阿部暁子の作品一覧
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Posted by ブクログ
薫子と私は誕生日が一緒だ。なので、食料品売り場に乗り込んで食料を買い込み『こっちは誕生日なんだから最強だ。』の一文は爽快だった。以下は、気に入った箇所を備忘として少し端折って記した。
今日は薄曇りだ。やさしい水色に、粉砂糖を振りまいて、そっと刷毛で広げたような雲がかかっている。
もう何ヶ月も、いや何年も、自分に価値を感じられずに生きてきた。今、私はあの人を助けたのではなくて、助けてもらったのだ。
今日は朝から雨が降り続いており、フロントガラスを濡らす水滴が、スピードに煽られて流星のように散っていく。
自分のためだけに揚げ物をするのって面倒でしょう。
仕事があり、家があり、いつか自分のもとに生まれてくる子のために貯めていたお金もあり、きっとこれからも生きていくことはできる。だけど、私はそれだけでは心をたもてない。
わりと嫌いじゃないというぶっきらぼうな一言で、今、命をつないだ。
まだまだあるのだけど後半はメモすることさえ忘れた。本の両端から手が伸びてきて私の顔を固定する。トイレに行こう、飲み物を取りに行こう、それすら許さない。んー違うか。のめり込んだと伝えたいだけなのだけれど。それはそうと、料理がしたくなったので、スーパーに行こうと思う。卵味噌食べたいので。