中野康司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
イギリスマニアとしてはジェーン・オースティンを読むべきとわかっていたけど、恋愛物が苦手なため今まで避けて通ってきた。
ようやく手を付け読んでみて、大団円で終わって安心したし、誰もが誰かのことを考えていて、礼儀を尽くして接するイギリスらしさがとても丁寧に描かれていて、200年前の貴族社会を知れて良かった。なるほど、オースティンは心情をこんなに上手く描くのか。私にも、作中の登場人物のような騎士道精神があったらな。
ただ、上巻も下巻も最終的なカップルの予想が簡単にでき、エマが鈍感過ぎる(本人は敏感だと思っているが)のでじれったかったし、意外性はなかった。
ハリエットが可哀想すぎない?と思ったけど、これもなんだか都合の良いように進んで良かった。エロもなかったので更に良かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレエマ大丈夫?痛い子になってない?
そうか、娘に結婚してほしくない癖のある父のそばにいるために結婚を諦めている田舎の原石のお嬢さんなのか…
社交界とか知ってもいいのに
フランクは全然良くはないですよねジェインにとっても
ジェインからしたら馬鹿に見えるんじゃないか?
エマがご年配で自分より身分が低いけど気の優しいミスベイツに嫌味を言ってあとで叱られて自分が恥ずかしくなるエピソードは、自分にもありそう…人をナメちゃいけない
エマとナイトリーさんがくっつけばいい
自分と恋に落ちそうな人を勇気がないからって自分が嫉妬しないレベルの女の子とくっつけようとするのは性格悪いね
真正面から自分を批判できるエマの心
過ちからしっかり学んでいくらうちのめされても自分の不機嫌で相手に嫌な態度を取ることはない
どれだけ自分を惨めに思ってもちゃんと自尊心は保たれているしここは学んだなって冷静に思える子
本当に聡明な女の子
ナイトリー!かっこいい
「いまのエマは愛に関する話ならどんな話でも興味があるからだ。」
すげー分かる、幸せな時って興味というか慈愛が持てるよねwww
エマはただの21の女の子なのよね
自分のせいで傷ついた頭の悪い女の子はバツが悪いから遠ざけたいし、自分より綺麗で頭のいい女の子とは自分にいい男がいる時にしか付き合えない
そうしてそれが揃っている時は身分の低い女の子より綺麗で頭いい女の子と(自分の見栄のために)付き合いたい
誰にだってこの頃の歳の時には特にこんな気持ちはあるはず
フランクとジェインまじでお似合いやな
ジェインにはこのくらいしつこくてマメな方が合ってる
マメやと思うぞこの男は
フランクと比べてナイトリーの方が上やなと思うエマは本当にエマやな
自分のメンタルがいい時に他人の幸せを願い、その中でも自分が1番幸せであることを願う、心が健康な女の子だ
ウォルタースコットという方からのオースティンへの賞賛の言葉
「平凡な出来事や人物を、真実味あふれる描写と感情表現によって興味深いものにする絶妙な技は、私にはとうてい真似ができない」
これは私には叙述トリックだわ…
頭がいい主人公と言われたら頭がいい主人公と思ったまま読んでしまう
絶対そっちじゃない!なんでそっち行くんだ!と他人の人生だから客観的に見れてそう思うけど自分の人生となったら同じことしそうだししてる、皮肉なもんです -
Posted by ブクログ
ネタバレ前半が余りにも普通に面白かったので、この感じのまま終わるはずないという余計な期待を持ってしまった後半。
もちろん十分読ませる展開は待ち受けているのだが、さすがに近代のエンターテイメント小説がしばしば仕掛けてくるような劇的な転換はなかった。
全編通して感じたのはキャラの立たせ方が現代でも通じている凄さ。
諦観と皮肉にまみれながらゆるっと本質的に的を得たことを言う父親ベネット、もう狂気の権化としか思えないくらい何かにつけて醜態を晒す母親のベネット夫人、極めつけは唯一無二のいとこの奇人コリンズさん。
いやー凄い。この面々が出てきた時の場の流れ、荒れ様が次第に読めてきて癖になるほど。それでいて変に後に引きずらずするするするーと物語が流れていく感じがまるでとりあえずやっとく鉄板ギャグかのよう。
ジェイン・オースティン。本作の前に出版されたのは『分別と多感』で当時の作者名は「by a lady」。そして本作の当時の作者名は「by the Author of Sense & Sensibility(『分別と多感』の作者)」。
物語の普遍性やあけすけな物言いからは想像できないような、やはりそう簡単ではない当時の世相も垣間見える背景とか、この時代にちょっと興味が湧いた。
(登場人物達のほとんどの人達がろくに働かず、日々食事会と旅行に時間を費やしている。。。富の傾斜ありすぎ。。。) -
Posted by ブクログ
上巻と下巻の途中までは、岩波の工藤政司氏の訳で読んでいたが、どうにも日本語がわかりづらく、意味が不明な箇所が度々出てくるので、ちくま文庫の中野康司訳に切り替えた。するすると読めること!翻訳でこんなに変わるのかと驚きました。
例えば下巻野41章ではカードゲームが出てくるのですが、工藤政司訳では内容がつかめず、混乱しました。翻訳を変えたらスッキリしました。
。。。。。
この時代は(今もかもしれないが)身分の違いで、結婚できる相手も決まっている。
エマは賢く、自分は極めて正常に物事を判断していると思っているが、実は妄想、先走り、偏見の塊である。自分が常に正しいと思うが故の行動が、実は親切(!?)をされた人が希望していたことと真反対で、余計にこじれてしまったりする。
具体的に言うと、結婚を申し込まれた子に、もっといい人いるからやめなさいの圧で、断らせたりする。あえて自分を抑えて生きている身分の下の綺麗な女性には、なんかいけすかない、友達にはなれないと冷たい態度をする。
最終的には、エマ自身の身分の高さ、姿の美しさ、若さでこじれたものはリカバリーでき、とんとん拍子に円満に終わる。昔も今も結局、顔?!(+エマの時代は「身分」も)
キャラ設定が非常にはっきりしており、エマのお節介おばさんみたいな性格も気になり、どんどん先へ読み終えることができた。大変満足です!
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Posted by ブクログ
BBCのドラマ(ジェニファー・イーリーとコリン・ファース出演)が妙に印象に残ったので、原作も読んだ。
18~19世紀(大陸にナポレオンがいた時代)のイギリスが舞台で、おそらくジェントリ階級の女性を主人公にした恋愛小説である。現代と比べると、互いを知る交際期間と呼べるものはほぼないといった状況で男性はプロポーズするかどうかを、女性はそれを受けるかどうかの選択を迫られたことがうかがえる。恵まれた身分のごく一部の女性以外は、裕福な男性との結婚が経済的な困窮を避ける唯一の方法である時代に、主人公は自分が尊敬する相手と結婚したいと夢を見ている。はじめは鼻もちならないと嫌っていた名家の美青年が実は誠実で、実は主人公に一目ぼれをしており、紆余曲折を経て結婚に至るという都合のいいラブストーリーである。
こう書くと、女性の願望がつまった通俗小説のようだが(実際そうだと思うし、そういう読まれ方をしている気がする)、コミカルなキャラクターやおしゃれな会話による風刺がきいていて、モーツァルトのオペラのような明るい雰囲気があり、古典として残るのも納得だった。いつの時代のどこにでもいる、いわば普遍的な欠点を持った登場人物たちが醸し出す滑稽さは現代日本の読者にも十分通じた。
生涯独身だった著者のジェイン・オースティンはユーモアの才能に恵まれていて、人を笑い、自分を笑うことが大好きだったという。ままならないことに怒ったり、不幸や愚かさに絶望したりせず、笑ってやろうというのは勇敢で賢明なことだと思う。本書の主人公エリザベスをとおして、他人の欠点に腹を立てたり、身内のふるまいを恥ずかしく思ったり、自分の失敗を気に病むついでに笑ってやることを覚えられた気がする。
注がついているので当時の文化も垣間見ることができたのも面白かった。ただ、訳は分かりやすさを優先しすぎて「そりゃそうですよ」「そうじゃない」のようなくだけた口語が標準で、かえって読みにくかった。原文は見たこともないし、この時代の発音等を知る由もないけれど、せめて上流階級の人たちの話し方はキングス・イングリッシュ風の日本語にしてくれてもよかったのではと思う。訳がいくつか出ているがどれも評判はよくない。
BBCのコリンズ牧師とベネット夫人は強烈すぎて、原作を読んでいても、あの俳優たちの表情や話し方しか浮かばない。キーラ・ナイトレイ主演の2005年制作の映画も1940年制作の映画も見たけど、95年制作BCCのドラマが一番よかったし、驚くほど原作に忠実だということも分かった。音楽も素晴らしい。