アンデシュルースルンドのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アンデシュ・ルースルンドの本は、『熊と踊れ』から入り、『ボックス21』を読み、この『制裁』で3冊目。
色んな立場の人の視点から物語が進められるが、それぞれの立場に、感情移入することができるのが不思議。
今回も、犯罪を通して社会問題や倫理の問題を投げかけられた。
自分の中で考えを纏めるのに時間がかかりそうだが、人が人を裁くって難しい。
訳者あとがきより抜粋
『他人の命を奪うことで、子どもの命を守れるとしたら、大人はそうすべきなのか。そうやって、人の生命の価値を、同じ人間が決めてしまうことは、果たして許されるのか。それが許されるとき、怪物が生まれるのではないか……。』
しばらく考えてみる。
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Posted by ブクログ
ネタバレいま流行りの?北欧の警察小説。北欧物の英米物との違いは、主人公がやたら泥臭い事。英米物にも泥臭い主人公はいるにはいるが、北欧物の場合、警察官と言う職業を感じさせないほど、ものすごく泥臭い。そしてもう一つ北欧物の特徴(?)は、なんとなく漂うその“暗さ”。暗いのは、北欧の気候を反映しているんですかね?そのの泥臭さと、暗さで、なんとも言えない全体的な雰囲気が形作られている。
そしてこの作品、最後の2行が衝撃的。頭のどこかで、そうなることをうっすらと感じてはいたんですが、文字にして読んでみると、ものすごく衝撃的です。いやぁ、なんだかな。 -
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Posted by ブクログ
「制裁」の刑事達が登場するシリーズ二作目
前回同様、読み終えた時の
現実の問題を突きつけられた重みが凄い。
前回のあとがきにもあったように、物語はフィクションではあるが、モデルになった人。事件事象は存在している事実。
そして日本でも同様の問題がある事実。
ラストの終わり方は途中で予想が出来たけど
「そうであって欲しくない」という
思いのまま読み進めて、嫌な汗をかいていたら
放り投げられてしまった。
登場人物紹介の並び順が、刑事達をメインにしていないあたりがにくい。
過激な方法で目撃者から証言を得ようとするベテラン刑事に、汚れ仕事をさせていると自覚していながらも自分では一歩踏み出せないパー -
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Posted by ブクログ
アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム『制裁』ハヤカワ文庫。
2007年にランダムハウス講談社より刊行されたグレーンス警部シリーズ第1作を、著者による改稿を反映した上で再文庫化とのこと。既にランダムハウス講談社版を読んでおり、再読となる。
日本人作家であれば、薬丸岳が取り上げそうなテーマであり、非常に考えさせられる警察小説である。愛する娘を殺害された父親の犯人への復讐の是否を問う問題作。
幼い二人の少女を毒牙にかけ、殺害した卑劣な性犯罪者ベルント・ルンドが移送中に脱走する。脱走したベルント・ルンドは再び一人の少女を殺害する。殺害された少女の父親フレデリック・ステファンソ -
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