丸尾末広のレビュー一覧

  • トミノの地獄 1
    20代の頃、JUNEで知り、どうにかコミックスを読みたい、と地元の本屋を探しまくり、男性向けエロ漫画のコーナーからしれっと『少女椿』とか『DDT―僕、耳なし芳一です』など買ってエロ本読む感覚で読んでいた。なんと言うか、昭和初期テイストと不潔マニア向け、と言う印象が非常に強くて、今でも絵が脳内に収納さ...続きを読む
  • トミノの地獄 1
    姉は血を吐く、妹は火吐く、可愛いトミノは宝玉を吐く。

    蛸娘エリーゼの造形にくらくら。
    大期待。
  • 芋虫
    『パノラマ島綺譚』に続いての江戸川乱歩×丸山末広コラボ。
    前作よりも、エロ・グロ・ナンセンスが強くなっています。

    時代はロシア戦争を経てのシベリア出兵の後、
    戦傷で両手両足と、声を失った兵士とその妻が主人公。

    貞淑な妻の中に潜む嗜虐的な性癖、、
    不具となった夫のやるせなさと、抑えきれない欲望、
    ...続きを読む
  • 芋虫
    知っていたけどなんとなくスルーしていた一冊を不意に思い立って購入。
    江戸川乱歩「芋虫」漫画版。
    短いのでパッと一気に読んで、軽い吐き気に襲われた(笑)
    ストーリーは、ほぼそのまま原作どおり。
    もちろん――というかなんというか、
    小説のイメージよりも妻・時子が美しく描かれているけれど、
    それは丸尾作品...続きを読む
  • 芋虫
    江戸川乱歩『芋虫』のコミカライズ

    活字を読まれた方、あらすじを知っている方はわかると思いますがストーリーの決め手となる三文字の言葉、またその光景が冒頭に描かれています。これは活字でなく、絵で魅せる漫画ならではの表現で個人的にとてもよかったです(活字はさらっとした印象でしたが、漫画は冒頭からそれを持...続きを読む
  • 芋虫
    江戸川乱歩の原作も読み、映画の『キャタピラー』も鑑賞した上で漫画を読んだ。
    エログロではあるが、切ない。
  • 瓶詰の地獄
    短編4作収録。
    表題作は夢野久作の同名小説コミカライズ。
    成長した兄・太郎の顔が、どことなく写真で見る夢野久作に似ている気が。
    「かわいそうな姉」は、
    渡辺温の同名作品を元にしているのかと思ったが、読んでみたら違った。
    でも、やっぱりかわいそう(泣)
  • 芋虫
    お友達にお勧めされて購入。江戸川乱歩と丸尾末広の異色のコラボ作品。醜く美しく儚い。エログロな作風が強いので、苦手な方注意ですが、是非ラストまで読んでください。
  • 瓶詰の地獄
    表題作、「青い珊瑚礁」みたいなネタなのだが、丸尾末広の絵柄で描かれると、肉体に妙に肉塊的な生々しさが宿っている・・・。
  • 瓶詰の地獄
    夢野久作×丸尾末広 夢の競演でした。
    昔、文庫本で読んだはずなのですが、忘れてしまっていて
    こんな話だったかなぁと、思いながら読みました。
    相変わらず丸尾先生の絵はとてもきれいで、うっとりします。
  • 芋虫
    漫画と呼ぶのが躊躇われるほど綿密な絵。
    乱歩の世界を表現できるのはこの人だけだと
    思わせることのできる仕上がりです。さすが丸尾末広。

    原作よりもエロ描写がきつかったなあ・・・。
    原作にないバナナのシーンは思わずこみ上げてしまいました。
    それ以外はどこまでも原作に忠実な描写でした。
    忠実だからこそ、...続きを読む
  • 芋虫
    江戸川乱歩の短編「芋虫」を丸尾末広が漫画化。原作よりもエロ要素がドギツい印象。
    緻密な絵柄でグロテスクなモノを克明に描写する丸尾の作風は、確かに江戸川乱歩と表現のベクトルが似てるかもしれない。
  • 芋虫
    はじめに芸術的です。人間の醜さの終極が美にあるように、これはすごいとおもいました。乱歩と丸尾さんの組み合わせは怖いです。いろいろな意味で。
  • 芋虫
    エグい。グロイ。

    丸尾末広、という名前は
    某女装ロリィタさんのトコロでしばしば聞いていたのだけど
    こういう絵柄の人なのね、
    昭和を想起させるような。
    アレだね、
    メリーのインディーズ時代のジャケイラスト描いてたんじゃないかな。
    知らないけどそんな感じ。

    話は元々乱歩原作のもので読んでいたので
    ...続きを読む
  • 芋虫
     うー、丸尾末広しゃんは、これでもかってくらいおぞましさやら醜さやらから目をそむけずに見せつけてくれるから、

     読むのに覚悟がいる。

     カネコアツシさんの、乱歩地獄くらいのグロテスクさの方が、後々残らなくて、今の心理状態には心地よい。

     後に残らないのが、必ずしもいいってわけじゃなくて、
     そ...続きを読む
  • HOLY ホラーコミック傑作選第1集
    <収録作品>
    手塚治虫「バイパスの夜」、美内すずえ「白い影法師」、諸星大二郎「小人怪」、日野日出志「はつかねずみ」、丸尾末広「電気蟻」、内田春菊「雨の日は嫌い」、花輪和一「怨焰」、永井豪「霧の扉」、萩尾望都「かわいそうなママ」
  • 天國 パライゾ
    「漫画界の魔人が拓く新境地」とオビにはありますが、とにかくずっと待ち望んでいた一冊です。ようやっと読めました。
    そしていざ読み始めてみて、思わずびっくりしてしまいました。なるほど、これは新境地と言えるかも知れない…。エログロからは確実に遠ざかり、新しく丸尾末広の世界が創られている…! なかんずく『オ...続きを読む
  • モーニング 2023年1号 [2022年12月1日発売]
  • 笑う吸血鬼 2
    2/2
    大判で既読だが読みやすいサイズで再読してみた。

    20年前に丸尾末広を知ったときは「これが正解だ! 極北だ!(何の、かはわからないけど)」と驚いたものだが、
    今では丸尾すら何かのバリエーションの一部でしかなく、というか積極的にパッチワークを行うことで逆説的に独自の世界を構築しているのだ、と判...続きを読む
  • 芋虫
    絵が美しく、どうしようもないこのお話と丸尾末広の描き方の相性が良いと思った。
    突然のグロテスクなシーンには驚いたが、虚しさ、切なさが独特のタッチで助長されていて非常によい。