アンデシュルースルンドのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わってしまった…
割とあっけない幕切れ…
と思ったが、史実に基づいているし、こういった終わり方の方がある意味リアルなのかも知れない。
父も少年時代の周りの人も兵役も込みで、暴力というものに触れさせられ続けていると感覚が変わってしまうものなのか。
個人的には最終手段として持つのは良いと思うが、ひけらかすとなると、、
守りたいものがあったとしても考えてしまうものはある。
そして誰がドアを開けたせいで母が殴られたのかに関して、それぞれ自分のせいと本心から思っているあたり、本当に家族のことを思っていたんだなと…
ただ、父親は最後印象が少しはかわったものの、不器用がすぎてもはや同情できなかっ -
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Posted by ブクログ
小児性愛者の会合に潜入するためホフマンはアメリカへ向かう。グレーンス警部は世界8カ国の警察と共に、ホフマンからの連絡を待っていた。だが、犯罪組織リーダーの狡猾な罠にはまり素性を暴かれてしまった。ホフマンは薬をもられ、身体の自由を奪われてしまう。果たしてホフマンは、一斉逮捕の時間までに、リーダーの正体を暴くことができるのか。そして、最後にグレーンスがたどり着いた驚愕の真実とは。
テーマがテーマなだけに、えぐい描写があるかと覚悟していたが、節度が保たれていて一安心。
しかし、この分量で上下巻合わせて3,000円プラス消費税。10年前の2倍ぐらいか。お財布には優しくない。いろいろな要因があると思 -
Posted by ブクログ
つらい描写の続く話でした。
なのに読まずにはいられませんでした。
この描写は、読みたくないと思う人がいるかも…
イアン・バンクスの蜂工場が大丈夫だった私でさえ、昼ごはんがつっかえました…
ただのフィクションではなく、自分自身はどう対峙するか、世間はどう動くのか。
自分の正義は本当にうまく何かを導けるのか…
いろいろ考えさせられました。
そして松本清張的なものを感じました。
5にするには読み手を選ぶ…でも、スゴい作品でした。4では少ない、4.5くらい。
シリーズを続けて読みたい…なんとかしたい…と思っています。
原題はOdjuret 怪物、野獣という意味だそう。
スカンジナビア語ですよね。
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Posted by ブクログ
女児暴行・殺害の罪で服役中の囚人が護送中に逃走
事件はそこから始まる
自己満足のために卑劣きわまりない犯行をおこす性犯罪者の視点
子どもの頃に性的虐待を受け、その記憶を呼び覚ますあらゆるものを氷釘で刺そうとする囚人の視点
最愛の娘を殺され、それでもなんとかして生きていかなければならない親の視点
犯人を捕まえるために総力を挙げて行方を追う警察の視点
物語は大きくこの4つの視点で進んでいく
そして、それぞれが駆り立てられるようにして起こした行動が思わぬ結果を招き、悪夢のような憎しみの連鎖が展開されていく
もちろん本作はフィクションだが、フィクションでも現実社会でも幼い子どもの死は本当 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ最初から、最後は破滅で終わるのだろうと思っていた。
だってこれ、実話をもとにしているのだもの。
怪盗ルパンや二十面相とは違う。
犯罪者をヒーローにするわけにはいかない。
だけど、彼らは本当に成功し続けた強盗だったのか?
確かに警察に尻尾は掴ませなかったが、いつも目標を下回る金額しか奪うことができなかった。
そのことについてレオは一度でも考えたことがあるのだろうか。
そしてレオは、家族は一致団結するのが当然と考えていたけれど、レオと弟たちは団結していたが、最初から一致なんてしていなかった。
レオにはそれが見えていなかった。
フェリックスが言ったとおり、彼らを統率するのが父親から長兄に代わった -
Posted by ブクログ
ネタバレ実際の事件をモデルにした、父親の暴力で育てられた兄弟が起こした、などの事前情報をついうっかり読んでしまって、読み始めるのがちょっと億劫だったけど、ページを開いたら一気呵成に読み終えてしまった。
確かに父親の暴力シーンは読んでいて辛かった。
まだたったの10歳のレオ、7歳のフェリックス、3歳のヴィンセント。
父の暴力は子どもたちに向かうわけではない。
けれど、少なくともレオとフェリックスは、父の暴力の気配を怖れながら育ったように見える。
特にレオは、暴力を抑えられない父を、暴力に支配された男とみる。
だから自分は決して暴力に支配されることがないよう、自分を律して生きてきた。
で、何でそれが