あらすじ
三年前に警察をやめ、現在、ひとり『陣内探偵事務所』を経営するしがない探偵、陣内拓朗には、とびきり特別な恋人がいる。それは新宿歌舞伎町一帯をシマに暗躍する、美形だが凶暴なヤクザ、天海泰雅だ。見てくれの繊細さとは裏腹に、東日本最大の暴力団組織、紅龍会の直系二次団体周藤組の幹部であり、『周藤の虎』と呼ばれ、恐れられている男だ。恋人になったとはいえ足蹴にされ、おまけに最近では、陣内の尻に執着を見せつつある。そんなある日、ひとりの青年がある人物の説得を依頼してくるのだが!? 悲しくも愛しいヤクザと探偵のラプソディ!!
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天海の自分を傷つけることでしか強くなれない生き方は切ないけれど、そうやって虚勢を張って自己防衛しながら生きてきたのを否定するでもなく受け入れてやれるのは陣内しかいないと思いました。二人の関係性好きです!ラストシーンの設定が某小説を思い出し、そうか!これはBLなんだからやっぱりハッピーエンドじゃなきゃと納得し(笑)普段口の悪い天海の「俺を捨てないでくれ…」に萌え転がりました!オラオラ受かわいい(//∇//) 個人的に我那覇さん意外に良いキャラで気になります。スピンオフぷりーず。
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気持ちはグラついたり悩んだりしても、肉体的な浮気があるのは好きじゃない。
そういうのも作者の進め方一つなので、たいてい「なんでこういう展開にさせるかな…」と憮然とするけれど、だけど、この作品は、天海が自ら進んで我那覇のギャングバングにのっていったことは、なんだか納得してしまった…
それは、「作者が展開させている」という意識なく、登場人物が本当にそう存在しているかのように。
だから、★5つにしてもいいくらいなんだけど、「天海の行動が納得できた」と思うくらいに陣内の言動にイラッときたので、あえて4つにしました。
熱い裏モノ(笑)
前作で「ヌルい裏モノ」なんてレビュー残してバチが当たりましたぁ。ちょっとイタイことが起こります。詳細な描写はありませんが天海の弟の絡んだトラブルに天海うを守るために制裁代わりの暴行を受ける陣内、そのおかげで逆に精神的に痛かった天海。また天海の根底にある歪んだ感性を成す起源ともいうべき母親との確執、12年の疎遠の後の病の床で聞く残酷な言葉にも最期まで心も素直にならず歩み寄れないままの自分を持て余し、、自らを痛めつけることを選ぶ件は、行為そのものよりその心情が更に痛ましく悲しくなちゃいました。でもそれを責めるのではなく全て受け止めるつもりで最終的な決断を天海に任せてジッと待つ陣内には大人の男を感じました。オッサン上等(笑)精神面の強い結びつきで離れられない2人なのでした。
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■三年前に警察をやめ、現在、ひとり『陣内探偵事務所』を経営するしがない探偵、陣内拓朗には、とびきり特別な恋人がいる。それは新宿歌舞伎町一帯をシマに暗躍する、美形だが凶暴なヤクザ、天海泰雅だ。見てくれの繊細さとは裏腹に、東日本最大の暴力団組織、紅龍会の直系二次団体周藤組の幹部であり、『周藤の虎』と呼ばれ、恐れられている男だ。恋人になったとはいえ足蹴にされ、おまけに最近では、陣内の尻に執着を見せつつあるそんなある日、ひとりの青年がある人物の説得を依頼してくるのだが!? 悲しくも愛しいヤクザと探偵のラプソディ。
■■これも友人オススメBL.基本ノーマル小説でもヤクザとか極道物とか読んだことなかったんで、一味違った世界覗けて興味深かった。私の勝手なイメージではBLとは少女漫画みたいなおメメのきらきらした男の子達が、うふふあはは笑いながら恋愛劇を繰り広げるようなものを想像していたんですが、全然違いました。大人っていうか、おっさんがメインでした。可愛くてカッコいいおっさんでした。あときれいなお兄さん。なんかこう胸に迫るようなお話でした。第一印象としては飾り気のない真っ直ぐな文章を書く人だなぁってことで。でもときどきはっとさせられるほど綺麗な描写に、どきんとさせられます。面白かった。でも出来ればもっと長いお話として読みたかったなぁ。せっかくの肉厚な文章とストーリなので。
っていうか、読み終わって気付いた。これ二巻目ですか。
言葉を持たない詩人のように、絵筆を持たない画家のように、思いの丈をどこにもぶつけられず、行き場のない恋情を嘲笑で誤魔化して生きていたあの頃。
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本来、思いが通じ合った後の浮気(他人とのセックス)の出てくる話は好きじゃないんですが、この話は、読み手に苦い思いを味わわせながらも、二人の間になくてはならなかったことなのだと、納得させてくれます。何があっても受け(ヤクザ)を手放さないと決めた攻め(堅気)に、男を感じました。
もう1作くらい、続編があっても面白いんじゃないでしょうか。
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あらすじ:三年前に警察をやめ、現在、ひとり『陣内探偵事務所』を経営するしがない探偵、陣内拓朗には、とびきり特別な恋人がいる。それは新宿歌舞伎町一帯をシマに暗躍する、美形だが凶暴なヤクザ、天海泰雅だ。見てくれの繊細さとは裏腹に、東日本最大の暴力団組織、紅龍会の直系二次団体周藤組の幹部であり、『周藤の虎』と呼ばれ、恐れられている男だ。恋人になったとはいえ足蹴にされ、おまけに最近では、陣内の尻に執着を見せつつあるそんなある日、ひとりの青年がある人物の説得を依頼してくるのだが!? 悲しくも愛しいヤクザと探偵のラプソディ。
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一巻よりもヨカタ!泣いた!天海がー・・・かわいいな。・゚・(ノД`)・゚・。
なんでサキさんはこうも人間の弱い部分を描くのがお上手なんでしょうか・・・普通のBLの登場人物とかってやけにものわかりが良かったり素直だったりしますがサキさんの描く人物は皆不器用で素直じゃなくて人間味溢れているのでいとおしいです。シアワセになってほしい。
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やっと…やっと読みました!一体どれだけ熟成させたんだ自分(苦笑)大好きなシリーズなので、是非ともブログにてガツンと感想かましたいところですが、一言だけ。前作よりは薄味でした。
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『さよならを言う気はない』の続編。
攻め:陣内拓朗
受け:天海泰雅
3年前に刑事を辞め探偵をしている陣内は12年をかけて自分の気持ちを確認してヤクザの組長天海と恋人となって半年。普段は憎たらしい言葉を吐く天海が自分には気を許してくれていると思っている。
ある日、天海の弟が現れ、余命幾ばくもない母に天海が会ってくれるように説得してくれと依頼され。
父親殺し、そして母親に捨てられて生きてきた12年。気持ちってそんなに簡単に折り合いをつけることなんて出来ないよね?という話でした。天海の果てしない落ち込んでしまった親や家族に対する気持ち、その気持ちをすら自分で見つめないといけない気持ち、真っ直ぐな陣内が眩しくてどうしようもない気持ち。
誰だって自分の負の部分を確認するのは嫌なはず。
陣内と恋人になったのは、陣内にとってはスタートだったけど、天海にとってはゴールでしかなかった。だからいつ別れても大丈夫、と突き放して付き合った半年。
でも、母親のことを通して陣内がそれに気付いてそれでも陣内は離さないと言ってくれたことで天海は少しだけ自分が欲しい物は欲しいと言ってもいいと分かったのではないかと思う。
ヤクザだからって幸せになっちゃいけないって思わなくていいんだよ、と陣内を通して分かったのではないかな。
うん、幸せになってね、天海。
Posted by ブクログ
「さよならを言う気はない」続編。
前作よりさらに重く痛くなってました。
肉体的に傷つけることでしか心の痛みを誤魔化せない受けの歪んでしまった部分を、いつか攻めが癒してあげられたらいいなと思った。
攻めは鈍いけども本当に懐が広い。