アンデシュルースルンドのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ実際の事件をモデルにした、父親の暴力で育てられた兄弟が起こした、などの事前情報をついうっかり読んでしまって、読み始めるのがちょっと億劫だったけど、ページを開いたら一気呵成に読み終えてしまった。
確かに父親の暴力シーンは読んでいて辛かった。
まだたったの10歳のレオ、7歳のフェリックス、3歳のヴィンセント。
父の暴力は子どもたちに向かうわけではない。
けれど、少なくともレオとフェリックスは、父の暴力の気配を怖れながら育ったように見える。
特にレオは、暴力を抑えられない父を、暴力に支配された男とみる。
だから自分は決して暴力に支配されることがないよう、自分を律して生きてきた。
で、何でそれが -
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Posted by ブクログ
<上下二巻、併せての評です>
過去と現在の出来事が、交互に語られる。親子の物語であり、家族の物語であり、類い稀な犯罪小説でもある。人はなぜ理に合わない犯罪に走るのか。やむにやまれぬ強迫観念に突き動かされた行為の裏に隠された過去が、記憶の鍵をこじ開け、じわりじわりと顔をのぞかせる。子ども時代からこだわり続ける抜け落ちた記憶。本当は誰がしたのか。物語が進むにつれ、次第に明らかになる真実。
冒頭、四年ぶりに家族のもとに父が帰ってくる。ドアが開くなり、父は母親の顔を殴り、腹を蹴り、髪をつかんで引きずり倒し、なおも蹴り続ける。二人の間に体を入れ、止めようとする長男。その長男に「あとは頼んだぞ、レオナ -
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Posted by ブクログ
面白かった。
最後は、あんなもんだよね。小さい綻びから、大きな破綻につながる。意外にあっけないですね。
小説なので、もちろん脚色されていると思うんだけど、この話が事実を下にして描かれたという事が驚きですね。下となった事件当時は、まだ冷戦のころだし、スウェーデンでは徴兵制が敷かれていたので、国中に武器が備蓄されていたという背景があるんですね。だから、こんなことが起きる。
でも、こんな大それた事ができるのであれば、まじめにほかの事に取り組めば上手くできたのではないかと思うんだけど、武装強盗に走ってしまったのは、若さの故なのかな。
もう一つの驚きが、共著者のステファン・トゥンベリが、この作品 -
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Posted by ブクログ
北欧の作家でありながら、なぜかアメリカの下院議長が重要なポジションを占める上に、ゲリラ側にスウェーデンの人間がいるという謎の設定。当初、そういう複雑な設定に馴染めず中々読み進まなかったが、読んでいるうちに、不思議の物語にはまってしまいました。
それもしても、①アメリカ下院議長が麻薬戦争のための部隊を率いることがあるのか?、②DEAの潜入捜査のためスウェーデンの元犯罪者が使われることがあるのか?、この2点が若干腑に落ちません。特に①。下院議長は、アメリカ大統領の軽症権限第2位(副大統領の次)なのは周知のことですが、こういう実働部隊の責任者になることは無いんじゃないかな。
上巻で物語が動き始め -
Posted by ブクログ
三部作の二作目。『三秒間の死角』に連なる作品なので、前作を読んだいるとより楽しめる。舞台はコロンビア。麻薬戦争の緊迫感をベースに、主人公ふたりの苦悩や政治的駆け引きなども盛り込んだ、厚みのあるクライム・ノヴェル。
麻薬戦争というとウィンズロウの三部作を連想してしまうが、本作品もウィンズロウに負けず劣らずリーダビリティが高い。麻薬地帯の現状、そしてそこに潜入した男の葛藤の日々などがリアルに描かれるが決して重くはない。スリリングな語り口と、疾走感のあるストーリーに引き込まれ、最後までページを繰る手が止まらなかった。この辺りの筆力は、違った個性を持つふたりの作者ならではだと思う。
合衆国政府のス -
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