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身の丈ほどもある大きなトランクを持った少年・才賀勝に「サーカスに連れて行ってくれませんか」と頼まれた、拳法家の青年・加藤鳴海。そこに人間と見紛う奇妙な人形が現れ、勝を連れ去ろうとします。拳法が通じない人形相手にピンチを迎えた2人の前に現れたのは、謎の銀髪の美女・しろがね。さあ、ここに世紀の機巧活劇が開幕する――。
不死の体を持つ人間「しろがね」と自動人形(オートマータ)との闘いを、国境そして時空を超えて壮大なスケールで描いた藤田和日郎先生の代表作。
これほどまでに人間の持つ感情、喜怒哀楽全てがビビットに描かれた作品を私は他に知りません。ストーリーは闘いを中心に進んでいくのですが、その闘いに身を投じた「しろがね」達の生き様、闘いに巻き込まれた人間の悲劇、そして「しろがね」ではないものの大きな鍵を握る存在である勝の成長――その全てがクソデカ感情でもって読者の胸に迫りくるのです。
登場人物たちは火傷しそうなほどの熱さを持った愛すべき奴らなのですが、物語は彼らをあざ笑うかのように残酷な展開を見せます。なので、後半は傍らにティッシュのご用意を。
「面白い」「ドキドキする」「泣ける」「感動する」「怒りを覚える」「声を上げて応援したくなる」。こうした漫画体験の全てが詰まったこの作品、陳腐ですが、読まないと人生の半分損してると言わざるを得ません……!
スピード感のある動きと、スピード感のあるストーリーが、どんどん話に引き込まれて、マンガを読む手が止まりません。
最初は、しろがねが、無機質に見えていたのですが、そんな中にも、素敵なポイントが見え隠れして、とても魅力的なキャラだと思います。これから少しずつ、勝も、しろがねも、みんな成長していき、深みが...続きを読む
勝の異常なほどの集中力と記憶力開花、グリモルディと阿紫花「お代はいかほど、いただけるんで?」は格好良い!「おまえは、おっかしいよな」が、鳴海としろがね今生の別れのようで、後の事を考えても分かっていても、やりきれない。
Posted by ブクログ 2022年02月25日
阿紫花が操るプルチネラと共に叔父がいるモニタールームに突入する勝。これで勝負あったかと思いきや、モニターには糸で拘束され身動きが取れなくなっている鳴海としろがねの姿が。叔父は二人の苦しむ姿を餌に「私の養子になれ」と勝に持ちかける。徐々に糸の締め付けがきつくなり、もがく二人の姿を見るに見かねた勝はそれ...続きを読む
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