北畠あけ乃のレビュー一覧
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安心して読めます。
英田さんの作品としては全ハードボイルド要素皆無の安心爽やかなお話(笑)兄弟モノではありますが訳あって禁忌臭はないですが兄である静一が一人で気にしてるって印象。長く離れて暮らしていた弟・亮一との間に割と早い段階で恋愛感情が生まれますが静一が一人でぐるぐるして一人で波風立てちゃって亮一にキレられて後悔しまくってスッタモンダで元サヤってゆー王道っちゃー王道な感じです。しっかし大して付き合いのない武井に恋人役をさせるって発想は浅慮だわぁ(好きだった親友のが当て馬に自然だった気もするけど)、それ信じて暴走しちゃった亮一も大概どーかと思うけどさ。でもそんな亮一の気持ちが子供ぽいながらも強く深くてそれに翻弄
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購入済み
熱い裏モノ(笑)
前作で「ヌルい裏モノ」なんてレビュー残してバチが当たりましたぁ。ちょっとイタイことが起こります。詳細な描写はありませんが天海の弟の絡んだトラブルに天海うを守るために制裁代わりの暴行を受ける陣内、そのおかげで逆に精神的に痛かった天海。また天海の根底にある歪んだ感性を成す起源ともいうべき母親との確執、12年の疎遠の後の病の床で聞く残酷な言葉にも最期まで心も素直にならず歩み寄れないままの自分を持て余し、、自らを痛めつけることを選ぶ件は、行為そのものよりその心情が更に痛ましく悲しくなちゃいました。でもそれを責めるのではなく全て受け止めるつもりで最終的な決断を天海に任せてジッと待つ陣内には大人の男を感じ
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ヌルい裏モノ
DEADLOCKとかエスは過分にエグすぎであろうことから読めないヘタレな私ですが本作や夜シリーズのようにソフトめな裏モノのお話は大好き。単に英田さんの構成力と文章力の賜物ではありますが(笑)さて本作もまたまた10ン年の年月を跨いでの「大人の純愛」ものです。個人的には10年以上も成就しない恋情ってどーなのよぉ?と些か疑念はあるものの、やっぱり設定としては萌えー(笑)陣内はヘタレだけどめちゃくちゃ人間臭いイイ男、天海は鬼畜ツンデレだけど実は過去の弱い自分を許せず強くあらねばと一人で頑張ってきたカワイコちゃん(魔性だ。。)。淡い想いを互いに抱きつつも付かず離れずのくされ縁が、あるキッカケで呆気なく暴
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ネタバレ王子様攻と学園ものは大好物なので、わたしはわりと好きでした。でも『秋霖高校第二寮』みたいなほのぼの暖かい感じはありません。むしろ、この作家さん独特の一歩引いてフィルムを眺めているような無機質な空気感があります。とにかくこの作家さんは行間を読まないことには何も始まらない。はっきりと言葉で書いてくれません。でも、そのもどかしさも個人的には結構ツボです。
飛びぬけた容姿のせいで、周りからあらぬ誤解を受けている旭、いっそ一人でいる方がよいと誰ともなじまない。そんな旭の心を学園の王子様:伊達がやさしく揺るぎない求愛で溶かしてくれる。幸せ過ぎて怖い―そんな薄氷の上を歩くような心許なさ。その不安に応えるよう -
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元同級生の再会もの。回想シーンがあることによって閉鎖的な空気感に広がりが出て息継ぎができます。水槽で泳ぐお魚の気持ちで言えば。
作者さんが言ってるように地味で、下手すると印象が薄い作品なのですが、攻の視点で状況が詳細に語られているので、読んでいるうちに自然と攻の気持ちに感情移入できる良さがあります。
攻の沢田はクールで大人に見えますが、心の中には意外にも執着やら抑圧された欲情やらを抱え込んでる直情型。
以前から椎名に抱いていた感情が肉欲をともなった恋情だと気付いたとたん、相手の友情を逆手にとって強気に攻める肉食系だったのには驚かされました。てっきりクール眼鏡かと。
Hシーンの、相手に有無を言 -
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ネタバレちょっとギュッとくるような話でした。
切ない系になるのかな……?
井坂は、大学院で、小学校で同じ部活だった一つ年上の羽住と再会する。
大人しかったはずの羽住は、男をとっかえひっかえで、随分と印象が変わってしまっていて……。
井坂は、最初、戸惑うが、次第に羽住の見せる自然な気の使い方に気付き、家が向かいだったこともあり、一緒にいることが自然になっていく。
しかし、関わりを持っていくうちに、羽住の過去に何かあったのではないか……? と、思い始めて……
というような話でした。
井坂の真面目さがとても好感が持てる話でした。
井坂だから、羽住も最後は心を開けたんだろうな……って、 -
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■三年前に警察をやめ、現在、ひとり『陣内探偵事務所』を経営するしがない探偵、陣内拓朗には、とびきり特別な恋人がいる。それは新宿歌舞伎町一帯をシマに暗躍する、美形だが凶暴なヤクザ、天海泰雅だ。見てくれの繊細さとは裏腹に、東日本最大の暴力団組織、紅龍会の直系二次団体周藤組の幹部であり、『周藤の虎』と呼ばれ、恐れられている男だ。恋人になったとはいえ足蹴にされ、おまけに最近では、陣内の尻に執着を見せつつあるそんなある日、ひとりの青年がある人物の説得を依頼してくるのだが!? 悲しくも愛しいヤクザと探偵のラプソディ。
■■これも友人オススメBL.基本ノーマル小説でもヤクザとか極道物とか読んだことなかった -
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攻め:陣内拓朗(37)
受け:天海泰雅(29)
3年前刑事を辞めて新宿で探偵事務所を開いている陣内のところに、12年来の知り合いで今はヤクザの組長・天海が依頼を持ってきた。天海の依頼は問題が多く引き受けたくないのだが、何故か向こうの思うツボ。
天海は陣内が新米刑事だったころゲーセンに一人で彷徨いている高校生で放っておけず声をかけていた。最初は頑なだった天海が少しずつ家の話もするようになるが暴力を振るう父親を殺してしまい…。
12年かけて、自分の気持ちを認める陣内の心の内、既に堅気じゃないから諦めようとして諦めきれない片思いの天海の気持ち、それらが事件を通す中で細やかに浮き彫りにされてい