らしめる」というコンセプトで編集された小説スタイルが掛け値なしに素晴らしかった。これは前作の『新任巡査』でも使っていない大技であり、『刑事』に歩を進めてよかったと思えたところ。しかもそれを示すことが実質的に「読者への挑戦状」となっていることも、物語の示す刑事職の「文書主義」「法律で戦う者たち」という気概が込められているように感じられた。ほかの刑事小説にはないユニークな味わいがあった。結末の対決シーン相当の描写も良かった。
ただ、主人公が影で同僚を応援する風に〆たのは、義心を感じる一方、なんだか気味が悪くも感じた(あまり手放しでカッコ良いものとは感じられなかった)。実際にはそうした応援なしではなかなか難しいという実態は想像に難くないけれど、女性刑に対するあしながおじさん的なムーヴというか、保護的な印象に読めてしまった。あのムーヴをカッコ良い行為としておくこと自体が原田が公安向き(裏でこそこそ良かれと思って物事を進める奴っぽい)であることを、逆説的に示してしまってるようにも感じられた。
そうしたひっかかりはあるが、全体の出来にはさして疵にならない。細部まで考証された、刑事課の刑事の仕事ぶりを小説に仕立ててくれた良質な小説である。
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