無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「これは古い池だから、いろんなものが沈んでるだろうな」――江戸川乱歩の慫慂を受け「宝石」に発表した表題作他、私小説の名手が活動初期に書き継いだ、スリルとユーモアとペーソス溢れる物語の数々。巻末に単行本・全集未収録の推理掌篇、および代表作〝大寺さんもの〟幻の第0作「花束」を収録。文庫オリジナル。〈解説〉三上延
【目次】
古い画の家
手紙の男
クレオパトラの涙
ミチザネ東京に行く
二人の男
奇妙な監視人
赤と黒と白
王様
リャン王の明察
(附録 単行本・全集未収録作品)
海辺の墓地
花束
Posted by ブクログ 2022年10月27日
小沼丹。講談社文芸文庫で何冊か刊行されていて名前は知っているが、どちらかと言うと通好みの作家というイメージ。
『黒いハンカチ』が創元推理文庫で出たときに読んだくらい。
最近の中公文庫は、純推理作家ではない作家さんのミステリ的要素の強い短編作品を編集して刊行しているのが一つの特長だが、本作もそん...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年11月08日
人死にが出るような陰惨な筋でも、登場人物は善人ばかりのようだし、別人と取り違えられたお人好しが事件に巻き込まれるドタバタの定番的ストーリーでもお話はヒートアップしない。淡々と乾いて、どこか人ごとのようにお話が進む。古い邦画のコメディでも見ているような、ふわっとした味わい。巻末の解説にもあるが、それが...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。