かみゆ歴史編集部のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
網羅的といえば網羅的。たださすがに一つ一つの解説が少なすぎる。もっと「世界を変えた戦争」を絞って解説の量を10ページ程度には増やしてほしい
以下、個別に勉強するための目次リスト;
第1章 王たちの覇権争い
カデシュの戦い・・・古代の二大帝国が激突した戦い
ペルシア戦争 ・・・東方の巨大帝国に挑んだ都市国家
ペロポネソス戦争・・・ギリシアを二分した都市国家同盟の争乱
アレクサンドロス大王の東方遠征・・・若き王が目指した「世界の果て」
ポエニ戦争・・・地中海の覇権を决定づけた宿命の対決
秦の統一戦争・・・数百年の混沌を制した初の統一帝国
楚漢戦争・・・秦滅亡後の覇権を争った宿命の対決
ガリア戦争・・・英雄の野望が共和政の伝統を終わらせる
アクティウムの海戦・・・ローマの運命を決した内戦
ユダヤ戦争・・・故郷を追われた民の悲劇と流転の始まり
アドリアノープルの戦い・・・帝国の黄昏を決定
第2章 宗教圏・東西文明の衝突
イスラーム大征服・・・アラブの新興勢力が大国を滅ぼす
白村江の戦い・・・日本が朝鮮半島での足場を失う
トゥール・ポワティエ間の戦い・・・欧州へのイスラーム拡大を阻止した決戦
タラス河畔の戦い・・・東西の帝国が衝突した戦い
ノルマン・コンクエスト・・・英国を征服したフランス貴族
十字軍遠征・・・キリスト教圏すべてを巻き込んだ戦争
治承・寿永の乱・・・約700年続く武家政権がはじまる
南宋戦争・・・世界を震撼させた遊牧民族の征服戦
百年戦争・・・英仏の因縁による史上最大の長期戦
コンスタンティノープル陥落・・・古代ローマの命脈が終わりを告げる
レコンキスタ・・・700年にわたる戦いと新世界への扉
第3章 宗教改革と植民地戦争
バラ戦争・・・王位継承をめぐる血みどろの抗争
チャルディラーンの戦い・・・火器が勝敗を分けた戦い
ユグノー戦争・・・宗教問題が国家を二分した凄惨な内戦
オランダ独立戦争・・・最強の帝国を退けた市民たちの勝利
レパントの海戦・・・地中海の覇権をかけた海戦
三十年戦争・・・泥沼の宗教戦争に決着がつく
三王国戦争・・・王権と議会が激突し、近代議会政治へ
大北方戦争・・・バルト海の覇権をめぐる激突
スペイン継承戦争・・・第2次英仏百年戦争が絡んだ
七年戦争・・・世界規模に拡大し続ける戦争
第4章 革命と帝国主義の戦争
アメリカ独立戦争・・・民主主義を掲げた初の共和政国家の誕生
フランス革命戦争・・・国民国家の理念で欧州に激震が走った
ナポレオン戦争・・・欧州を席巻した天才軍人の台頭
アヘン戦争・・・「眠れる獅子」を列強が侵食するきっかけに
クリミア戦争・・・不凍港を求めたロシアの南下政策
インド大反乱・・・東インド会社の終焉と皇帝の誕生
リソルジメント(イタリア統一戦争)・・・1400年の分断から悲願の統一へ
アメリカ南北戦争・・・アメリカ分断という最大の危機
戊辰戦争・・・「新生日本」誕生をかけた内戦
独仏戦争・・・二つの国の命運が交差する
日清戦争・・・東アジアの秩序を塗り替えた激突
米西戦争・・・アメリカ帝国主義の幕開け
第5章 世界大戦と冷戦
日露戦争・・・極東の小国が欧州列強を破る
第一次世界大戦・・・人類がかつて経験したことのない消耗戦
ロシア内戦・・・革命の炎が広大な帝国を焼き尽くす
日中戦争・・・日本は国際社会で孤立していく
第二次世界大戦・・・人類史上最大の惨禍
アジア・太平洋戦争・・・国家の命運をかけて米国に宣戦布告
第2次国共内戦・・・大陸の覇権をかけた戦い
印パ戦争・・・「核」が絡み合う南アジアの断層
中東戦争・・・民族と宗教の終わりなき問題
朝鮮戦争・・・冷戦が生んだ国家の分断
アルジェリア戦争・・・フランスを揺るがした「内戦」
ベトナム戦争・・・泥沼の戦争とアメリカの敗北
第6章 混迷する国際秩序
パナマ侵攻・・・「世界の警察」による政権転覆
湾岸戦争・・・100時間の戦争
ユーゴスラヴィア戦争・・・共存の理想が崩壊し、民族の憎悪へ
アフガニスタン戦争・・・武力による民主主義の移植が失敗
イラク戦争・・・国連決議なしの先制攻撃
シリア内戦・・・アラブの春と最悪の内戦
ロシアのウクライナ侵攻・・・「国連常任理事国」による暴挙
ガザ戦争・・・憎しみの連鎖と人道の危機
イラン戦争・・・国際秩序は混迷を続ける -
Posted by ブクログ
昨年は神話や伝説にハマりかけていて、ギリシアを中心に読み漁っていた。
アーサー王物語もその一つだったが、初心者にやさしい解説書を見つけられず、今の今まで諦めていた。本書は今までに手をつけた中では、まだ一番分かりやすい方だったかもしれない。
「解剖図鑑」だから、ケルト諸語文化やアーサー王が実在したかどうかのバックボーンまでが丁寧に解体されていた。
アーサー王は一般的には伝説上の人物とされているが、複数の歴史書に彼の記述が見つかっている。他にも複数の歴史上の人物をモデルにしており、そのほとんどがローマの軍人である。ちなみにアーサー王も元はブリトン軍を率いる騎士だったという記載も見られるので、益々モデル説が濃厚になる…
そこに聖剣やドラゴン・聖杯といったファンタジー要素が加わることで、今日我々の知るアーサー王物語が成立したというわけだ。(かなり端的にまとめています笑)
アーサー王物語は6世紀頃のケルトが舞台となっているが、元を辿ればフランス語圏で語り継がれてきたという。
1469年にはイギリス人のトマス・マロリーが、集大成として『アーサー王の死』を刊行。本書ではその『アーサー王の死』を中心に、解説が展開されている。
一旦人気が下火になったものの、19世紀にはアーサー王熱が人々の間で再燃。そこからはワーグナー作のオペラや伝説を基にした作品群が世に放たれていった。(巻末にはそうした作品群が列挙されているが、その中に『インディージョーンズ 最後の聖戦』も含まれていた。主要人物がアーサー勢でないのに、インディー入れちゃうんだーと…笑)
少し残念だったのがイラスト。
人物や出来事を表したイラストは、絵画か巻物かレリーフを基にしたのかもしれないが、何せ判別し辛い…!同一人物でも章によって違う風貌だから、読んでいるこちらは困惑してしまう。何を参考にして描いたのかを、せめて解説の中か注釈に入れて欲しかった。。
あとこれは超個人的なリクエストだが、(憶測でも良いから)年齢を書いてくれるとイメージが膨らみやすかったかも。あるページのアーサー王と王妃グウィネヴィアなんか、父親と娘くらいの年齢差に見えちゃったし…
人物名にフランス語読みが用いられる。円卓の騎士であるランスロットがフランスの生まれで故国に居城を構えたりしている。(更にはトリスタンとイゾルデが駆け落ちした際にはちゃっかり城に匿ってたりも…。2人の悲恋物語はアーサー王とは別物だと思っていたが、実は「取り込まれている」そう)
そんな風にフランスが頻出するのを不思議に思っていたが、どうやら『アーサー王の死』が執筆された頃はフランスとの百年戦争が終結したばかりで、マロリーはそれを意識したのではないかとの事。
ヨーロッパのほぼ全域を支配下に収めた(と伝えられている)ように、物語も当時のヨーロッパ史を丸ごと取り込んだ風である。
円卓の騎士にはイスラム教徒がいたというが(!)、後でキリスト教に改宗させられたらしい。ヨーロッパ史だな〜…(苦笑い)