アンデシュルースルンドのレビュー一覧

  • 制裁
    北欧の新進作家として高い評価を得ているルースルンドとヘルストレム合作による2004年発表のクライムノベル。暴走する群衆心理の怖さを主題とし、息苦しく虚無的な展開で読後感は重い。

    4年前に二人の少女を強姦/惨殺した凶悪犯が護送中に脱走、その足で幼児を拉致して殺す。子どもの父親は憤怒の念に駆られて復讐...続きを読む
  • 熊と踊れ 下
    最後まで父親に引っ掻き回されることになるとは。そもそも強盗中毒症状に陥っているレオは捕まるまでその計画的行動を止めることは出来なかったと思う。弟達が仲間から外れることで、まさかあそこまで忌み嫌った父親を犯行に引き入れ、こんなにも早く失敗するとは皮肉なものだ。

    警察を欺くような緻密な計画を立てられる...続きを読む
  • 死刑囚
    シリーズ第3弾。死刑制度のないスウェーデンで死刑がテーマ。このシリーズはいつも内容が重いけれどそれは今作も同じ。そして死刑制度のある日本で読むことの意味も考えさせられる。死刑への是非。当然という立場、必要ないという立場と様々な立場から死刑というものの影響を見せてくれる。そのどれもに完全に否定できるも...続きを読む
  • 熊と踊れ 下
    評価を聞いて期待して読みましたが、割とあっけない印象。実話ベースのため色付けをしなくてはならないから、必要以上に掘り下げているのではないか、と思ってしまいました。もう少しコンパクトになったのでは。そして、レオが何だか気の毒に思えてしまいました。
  • 制裁
    北欧の警察小説って、やっぱり、どこか独特。って言うか、ハッピーエンディングじゃないよね?

    そもそも、この作品の事件自体が陰惨な訳だけど、実はそれは想像上の産物と言う訳では無く、実際に起きた出来事と言うのも衝撃的。

    それとこの作品で興味深かったのが、スウェーデンの刑務所事情。服役した経験のある人物...続きを読む
  • 熊と踊れ 上
    お父さんの説得力、ある意味すごい。守るためには必要なことかもしれません。それを刻み込んだレオがリーダーになり、圧倒的な結束を築いていくのには深く頷けました。
  • 熊と踊れ 上
    実際にあった銀行強盗の話をモデルにした小説。心凍る冷めた現実と生活。淡々と紡がれていくストーリー。今回、熊と踊れのタイトルはどういうことなのか、この話のキーワードの意味が下巻で更に明らかになっていくと思う。これぞ北欧サスペンス!読み応えのある長編作品。

  • 熊と踊れ 上
    長い。
    読み終わるまでにかなり時間がかかりましたが、スリリングで面白いです。
    終始、ギリギリの精神状態な男たち。
    少しずつ明らかになる登場人物の背景。
    海外テレビドラマが好きな人はわかってくれると思います。
  • 熊と踊れ 下
    イヴァン最悪。最低。冒頭から人間のクズだが、最後の最後で最低な本性を現す。これほど愚劣なキャラクターに会ったことがない。ゲスの極み。物語は全編にわたりスピード感とスリルがあって引き込まれた。
  • 熊と踊れ 上
    凶暴な父によって崩壊した家庭で育ったレオ、フェリックス、ヴィンセント三人兄弟。独立した彼らは、軍の倉庫からひそかに大量の銃器を入手する。その目的とは史上例のない銀行強盗計画を決行することだった―。連続する容赦無い襲撃。市警のブロンクス警部は、事件解決に執念を燃やすが…。はたして勝つのは兄弟か、警察か...続きを読む
  • 熊と踊れ 下
    まずは、実話を基にしているということに驚き。けっして離れられない家族の絆が哀しい。計画的と言いながら、こんなに簡単に銀行強盗って出来るの。
  • 熊と踊れ 下
     スウェーデンで実際に起きた銀行強盗事件を元に描かれたサスペンス。下巻。
     上巻から悪い予感しかしなかったのだけれど、そんな私の悪い予感などちっぽけなものであり、さらに事態は悪化していく。どんどんどんどんひどいことになり、転げ落ち、めぐりめぐる事件。

     そうして解説まで読むとさらにびっくりできる。...続きを読む
  • 熊と踊れ 上
     スウェーデンで実際に起きた事件をモデルとした、連続銀行強盗事件。
     主軸は強盗側の兄弟と、それを追う側の刑事。

     実際に起きたと言うことから予測されるように、非常に危ういところを兄弟たちは駆け抜けていく。いつ足を踏み外して転げ落ちてもおかしくない。ロードムービーのような。

     最初はなかなか読み...続きを読む
  • 熊と踊れ 下
    最初から暴力を基調にした物語な感じが強く、自分の中で受け付けるか心配したけど、物語に引き込まれて行った。「熊と踊れ」の意味がそういう事なんだと前編で分かり、納得。暴力と恐怖でで家族を支配する父親の存在を嫌悪したが、子供時代の、レオに反撃の力を持たせようというくだりには、正しいとは思わなかったけど共感...続きを読む
  • 熊と踊れ 下
    10月-12。4.0点。
    強盗を続ける兄弟たち。警察との頭脳戦に。
    父親との和解はあるのか。

    相変わらずのリアリティ。凄く引き込まれる。
    面白かった。さすがのこのミス1位。
  • 制裁
    さらわれた娘救出劇なのかと思って読み始めたら、なるほどそうきたか。
    さすが北欧ミステリー、容赦ない。
    答えの出ない重いテーマにこれでもかってぐらいダークな展開で読み応えあり。
    小細工なしでここまで衝撃のラストにできるのはすごい。
    視点がころころ変わるしスウェーデンの人名地名が聞きなれない響きで難しい...続きを読む
  • 制裁
    作中何度か突きつけられるような
    テーマと描写があり
    そしてラスト
    さらにはあとがきすら
    問題を突きつけてくる。

    この本を読んでから、子供を連れて
    女の子用のおもちゃの人形コーナーに行く都度
    置いてあるバラバラに荒らされた
    おもちゃの家と女の子の人形を見て
    この本のことを思い出してしまう。
  • 熊と踊れ 上
    スウェーデンで実際に起こった物語。軍の倉庫から大量の銃器を盗み、銀行強盗を決行する三人の兄弟+一人。爆弾を製造しストックホルム中央駅に爆弾を仕掛けるがふとした弾みで爆発してしまう…というところで上巻は終わりですがここまでで550ページ長い!
  • 制裁
    鬱度がハンパない北欧ミステリ小説。
    登場人物が多くて名前も覚えにくいのが難だが、バラバラに進んでいたお話が終盤どんどんつながり収束していく。これぞ小説の醍醐味。
    タイトルの「制裁」には何重もの意味がある。
    グロいだけでなく、いろいろ考えさせられる話だった。
  • 熊と踊れ 上

    北欧ミス

    久々の小説。流行りの北欧ミステリーは十分楽しめた。少々訳が難解か。
    しかし久々のドキドキ感を味わえた。