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Posted by ブクログ
二巻に引きつづき、櫻子さんの人間的側面が、もう少しはっきり見られました。櫻子さんの相棒である館脇正太郎は、櫻子さんを血も涙もない、骨にしか興味のない人間だと思っているようですが(少なくともそう描写されていると思えますが)、それは正太郎の思い込みだと分かります。櫻子さんに感謝される出来事があって、正太郎は櫻子さんへの認識を改めかけるのですが、そのすぐあとに骨にしか興味がない、と落胆します。きっと理由があるのだと、読みながら思いましたが、明かされた理由には涙が出ました。
櫻子さんにとって正太郎は大切な、近しい存在になっていると感じました。二人の関係がこれからも変わらずにいてくれることを、願わずにはいられません。
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ついにヘクター登場。アニメで見た時、白い犬のイメージが大きかったから、櫻子さんとヘクターとの出会いが分かった。正太郎のおばあちゃんとの記憶、そして、理科室の骨の謎。今回は亡き者との対話がメインになっているのかなとも。呪われた男で、全てヘクターのせいにしてしまうのは可哀想だが、何か悪いことが起こると何かのせいにしたくなるのは当たり前。原因がわからないものなら尚更だろう。絵の具の成分が身体に害を及ぼすものもあるなんて初めて知ったが、染料とか害のあるものの方が綺麗な発色なのかなと思った。託された骨は、櫻子さんと猫の記憶、正太郎の推理が光っていた。
Posted by ブクログ
少し暗くて陰気だけれど北海道・旭川の自然と風土に触れられて人骨と人生の勉強になるスケルトン探偵ミステリの3冊目です。今回は3つの話で櫻子さん、ばあやさん、正太郎の推理がそれぞれに味わえるヴァラエティ豊かな趣向になっていますね。著者が最も力を注ぐ第3話では櫻子さんの何故か素っ気無く冷たい性格の理由が明らかになりますが、若い正太郎が頑張って不吉なジンクスを跳ね返して欲しいですね。正太郎は骨学と人生の師匠・櫻子さんの厳しいご指導のお陰で愚かなと言われながらも経験を積んで確実な成長が感じられるのが頼もしいですね。
キャラクター紹介のイラスト頁が充実して来て嬉しいですが、ばあやさんと初登場の登場犬物ふわふわのサモエド犬のヘクターも描いて欲しかったですね。処で櫻子さんと許婚者の在原さんは本当に結婚するのでしょうか?『呪われた男』短命の家系に生まれ迫り来る死の恐怖に怯える男の謎を解き必死で人命を救う櫻子さんの活躍。『お祖母ちゃんのプリン』数年前に癌で亡くなった祖母の真実の心情を告げられ激しく悔やむ正太郎。『託された骨』高校の文化祭に来た櫻子さんが理科準備室で人骨を発見して大騒ぎに。正太郎の名推理に櫻子さんも脱帽でしたね。
Posted by ブクログ
櫻子さんシリーズ3作目。短編集。
▼呪われた男
大切な人のために命をかける男と、大切な人の命を守りたいと願う女の物語。
短命の家系、呪われた犬、そして呪われた絵。
それらをつなぎあわせて、櫻子さんはオカルトなどではなく現実の問題として謎を解明していく。
けれど、謎解きのもう一歩先には、隠されていたもうひとつの謎が待ち受けていた。
この世でもっとも難しい謎とは、人の心のありようなのかもしれない。
▼お祖母ちゃんのプリン
亡き祖母と僕こと正太郎の優しくも切ないあたたかな思い出。
入院した祖母を見舞うたびに持って行った祖母がリクエストしていた大好きなプリン。
とろけるような味わいのプリンは、そのまま優しい笑顔の祖母の思い出に結びついている。
切なく、けれど愛に満ちた謎は、僕にとっては辛いものだっただろう。
大切に思うからこその嘘。
僕の中にはこの先も、きっとかけがえのない大切な思い出として残っていくのだと思う。
そして、櫻子さんがばあやにかけた「私には、正直に言うんだ」という言葉。
大切に思うからこそ、大切に思われていると知っているからこそ、不安がわいてくる。
矜持という言葉は、きっとばあやのような人のためにあるのだろうと妙な納得をしてしまった。
▼託された骨
旭川を舞台にした櫻子さんシリーズだけれど、北鎮記念館や春光台などご当地ならではの場所も登場している。
櫻子さんが標本士への一歩を踏み出したエピソードが語られている。
ごく普通の感覚しか持ち合わせていない僕には、櫻子さんの考え方がときに理解の範疇を超えてしまう。
ざらりと内面をなでられるような苛立ちに見舞われる僕。
櫻子さんには櫻子さんなりの思いもあるのだけれど、きちんと口に出してくれなければわからないことだってある。
ラストで櫻子さんが僕に出禁を告げる場面で、ようやく本心を知ることができる。
櫻子さんにとって佐々木先生が特別な人であるように、僕もまた違う意味で櫻子さんにとっては特別な存在になっているのが伝わってくる。
Posted by ブクログ
文庫書き下ろしのシリーズ第3作
例によって、異常に骨を愛する旧家の美しいお嬢様九条櫻子が、正太郎少年を伴って解剖学の知識で鮮やかに事件を解く物語
第1話「呪われた男」は自分の家系が短命で呪われていて自分ももう死ぬと思い込んでいる男の話。古い時代の絵の具にヒ素が含まれていたことで解決したかに見えたが。。。
第2話「お祖母ちゃんのプリン」は正太郎が小学生の時に亡くなった祖母の見舞いに遠回りしてプリンを買いに行かされていた謎をばあやさんが解く。
第3話「託された骨」は正太郎の高校の理科室から人骨が見つかり、かつていた骨格標本を作っていた教員と姉の秘密、さらに櫻子さんとのつながりもわかる。
3話ともアニメ化。
第3話の「託された骨」が出色で、結ばれることなく愛し通した女の骨を身近に置いた男、密かに死産し埋められた嬰児の骨の行方を案じていた女、毒殺された愛猫の骨を慈しむかつての女子高校生、のつながるそれぞれの深い思い。十分長編小説にできる。
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