泉谷閑示のレビュー一覧

  • 仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える

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    ネタバレ

    一見、題名にインパクトを与えただけの、世渡りのためのハウツー本と思いつつ読み始めたが、一読して著者の見識の深さがわかる読み応えのある本であり、読後に世界が変わって見えるほどの、人の生き方を変える力のある本であった。
    仕事なんか生きがいにするなとは、「真の自己」が自分の外に想定され、仕事さがし=社会に用意されている仕事とのマッチング によって自己実現するはずだという終わりなき自分探しがいかに誤った考えかということであり、本当の生きる意味とは何かを考える本である。
    今まで私にとっての芸術は、美しいもの、真理を表現したもの、しかし実際はよくわからないものであった。
    しかし著者によると我々が人として成

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    2025年12月13日
  • 「普通がいい」という病

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    すごくいい本だった。付箋だらけになった。
    電子書籍じゃなくて手元に置いておきたい。

    泉谷先生は、
“普通”とは社会が作った平均値であって、
個人の欲求や本質とはほとんど関係がない、と明確に語る。
    でもその“普通”に合わせようとするほど、
本来の欲求や感情が押しつぶされ、
生きづらさが強くなる。

    この本のすごいところは、
“普通を手放しなさい”と単に言うのではなく、
普通に寄せてしまう心の動き
(自己否定、不安、他者基準、恐れ)
そのメカニズムを丁寧に説明してくれるところ。

    仏教では、人間の苦しみの原因を
無明(本質を見誤ること)
執着(こうあるべきというこだわり)
渇愛(不足感を埋めよう

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    2025年12月07日
  • 「普通がいい」という病

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    普通とは、なんだろう?とこの本のタイトルを見てから気になり読みました。

    内容は、哲学的、詩的に生き方についてかかれています。

    哲学的な文書に抵抗がある方でも図表がつけられていて非常に分かりやすく書かれていました。
    日本の学校では、教えてもらわない領域で自分にあてはめながら読むとかなりボリュームある本でした。

    読み終わると、作者の知見の広さに脱帽するばかりでした。

    まだまだ、未熟者であると認識しました。

    これからも、様々な本を読み実際に行動し、経験し、周りに左右されない自分の考えを探し求めていきたい思います。

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    2025年10月05日
  • 「うつ」の効用 生まれ直しの哲学

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    メンタルを崩したときに、この本と出会いたかったな。

    世の中の治療法やノウハウに、なんらかモヤモヤがありながらも「とはいえ、そう感じる自分がおかしいんだろうな」とやり過ごしてきた私にとって、「あなたは間違ってないよ」と背中を押してくれる一冊。

    しかもそれを精神科医の先生が書いている、というのがとても心強い。

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    2025年09月23日
  • 「自分が嫌い」という病

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    インナーチャイルドの一節が、イメージがしやすかった。自分の内なる子どもに意識を向けることで、自分に愛を向けることができる気がした。

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    2025年09月08日
  • 仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える

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    これもまた名著。
    活動よりも観照(内観)の大切さを教えてくれる一冊。

    世の中では「行動こそすべて」という教えが広がっており、それの言わんとすることも分かるものの、どこかでその教えに辟易としている自分がいた。

    私自身、その教えを鵜呑みにし、手帳に予定をぎゅうぎゅうに詰め込んだこともある。けれどもそうするほどに、目前の出来事に集中できず、心に余裕がなくなり、焦燥感に急き立てられることが増えていった。

    「行動こそすべて」にはきっと「人は価値を生まなければならない」「人の役にたたなければならない」など、効果や成果、成長を至上とする思想が根っこにある気がする。

    けれども人の幸せは、必ずしもその成

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    2025年09月08日
  • 「普通がいい」という病

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    名著だと思う。
    生きるということは、大通りから脇道に抜け、ひとり獣道のような小径をかき分けていくことなのだと思った。
    自分らしく生きることの背中を力強く押してくれる一冊。

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    2025年09月08日
  • 「普通がいい」という病

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    生きづらさの、本来的な意味を見つけることができる書籍です。
    金沢21世紀美術館でタイトルに惹かれ、たまたま購入しました。
    人生で読んできた本で一番を決めるのなら、この本になります。

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    2025年09月07日
  • 仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える

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    頭と身体の関係という視点が良かった。身体が自然に遊びを求めているのに対し、身体は理性という名の不自然な合理性でそれを抑え込む。そこから様々な心の不調が出てくるのだという。

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    2025年08月02日
  • 「普通がいい」という病

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    自分について。愛とはなにか。「頭」で考えがちな人々の目を「心」「身体」に向けさせてくれる。とても面白い本だった。。個人的には、愛について述べている部分が好き。

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    2025年05月03日
  • 仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える

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    現代では当たり前になった価値観(働かざるもの食うべからず、とか、コスパタイパ、とか)がどれだけ空虚なものである可能性を持つか考えさせられた。
    “天気予報ですら、未だに「60%の確率で雨が降るでしょう」たいった結論しか弾き出せないことを見れば、算術的思考の限界は明らかです。”という部分、確かにそうだなぁと納得した。合理的な判断というのは、観測できる範囲の情報からくる合理的な判断でしか無いため、どこまでいっても指針でしかないものである。

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    2025年04月21日
  • 仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える

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    精神科医である著者が、現代の人間が抱える「生きる意味とは何か」という問いに対して、真正面から考える一冊。
    個人的に好きな内容のため、星5つ。

    本要約動画で紹介されていたので気になり購読。
    だが、「結論→理由」でわかりやすくまとめられた動画を見た時と、現代人が如何にして生きる意味を失ったかを論じる内容を実際に読んだ時とでは、印象が全く異なっていた。

    あるプロゲーマーが子供の頃になりたかった職業について話していた時、
    「今思えば、子供の頃に言っていたなりたい職業って、全部『お金になる仕事の中では』っていう前提があった」と言った。
    だから昔の子供の夢に「ゲーマー」なんて選択肢はないのだ、と。

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    2025年03月13日
  • 仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える

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    ネタバレ

    現代に倒錯している価値観に囚われず、意義に囚われず意味を見出すこと、そのために遊びが大事である。
    「愛とは、相手が相手らしく幸せになることを喜ぶ気持ちである。欲望とは、相手がこちらの思い通りになることを強要する気持ちである。」
    「道徳とは、われわれが個人的に嫌いな者に対してとる態度にすぎない」
    「他人にそれがどう思われるかに関係なく、本人さえそこに【意味】を感じられたのなら【意味がある】ということになる。」
    「もし大部分の人を惹きつける子どもの魅力がなんであるか問うならば、私はまさにこの自発性にちがいないと思う。この自発性は、それを感知する力を失うほどには死んでいない人々に深く訴えていく」

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    2025年03月11日
  • 「普通がいい」という病

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    ネタバレ

    普通の人(健常者)と狂人(基地外)というのは世間的には真っ二つに分かれがちだが、実際は誰にでも明日には狂人になる可能性を秘めているわけで。そして治療に関しても、狂人性が表に出なくなればまぁ良しとなるが、それは真の完治ではないし、そもそも真の完治などは本人の自分自身に対する根本的な見直しが成功しなければ滅多にならず。そしてほぼ完治したとはいえ、当然なら今回の体験は一経験として残っているわけで、良くも悪くも今後も引きずっていく。
    夢野久作「ドグラ・マグラ」で謳っている、この世は基地外地獄であるという考え方が好きなのだが、この本でもパスカルが似たようなことを言っていると引用しており、好きになった。

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    2025年02月02日
  • 「私」を生きるための言葉 日本語と個人主義

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    最初の方は文法的な話も多く難しかったので読むのをやめようかと思いましたが、途中から面白くなり引き込まれました。

    本書は日本語の特殊性に注目しており、一人称主語を立てた陳述を避ける点などを指摘しています。また日本人は相手を同質な存在として捉えることが多いため「他者」として認識することもなく、よって対話も成立しない。西洋に比べ特殊で遅れているのだなと思いました。

    私は孤独を背負った一人称として生きていきたいので、日本的世間に埋没しないよう言葉の使い方に気をつけていきたいです。

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    2025年01月12日
  • 仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える

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    生きる意味とはなにか?から出発し、自分探しと天職探しの混同を訂正し、頭が求める事と心が求める事のちがいを理解し、芸術とは何かを知り、最後には子供の様な好奇心を持って人生を遊べと言う感じの流れになっている。
    脳死で毎日を生きている人には解毒として有効だろう。
    生きる意味がわからないと言う人にはそもそも生きるに意味を求める必要があるのか?と再考を提案してくれるだろう。
    色々な観念を植え付けられて育った人間だからこそ、この本を読んで今一度自分の人生を考え直してみてはいかがだろうか?


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    2025年01月01日
  • 「うつ」の効用 生まれ直しの哲学

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    自分自身のぐるぐる思い悩む癖をやめたいと思っていたけれど、やめる必要ないんだと思えた。むしろ、いっぱい悩んで、いっぱい考えて、自分なりの答えを出すことが大切だと書いてあり、すごく救われた気持ちだった。
    思い悩む事は、気持ちが沈むので良くないと思っていたが、本当に良くなかったのは、思い悩むことを止めようとする気持ちだった。たくさん考える事を肯定できたら、少し気持ちも軽くなったし、今までよりも考える事が楽しく感じるようになった。

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    2024年12月03日
  • 仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える

    QM

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    働くことについて、生きることについて、じっくり考えさせられる1冊。
    様々な偉人、作家、芸術家、作品の言葉などを引用していて、読んでいくうちに教養が身に着く感じもある。
    でもそれよりも、読み終えると「明日はもう少し1日を大事に、日常を自分の手で楽しくしてみようかな」と思える。
    自分自身仕事でちょっと疲れたときに買った本で、読み終えた今結構頭がすっきりしているので、働く人たち(もちろん学生も)にとってもおすすめです。

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    2024年12月02日
  • 「普通がいい」という病

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    ここ10年で一番の本でした。心が満たされ満腹になったような感覚。それゆえあまり言葉が浮かんでこない。

    私も生きづらさをずっと感じてきましたが、普通なんてそもそもないんだよ、と折に触れて自分に言い聞かせたいです。

    図や挿絵が豊富で読みやすいので、興味を持たれた方に手にとっていただきたい本ですね。

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    2024年11月30日
  • 「普通がいい」という病

    QM

    購入済み

    じっくりゆっくり、自分の心に沁み込ませるように、また何度でも読みたくなる本。 分かりやすい例や、少し難解な外国文献または書籍の引用に対しても分かりやすく説明がされていてとても分かりやすかった。 最初は精神科医として働いていた作者だったが後にパリへ音楽留学し、「一度立ち止まって人生を考える」という大胆かつ魅力的、人間的な生き方に感銘を受けた。

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    2024年09月26日