皆川博子のレビュー一覧

  • 冬の旅人(上)

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    ■あらすじ
    裕福な骨董商の家に育った少女・環は、幼いころに見た一枚の西洋画に心を奪われる。その運命の導くまま、聖像画を学ぶために、17歳で革命前夜の帝政露西亜へと留学するが、尼僧たちのいる窮屈な名門女学院を脱走、市中の貧民窟、そしてシベリアへと北の大地を彷徨い、絵筆をとり続ける。大河歴史ロマン。

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    2011年10月06日
  • 蝶

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    すべてにおいて幻想かと思うような話だったけど、そのなかでも「妙に清らの」がいちばんよかった。
    まさに「痙攣的な美を感じ、金縛りになる」珠玉です。

    ■概略
    インパール戦線から帰還した男は、銃で妻と情夫を撃ち、出所後、小豆相場で成功。北の果ての海にほど近い「司祭館」に住みつく。
    ある日、そこに映画のロケ隊がやってきて……戦後の長い虚無を生きる男を描く表題作のほか、現代最高の幻視者が、俳句から触発された全八篇。夢幻へ、狂気へと誘われる戦慄の短篇集。

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    2011年08月26日
  • 伯林蝋人形館

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    正直外国を舞台にした話は苦手(というかカタカナが多用されるのが苦手w)なのでどうしようかな、とも思ったが、前に読んだこの方の短編集の面白さを覚えていたので。

    第二次大戦後のドイツが舞台となっていたせいで時代背景がわからず、カタカナも多く、第一章でまず一度読むのをやめようとして、でも読み続けて見ればなるほど、これは面白い。
    構成自体が変わった形態をとっていたのもあとあと考えると震えるほどよくできていて、感動した。
    前に短編を読んだ時同様、このひとの頭の中はどうなっているんだろうと思ってしまう。これだけ幻想的な、ある意味幻覚のような後味を残す小説は、すごい。

    個人的にはアルトゥールとヨハンの関

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    2011年08月20日
  • 死の泉

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     次第に崩壊していくナチスドイツと、それに歩調を合わせるように次第に退廃的になっていく登場人物たちの人間模様が、ある種の陶酔感を残す魅力的な作品でした。
     
     ただラストに近づくにつれて、ストーリーが一気に進むが、スピード感が増すというより、文章が粗くなった。

     非常に惜しい気がする。

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    2017年08月15日
  • 死の泉

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    コワイ話を書く作家だと思って読み始めたのに、なんだ〜、ナチスの時代を書いた時代小説だと思ったら、じわじわと怖さが増してきた。
    ナチスに限らず、軍部は存在自体でホラーなのかもしれない。

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    2021年02月20日
  • 恋紅

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    花魁や遊女の話は切なくて好きなので、
    裏表紙に「吉原」とか「遊女」の文字を見つけると、
    つい読みたくなる。
    しかし、このお話の主人公は、遊女屋の1人娘でお嬢様。
    本来なら黙っていても、将来は遊女屋の女将になれたはずなのに、
    すべてを捨て、好いた役者の元に行く。
    結婚というカタチにとらわれないままの夫婦生活(?)は、
    この時代にしては勇気のいる選択だったのではないかと思う。
    物語の中では色々な対比をモチーフにしているのがわかりやすい。
    裕福vs貧困、芸達者vs大根役者、などなど。

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    2010年10月04日
  • 恋紅

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    第95回直木賞。
    江戸末期から明治にかけての、遊郭と芝居の世界を描いた時代小説。
    主人公は遊女屋の娘・ゆう。たまたま見かけた三流役者による芝居に魅せられ、遊女屋のおかみとして生きる道を捨てて、旅芸人と結ばれる。
    本筋は、ゆうの恋愛、成長の記録であるが、他に裏テーマというか、さまざまな対立の構図が描かれている。遊女屋の娘・ゆう(使用人)と花魁(雇用人)、ゆうときつ(かむろ)、三流役者・福之助と大名題役者・田之助、吉原と深川、劇場と旅芝居などなど。みなそれぞれに自分の立場を理解し、また、自分の立場をあきらめ嘆き、それでも意地を張って生きていく。

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    2010年08月10日
  • たまご猫

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    短編集。怖い。ぞくぞくする、とか、血の気が引く、とかじゃなくて。なんでだろう。すごく怖いお話だった・・・。でも癖になりそう。

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    2009年10月04日
  • 聖女の島

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    しかし、何も変わったようには思えなかった。良心の痛みが訪れぬことに、私は絶望的な苦痛を覚えるのみであった。
    (P.165)

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    2009年10月04日
  • たまご猫

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    タイトルに惹かれて読んだ一冊。たまご猫と書くとかわいいイメージですが、作品自体は怖いです。(2003.2.14)

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    2009年10月04日