中野康司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレはちゃめちゃに面白かった。200年前の、しかも異国の男女の恋愛事情についてこれほどのめり込んだのは、多分これで最初で最後だと思う
最初はお互い最悪な印象から、徐々に打ち解けて惹かれあっていくというのは、まさに王道というか、その基礎を作ったのではないだろうか。主な登場人物たちも、作者は人間観察が得意だったのか言動や心情の表現がすごくリアルで親近感がもてる。特に、コリンズ氏やベネット夫人のような人がもし身内にいたら地味に厄介だろうなと読んだ後の今でもいろいろ想像はつきない
訳も新しい方で非常に読みやすく、ついついページをめくる手が止まらなかった。おそらく人におすすめするときにはこの版を推薦すると思う
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Posted by ブクログ
ネタバレしばしば出会う明らかなオマージュ作品。
読みたいけど、原典を読まずしては十分に楽しめないという判断が働き手に取れない。
そろそろ原典を読んでみようかと手に取るパターン。
イギリスの中流〜貴族階級を舞台とした女性目線の結婚を巡る日常小説。
これが、200年も前の小説かと思うと驚愕以外の何物でもない。
まず、幕開けの章での5人の娘達の父親ベネットの物腰の可笑しさに心を掴まれる。
田舎町に転居してくる良家の男に、娘の誰かを何としても結婚させようと節操なく湧き立つ妻を前に、ひょうひょうと乾いたユーモアで立ち回る。
あ、これは読めるなと早々と確信。
ところどころに古めかしさだったり、お国柄特有の不思議な風習みたいなのはあるのだけれど、もの凄く読み易い。
そして、これといった劇的なことは何も起こらないのに読み手を引きつける。
翻訳家さんの尽力によるものだとも思うが、とはいえ本質的にそういうポテンシャルがあるからでこそ。
海外古典は侮れないのは前々から肝に銘じているところだが、なんとなくイメージしているのは世界大戦前後あたりの頃。
それを、さらに1世紀程飛び越える本書。
恥ずかしながら、この小説がそれほど前に書かれたものだとの認識もなかったし、それ程に年を経た物語がこうも自然に楽しめることに純粋に驚きを感じる。
この時代ゆえのステレオタイプこそあれど、男女の恋心をめぐり、行き違いや愚かさを交えつつ、パリッとした自己を持ち、はっきりとした物言いの中でも礼を失し切らない自制心を持った主人公エリザベスの日々には好感を持つ。
何を指して高慢で何を指して偏見なのか。
表面的にはわかるし、それだけでも読み応えあるのだが、なんとなくひと捻りありそうな期待感。
芽吹き始めたものがことごとく花開かなかった理由で終わる上巻。
さて、下巻はどのように展開していくのか。 -
Posted by ブクログ
☆4.5
面白すぎました。
これがエスプリの効いた会話ってやつか!と読んでて感じた。
出てくる人出てくる人みんな個性が輝いてる。
賢い人、愚かな人、狡い人、優しい人。
すんごいイラッとしちゃう人も。
愚かな人(主にベネット夫人とか)にすごいイライラしちゃうんだけど、これきっとこういう部分が自分に多分にあるからなんでしょう。
たまに共感性羞恥みたいなものにおそわれる。
ただ、愚かさ振り切れてるともう笑っちゃう。
全編通してスルスルと話が進むので、手の止め時がなくて読み続けてしまう読みやすさと、心地よく気持ちを乗せていく展開で、いつの間にかエリザベスと一緒に心が大騒ぎしていた。
ダーシーさんたらあんなにいけ好かないヤツと思ってたのに。
とても素晴らしい恋愛物語でした。
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Posted by ブクログ
きゃー♡今回は萌えちゃいましたよ。
だって、あんなに高慢ちきで無愛想で世界一嫌な奴だったダーシーさんが、心優しくて、礼儀正しくて、愛想が良くて、愛情深くて、思慮深い紳士だったんですもの。ギャップ萌え♡(*^^*)。
このまま、エリザベスはダーシーさんの愛を受け入れるべきか…といいところで、世界一バカな妹リディアがどうしようもない“借金男”ウイッカムというダーシーの宿敵と駆け落ちをやらかしてくれる。“バカ”リディアとウイッカムの行方を父親と叔父が探し回り、何故かお金の問題も解決し、結婚という形で丸く収まったが、「妹がこんなことになった恥ずかしい家の私をダーシーさんがまだ愛してくれているはずがない」とエリザベスは思っている。でもね、読者はちゃんと分かっているんですよ。だってこれ少女漫画と同じですもん。分かってるのに読みたいんですよね。
愛のためならどんなことでもする、高貴でシャイな男、ダーシー。ドラマになっても毎回心待ちにして見そう。でも、もう、先に読んじゃったから、リアルな役者はパスだね。
面倒くさがりだけれどやることはやる、実は出来る男のベネット氏にダーシー氏が、「娘さんを下さい」の話をしに行くシーンもドキドキしましたね。あ、それから、まだ二人の婚約を家族が誰も知らないときに、ダーシーの親友でジェーンの婚約者ビングリーさんが「おめでとう」の思いを込めてエリザベスと固く握手してくれた時も何かいいなあと思っちゃいました。
心底いらつくベネット家の母親はいつも大騒ぎして、知らず知らず娘の結婚を邪魔してしまっていたのに、気づけば娘が三人もいっぺんに結婚して世界一幸せになりましたね。でも現実はそんなわけないから、私も気をつけなくちゃ。
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Posted by ブクログ
1775年〜1817年に生きた女性作家ジェーン・オースティンの小説。古い時代の小説だから文章が硬いのかと思っていたら、冒頭「金持ちの独身男性はみんな花嫁募集中にちがいない。これは世間一般に認められた真理である。」ハハッ、なんか女性週刊誌みたいなノリだね。
「近所に金持ちの独身男性が引っ越してきた」とすぐに張りきり、「五人娘の誰かを嫁に」と目論んで「あなた、ご挨拶に行かなきゃ」と夫をせかし、「ディナーに招待しなきゃ」「舞踏会に招待されるかも」とそれだけが生きがいのベネット夫人。
ベネット家の長女ジェインは美しく、実際に例の“金持ちのイケメン独身男性隣人”ビングリー氏を夢中にさせ、「二人の結婚は近い」と囁かれるが、身分違いの結婚はありえないと考えるビングリー氏の姉、妹や親友から有難迷惑な邪魔が入る。
舞踏会やディナーで臆面もなく娘の自慢話ばかりするベネット夫人。器量が悪い分、音楽でいい所を見せようと下手なのに歌の披露を止めない三女メアリー。素敵な軍人との出会いばかり考えている四女と五女。美しく心のきれいな姉の幸せを心から祈り、馬鹿な母と妹達の行動を恥ずかしがっている、人間観察力豊かな次女エリザベスがこの小説の主役。エリザベスの目を通した、周りの人間たちの馬鹿で下心ありありの行動が面白い。いつの時代も一緒だ。
女たちは財産のある男との結婚のことばかり考えていて、ここに出てくる男性は仕事らしい仕事は何もしていなくて(財産で暮らしていて)、「貧乏な男はお金持ちの女性と結婚しなければ」というのが一般常識で、何故か「貧乏だから頑張って働こう」という意識は全然なくて、退屈ばかりして、トランプばかりしていて、今に生きる私から見て魅力的な男性はいない。
が、五人姉妹の父、ベネット氏の言葉はいつもウィットに富んでいて面白い。例えば、全く空気の読めない馬鹿だけど、財産のあるコリンズがエリザベスにプロポーズしたのを母親が両手を挙げて喜んだが、エリザベスが断ったことを怒り、
「このプロポーズを断ったら私はあなたの顔を二度と見ません。」
と言ったことに対し
「エリザベス、困ったね。お前は両親のどちらかと縁を切らなくてはならないぞ。この縁談を断わったら、お母さんはお前の顔を二度と見ないと言ってるが、お父さんはお前があんな男と結婚したら二度とお前の顔を見たくない。」。
どうやら、ジェインとビングリー氏の結婚が駄目になったようだと分かったとき
「どうやらジェインは失恋したようだね。おめでとうと言ってあげよう。若い娘の好きなものは恋愛だが、二番めに好きなのは、時々ちょっとした失恋をすることだ。失恋はなかなかロマンチックだし、女の勲章みたいなものだ。」。
馬鹿だけど、その社会で生き延びようと強かに生きる女たちが嫌いにはなれない。愛はないけれど、オールドミスにはならず、まあまあの暮らしを得るためにコリンズと喜んで結婚したシャーロットのことも私は憎めない。ジェンダー平等という言葉も今の世にはあるが、いつの世にも男性には男性の悩みが女性には女性の悩みがあり、そんな中で、器量とか能力とか財産とか自分の強みは強みで、ちゃんと使って、弱みは弱みで上手いこと補って生きていこうと強かに考えて生きる人間の姿はある意味愛らしいな。この時代に女性にしか書けないものを書いたジェーン・オースティン氏も魅力的。
最後にグッと惹かれたのはダーシー氏。大金持ちで無愛想で高慢ちきでエリザベスはすごく嫌っていたけれど、その彼女にまさかの告白。「自分より随分身分が下の女性だから悩んだけれど、それでもどうしてもこの気持ちは抑えられない」と正直すぎて失礼の上塗りで、エリザベスを益々怒らせる告白だけど、それでも一生懸命また、正直過ぎる手紙を必死で渡す。冷たい印象の彼がこんなことするのが、読者には魅力的。それにダーシーって私に似てると思うのさ。金持ちじゃないし、性も違うけど。
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Posted by ブクログ
好きすぎてセリフ回しも覚えてるほど観てる映画の原作。昔読んだ「説得」もだけど、本当にオースティンは読みやすい!勿論翻訳者によるんだろうけど、昔の話とは思えないほど活字が追える。
映画には盛り込めなかったであろう細かい部分も描いてあってより面白い。特に"その後…"は映画には一切ないのでとても満足。
あたしは主人公エリザベスはほぼほぼオースティン自身なんじゃないのかな?と思っている。
頭が良く、いつも周りを見ていて自分というものをしっかり持っており意見をハッキリ言う。
現代でも同性に大変好かれる所謂サバサバタイプ。
(しかもオースティン、何回かプロポーズ受けてるとこみると器量も良さげ!)
でも結構性格悪いよなーと思う笑
映画よりも原作のエリザベスはかなり辛辣。
そして母親のベネット夫人と妹リディアは映画と原作そのまんま過ぎて、キャスティング大成功だと思います笑
それにしても女性が生きていくには本当に大変な時代。今も適齢期というものになると周りや本人が結婚や将来について焦るのはあるけど、なんかもうレベルが違う。基本仕事を持っていないわけだし、明日からも食べて生きていくために結婚するというか。切実ね…。
ドラマ版ダーシー(コリン・ファース)がbestとよく聞くので、そっちも是非確認したいところ!