泉谷閑示の一覧
「泉谷閑示」の新着作品・人気作品や、最新のユーザーレビューをお届けします!
-
作者をフォローする
- フォローするとこの作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
値引き作品コーナー
ユーザーレビュー
-
著者にはうつに対する哲学的な深い理解があり、その治療について一見意表をつくようなしかし重要な示唆がいくつもあった。長くうつで苦しんでいるひとでも本書を読むことによって、治癒へのヒントを得て希望が持てるようになるのではなかろうか。
satoumc
-
自分の持つ能力資源とエネルギーを、自分で納得できる幸福な生活を実現するためのエネルギーに転換することである。
「ベストなんて望まない。グッドで十分、ベターなら最高」
意志とは感情によって措定された方向に自らを導く精神的な力である
Posted by ブクログ
-
頭と心と身体の関係がわかりやすい。意義と意味の違いも納得。わたしは多少無理してでも頭の無理な命令に心と身体が従っているときがいちばん生きる意義を感じる。まずは意義を求めないことから始めたい。
Posted by ブクログ
-
■「自分がない」という困惑~現代の「うつ」の根本病理
個人差はあるものの、その人の「我慢」のタンクが一杯になったとき「心」は分かち難くつながっている「身体」と協働して何がしかのシグナルを発してくる。食欲がなくなる、いろいろな物事に興味が持てなくなる、妙に怒りっぽくなる、睡眠がとりにくくなる、仕事で
...続きを読む凡ミスが増える、等々。
それでも本人がこのシグナルを無視して過ごしてしまうと「心=身体」側は、いよいよストライキを決行する。ある日突然、朝起きられなくなったり、会社や学校に行けなくなったりする。これがうつ状態の始まり。
■「生きる意味」を問うということは、とても人間的で必然的な魂の希求であり、そこにたとえどんなプログラムを課したとしても、人をそれを問わなかった昔の状態に戻すことはできない。もちろん単に転職すればどうにかなるという簡単な話でもない。
解決可能は方法はただ一つ、その問いを真正面から受け止めて、本人なりの「意味」を見出せるところまで諦めずに進むサポートをすることだけ。
しかし、人は「主体性」を奪われた状態のままで、自力で人生に「意味」を見出すことは原理的に難しいもの。まずは、人生の「意味」を求める前に「意味」を感知できる主体、即ち「自我」を復活させることから始めなければならない。
■分析心理学を提唱したユングは人間の精神的危機が訪れやすい三つの時期として、青年期の危機、中年期の危機、老年期の危機というものを挙げた。
青年期の危機は人が社会的存在となっていこうとする出発点での様々な苦悩、つまり職業選択や家庭を持とうとすることなど、「社会的自己実現」の悩みを指すものであるが、中年期の危機はある程度社会的存在としての役割を果たし、人生の後半に移りゆく地点で湧き上がってくる静かで深い問い、即ち「私は果たして私らしく生きてきただろうか?」「これまでの延長線上でこれからの人生を進んでいくのは何か違うのではないか?」「私が生きることのミッション(天命)は何なのか?」といった社会的存在を超えた一個の人間存在としての「実存的な問い」に向き合う苦悩のこと。青年期には重要に思えた「社会的」とか「自己」とお言ったものが必ずしも真の幸せにはつながらない「執着」の一種に過ぎなかったことを知り、一人の人間として「生きる意味」を問い始める。
通常この「中年期の危機」は文字通り中年期である四十代後半から六十代前半あたりにかけて起こってくるが、近年ではこの種の苦悩が二十代あたりにまで若年化してきているのではないかという印象がある。
Posted by ブクログ
-
「うつ」を悪とし、抑え込もうとする西洋医学的な常識に疑問を呈し、「病とは何らかのメッセージを自分自身に伝えるべく内側から発されるサインである」という視点から「うつ」を捉え直す一冊である。同時に、「うつ」の背景にある現代社会の歪みを指摘し、「自分らしい在り方」「幸せな生き方」への示唆を与えている。
...続きを読む(きっかけ)
Reapraという会社のCEOが「自我喪失」について語ったインタビュー記事の中で、推薦していたので手に取った。
(感想)
本書を読む以前は「うつ=異常な状態」という認識があり、自分の実存的存在に悩み軽い鬱状態になったときも、その意識から自己否定、自己嫌悪に陥っていた。しかし、うつが引き起こされる背景を心理面、社会面から深く考察された本書を読み、社会的に植え付けられた「有意義に時間を使うべき」という自分の価値観に気づけ、その意識が180度変った。「頭」による自己コントロールの独裁に注意を払いながら、「心」が発する「〜したい」の声に耳を傾けて生きていこうと希望が湧いた。
(概要)
本書ではうつを「頭」の独裁に対して、「心=身体」がストライキを起こしている状態であると定義している。
筆者は、現代人が日常的に「頭」の自己コントロールのもとで、「心=身体」の発する「〜したい」や「〜したくない」といった声を抑え込み無視してしまっていることが多いと指摘する。それが蓄積されある閾値に達した時、「うつ」状態になるという。
そして「うつ」を通して、自分の生き方や自分を縛っている「〜すべき」という価値観に向き合うことで、真に自分らしいあり方や幸せな生き方を獲得できる「reborn」するのである。
Posted by ブクログ
泉谷閑示のレビューをもっと見る