アンデシュルースルンドのレビュー一覧

  • ボックス21

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    ネタバレ

    続きが気になって一気読み。
    胸糞悪い終わり方は小説ならではなのかな。。。
    テレビドラマでは味わえない喪失感。

    読み終えて少し立ってから気づいた。
    レーナは夫が死んだ翌日に、新しい少女の仕入れに出向いているのでは。。。

    0
    2020年09月24日
  • 三分間の空隙【くうげき】 下

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    ネタバレ

    (上巻より)

    バウラを無事スェーデンに戻すため、仲の悪い検事にわざと大手柄をあげさせたのは
    面白かったが、
    検事が刑務所内の殺人を軽い刑にする理屈をひねり出したのは驚きだった。
    それと、
    麻薬が溶け込んでいるスーツケースをグレーンス警部に預けたのも面白かった。

    一番印象的だったのは
    バウラが潜入していたゲリラのボス。
    誰をも信頼してはけない人生の中で、
    信頼してしまい、裏切られる。
    同情の余地は全くないが、
    最後に爆弾で殺されるのはあまりにあっけなくて、
    少し納得いかなかった。
    もっと悲惨な、ある意味、劇的な最期を望んでいたのかもしれない。

    0
    2020年09月13日
  • 三分間の空隙【くうげき】 上

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    エーベルト・グレーンス警部シリーズ第六作。

    だから、潜入捜査ものは好きじゃないと言ったはず。
    カリブ海の浜辺でのんびりとモヒートを飲んでいる、とまではいかないが。
    華麗なる脱獄をした「バウラ」には、家族と幸せな生活をしていてほしかった。
    まさか、より危険な国でより危険な潜入捜査をしているとは。

    しかもそこへ警備に止められたにも関わらず、
    コロンビアに来たアメリカ下院議員長が麻薬犯罪ゲリラの人質になってしまい、
    アメリカからのゲリラの一員として殺害ターゲットとされてしまう。

    そこへ、ようやくこのシリーズの主人公(のはず)がグレーンス警部が登場し、
    バウラを救い出すために協力することに。

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    2020年09月13日
  • 熊と踊れ 上

    nao

    購入済み

    レオの脳内イメージはヨエル・キナマンです
    でも私は完全にヨン派(脳内イメージ無し)なので、形勢が逆転する所では、思わずガッツポーズをしてしまいました
    ヨン派ならきっとあそこですると思います

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    2020年09月11日
  • 地下道の少女

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    ネタバレ

    エーベルト・グレーンス警部シリーズ第四作。

    ルーマニアからバスで運ばれてきた少女たちと
    ストックホルムの地下道に住む少女。
    二つの国のストリートチルドレンたちの事件は、
    驚くことに、全く交わらない。

    スェーデンのミステリーは国際的だ。
    国境をひらりと超えていく。
    橋を渡れば、フェリーに乗れば、
    すぐ隣の国に行ける。
    EUとなった今では検問もない。
    自分が思う「国際的」とは違う気がする。
    国をまたいでおこる犯罪に警察は無力だ。
    その無力感が、このシリーズの通奏低音なのだろうか。
    エーヴェルト警部の恋人も亡くなってしまったし。

    教会に少女がたたずむ場面が印象的だった。
    クララ教会、行ってみた

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    2020年07月09日
  • 死刑囚

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    死刑制度を扱った、死刑制度のないスウェーデンを舞台とするミステリ小説。

    題材が重いだけに、話の内容も重くなる。

    復習、私刑感情、善と悪、処罰感情、いろいろなものがない交ぜになり、読書する側も考える内容。

    話の展開、決着もよかったが、ミステリ小説よりも、死刑制度について改めて考えた。

    0
    2020年06月01日
  • 地下道の少女

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    圧倒的なリアリズムと構成力。過去と未来を頻繁に行き来しながら、行き着くところは絶望か、それとも希望なのか。
    このシリーズの根底に流れる「復讐」をテーマに「貧困」が絡んで、先進国の大都市であるストックホルムの「裏社会」が浮かび上がる。筆者もあとがきで記しているが、部分的には「真実」であるという。
    このリアリズムとこの仕事しかないと「命」をかけて人生割り切っているグレースン警部の悲しさが、なんとも言えない読後感となって心の中に残る。

    0
    2020年04月21日
  • 熊と踊れ 下

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    兄弟が銀行強盗を次々に成功させると同時に、少しずつ明らかになってゆく、その目的。
    レオは自身の中に存在する、いくらお金を奪っても決して癒されない深い孤独と、父親への想いに気づき始める。
    他の誰よりも父親に認めてもらいたかったのだというレオの心の叫びが、過剰な暴力となって形を変えてゆく様が、何とも悲しい。

    この作品では、親子、夫婦、兄弟、親友、恋人など、さまざまな関係性に基づく愛情と暴力の形が描かれている。
    言葉では伝えられない感情が暴力となり、その想いが強ければ強いほど、彼らは本当に破壊しているものが何なのか、その実態が分からなくなっているようだ。
    一番冷静だと思われたレオが少しずつ感情に飲

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    2020年01月13日
  • 制裁

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    怪物をめぐる人間の話、そして怪物となった人間と社会をめぐる話、とこの本は評せるかもしれません。

    冒頭の描写からどきつい……。女児に性的暴行を加え殺害し捕まった男。その怪物の思考と、犯行の描写の残虐さに、自分はいきなり物語にぐいとつかまれました。

    その怪物が移送中に逃亡。物語は様々な人物の視点を通し、重層的に描かれます。

    途中まで読んだ段階では、逃亡犯を追いかけるサスペンスなんだな、と自分は思っていました。しかしこの小説は、徐々に社会派小説の様相を呈してきます。

    事件が起こした波紋は、当事者たちの思惑や真意を超え、正義心となり、怒りや憎悪へ変化し、司法関係者や普通に暮らす前科犯にも及びま

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    2020年01月01日
  • 熊と踊れ 下

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    事実に基づいてるって知らなかった。
    北欧小説だから期待してたところもあったけど、ある意味逆に裏切られた。
    もしかしたら翻訳が良かったのかもしれないけど、題名からの想像と違って、当事者の繊細な感じが想定内だったから良かった。
    でも、最後はね。

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    2019年12月23日
  • ボックス21

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    エーヴェルト警部シリーズの2作目。
    北欧社会に蔓延る闇を主に話が進み、結末は…。
    嫌な読後感だけれど、物語が、世界全体に蔓延る闇を描いているようで、気持ちに突き刺さるものがある。

    北欧社会の社会が抱える闇は、東欧諸国にもつながり、そして、日本にも蔓延っている…。

    世界全体の問題。

    シリーズ3作目を読むつもりだが、エーヴェルト、スヴェンともに、心に深い傷をもったまま、仕事をしていくことになるのか…。

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    2019年11月04日
  • 地下道の少女

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    『制裁』『ボックス21』『死刑囚』に続く 北欧の傑作ミステリ!
    強い寒波に震える真冬のストックホルム。バスに乗せられた外国人の子ども43人が、警察本部の近くで置き去りにされる事件が発生した。さらに病院の地下通路では、顔の肉を何カ所も抉られた女性の死体が発見された。グレーンス警部たちはふたつの事件を追い始める。難航する捜査の果てに、やがて浮かび上がる、想像を絶する真実とは? 地下道での生活を強いられる人々の悲劇を鮮烈に描く衝撃作。

    シリーズ第四作がいよいよ翻訳で読める。この重苦しさ、たまりません。

    0
    2019年07月15日
  • 死刑囚

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    ネタバレ

    スウェーデンで酔客に暴行を加えて逮捕されたカナダ国籍の男は、米国で死んだはずの元死刑囚だった!?それはスウェーデン全土と米国を舞台にした前代未聞の事件の幕開けだった。

    序盤でネタは想像がつくし、あーこれジョン助からないやつだわーってなるんですが。。
    まさかこんな終わりとは!

    フィニガンは共感しづらいけど不幸だなあ。しかしながら目には目を、がまさに自分に返って来てるのが皮肉・・・。

    死刑の支持率が異様に高いことで知られる日本では、スウェーデンでの騒ぎの描写は理解されづらいかもなと思いました。が、死刑囚の拘留中の様子や執行時の描写など、あまり知られてないことがよく描かれていて、フィクションと

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    2019年07月12日
  • 死刑囚

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    このシリーズの根底に流れるテーマは「復讐」なのだろう。
    一作目は幼い娘を殺された親による復讐、二作目は国境を超えた人身売買の被害者による復讐、今作は社会的復讐装置とも言うべき死刑制度に対する復讐劇となっている。

    「死刑囚」を物語の中心としながら最終的に制度全体に対する復讐に仕上げていく構成が素晴らしい。単なるミステリー・サスペンスではなく、社会派小説とも言うべき、人物だけでなく社会、民衆全体に波及するストーリーとなっている。
    ただ単に「正義」をかざすのではなく、そこに人物一人ひとりの細かいまでの描写と人としての苦しみ、悲しみも合わせて描かれている。
    特に今回は主人公であるグレースンの哀切も描

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    2019年04月28日
  • 熊と踊れ 下

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    過去と現在を行き来しながら、兄弟が犯罪に手を染める模様を描いていく。
    実話に基づいた題材という驚きもあり、暴力、犯罪心理、被害者の心にも迫っていく。

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    2019年04月12日
  • 熊と踊れ 上

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    まずは上巻へのコメント
    ミレニアムしかり、やはり北欧ミステリーはおもしろい。
    徐々に引き込まれて、中盤から一気読み。過去のトラウマから抜け出せない登場人物の心理描写が下巻でどう影響するか。。。

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    2019年04月04日
  • 兄弟の血―熊と踊れII 下

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    ネタバレ

    (上巻より)

    再び一獲千金を狙うレオ、
    利用される父親、協力しない弟たち。

    途中で少し客観的になれた。
    多分、それはヨン警部が暴走しはじめたからだと思う。
    ということは、私が肩入れしていたのは、
    ヨン警部だったのだろうか。

    こちらの作品は小説だそうだ。
    そして、最初から二作書くことは決まっていた、とも。
    しかし、もしこの「兄弟の血」を読まなければならないとしたら、
    「熊と踊れ」を勧めるのを躊躇せざるをえない。

    結末が気に入らないとか、
    話がつまらないとか、そういうことではないのだが。

    さらなる続編はあるのだろうか。
    ヨン警部の不正に気が付いたエリサ警部補に
    追及をさせてみたい気がする

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    2019年03月15日
  • 兄弟の血―熊と踊れII 上

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    ネタバレ

    「熊と踊れ」の続編。

    刑務所から出てきたレオ。
    今度の仲間はサム、ヨン警部の弟。

    前作では「引き込まれた」と書いたが、
    もっと、息苦しい。
    何に共感しているのか、
    誰と同一視しているのかわからないが、
    読み進むのがつらい。

    (下巻へ続く)

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    2019年03月15日
  • 地下道の少女

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    アンデシュ・ルースルンド、ベリエ・ヘルストレム『地下道の少女』ハヤカワ文庫。

    北欧の社会派ミステリー。グレーンス警部シリーズの本邦初翻訳作品。

    奇妙な事件。真冬のストックホルムでバスに乗せられた43人の外国人の子供が置き去りにされ、病院の地下通路から47ヵ所も刺され、顔面を何ヵ所も抉られた女性遺体が発見される……

    事実に基づいた事件を題材にしているらしいが、背景が余り詳しく描かれず、今一つしっくり来なかった。グレーンス警部の奮闘の割には呆気ない幕切れ。

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    2019年03月02日
  • 熊と踊れ 下

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    実話に基づくという制約がある中で、キャラクターの造形は良くて、作品に入り込めた。けど、その分ラストの部分でのあっさり感が残るかな。

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    2019年02月11日