中村元のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
・『浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか』の島田裕巳さんが書かれた、『ブッダは実在しない』とあわせて手に入れた『ブッダ物語』…さあ、真実はどっちだ(・・?
島田裕巳さんの『ブッダは実在しない』の次に読みました。書かれていることは、言い伝えに忠実であろうとするためか、まるで、おとぎ話のようで、リアリティに欠けるので、期せずして、ブッダは創られた教祖なのではないか?という疑念を強めるものでした。
しかし、ブッダの教えが時代と共に創造・精製されたものであったとしても、私たちが追い求めるものは、命の炎が弱まるにつれて色あせて行くものであることは間違いありません。ブッダが残したとされる言葉の数々に思いを巡らせ、自らの答えを探す者は、ブッダの弟子と言えるのかもしれません。
「一般向けに、お釈迦さまの伝記を書いてほしい」と編集部から依頼されて執筆されたという『ブッダ物語』は、中村元先生が、できるだけ客観的に書かれたものと思われますが、今ひとつ、先生の思いが伝わって来ない「もどかしさ」を感じるのも事実です。思いは、読者が創出するのかな?
これを物語だとすると、いわゆる三人称視点で書かれているんですよね。改めて考えると、童話の殆どがそうなのですが、まさに、その物語に込められた思いを、どのように感じるかは、読者の裁量に任されているのかもしれませんね。 -
Posted by ブクログ
・人生の指針を得るために、仏教の経典の重要な教えだけでも知りたい、というわがままな読者の希望をかなえるため、先年行った講義や対談を中心に総合して歴史的、体系的にまとめてみたという、とても贅沢な一冊!
Ⅰ釈尊の生涯は、同じ中村元先生による『ブッダ物語(岩波ジュニア新書)』で予習をしていたので、復習になりましたが、原始仏典を平易な現代語に訳してくださったⅡ人生の指針の方は、原始仏典に忠実であろうとしたためか、私が背景を十分に理解していないためか、必ずしも読みやすいとは言えず、それこそ釈尊の教えを人生の指針にしたいとすがる熱心さが求められるような気がしました。そこは、先に読み終えた『仏典のことば』と重複するところもありますが、併せて読むと理解が深めたいところです。
いずれにしても、ゴータマ・ブッダは、恵まれた環境に育ち、何不自由なく暮らしていたわけですから、放蕩息子になってもおかしくないのに、誰かの教えを乞うことなく、悟りに到達したところは、凄い人だなぁ~と思います。そして何よりも、解らないことには口を閉ざし、解ったことだけを説くという潔さが清々しく、既に賢者として認められていた人々を含め、多くの人の心を惹きつける魅力があったことについても、納得ができます。