藤原伊織の作品一覧
「藤原伊織」の「テロリストのパラソル」「蚊トンボ白鬚の冒険」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
表題作『雪が降る』
男同士でネクタイを結ぶシーンは本当に作者の粋なユーモアを感じさせる。
かなり凝っていて丁寧な作品。よく短編でまとめあげられるなと思う。
雪が降ることの意味について。
まず、アダモの楽曲名であり、歌詞の意味はおそらく雪の日に待ち合わせで相手が来ないことを嘆く歌だろう。
陽子のメールのタイトルであり、息子の高橋道夫から主人公志村へと向けたメールのタイトルでもある。
雪が降ったことで志村と陽子は一緒のホテルに泊まることになる。
そこで、陽子は何を思ったか? 「人はいっぺんにおとなになることもある。」
少しずつではなく、とある出来事がきっかけで、大きく気持ちに変化がついてしまうとい
Posted by ブクログ
他の人も書かれていますが、ほんの数頁で引き込まれました。
物語の重要なカギにもなる公園でのやり取り(本文より引用)
「神様についてお話ししませんか」と彼はいった。「申しわけないが、いま仕事中なんでね」「仕事? なんの」「これだよ」酒瓶をふった。「プロの酔っ払いでね」
・・・もう、これだけで面白いの確定です。
結末での主人公の「私たちは世代で生きてきたんじゃない。個人で生きてきたんだ」、この台詞が全てです。
出版当時に「乱歩賞と直木賞、初のダブル受賞作は?」とアタック25で児玉清さんが出題されていて、とりあえず読んでみた記憶が有ります。
当時、自分にはそこまで響かなかった物語が今回の再読では