西田佳子のレビュー一覧
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やはり国のトップは人格者でなくてはならない。
それに性別や年齢は関係無い。
そしてアーダーンの様な、本人に国のトップになりたいという野心が無かったとしても、性別や年齢に関係無く国のトップに選んだ、そして何よりその様な人物を育んだニュージーランドという国を尊敬する。
勿論、女性蔑視などの様々な障害はあったが、それを乗り越える強さと行動力は、本当に素晴らしい。
もう退任されたがドイツのメルケルをはじめ、フィンランドや台湾など、女性がリーダーの国は実際の国力以上の強さを感じる。
そんな事を強く感じさせる一冊でした。
そして巻末のスピーチは、心を揺さぶられる。
やはり人格者である国のリーダーの言葉は強 -
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ネタバレ体と心の性が一致しないLGBTの男の子の話。
グレイソンは丈の長い服を着て女の子のスカート姿を空想していたが、思春期になり、自分が変わっていく姿に、空想が出来なくなってきた。
だれにも言えず悩み、ドレスを着るお姫様を描いたりして空想を続ける。
ある日、学校の劇のキャストオーディションを知り、応募、そしてその役は主役の女の子の役。そして見事獲得。
ここからグレイソンを取り巻く環境が変わっていく。
一緒に暮らしている養父母やいとこは、そんな彼に戸惑い、これによって彼がいじめに合うのを恐れ、養母が学校に苦情を入れ学校全体の問題に発展し、劇監督を務めるみんなの人気者フィン先生は退職に追い込まれそうに -
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アーダーンのような政治家が日本にもいてほしいと思った。
他者への思いやりが込められた行動や言動は、例え“打算”があったとしても、なかなかできることではない。
それをアーダーンは自然にやってのける様子は、政治家としては異色であると同時に、人々から信頼されるリーダーとなるのも納得がいく。
さらにアーダーンは、多様性を重視していることが政策や言動から見てもわかり、本当に理想的なリーダーだと思った。
コロナ禍においては、ニュージーランド国民から批判されていることもあるが、日本と比べたらとてつもなくニュージーランドの方が進んでいる。
マイノリティーの権利や気候変動対応においてもそうだ。
ニュージー -
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ネタバレ警視キンケイド・シリーズの第十六作。
メロディはギタリストの恋人とうまくいってのに、
ダグの方は骨折した足の調子も悪いし、
職場でも冷遇されているようでちょっとかわいそう。
そんなメロディが、爆破テロに巻き込まれる。
焼死した男の身元は?
救助活動をしながらも、現場から逃げた男の正体は?
一方、ジェマの方は若い女性を殺した容疑者がいながら、
証拠がつかめず苦しんでいた。
スコットランドヤードから多分、左遷になったキンケイドは、
新しい職場で人間関係に悩むし、
警察内部で何が起こっているのかわからず、
上司は姿をくらましたまま。
結局、謎の男は殺されてしまうし、もやもやした。
キンケイド -
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1993年から書かれている警視のシリーズ、16作目。
主役たちの人柄が良く、ドメスティックな細やかさとあたたかさが魅力のシリーズです。
前作では、妻のジェマは昇進。
一方、育児休暇を取っていたダンカン・キンケイドが職場に行くと、異動の辞令が。
ホルボン署の勤務は、事情を知っている人間は少ないものの、事実上の左遷でした。
新しい職場にすぐにはなじめず、部下の女性ジャスミン・シダナ警部補にはどうも嫌われている?
そんなある日、国際駅で爆破事件が起きます。
ジェマの部下のメロディが恋人の公演を見に来ていて、警察官として奮闘することに。
テロも疑われる緊迫した状況から、近辺の活動家へ捜査の手が伸び -
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グレイソンは、頭の中で、自分はスカートを履いている、と思っている。
落書きした絵も、頭の中で補完して、お姫様だと思っている。
でも、現実は、「僕」は「男の子」で、履いているのはバスケの短パンとTシャツ。
そんなグレイソンが、学校演劇に出ることになった。
ペルセポネ、つまり、女性の役で。
指導してくれるフィン先生は始めこそ少し驚いていたが、グレイソンの心を見透かしたかのように、今まで通り、でもグレイソンを尊重してくれた。
とても良い先生に出会えた。
けれども、現実はそんなに良い人ばかりではない。
焦る叔母夫婦、亡くなった母親のこと、友達との関係。
いろいろな問題が山積み。
だが、グレイソンは勇気 -
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「ジョージと秘密のメリッサ」で初めてLGBTをメインテーマにした児童書を読んで、これが2冊目です。
ジョージを読んだ時も思ったけど、LGBTについて子どもたちがどう受け止めるのか、こういう本がないとなかなか考える機会がないので、大人にとっても子どもにとっても、とても良い本だなと思いました。
ジョージが小学生の高学年向け、こちらの本は中高生向けかなと思いました。
ジョージでは悩みながらも、周りに理解者が多く出てきて、読むと勇気を持てるような優しい物語でした。
でもこの本はもう少し複雑。優しいだけじゃない世間が出てきます。
自分がどうしたいのか葛藤する様子や、なかなか周りに理解されない苦しみの他、 -
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本棚を人に見られるのは、自分の頭の中を見られるみたいで恥ずかしい。本の感想をSNSに投稿するようになってから、本を選ぶときに「この本の感想をアップしたら人からどう見られるか」を頭の隅で考えるようになった。
本屋でこの本が目にとまったときも、私が求めていた本だなと思うと同時に「でも、こんな本の感想をアップしたら根暗だと思われそう」と考えてしまった。無意識にそう考えていたことに気づいたとき、私はあえてこの本を選ぶべきじゃないか! と思った。いいところだけ見せたって意味がないし。今年読んだ本は全部公開するって決めたし。頭の中をさらけ出せる場をせっかくつくったんだから、それなら自分の弱いところを見せる -
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ネタバレ〈それにしても、21世紀になって、これほど面白い小説は書かれていないのではないか〉
帯のアオリであり訳者あとがきの一説でもある。その言葉を信じて、いや、真偽を確かめるべくこの本を手に取った。なるほど、あながち嘘ではないようだ。まあ、他にも面白い小説はありそうだが。YAのような装丁だが、これは中高生には向かないのではないか。ていうか、大人向けでしょ、これ(きわどい描写もあるし)。
1935年アメリカ。大恐慌から6年が経っている。ウェストヴァージニアの小さな炭鉱町に住む若い夫婦が主人公だ。妻のエルシーはハイスクールを卒業後、しばらくフロリダのオーランドに住んでいたことがあって、炭鉱の砂埃だらけ