小沼丹のレビュー一覧

  • 黒いハンカチ

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    A女学院のニシ・アズマ先生の事件簿。

    主人公「ニシ・アズマ」って名前がよくないですか?

    こういう優しくてユーモラスな文章大好きです。
    高野文子のマンガがすきな人ならわかってくれそう。
    昭和33年の作品。

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    2009年10月04日
  • 黒いハンカチ

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    ニシ・アズマという名前に惹かれて読んだ。
    A女学院のニシ・アズマ先生が謎解きをして解決する事件簿。
    謎解きの仕方が鋭い観察と独特の嗅覚。
    殺人とかあるのだけどあんまり怖くなくさらっと読める推理小説。
    電車の中やすこしの空き時間で一話ずつ読んだ。
    レトロっぽい推理小説。

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    2009年10月04日
  • 黒いハンカチ

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    主人公のキャラクターがなんともユーモラスで作り上げられた世界もギスギスしたところがなく全体にのんびりとした雰囲気がいい。謎解き自体よりも、そんな雰囲気をゆったりと味わう短編集。

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    2025年12月15日
  • P+D BOOKS 緑色のバス

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    大好きな小沼丹。
    梅田の巨大書店で遊んだときに、ふとこの装丁が気になり買った一冊。
    ※外側はツルツル加工でカバーなし、中はペーパーバックなのでぴらぴらしている。

    収録されている短編のうち、半分以上はすでに別の本で知っていたのだけど、この本自体が欲しくなり購入。
    7本ほどの短編が含まれ、700円というお買い得な一冊だ。

    ペテルブルクの漂民のほか、表題作(作者と娘さんののんびりイギリス滞在記)と、戦後すぐの銀座で米兵らしい若者たちとの出会いを描いたエッグカップがよかったです。
    女雛は中盤までムカつきながら読み、ラストにはほっとさせられたものの、何故か山岸凉子タッチで情景が浮かんでしまった。(こ

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    2024年11月12日
  • 栞子さんの本棚2 ビブリア古書堂セレクトブック

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    本編作中に登場した小説をちょこっとづつ掲載されていて試し読みが出来ます。今回は江戸川乱歩が多めでちょっと興味を持てるような作品かと思いました

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    2024年04月05日
  • P+D BOOKS 緑色のバス

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     読んだ作品も多かったが、江戸時代、遭難した漁師が日本語学校の教師としてロシアで暮らす様子を描いた「ペテルブルグの漂民」、なぜか古びた女雛に特別の愛着を示す少女が不思議な「女雛」、イギリスでの行楽を楽し気に描いた表題作「緑色のバス」、学生時代に出会った、ドガの画の女に似ているという喫茶店で働く娘と、その回りにいた人間を思い出す「ドビン嬢」、終戦間もない時期に銀座の楽器店で出会った、サロオヤンをわれわれの誇りと言うアルメニア人兵士とのやり取りを描く「エツグ・カップ」、井伏鱒二など先輩、友人との東北旅行の思い出を記す「片栗の花」、これらは初めて読んだ。

     アンソロジーにも良く選ばれる、書痴の恐ろ

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    2024年02月13日
  • 村のエトランジェ

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    これも数年の積読だったもの。
    大好きな小沼丹、ゆっくり楽しんで読んだ。
    先日読み終わった「懐中時計」と異なり、こちらは初期作品。
    この中では白孔雀と、紅い花、汽船だけは既読だった。
    ニコデモ、登仙譚、バルセロナの書盗、などの時代場所の異なる作品を除いて、いずれも戦前、戦中の空気が漂い、ふわふわと詩的で、不穏な世界にのらりくらりとしたユーモアと仄暗いペーソスがある。

    読んでいて巧みだと思ったのは、白い機影。
    怖いし、気味が悪かったが、鮮烈な印象を残す。
    好きなのは汽船、白孔雀、ニコデモ。
    次に読み返すのはきっと上記3作だろう。

    頗る、尠し、最后迄、悉皆、怕い、而も、こういう表記が目に賑やか。

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    2023年07月29日
  • 椋鳥日記

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    作者のロンドンでの生活を小気味良く綴った短編形式の私小説。
    私は当時のロンドン(諸外国もだが)の雰囲気は学が浅く詳しくないが、作者と現地の人々との文化や価値観のズレがユーモアの核になっていて何となく可笑しい。
    他作で見られる独自の物語力を本作でも感じたかったという本心はアリ。

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    2023年03月12日
  • 小沼丹推理短篇集 古い画の家

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    人死にが出るような陰惨な筋でも、登場人物は善人ばかりのようだし、別人と取り違えられたお人好しが事件に巻き込まれるドタバタの定番的ストーリーでもお話はヒートアップしない。淡々と乾いて、どこか人ごとのようにお話が進む。古い邦画のコメディでも見ているような、ふわっとした味わい。巻末の解説にもあるが、それが持ち味の作家さんなのだろう。

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    2022年11月08日
  • 黒いハンカチ

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    『ビブリア古書堂の事件手帖』に登場したタイトルだったので、興味が湧き読んでみた。
    クリーム色でなく、クリイム色、等レトロ感のあるカタカナ文字が随所に見られる。
    ドキドキするも、ゆっくり時間が流れるようなお話。

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    2022年10月13日
  • 黒いハンカチ

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    純文学系の作家さんの手になる、ショートミステリの連作集。探偵役のアズマ嬢は怜悧な観察眼の持ち主で、些末なディテールも見落とすことがなく、誰より先に真相に到着する。ただ鮮やかな推理を展開するタイプではなく、紙幅の関係もあるのかも知れないが、ロジックにはあまり期待はできない。文学系の作品と同様に、乾いたタッチのユーモアを好むファンが多いんじゃなからろうか。

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    2022年05月22日
  • 栞子さんの本棚2 ビブリア古書堂セレクトブック

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    『ビブリア』の中に出てくる書籍を
    抜粋してくれてる本の第二弾。

    今回はミステリが多め。
    学生時代に読んだことあったけど
    乱歩の『二銭銅貨』って、こんな話だったっけ?

    他にも寺島修司や太宰治や
    シェイクスピアなどなど。
    〝つまみ食い〟にはちょうどいいかも。

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    2022年04月04日
  • 黒いハンカチ

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    女学院の教師であるニシ・アズマが謎を解くミステリ短編集。
    人死にも出るが「日常の謎」に分類しても差し支えは無さそう。軽妙な語り口と説明し過ぎない解答(端折っているとも言う)がとても読みやすい。
    ニシ先生と周りの女性たちのかしましさも微笑ましい。
    ガッツリとしたミステリが読みたいと思うと物足りないが、観察力で解決されるちょっとした謎を味わうには良い。

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    2021年11月28日
  • 黒いハンカチ

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    やさしいミステリ短編集。
    人が死んだりはしますが、
    小沼氏の優しい文体により、ハラハラしたりヒヤヒヤしたりのサスペンス・ミステリを期待している人には
    全く向かない一冊(笑)
    ニシ・アズマが可愛いです。
    ロイドメガネをかけると名探偵に…という
    解説を先に読んでいたけれど、
    著者のあとがきに「照れ隠しでしょうね」って云う件があって、微笑ましかったです。

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    2017年04月09日
  • 懐中時計

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    朴訥とした文体…と思いきや、
    風とか小川とか、そういう物の「さらさら」と
    流れていく様な、読んでいて非常に心地の良い
    美しい(雅やかとは異なる)短編集です。
    テーマに死を扱う割にはふんわり・さらりとしていて。
    なにより大寺さんの静かな「日常」が、
    そして優しく繊細な視線がいとおしい。

    表題「懐中時計」がとてもよかった。
    こういうの、あるある、と思ってしまう。

    兎に角漢字の使い方や日本語がきれい。
    原稿用紙に写してみたくなります。

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    2017年03月25日
  • 黒いハンカチ

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    小柄で感じの良い女性。美人とは言えぬが愛嬌のある可愛い顔。でもなぜか太い赤い縁のロイド眼鏡をかけて台無しにしている。
    そんなニシ・アズマが観察眼を生かして数々の謎を解く。
    女学校時代の女子のワイワイした様子が楽しい。
    でも風景も日本のようでいて、クリスティの本の舞台のような気持ちにもなる。なんだか不思議。
    日常のちょっとした事件から殺人事件までニヤリとしたりヒヤリとしたり。
    殺人事件のお話はけっこう人の汚なさがガッツリ出ていてギョッとするくらい。
    独断で犯人を逃がしてしまうお話があり、これはスッキリしないなあ。

    ニシ・アズマがビブリアの彼女たちに重なって、これを読んでからもう一度あのシーンを

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    2015年01月15日
  • 黒いハンカチ

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    今から50年も前に書かれた短編推理小説です。今とは文体も、特にカタカナ表記が異なっています。
    現在の推理小説からすれば、ストーリー性も、巧妙なトリックなどもなく、なんじゃと思う短編ばかりです。その短編が発表された時の反応はどうだったんでしょうか?
    さてこの小説は「ビブリア」シリーズ最新刊で紹介されてました。主人公のお気に入りだそうです。今後のビブリアシリーズになんか影響するんでしょうか。

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    2014年04月06日
  • 黒いハンカチ

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    ニシ・アズマという女教師が、日常の中に潜む様々な事件を鋭い視点で解決する連作短編集です。
    謎は主に犯罪事件を扱っていますが、動機など生臭い部分は避けているので全体的に爽やかでほのぼのとした雰囲気です。
    意外な真相やアッと驚くトリックはありません。著者のセンスで読ませる作品だと思います。北村薫が好きな読者にオススメです。

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    2014年02月24日
  • 黒いハンカチ

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    英文学者・小沼丹による「日常の謎」系、短編連作ミステリだが、たまに殺人も起きる。
    愛らしい女性教諭ニシ・アズマ先生が赤い丸縁眼鏡を掛けると、
    灰色の脳細胞が活性化し、名推理を披露、事件を解決。
    但し、ニシ・アズマ先生には悪や犯罪を憎むといった強い意志は感じられないし、
    犯人の動機にも、あまり関心はないらしい。
    彼女にとっては、ふとした違和感の正体を解明するのが第一義で、
    疑問が氷解すれば興味を失ってしまうアッサリした態度が、
    受け止めようによっては、何だかちょっと怖い。
    それから、学園内のドラマなのかと思って読んだが、
    事件はほぼ学校の外で起きていた(笑)

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    2013年03月03日
  • 黒いハンカチ

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    A女子学院の小柄な愛嬌のあるニシ・アズマ女史は鋭い観察眼と頭脳の持ち主。日常のなにげない「おや?」という気づきから、ニシ・アズマ女史は事件をかぎつけ、またたくまに解決してしまう名探偵。

    可愛いです。ニシ・アズマ女史、名探偵に変身するときは必ずロイド眼鏡かけて、眼鏡っ娘になるところも良い。
    飄々とした文章とさらっとした事件の後味。こういうの大好き。

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    2012年03月01日