紗久楽さわのレビュー一覧

  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄
    最近ブク友さんたちの間で話題になっている『乙女の本棚シリーズ』
    色々気になる本がある中で私が選んだ一冊は『瓶詰地獄』
    この漢字四文字の並びからして、もう期待しかありません。
    浜辺に流れ着いた瓶詰。その中には無人島に取り残された兄妹からの手紙が。
    このあらすじを読んで、私の脳内はすっかり『人魚とビスケ...続きを読む
  • 乙女の本棚9 外科室
    先日読んだ『人でなしの恋』の中での文章キッカケで読みました。
    自分の夫のまだ分からぬ不倫相手に対して、
    「丁度、泉鏡花さんの小説に出てくる様な夢のように美しい方に違いない…。」
    と思い悩むところがありました。
    男性作家さんで素敵なお名前の泉鏡花さん
    (女性作家さんだと思ってました…)
    この作家さんの...続きを読む
  • 乙女の本棚9 外科室
    あらすじは聞いたことがあったけど、読むのは初めて。古典が苦手な私にはハードル高いかぁ…とか思ってましたが読み出したら意外といけました。
    挿絵も美しいし、全方位におすすめします!
  • 乙女の本棚10 赤とんぼ
     乙女の本棚シリーズから、新見南吉さんとねこ助さんのコラボ作品「赤とんぼ」です。きれいな表紙…古き良き日本の姿が描かれているようで、すごく気になってました(*^-^*)

     深い緑に囲まれた山里の別荘でのお話…赤とんぼの視点から描かれており、ある初夏の日、赤とんぼが羽を休めていた別荘に、赤いリボンの...続きを読む
  • 乙女の本棚9 外科室
     乙女の本棚シリーズから、泉鏡花さんとホノジロトヲジさんのコラボ作品「外科室」です。イラストは前に息子がこの表紙が好きと言った、ホノジロトヲジさん…これは期待大っ!!でも、読み始めてすぐに、あれ?難しいじゃない(;・∀・)!ハードルがめっちゃ高め…目が点になっちゃったけど、とにかく読んでみよう!!
    ...続きを読む
  • 乙女の本棚5 押絵と旅する男
     乙女の本棚シリーズから、江戸川乱歩さんとしきみさんのコラボ作品「押絵と旅する男」です。表紙からは、なんとも言えない違和感を感じてしまったけれど、読み進めるとその訳もわかってきます。

     蜃気楼を見に行った帰りの汽車の中で、押絵を持った男性と出会う…。男性は押絵を車窓にむけて、押絵に外の景色を見せて...続きを読む
  • 乙女の本棚3 葉桜と魔笛
     乙女の本棚シリーズから、太宰治さんと紗久楽さわさんのコラボ作品の「葉桜と魔笛」です。鮮やかな表紙で、少女漫画から抜け出してきたような姉妹が描かれていますね♪って、いうか…お姉さんなのって、彼かと思っちゃった(^-^;)

     桜が散って、このように
     葉桜のころになれば、
     私は、きっと思い出します...続きを読む
  • 乙女の本棚2 猫町
     乙女の本棚シリーズから、萩原朔太郎さんとしきみさんのコラボ作品の「猫町」です。このなんとも不思議な印象を抱かせる表紙、これもまた期待できそうっ♪

     主人公は、耳の三半規管の疾病によるものか、薬物による影響か、よく道に迷う私…。迷い込んだ先には別世界が広がる…。ある日、温泉場に逗留していた私は、...続きを読む
  • 乙女の本棚 女生徒
    乙女の本棚シリーズ、記念すべき第一作目。
    少女の朝目覚めてから眠るまでの一日、その心象を描いた作品。
    少女というには時間が経ちすぎたけれど、「ああこんなこと考えていたな」と懐かしく思う箇所もあれば「今もこんなことで悩んでるな」と成長してない自分に辟易したりする、それくらい人の心に丁寧で気持ちに寄り添...続きを読む
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄
    最後の手紙で二人の関係性がわかって、冒頭の手紙の犯した罪の意味がわかり、こちらまで苦しくなるようだった。幸せが不幸せに転じる楽園。守りたいのに加害してしまいたくなる葛藤。助けが来た絶望。
  • 乙女の本棚10 赤とんぼ
    童話。
    赤とんぼとかあいいおじょうちゃんのほのぼのとした童話。
    赤とんぼをかわいがるおじょうちゃんと彼女を気に入る赤とんぼの交流がかわいらしかった。
    それとねこ助さんの挿絵が本当に素敵。
  • 乙女の本棚9 外科室
    はじめて泉鏡花作品を読んだけど、読みづらい。自分の不勉強を思い知った。それでもなんとか読んだ。絵の力。真の美の人に出会ってみたい。或いはわたしがそうなりたい。
  • 乙女の本棚3 葉桜と魔笛
    島根の城下町に暮らす姉妹。
    病気の妹はある秘密を抱えていた。

    姉妹の苦悩が美しく描かれていた。
    太宰の人間描写が潔癖な乙女のように清らかで憂いに満ちていた。好き。
    紗久楽さんの絵が太宰の文と絶妙に合っていて艶やかで美麗だった。
  • 百と卍【単話】(1)
    イケメンが卍で犬系男子が百の様です。
    昔の言いましとか無知なので、どう言う意味で俺の倅と言っているのか
    読解力が無いので、半分ハテナ状態でしたが
    でも苦ではなく、BLと意識しないで時代背景を感じながら読めました。
  • 乙女の本棚4 檸檬
    学生時代に読んで以来
    です。

    路地裏や街角の暗さに
    惹かれる主人公。

    しんしんと降ってくる
    雪の様に紡がれる言葉。

    心がしんと鎮まります。

    そして薄暗いトーンの
    世界に唐突に投げ入れ
    られた、

    鮮烈極まる原色の檸檬。

    檸檬を置いて踵を返す
    その刹那一瞬の気持ち、

    ほんの少しだけわかる
    ...続きを読む
  • 乙女の本棚7 蜜柑
    檸檬の白熱灯に対して、この蜜柑では夕焼けに踊る蜜柑。蒸気機関列車の疾走感と陽の温かみにほんのり心が温まる。
  • 乙女の本棚4 檸檬
    これは小説なのか、エッセイなのか。夭逝の作者自身と重ねて読む。
    イラストの書生はあまり病的な感じがなく、いまひとつ感情移入しにくいが、白熱灯のオレンジの光の中でそれでも黄色く輝く檸檬は印象的。
  • 百と卍【単話】(1)
    陰間について知りたくて、無料期間中に購入して読みました。
    中々ない雰囲気。実際にありそうというかリアルだと感じた。
  • 乙女の本棚2 猫町
    「猫町」という作品自体がとても好きだと感じたのだけどそれだけではなくて、巻末エッセイの最果タヒさんの言葉にも惹かれた。


    言葉を読むあいだ、遠いものと近いものとがぐるぐると回転をしながら目の前を通り過ぎていくような感覚に溺れる。

    自分の体内に消化が難しい食べ物が急に飛び込んできたような感覚。

    ...続きを読む
  • 乙女の本棚7 蜜柑
    素敵な絵に惹かれて、読んでみました。
    芥川龍之介の著書はほとんど読んだことがなく、蜘蛛の糸くらいしか知りませんでした。
    この話も少女の実情を知れば、本当はせつないお話なんですね。
    文章だけよりも絵があることで、より情景が見えてわかり易かったです。