中村元のレビュー一覧

  • 原始仏典

    Posted by ブクログ

    テーラワーダ仏教「初期仏教」を勉強し始める方はこの本以外に何を読むというのか?
    初期仏教、仏典の目次みたいな役割になる本です。

    0
    2019年11月18日
  • ブッダ最後の旅-大パリニッバーナ経

    Posted by ブクログ

    ◯全く月並みな感想ではあるが、師の入滅を聞いたアーナンダが、悲しくて閉じこもったところを、師に呼び戻され、諭されるところ、とても古い古典ではあっても、慕う人をなくすということの喪失感への寂しさや悲しさを感じる思い出深いシーンであった。

    ◯しかし、過剰に神格化することや、教団を形成するための都合であるとか、そういったことの入る余地がないシーンだけに、事実であるように感じられ、また、その際の師の教えも、虚飾なく、真実語られた言葉なのかなとも思えた。

    0
    2019年07月20日
  • ブッダ物語

    Posted by ブクログ

    お釈迦様の一代記である。
    前半はブッダの生誕から壮年期くらいまでを多くのエピソードを交えながらわかりやすく展開し、後半は中村元氏の執筆のようだが(後半は秀逸である)、ややエッセイ風にお釈迦様の晩年を静かな筆致で書き進めており、全体として誰にでも読みやすい記述ながら極めて深い感動を呼ぶ作品となっている。

    このように平易な書き方をしてはいるが、例えば家庭内暴力少年アジャータサットゥ(阿闍世)王子とビンビサーラ王、韋提希夫人の物語は『観無量寿経』に出てくるし、ブッダの最後の旅から入滅にいたる物語は『大パリニッバーナ経』にその記述を見ることができるなど、詳細に経典に則って描かれている。

    さて、私は

    0
    2019年05月05日
  • 原始仏典

    Posted by ブクログ

    初期仏教の聖典をわかり易く解説している。ゴータマ・シッダルタ、釈尊がその当時説かれたであろう教えに一番近いものとして伝わったものが阿含経典である。人間が生きていくうえで必要な教えが説かれている。現代においても重要で何度でも振り返って人生の杖にするべきものであろう。
     「ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。もし汚れた心で話したり行ったりするならば、苦しみはその人につき従う。車をひく牛の足跡に車輪がついて行くように。」
     「ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。もしも清らかな心で話したり行ったりするならば、福楽はその人につき従う。影がそのからだから

    0
    2018年10月20日
  • 般若心経・金剛般若経

    Posted by ブクログ

    なんとなしに¥108だったから…だれかれとなく、仏教というものに触れてみたい、そんな気がしたからだった気がする。
    お題目のように唱えられたり、写経されているこの般若心経。それを無駄とは言わないが、この般若心経は一種仏陀という男の境地であるから、実践以上のなにものからも、その境地は得られない。書いたり唱えたりすることだけで得られるのなら、誰も苦労しない。しかし、きわめて当たり前のこと。こんな当たり前のことをわざわざ書かなくても、存在するということそのものが、般若波羅蜜多なのだから。おそらく、哲学の境地というのは、一周まわってみたとき、当たり前が当たり前であると驚ける、そこにあるのだといつも思う。

    0
    2018年10月08日
  • 原始仏典

    Posted by ブクログ

    これはもう本当にすばらしい本。よりよく生きることを、本に求めてきてよかったなーと思えた本。
    私は一生懸命に生きていたつもりだけども、満たされた感じを得ることがなく、それどころか、つらくて泣いてしまうような日々を送ることもあり、それを現代の商業的な情報は解決してくれなかったのです。けれど、心に響くスピリチュアルな言葉は、元をたどるとお釈迦様の言葉のようなのです。2500年前から、人が幸せに生きる道を知っていたなんて。それをいま私たちが知ることができるなんて。本当にありがたく、うれしく思います。中村先生にも感謝!

    0
    2015年09月23日
  • ブッダ最後の旅-大パリニッバーナ経

    Posted by ブクログ

    亡くなった同僚僧の名前を次々と上げて、彼らはどうなったんだと聞いたり、ブッダが死んだらどうしていいのかわからないと縋り付いたりする、アーナンダとのやり取りが印象的。
    ブッダは、それに対して決して明確に死後について語らない。自らの老いや寿命を率直に説いて、人は皆死ぬんだと諭す。その上で、ただブッダとその教えを守って正しく生きよと説くのみ。
    宗教と聞いて、思い浮かべる奇跡とか超人的な力とは全く別次元、普通の人間としてのやり取りがある。そして、この悩みや対話は、数千年を経た我々にも全く同じ質量感で迫ってきます。
    実は、本書を読む前に、本書については、五木寛之さんの百寺巡礼のインド編とNHKの100分

    0
    2019年07月24日
  • 般若心経・金剛般若経

    Posted by ブクログ

    やはり、仏典を読むには正攻法しかないわけで、その最適の書ということだと思う。
    不親切と言えば不親切。
    しかし、そうでないと接近さえ認められない。

    0
    2015年01月23日
  • ブッダのことば スッタニパータ

    Posted by ブクログ

    初めて原始仏典を読んだが、そこには公案のようななぞなぞも、密教のような呪文も無く、ひたすらシンプルに世俗に背を向けて煩悩を捨てることが繰り返し繰り返し説かれていた。人の死を悲しむことすら煩悩だと言い切る「矢」や、自説の正しさを主張することの愚かさを説いた「並ぶ応答」など、印象深い言葉が多かったが、やはり白眉は「ただ独り歩め」と説き続ける「犀の角」。

    0
    2014年10月10日
  • ブッダのことば スッタニパータ

    Posted by ブクログ

    数多い仏教書おうちで最も古い聖典といわれているのがこの「スッタニパータ」であります。
    現在の仏教とは少し違う原始仏教のことを知りたくて、もっともブッダの発言に近いといわれているこの本が前々から読みたいなぁ~って思ってたんだけど、難しそうだなぁ~って思ってなかなか手をつけれないでいた。
    きっと難しいんだろうと思い、気合を入れてエイヤーっ!っと読み始めたら、これがなかなか読みやすい。わかりやすい訳のおかげなんだけど、読みやすいし、これがおもしろいかった。
    個人的に最も感銘を受けたのが「蛇の章 八、慈しみ」の中にあるこんな言葉です。

    いかなる生物生類であっても、怯えているものでも、強剛なものでも、

    0
    2014年04月22日
  • 般若心経・金剛般若経

    Posted by ブクログ

    2003年8月1日に通読しました。
    もう一度、読みます。
    (2014年2月5日)

    読み終えました。
    (2014年2月9日)

    0
    2014年02月10日
  • 原始仏典

    Posted by ブクログ

    原始仏教についての知識がない私でも理解しやすく楽しんで読むことが出来た。

    中村先生の本は至る所に先生のやさしさ、愛情、釈迦尊に対する思いを感じる。

    0
    2013年06月23日
  • ブッダのことば スッタニパータ

    Posted by ブクログ

    仏陀が大きな教団を作る前に説いた人生の道標。

    人は生まれによってバラモンとなるのでなく、行為によってバラモンとなるのである。

    理法に従って道を歩む「信仰」(saddha)が大切とされる。

    チュンダに語った四種の修行者の話でソクラテスやイエスの言ってたことと本質的には一致するのではないかと思いました。



    「疑いを越え、苦悩を離れ、安らぎ(ニルヴァーナ)を楽しみ、貪る執念をもたず、神々と世間とを導く人、──そのような人を<道による勝者>であると目ざめた人々は説く。

    この世で最高のものを最高のものであると知り、ここで法を説き判別する人、疑いを絶ち欲念に動かされない聖者を修行者た

    0
    2014年01月08日
  • ブッダのことば スッタニパータ

    Posted by ブクログ

    カテゴリの中に新たに「仏教」を追加した。

    本から
     五蓋 ― 貪欲、瞋り、心の沈むこと、心のそわそわすること、疑い
     眼ある人 ― 一般に仏の異名

    諸々の邪まな見解にとらわれず、戒を保ち、知見を具えて、
    諸々の欲望に関する貪りを除いた人は、決して再び母体に
    宿ることがないであろう。

    この世では信仰が人間の最上の富である。徳行に篤いことは
    安楽をもたらす。実に真実が味の中での美味である。智慧に
    よって生きるのが最上の生活である。

    愛欲にともあって起こる、清く見える外形を捨てて考えよ。
    (身は)不浄であると心に観じて、心をよく一つに統一せよ。

    汝の第一の軍隊は欲望であり、第二の軍隊は嫌悪

    0
    2013年01月14日
  • ブッダのことば スッタニパータ

    Posted by ブクログ

    朝、コーヒーをいれながらぱらぱらと読んでいるだけで、背筋が伸びる。
    むだのない、力強いことば。
    ことばの発しているエネルギーの質が違う感じ。

    見た目よりも、ずっと分かりやすいことばでつづられていて、
    おすすめです。

    0
    2012年10月19日
  • ブッダのことば スッタニパータ

    Posted by ブクログ

     ちょっと大変だったけど精霊さんなどの話もあってよかった。
     お釈迦様のお考えになった一端が感じられてよかった。
     学者さんのお書きになられた本なので学術的なところが信仰している人にはぴんとこないかもしれませんがきっと伝わるものだと感じます。
     がんばりましょう!

    0
    2012年06月27日
  • ブッダのことば スッタニパータ

    Posted by ブクログ

    内容はもちろん良いのですが。本のかなりの分量を占める中村元さんの脚注を読むと、常に読む人を想像して書いたであろう誠実な姿勢が伝わってきて感銘を受けます。脚注をひたすら読んでしまいました。

    0
    2012年04月29日
  • ブッダの 真理のことば 感興のことば

    Posted by ブクログ

    原始仏教の教えがまとまっている詩集。

    本書はパーリ語とサンスクリット語の同じ経典を
    セットにした内容らしいので、内容は被っているが、
    後の時代に書かれたからか、感興のことばの方が
    分かりやすくまとまっているように思う。

    この世界は基本的に、
    諸行無常で一切皆苦で諸法非我であり、
    苦しみから逃れるには執着や欲望を
    捨てて善を為す事を繰り返し説いている。

    何でもかんでも救ってくださる
    優しい仏様だと思って近づくと、
    私のような欲望にまみれた凡夫にとっては、
    ブッダの説くところはなかなか厳しい。

    0
    2013年09月29日
  • ブッダ最後の旅-大パリニッバーナ経

    Posted by ブクログ

    一周するとここに辿り着く本。

    ウンベルト・エーコが「全編アクション、現代の読者が現実から逃避するために書物にもとめるすべて、セックス(それもたっぷり)、不倫、男色、殺人、近親相姦、戦争、虐殺、なんでもござれときている」とおちょっくっていた「聖書」とか、その親戚(「聖書」で反省したのかかなり堅物)の「クルアーン」よりは面白くないけど。

    0
    2011年09月08日
  • ブッダの 真理のことば 感興のことば

    Posted by ブクログ

    私は嫌なことがあって、友達に愚痴ってもなお、気が晴れないときに、ぐっとこらえてこの本を読みます。やり場のない怒りも、お釈迦様にかかればポジティブに受け取れる。

    0
    2009年10月04日