光文社作品一覧

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  • 霧の殺意
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    一月も終わりに近いよく晴れた朝。夫を送りだした奈美子は、宅配便のためドアを開けた。一人と思っていた配達の男は二人だった。突然、一人の男が奈美子にナイフを突き付け、もう一人の男は、持ち込んだ段ボール箱から撮影機材を取り出した。「奥さん。裸になってもらうよ」……!? 凄まじい凌辱と溢れる官能の渦!
  • 悪党図鑑
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    美人局をしている昇と順子が狙ったカモ・小池は、一筋縄ではいかなかった。昇は逆に小池にヤキを入れられ、小池の女房・咲子を強姦しろという奇妙な仕事を請け負わされる。忠実に実行した昇は、咲子の情夫から命を狙われるはめになり、遂に殺人まで犯す……。罠にはまった男の血にまみれた、官能とバイオレンスの復讐劇!
  • 沈黙の脅迫者
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    吉沢治男は愛人宅で、情事の最中、突然、妻の容子に踏み込まれた。弁解の余地のない吉沢は、一旦は、妻とともに自宅へ引き上げることにする。二人は険悪なまま、土砂降りの雨の中を吉沢の運転するクルマで家へ向かうが、途中、男を轢き殺してしまった。この瞬間から凄まじい物語がはじまった!
  • 鬼畜の宴
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    社長の身代わりで刑務所に入った、秘書の土井。出所すると、恋人の直子は死んでいた。身代わりに気づいた彼女は殺されたのか!? 彼は何者かに監禁され、数日の絶食の後、見せられたのは、直子が数人の男に凌辱されているビデオであった。復讐の鬼と化した土井は標準(ターゲット)を次々とほうむり、遂に……。長編ハード・バイオレンスの決定打!
  • 甘美な凶器
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    楠木谷純一郎は、女性に接すると狂乱状態になり、性的不能に陥るという奇妙な病いを持っていた。そんな彼は、歯科医院の受付をしている佐々木千織に声をかけられ、生まれて初めての恋に落ちた。彼女の、まさに献身的な努力が始まった。だが、彼の閉ざされた心の殻が一枚一枚剥がされたとき、ある衝撃の事実が浮かび上がった……!? 傑作長編サイコ・サスペンス。
  • 鬼刃
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    平凡な勤め人である海野は、離婚して十年、孤独な日々を送っていた。ところが、スナックで知り合った十四歳年下の淑子と再婚した。久々の幸福感に浸っていた海野だが、新婚旅行先のハワイで、淑子の母と弟が殺されたことを知らされる。ショックから記憶障害の発作を起こすようになった妻の身にも……!? 殺人事件に隠された巨悪に立ち向かう、男の凄絶な復讐!(『髑髏が往く』改題)
  • 破滅の天使
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    警視庁の元刑事である根岸は、温泉町でスナックを開いている。ある夜の客・真鍋は、七年前極誠会石田組若頭補佐で、根岸が刑務所に送り込んだ男だ。しかも、彼の愛人の一人が、根岸の妻・圭子だった。「戻してもらわなきゃならないもんは、ちゃんと戻せ」との圭子への伝言を残して、真鍋は帰ったが……? 陵辱の果てに熾る復讐の炎、勝目ワールド円熟の真骨頂!
  • 白昼の処刑
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    鬼刑事と恐れられた牛尾克巳は、一人娘で高校生の香織の自殺を契機に退職した。妻の病死、そして娘の自殺と、憔悴し切った牛尾に追討ちを掛けるように、香織の日記から驚愕の事実が……!? 罠に嵌った香織は、シャブ漬けにされて売春させられていたのだった。元刑事の血塗られた復讐が始まった!――勝目ワールドの極み!!
  • 闇の秘祭
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    東城鬼彦――詩人として世間に知られているが、若い女ばかり狙う残虐な切り裂き魔としての正体はだれも知らない。第三の犯行直後、現場近くで知り合いの女優・毛利瑞子と行き交った。瑞子は鬼彦に気付いたか? 彼は血の祝祭の生贄として、瑞子に接近した……! 鬼才が新趣向で書下ろす、凄まじい官能と恐怖のサスペンス!
  • 闇の亀裂
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    俺は泥棒のプロ。六年間、ただの一度もドジったことはなかった。クラブの美人ママの家に忍びこんだ。主の帰宅に気付かず、俺のいる部屋のドアが開かれた。黒いスリップ一枚の女と鉢合わせ。俺は女を頂戴した。そして、女は一世一代の大仕事を持ちかけてきた……!?「性」と「暴力」を華麗に駆使。著者得意の痛快ハードバイオレンス!
  • 散歩する霊柩車
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    ある日、男のもとに一通の手紙が配達された。差出人の名は麻見杉夫。読みすすむうちに男の胸を不安がよぎった。これは自分に宛てた遺書なのでは……? 告別式の終わったあと、夫の麻見弘は不貞を働いて自殺した妻の相手を捜すべく、霊柩車を走らせる。ユーモア小説を得意とする著者が放つ異色の短編推理傑作集。
  • 小説四十九歳大全集
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    男四十九歳――はや「知命」の域に達しようとするが、地位は課長待遇。出世コースからはずれているからといってひがみもせず、けっこうオフィスラブも楽しむ……。 戦争のさなかに青春を過ごしてしまった中年男の、ちょっぴりセンチメンタルな心情を、著者得意のユーモアで綴ってみせる、傑作哀愁小説集!
  • 目撃者なし
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    交通事故に遭った妻が、みずからの意志で失踪した! 残された夫は、妻の行方を追ううちに、かえって自分の過去の秘密があばかれてしまう。――オフィス・オートメーションの波に乗り切れなかった男の焦燥と偽装工作を、サラリーマン小説で知られる著者が、凝りに凝った構成で描いた、サスペンス推理の力作!
  • 一緒にアクシア
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    優貴と智彦。美少女と美少年。高校は違うが、二人は『超能力研究会』の部長同士。ちょっぴり恋愛感情の芽生えた彼らは、定例合同研究会の始まる前に、喫茶店で会っていた。そこへ突然、男が優貴に抱きつくようにして倒れ、「ア・ク・シ・ア」と言い遺して死んだ。「ダイイング・メッセージの謎を探ってみよう」二人は決心する……!
  • 大逆説!西南戦争 西郷隆盛、九州王国を樹立す
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    1877年に起こった西南戦争。西郷軍は9月24日の明治政府軍の総攻撃で潰滅、隆盛も自刃して果てた……。だが、西郷は生きていた! 身代わりになった影武者のおかげで開聞岳(かいもんだけ)まで逃れた西郷は、残党を結集させ、鹿児島奪還を目指し、海と陸からの総攻撃で再び政府軍に挑んだ! 壮大なスケールで歴史のif(イフ)に挑戦した歴史スペクタクル小説、ついに文庫化!
  • 鉄の魔界
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    日本重工業の神奈川製作所では、世界に例のない特殊殺人兵器X-UFOの開発が、ひそかに進められていた。その極秘プロジェクト集団の主任設計者・仲橋達也が謎の失踪をした! 一方、日本重工と関係の深かった国防省の一佐が怪死。真相を追う雑誌記者・江田晃一をつけまわす尾行者とは? 日本の兵器産業の密謀を抉る力作!
  • 復讐の熱き絆
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    保険調査員対島は、謎の失踪をした妹を捜し求めていた。ハミダシ刑事矢野が追う殺人(コロシ)の容疑者は、弟を死のシゴキで殺した男だった。……共通の敵・巨大保険会社の頂上を狙う重役剛田の姿が浮かび上がったとき、二人はがっちり握手した。──生命保険会社の暗部を告発しつつ、男たちの復讐の念と優しさを描く会心の力作。
  • 進め! 電波探偵
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    売れっ子作家でタレント、ド派手ファッションで話題のマルチな男・加茂田景康は、人の良さが災いして、ある俳優の浮気調査をする羽目になる。「何でオレが探偵を?」と愚痴りながらも好奇心を抑えきれず、ついには暴漢に襲われる始末。しかし、調査を進めるうちに事態は一大スキャンダルへと発展して……? 絶好調の著者が贈る、痛快新シリーズ堂々のスタート!
  • 信玄の八門秘宝殺人
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    武装集団から、恋人原沙世を連れ去られた松平自由は、武田信玄二十四将の一人・原美濃守を祖に持つ原家と、信玄直系の武田家が、信玄の隠した八門秘宝をめぐって対立していることを知る。沙世を救いたい松平と、秘宝を死守する武田家の陰の組織との壮絶な死闘が始まる。八門秘宝の謎! そして信玄は果たして誰だったのか? 長編バイオレンス歴史推理の白眉!
  • 闇の巨塔
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    ルポライター天堂鋭介は、十兆円産業といわれるパチンコ業界の知られざる実態、巨額な裏資金の政界への流れを取材するうち、命を狙われはじめた。彼とかかわる人々も次々と殺され、たった一人で巨悪に挑む鋭介は、血と暴力の渦巻くパチンコ戦争の渦に巻き込まれていった……。業界の内幕を大胆にえぐる痛快活劇小説。
  • 氷の煉獄
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    豪邸を建て、子どもは一流校へ。しかし一家団欒の夢は、妻が金属バットで何者かに殺されて吹き飛んだ。迷宮入りになる寸前、中年の元刑事がつきとめた真相とは!?(表題作)……信州の旧家にまつわる猟奇事件、ホモセクシュアル、青年の暗い怒り……現代の〈奇〉なる部分に焦点をあて、想像力を無限に飛翔させた傑作集。
  • 井原西鶴殺人事件
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    一糸まとわぬ豊満な肉体が、シーツに血染めのメッセージをのこして絞殺されていた。「紅葉は三浦の太夫」井原西鶴の言葉が、江戸と現代を結びつけ、連続殺人を呼び起こす! 警視庁の軟派刑事東郷猛と、短大助教授橋場久美子のコンビが事件を追ううち、つきとめたのは……。その底には西鶴の怨念が?
  • 裁きの報酬
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    疲れ果て出張から帰ったセールスマン黒津四郎のところへ、夜更け奇妙な脅迫電話がかかった。そのうえ、同棲中のTVレポーター美智子が、見知らぬ男三人に輪姦されてしまった……。いったい誰が、なんの目的で次々に陥穽を仕掛けてくるのか? 日常の裏に潜むバイオレンスの恐怖と、骨太の男の生きざまを描いた迫真の力作!
  • 地獄十兵衛
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    「天草四郎が生きている……」老中・松平信綱は柳生十兵衛に告げた。「恐るべき陰謀を企(くわだ)て吸血鬼となって蘇(よみがえ)った!」すでに柳生の高弟にも犠牲者が出ていた。十兵衛は、合気の術と柳生杖(づえ)と称する特殊な武器で、妖怪を退治すべく九州へ旅立った。そこは魑魅魍魎が蠢(うごめ)き、謀略が渦巻く地獄であった。天才剣士が吸血鬼集団に挑む長編伝奇の傑作!
  • すっ飛び駕(かご)
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    爛熟の天保の世に咲いた悪の華──お数寄屋坊主の河内山(こうちやま)宗俊。浪人・金子市之丞を助けたことから、奥州棚倉藩五万石のお国替騒動に巻き込まれる。持ち前の度胸と気風(きっぷ)で大名相手に一世一代の大芝居。痛快時代小説。
  • 京都「洛北(らくほく)屋敷」の殺人
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    底冷えのする京都・八瀬(やせ)の広壮(こうそう)な屋敷に続発する怪異。石灯籠(いしどうろう)が宙を舞い、池の鯉は一夜にして全滅……。それは名門・洛北家を舞台に起こる連続殺人事件の前兆だったのか。最初の犠牲者は女当主の亜矢子(あやこ)。その後も一人、また一人と……。出入りの庭師・松原桜子は、洛北家の娘・千夏(ちなつ)のために謎に満ちた事件に挑んでいく。著者渾身(こんしん)の京都本格ミステリー!
  • 特捜弁護士
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    自らの重大ミスにより弁護士資格を剥奪された橘竜太郎。彼が働く工事現場付近で轢き逃げ殺人が起きた。しかも、轢いた車は忽然と消えてしまった!? 被害者は中山宗雄。十三年前、竜太郎のミスから無実の殺人罪を着せられ、二週間前まで服役していた男だった。運命を感じた竜太郎は、過去と現在の事件に挑む決意をした。社会派&本格推理の会心作!
  • 青年の領域~ビジネス・エリートへの道~
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    三宅謙一(みやけけんいち)、岡田徹男(おかだてつお)、高川明夫(たかがわあきお)が富国(ふこく)銀行横浜支店に就職して4年2カ月経(た)つ。揃って26歳。同じ業務渉外係で競(きそ)いながら、今は自分の足で歩いている。だが実態は転職を策したり、大口融資に勇んだり、恋に悩んだりの日々。やがて三人は配属が変わり新しい出発に燃えた。――銀行員の著者がビジネスマンの生き方を活写する!
  • 夜の都大路殺人事件
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    不毛な愛に翻弄された夏子と冬子。親友の二人は、東京での生活を捨て、京都でスナックを開店する目的で西へ向かう。大阪でホステス修業を始めた二人。ある日、冬子がホテルで同宿した客の男性が殺され、殺人の容疑がかけられる。夢に向かって強く生きる二人に別の殺人事件が襲いかかる。永遠の都・京都を舞台に、男と女の愛が錯綜する──。
  • 恋 盗 人
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    「妻が殺された!」愛人・杉正彦の声が凶々(まがまが)しく響く。不安におののく細川知子は、杉と二人でひそかに死体を埋めた。だが、「犯行と情事は知っている」という脅迫状が! 脅迫者の要求はとめどなく、金策に苦しむ知子。二転三転の運命に翻弄される知子を襲う、衝撃のドンデン返し! 女の性を描く傑作サスペンス・ミステリー。
  • 京都・神戸殺人事件
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    京都・神戸旅行に出かけた嵯峨秋子、明石夏子、志摩信一、伊勢次郎は、クイズ番組で知り合った。……嵯峨野・落柿舎で一行の写真を撮った行きずりの女性が毒殺され、四人に嫌疑が。さらにその志摩も東寺で毒殺された。――死の伝言(ダイイング・メッセージ)、密室、アリバイ、偶然の出逢いの背後に潜む犯人の罠。本格推理の粋(エッセンス)を凝縮した傑作ミステリー。
  • 山村美紗の事件簿~エッセイ集~
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    「このエッセイ集は、まるで自分の日記帳を読んでいるような気がします。なつかしくもあり、恥ずかしくもあります」●野球は推理ゲーム●我が家の誘拐事件●はじめてのボツ原稿●推理小説の犯人の設定●知識と推理力を生む株●ミス・マープルに愛をこめて……華麗、緻密、そして斬新、山村美紗のミステリー世界はどうやって生み出されるのか? 秘密を公開。
  • 小野小町殺人事件
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    女子大生・小川麻知子は言いしれぬ不安にかられていた。父の突然の失踪、不気味な電話、家政婦の不審な行動……時価一億円の名画〃前向き小町〃がひき起こす連続殺人!――小野小町は果たして美人だったのか? 男か女か? その小町の謎を縦糸に、意外な犯人と密室トリックを横糸に織り成した、長編本格推理の傑作!
  • 十和田殺人湖畔
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    荒川河川敷に女性の殴打死体が! 旅行会社の名古屋支社長として単身赴任中の田代賢三は、死体発見の前日、東京駅から自宅に電話したまま失踪。状況証拠から容疑は賢三へ。父の潔白を信じる有子は、先輩の柏木美也子と真相究明に乗り出すが……。 名古屋―東京―十和田―札幌を結ぶ殺人ルートの謎!?
  • 殺人レッスン休講中
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    抜群の推理力を誇る女子大生・風味子(ふみこ)は先輩のズッコケ刑事が頭を抱える数々の難事件にチャレンジ、鮮やかにトリックを破る!! 夜な夜な犯される夢を見ると訴えた友人の死の真相は? 水のないプールで人妻が溺死!? はたまた、学園祭の真っ最中、吸血鬼の蝋人形の傍らで美女の胸に短剣が!? ユーモア学園(キャンパス)ミステリー傑作集!
  • マスカット・エレジー
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    有吉葡萄(ありよしぶどう)、30代半ば過ぎ、独身。ローカルTV局の台本書きだが、本当はノンフィクション作家志望。死んだ父が三年前に連れてきた初老の女・高岡鮎子(たかおかあゆこ)と横浜・山手の陋屋(ろうおく)に暮らしている。二人の周辺で起きる事件を鮮やかに解いてみせる鮎子。ポジティブな彼女の生きかたに、消極的な葡萄も次第に影響されて……。軽快なテンポで読ませる、人情味あふれるミステリー!
  • 緋色の真珠
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    雑誌連載で人気がでてきた真珠占い師・高原野衣を危機が見舞う! 客の一人・野々宮久美が、まるで野衣に殺されたかのような嘘をつき絶命したのだ。警察の追及を逃れ、編集者の笠木と事件の真相を探りだす野衣。ところが! 見つけたのは野衣と瓜二つの死体だった。謎の言葉「緋色の真珠がすべてを語る」の意味を追う、ノンストップ・サスペンス、登場!
  • ありふれた不倫だったのに
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    〃妻の美津子が四歳の女の子を誘拐してきた、助けてくれ〃不倫相手・北代文也からの電話が吾妻柚子の運命を変えた! 無事に女の子を保護した柚子だったが……。まゆと名乗ったその子は、母親が崖から転落死、父親は美津子に包丁で刺殺されたと言うではないか!?──これが不倫の代償か。柚子はすべてを賭けて事件に挑む。乱歩賞作家が描く危険な恋!
  • 男の極楽~千束圭太(せんぞくけいた)日記~
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    〃男の極楽というのは、絶頂をきわめているときではない。うだうだと陽溜(ひだ)まりにうずくまりかける頃をいうのだ〃独身を謳歌(おうか)する演歌作曲家・千束圭太(せんぞくけいた)は、ヒット曲もあり、女にも不自由していない。今夜もまた、オンナが飛び込んできて……。男と女の実像と虚像をみごとに抉(えぐ)りだす、ユーモアとペーソスあふれる傑作連作小説。
  • 女主人(マダム)
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    「長い銀座ぐらし、さぞいろいろあったでしょうとよくひとに訊(たず)ねられる。ええ、と頷(うなず)きながら、答えのほうはいつも曖昧になってしまう……」(あとがき)。虚飾とカネが交叉するクラブで、マダムは華麗に、そして逞(たくま)しく夜を泳ぐ。女の修羅場を生き抜いた著者が男と女の本性を冷徹な目で描ききった傑作連作小説。
  • 史談家康の周囲
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    大ベストセラー『徳川家康』の著者が、その創作の動機や意図を、情熱をこめて語り、家康の実像に迫る。また、信長、秀吉、政宗など、周囲の人物像にも鋭い視線をあてた史談集。ビジネスマン必読の書。
  • 殺人者に内定を
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    この物語は、ある無名大学のサークルの仲間たちが主人公である。無名大学であるために就職活動に苦労し、必死に内定を目指す彼ら。そんななかで、殺人事件は起こった! 被害者はサークルのOBで企業のリクルーター。就職に絡んだ怨恨か? それとも?――大学生の揺れる心を見事に捉え、就職vs.学生という今日的な問題にサスペンスタッチで迫った傑作推理!
  • 殺人特急300秒の罠
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    四国随一の嶮路、大歩危・小歩危を疾駆する特急『南風』1号から投身自殺をした男は、国家的陰謀を追っていたことが判明。 特捜刑事・天宮駿介は抜群の行動力で容疑者を割り出すが、犯行時刻に彼がいたのは現場の四国からはるかに離れた北海道だった!? しかも、天宮のかつての恋人・美果子と一緒に……。二重アリバイ・トリックの妙! 著者会心のアクション本格推理。
  • 蜜の罪
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    教え子の数村孝文(かずむらたかふみ)が父親に刺殺された――これは中学教師・倉園範子(くらぞののりこ)にとって悪夢のニュースだった。〃問題児〃ではあったが、志望高校にも入り、笑顔で卒業したばかりだったのに……。「家庭内暴力」という新聞記事に納得できない範子は、事件の背後にある真相を探る。直木賞作家が、綿密な取材を基に〃子殺し〃と対決した渾身(こんしん)の力作!(『親と子の氷河』改題)
  • 優しい滞在
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    高速走行中の自動車の車輪が突然はずれた! 暗闇のプールで何者かに襲撃された! アメリカ国籍の日系二世垣花魁が三十年ぶりに戻った日本では、得体の知れない危機が待っていた。姿なき脅迫者の目的は何か? そして、彼に近づく謎の女の正体は……!? 鋭利なタッチで異才が放つニュー・サスペンス小説の傑作!
  • 女を見て死ね
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    服飾デザイナー・宇佐見治郎は、充実した日々を送っていた。TVにも出演し人気を博している。しかし、そんな彼にも忌まわしい過去があった。2年前、デザインの盗用を抗議してきた男とその妻を殺害したのだ。それは完全犯罪のはずだった。しかし、ある日、彼のもとに死者からの脅迫状が――!(表題作)男と女の深淵を見事に描ききった傑作サスペンス・ロマン!
  • 家光謀殺~東海道の攻防十五日~
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    謎の尼僧が残した紙切れから家光暗殺の計画が浮かび上がった。これを阻止すべく、大久保彦左衛門をリーダーとする七人の特命隊が組織された。メンバーは、剣豪宮本武蔵、軍学者由比正雪、槍の達人丸橋忠弥など。東海道を京に向かう家光の一行に襲いかかる魔の手。危機管理のプロたちは、将軍を守りきれるのか? 綿密な時代考証のもと描かれた奇想の物語。
  • 直飛脚(じきびきゃく)疾(はし)る
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    直飛脚――それは徳川十一代将軍・家斉(いえなり)の密書を、定められた刻限までに目的地に届けることを使命とする、凄腕の武士たち。使命を果たせぬときは、即刻切腹。秋元炎九郎は手裏剣、本荘錦之介は大刀(だいとう)、太田又兵衛は短槍(たんそう)、各(おのおの)の武器を携え、彼らは極限の疾走を開始した。襲いかかる凶刃(きょうじん)をかわして、たどり着いた場所には……?! 痛快、傑作、新感覚時代小説の極北。(『一千キロ、剣が疾る』改題)
  • なめられた女
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    平和な家庭に突然ころがり込んできた闖入者(ちんにゅうしゃ)。その女が座間(ざま)家に居ついて40日にもなる。勝手に冷蔵庫を使うなどやりたい放題。だが母の芙美代(ふみよ)は強くたしなめることをしない。父も、「いずれ出て行くさとあまり気にしていない。いったいなぜ、家族はこの女の横暴を黙認するのか。娘の真紀(まき)は、女が居すわる理由を調べるため、四国の大洲(おおず)市へと向かった。戦慄の事実が……?!(『女の戦争』改題)
  • 悪魔の階段
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    美貌(びぼう)の若き未亡人・石立香代子(いしだてかよこ)の前に、突然現われた初恋の人・小笠原竜二、二人には数奇な過去があった。二年前、香代子は自動車事故で夫を亡くし、竜二も妻を何者かに惨殺されていた。偶然の再会に、香代子は秘めた想いを一気に募らせ、竜二の持つ〃男〃の魔性の虜になる。淫(みだ)らな〃白い獣(けもの)〃に化身する女、性の奉仕者となる男。悦楽に溺れる二人の背後で蠢(うごめ)く事件の謎!?
  • 女の決闘
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    夫と息子が外国に出かけている2カ月間、敷地200坪、建坪60坪の奥平家は、女二人だけである。真佐子は姑と呼ばれる隠居の身であり、嫁の立場に置かれる奈緒は専業主婦である。――姑は嫁に日常のあらゆることに嫌味を言いはじめる。嫁も負けずにやり返す。疑心と憎悪が渦巻いて、女同士の闘いは、日に日に激しくなる。危うい人間関係を描く異色サスペンス。
  • 通りすぎた夜
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    四年間の平凡なOL生活が終わった。美弥子は郷里で結婚する。しかし送別会の夜、波乱のなかった人生をくつがえす事件が起きた。ひとり暮らしの彼女の部屋に、深夜、殺人犯の男が逃げ込んだのだ。異様に熱っぽい目。女の本能で、彼が何を考えているのかを予知できる(表題作)。笹沢作品の根底にある、あるものが濃厚に漂う、常に高い評価を受けてきた推理短編傑作集。
  • 背中の眼
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    憧れの人気女優・白鳥美鈴と豪勢な結婚式をあげた、老実業家・小林吉之助。ところが、新婚旅行先のホテルで何者かに殺されてしまった! 過去に潜む不気味な翳(かげ)とは……? 女性心理の深奥を描いて、右に出る者のいない著者ならではの、珠玉の10編を精選! 名手による「女性サスペンス」傑作編。
  • 旅鴉(たびがらす)
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    「上州無宿の、石神の伊八郎って野郎を叩っ斬ってくれ」一宿一飯の恩義のある親分の頼みで、羽黒(はぐろ)の源太、別所の弁蔵の二人は中仙道の旅に出た。親分のひとり娘お光(みつ)が、伊八郎に手籠(てご)めにされ、連れ去られたのだという。……事件の意外な展開と、意表を衝(つ)く結末。虚無的で孤独な旅鴉たちを、綿密な時代考証と推理小説的手法で、みごとに描く傑作股旅(またたび)小説集。(『血しぶきに煙る信州路』改題)
  • 危険な関係
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    父と娘の年齢差。しかし、空港で二人を見かけた者はみな、奇異な印象を受けた。小利根志郎(ことねしろう)は56歳、暗く長い過去をもつ中年男。花村絵美子(はなむらえみこ)は18歳、まだ手つかずの長い未来をもつ美少女。二人は、マドリードからカナリア諸島へ、そしてパリへと観光旅行をつづけながら、次第に男と女の愛に目ざめていった。危険で不思議な愛の形を、鮮(あざ)やかに描いた恋愛小説。(『あれはブローニュの森』改題)
  • 狂乱・春の夜の夢~松尾芭蕉と八百屋お七~
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    純情一途の恋に燃える八百屋お七、無軌道な邪恋にのめりこむ柏屋お駒。同じ小町娘と謳われながら、正反対の二人の恋が、やがてもつれ合い、あげくは殺人、放火の大事件へ……。お駒の父、柏屋忠兵衛や町奉行所同心、小野寺儀十を門弟にもつ俳人・松尾芭蕉は、鋭い推理で天和江戸大火の不可解な謎に迫る。〃探偵〃芭蕉があばく、悪漢、悪女の陰謀と愛欲模様。
  • 溺れる女
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    「千代子……」――兄が最後に残した言葉は、妻の名でもなく、たった一人の肉親である弟の宏次の名でもなかった。宏次は「千代子」という名を追って雪深い新潟へ。そこで知る悲劇的な一つの愛の結末……(表題作)。男と女のさまざまな愛の形と、愛あるが故(ゆえ)に生まれる事件。それらを描くことによって、人間心理の機微を鮮やかに浮かび上がらせた好短編11編をおさめる。
  • 血の砂丘
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    能代(のしろ)三香子は、別れた夫船津久彦が溺愛する娘千秋を、復讐のため誘拐した。三香子は交通事故を理由に離婚されたが、これは久彦が愛人と結婚するための罠だったのだ。ところが、何者かが娘を逆誘拐!? 三香子は現在の愛人・別所攻次郎とともに、娘の行方を追ったが……。二重誘拐という斬新な状況設定のなかで展開する、本格ミステリーの白眉(はくび)!
  • 誘 う 女
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    美佐子は好色な女だ。親しい男には誰という区別なく、色目を使う。さりげなく、男の劣情を刺戟(しげき)する仕種(しぐさ)を示したり、ポーズをとる。その美佐子が、強姦され絞殺された……(表題作)。アリバイ・トリック、暗号解読、犯人探しの興味、ダイイング・メッセージの謎……あくまでも本格推理の本質にこだわり、推理小説としての知的面白さを追求した、笹沢推理名品集。
  • 鍵(かぎ)
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    社長秘書をつとめる倉沢ユミの姉のマヤは、結婚を餌(えさ)に騙した男を札幌で殺し、姿を消した。が、社長の大木戸(おおきど)は、マヤが犯人でないと主張、ユミを誘って現場を訪れた。美男の社長への淡い恋心。殺人事件は逆転できるのか!?(踊らされた殺意) 不可能興味あふれる本格推理から、意外な結末をむかえるサスペンス、怪談まで、笹沢作品の良質多彩が味わえる傑作集。
  • 十五階の地獄
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    美貌の若妻・津村三重子は、ホテルの部屋に突如、侵入した三人の暴漢に犯された。しかも、その鬼面をつけた一人の男は、彼女の八年前の過(あやま)ち、少女売春の相手だった。夫に知られることを恐れ、地獄の脅迫電話に呼び出されたホテルの15階の部屋。三重子がそこで目撃したものは!? 現代の性と犯罪を鮮やかに抉(えぐ)る愛欲サスペンス。
  • 夢  剣(むけん)
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    剣の師・荒木又右衛門から、天分(てんぶん)に欠けると宣告された若き武芸者・正木(まさき)伊織は、厳しい修行の末「夢剣」を体得した。まさかその剣が……。剣豪物から股旅(またたび)物まで、推理小説的手法を縦横に駆使した傑作集。
  • 地獄の愛
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    軽井沢で偶然巡り会ったふたり。許されざる愛に苛立つ男は、六千万円強奪の企みを秘めている。深い官能に陶酔しながらも、女は男の疲れきった双眸(そうぼう)の中に、野望を垣間見た。幸福な結婚を望む彼女の前に、計画実行の日は刻々と迫ってくる……(表題作)。激しく燃える愛と人間の美醜を鮮やかに描き出した官能の美学!
  • 妖  女
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    運命・宿命が、想像もできない結末を描き出す「真知子の決心」、男女が官能の姿態を晒す「情事の絵本」、怪奇色濃い「蚊帳の中」、推理小説の手法が存分に駆使された「殺人計画」……。巧妙なドンデン返しと、機知や工夫が随所にほどこされた結晶の数々。待望された、著者唯一のショートショート集!
  • 悪魔の密会 (『背信の詩集』改題)
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    暴漢に犯される寸前、小田切と名のる男に救われた人妻・野崎恵美子は、やがて男の冷ややかな野性味に惹かれていった。夫を裏切り、自宅で密会を重ねるうち、はじめて知った性の歓喜。そこへ謎の人物から脅迫状が……。愛と性を貪欲なまでに求めつづけるひとりの女性の背信を、サスペンスいっぱいに描いた官能推理の傑作。(『背信の詩集』改題)
  • お前の名は地獄
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    愛人・鎌倉糸路に結婚を迫られ、妻・多恵には離婚を拒否され、悩みぬく小山田光男。ところが突然妻が蒸発、死体で発見された。……妻の昔の恋人など関係者と対決しつつ犯人を追う小山田は、ついに愛する女性・糸路をも疑いはじめた。すべてに疑惑の眼を向けざるをえない悲劇の男を、サスペンス・タッチで描く傑作長編推理。
  • 北風の伊三郎
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    裏街道を歩く者たち、追われている者、秘密の旅をする者、無宿人、それに女連れの旅人。下総無宿の北風の伊三郎もそんな一人だった。必殺の技、片目隠しの突きが空気を裂くとき、北風の音が聞こえるという。渡世の義理で用心棒を引き受けた伊三郎は、密命を帯びる武家の兄妹を守って、江戸まで五百三十キロ、敵がひしめく中仙道をひた走った……。
  • さすらい街道
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    下総無宿、夜番の丹次郎は、孤独の影をひきずる旅鴉。「下手人は必ずおれが、たたっ斬る」顔馴染みになった小料理屋一家を、無残にも殺害した群雲の伝兵衛。丹次郎は仇を討つべく、その無宿者のあとを追った。ついに追い詰めた。しかし伝兵衛は国定忠治に斬られ、ふしぎな三つの言葉を残して死んだ。推理小説的手法を用い、股旅小説に新風を送る傑作。
  • 悪魔の道連れ (『同行者』改題)
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    白昼の路上で、美也子は夫と愛するわが子を刺し殺された。犯人は錯乱状態を理由に不起訴。そして四年後、その犯人と人妻の心中死体が発見され、美也子と、再婚した夫・石毛晴彦に容疑がかけられた。二人は、九州、北陸、北海道と旅をしながら、予想外の真相へ。前人未到、古今未曾有の全編会話だけの長編推理小説!(『同行者』改題)
  • いつになく過去に涙を
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    千波哲也は大学卒業後も定職に就かず、自由を求めて労務者暮らしをつづけていた。ダム建設現場での事故。そのとき身替わりになって死んだ男の遺言を胸に、千波は北海道へ渡った。「父親を殺した犯人を捜してくれ」……。孤独な男と影のある女の出会い。謎のダイイング・メッセージと意外な結末。ハードボイルド・ミステリーの力作。
  • 猛烈に不幸な朝
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    〃今年こそレコード大賞を獲れ〃レコード会社のやり手ディレクター鬼頭一平に至上命令が下った。――老獪な裏工作と卑劣な暴露作戦。そして生贄の女。ライバル追い落とし戦争は熾烈を極めた。病床の妻を失い、部下にも去られた鬼頭がつかんだものは?……現代社会を生きる人間が否応なくおちいる罠と孤独を非情に抉った傑作。
  • 明日に別れの接吻を
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    妻を陵辱した不良学生を殺した須賀原純は、将来を嘱望された若手官吏だった。情状酌量され、五年の執行猶予判決。それもあと11日で自由の身になる……旧友が突然来訪したのはそんな大事な時だった。「人を殺した。アリバイ作りに協力してくれ」――複雑な人間のもつれを鮮烈に捌き、アリバイ打破に新機軸をみせる傑作推理。
  • 愛 人 岬
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    犬ケ岬の断崖で起きた連続殺人の被害者男女二人の接点は? 容疑者の愛人として、事件に巻き込まれた古手川香織は、男の無実を証明するため鹿児島へ飛んだ。そこでつかんだ意外な事実とは!? 結婚を前提としない愛に生きる女性を通して、〃愛の幾変転〃と〃アリバイ崩し〃の妙味をみごとに融合した、本格推理ロマンの力作!
  • 悪魔の誘惑
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    写真の裏に謎の文字が! これこそ暴漢に襲われ失明の末、自殺した夫による、犯人告発の伝言(メッセージ)ではないのか? 麻衣子は、事件の鍵を握る西ノ園誉人に接近。二人きりで一カ月間のヨット航海に出る機会をつかむ。……めくるめく性の歓喜に翻弄される麻衣子! 男はある重大な秘密を打ち明けようとするが……。
  • 悪魔の沈黙
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    スケバン二人に恐喝され、追いかけられた若原絵理子は、闇に向かってゴルフクラブを振った。衝撃と絶叫! 無我夢中で逃げる途中、クルマで拾ってくれたある男の謎の言葉……。そして数日後、男は悪魔の本性を現わして、絵理子の肉体を要求してきた。精緻な官能描写と息をのむサスペンス!
  • 悪魔の人質
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    婚約者が結婚式前日に自殺! 失意と錯乱に陥った七尾芙美代は、心の傷を癒やすため、ただ一人伊豆の別荘で過ごしていた。そしてそこに男女三人組の銀行強盗犯が侵入!……。男と女の異常な出会い。愛の調教師の役割を演じる男のもとで、芙美代はやがて、身も心も拓いていく。男女の愛と性と欲望を濃密な筆致(タッチ)で描いた傑作!
  • 悪魔の関係
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    夫が16歳年下の女・マチ子と服毒心中! 遺体確認のため現地を訪れた妻・香代は、マチ子の婚約者・乙也に魅せられる。そして通夜の晩、ついに乙也に抱かれる香代……しかしそこに刑事が!? 執拗な愛撫に身を灼く香代の脳裏に黒い疑惑が。――魔性を秘めた男女の愛憎を、鮮烈な官能描写で描く大好評「悪魔」シリーズ第三弾!
  • 殺 人 者
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    西洋給食社長・半沢慎太郎が東京の自宅で撲殺された。親友・半沢の突然の死に、毎陽新聞小松支局長・新明寺道夫は事件の解明をめざすが、入院中のため追及は妻・夏代に依頼した。二人は半沢の同棲相手・光家麻鈴に疑惑を持つが、事件は混迷。道夫の病状は悪化。絶望のなか、夏代は事件と自分をむすぶ奇妙な事実を発見する! ミステリーの新たな地平を拓く問題作。
  • 邪 魔 者
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    「克子には、他に男がいる……。でも、彼女の肉体(からだ)は誰にも渡したくない」溺愛しているがゆえに、小泉の心中は不安でいっぱいだった。そして燃え上がる嫉妬の炎。だが二人の関係は、あまりにも意外な形で終局を迎えるのだった……。(表題作より) 焦燥、邪推、憎悪。それぞれの感情から宿命のように湧き出る〃殺意〃を、著者独特の筆致で描き出した傑作を8編収録!
  • 無 情 岬
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    「丸養ハム食品」営繕課で3度も起こった連続殺人は、社のイメージを失墜させた。困惑する経営陣、動揺する社員……。管理責任を追及され、北海道へ左遷された佐竹課長を思慕する人妻・律子。二人を待ちうけるものは……? エリート社員の穽(おとしあな)を鮮烈に描き、ビジネスマンの生態を鋭く抉る本格推理の意欲作!
  • 不倫岬
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    金融会社の女社長・黒柳千秋が東京で刺殺された。向坊警部補が名指した容疑者、社長秘書の小田切には完璧なアリバイがあった。当時、彼は長崎にいたのだ。しかも、向坊の妻・由希子と共に……。 容疑者のアリバイを刑事の妻が立証する。刑事と妻とその恋人、三人の葛藤を通し、愛のあり方を鋭く描破した会心作!
  • 求婚の密室
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    東都学院大学教授・西城豊士は、軽井沢の別荘にルポライター・天知昌二郎をはじめ、13人の男女を招待した。西城はここで、娘・富士子の婚約者を公表するつもりでいた。が、翌朝、西城夫妻は離れの地下室で服毒死体となって発見された。床に遺されたWSの文字……。 鬼才・笹沢左保が、はじめて密室トリックに挑んだ本格推理秀作。
  • 悪魔の湖畔
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    婚前旅行先の支笏湖畔で、川津美穂子は謎の男に襲われ、妊娠した。婚約者に秘密を抱きながら、現場に残された〃T・T〃の文字を頼りに犯人を追う美穂子……。手がかりは、湖畔での殺人事件である。被害者は美穂子と瓜二つだったのだ。揺れ動く女心と、めくるめく情事の底に潜む陥穽とを描く、絶賛「悪魔シリーズ」第二弾!
  • 愛人関係
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    「剣城夕子に刺された!」伊集院夏彦の妻・早苗は、この言葉を遺して死んだ。夕子が夏彦と愛人関係にあった秘密を、何者かが、早苗に密告していた。アリバイのない夕子は、指名手配され、単身、十和田湖へ逃げる。そこで、意外な人物が……!?。 妻ある男との愛のあり方を鋭く抉るロマン・ミステリーの傑作!
  • 情  婦
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    病身の妻をもつ木塚は、若い美貴子の肉体にのめりこんだ。上司と部下の3年間の密会、そして倦怠。発覚を恐れる木塚は、綿密な計画のもと女を刺殺したが、そこに……。(表題作)――罪を犯した、あるいは犯そうとする男と女。奇抜なトリック、巧みな伏線、意外な結末。本格推理の手法を踏まえて描く、サスペンスとロマン。
  • 媚 薬
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    東京の郵便局を襲ったピストル強盗。その凶悪犯が、山間の村で暮らす姉妹の前に現われた。風呂、食事そして女体……ある理由のため、男をもてなす女たち。――三角関係の果てに、男を殺そうとする女。――夫を殺され、傷心の旅に出たが、偶然犯人の男と出会ってしまった女。――殺人などの事件に女性が深くかかわる八編のサスペンス。女性の内面を鋭く抉る傑作推理小説集。
  • 遠別少年~13のストーリーズ~
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    遠別――北海道の最北端を日本海側に下った小さな町。風は強く、日本とは思えないほど冬の寒さは厳しい。それでも季節はめぐり夏には水もきらめく。その地で、豊かな生命の営みを全身で感じていた少年。長じて装丁家になったその少年は、北の自然に溶けこんだ大切な思い出を、みずみずしい文章で絵画のように描き出した。懐かしさが芳醇(ほうじゅん)に匂いたつ傑作短編集!
  • 謎の殺人図鑑(マニュアル)
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    横浜市に住む大地主の邸宅で、一人暮らしの未亡人が死んだ。彼女には心臓に持病があり、外傷もなく毒物反応もなかったから、単純な病死と思われた。不審な点といえば、庭で飼い猫が毒物死していたことだった。言問(こととい)警部が将棋仲間で推理作家の大前田(おおまえだ)小次郎を訪ね、この話をすると、突然、大前田の目がキラリと光った!──意表をつくトリックを駆使した傑作集。
  • 女子大生短歌殺人事件
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    女子大生の則子と里奈は、故郷・岡山にできた観光国〈アメランス共和国〉一周年記念の祭典のため〃帰国〃した。パーティの当日、二人の高校時代の恩師が襲われた! 謎のダイイング・メッセージは、「52/100」。好奇心旺盛な女子大生二人組は探偵役を買って出たが、彼女たちにも殺人者の影が……。
  • 黒部ルート殺人旅行
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    大日本住宅の開発技術部長・西崎良二は、黒部アルペンスキー行で、娘・真貴子の目前で突然姿を消した。数日後、彼は立山連邦の新雪の下で爆殺死体となって発見された。真貴子の依頼を受けた横浜地検・香山検事たちの周辺に出没する黒い影の正体は? 西崎の眠る黒部ルート。そこは、かつて彼が青春の秘密を埋めた場所でもあった! 〃時間差〃トリックの妙!
  • 嫌煙権殺人事件
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    鎌倉市役所を退職した「私」のまわりで、3人の男女が立て続けに蒸発した。そのひとり〃ミス市役所〃は死体で見つかるが、口と躰にたばこのピースがさし込まれていた! 殺人の動機にたばこが深い関係を持っていると睨んだ「私」は……。鎌倉に育ち横浜市役所に勤めた著者が、土地カンを縦横に駆使して描いたミステリー傑作集。
  • 謎の人命電話(ホット・ライン)
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    横浜の開業医・浦島正幸は、毎夜、自宅の電話で身上相談に応じている。自殺志願の家出少女を保護した翌朝、医院のあるビル前の噴水池で若いOLの死体が発見された。同じビル803号室のベランダには被害者の靴とバッグが……。墜死!? が、この部屋は密室だった。「生命の電話」を題材にした、謎とサスペンスあふれる異色の秀作推理!
  • 殺意の時刻表
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    神奈川県庁に勤める三島昭司は、興栄商事の木下から宝石投資の詐欺にあい、莫大な欠損金を負った。失意の彼に追いうちをかけるように、浪人中の息子が自殺未遂。一方、木下と繋がる金融業者と、その愛人が連続して殺害されると、失踪中の木下も……。やがて、それらの事件は三島家を巻き込んでゆく。一枚の入場券が真相へと導く、著者会心の本格時刻表推理。
  • 女高生俳句殺人事件
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    憲民党総務会長の友納議員は、愛人との間にできた娘を誘拐されたが、立場上、事件を表ざたにできない。父と同様、俳句好きの久留美は、自分を誘拐した犯人の名前を、俳句をつかって知らせてきた。そこで友納は、身代金を払うかわりに、自分では実行できないあることを、犯人に依頼した……。著者得意の暗号ミステリー力作!
  • 横浜山下公園殺人事件
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    横浜で看護婦をしている早苗の恋人が殺された! 彼は「僕に万一のことがあったら〈萬葉辞典〉を読め」と言い遺していた。早苗は入院中の大学教授・徳井に相談。人工透析を続けないと生きられない徳井は、命を賭してその謎に挑む。しかし、続いて第二、第三の殺人が起き、ついに魔手は早苗に迫る!? 著者得意の暗号ミステリー力作!
  • グルメ刑事(デカ)
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    「日本一の料理人を選び出せ!」とアメリカの大富豪が遺言した。賞金は百億円。ところが「候補者を処刑する」という脅迫状が選定委員会に舞い込んだ。途端、名人シェフの失踪、怪事件が続発。黄金の舌で選定委員に紛れ込んだ新人類西郷刑事と恋人由紀が、上司・平束刑事に尻を叩かれ、名推理を展開。グルメ・ミステリーの決定版!
  • 葬 送 曲
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    「親父が殺された。霊柩車に遭ったときに、親指を隠さなかった罰らしい」――なにげない親子の会話が、中学時代に友人からもらった不吉な手紙を思い出させた。それは迷信だと、一笑に付すことができない人の心。(「自信家」)ほかに「会葬者」「副葬品」など、短編の名手が、人の死の前後のさまざまなドラマを、ウィットあふれる筆致で描く、珠玉の連作ミステリー。
  • 不可解な使者
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    「安土(あづち)、約束は守ってくれよ」旧友が瀕死のベッドで繰り返したうわ言――主人公の脳裏に甦った二人だけの秘密とは?(表題作)。「どちらかの夫が死んだら、夫を貸し合おう」。二組の夫婦が交わした約束が引き起こした殺人事件(「欠員発生」)。殺害された大学教授夫人が残した謎の言葉の意味は?(「午後の朝」)巧みなプロット、鮮やかなラスト! 短編の名手の会心作!
  • 胸の遊び~新・人体物語~
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    殺人事件の捜査会議が開かれていた。マンションの自室で男が殺され、部屋から女性の下着(ブラジャー)が回収された。捜査員に回覧されたものには、「P・R」の刺繍(ししゅう)があった。「私」(警部補)は、そのイニシャルを入れるサービスが、ある女性下着店のものだと知っていた。昨夜も「私」は、「P・R」のホックを外(はず)していた……。「彼女」と事件との関連は? ──短編の名手が体の各部をテーマに捻(ひね)る。
  • 情事の事情
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    鴻巣求一(こうのすきゅういち)は、ついてなかった。出張先でのたった一夜の浮気が妻に知られ離婚。短距離選手としての実力を見込まれて入社した会社の陸上部は廃止され地方の工場へ異動、さらに姉からの金策依頼までが身に降り掛かる。その鴻巣は、赴任先で出会った女との情事に向かう途中、自動車事故を目撃する。事故から閃(ひらめ)いた奇策は、ツキを呼び戻せるか。酒脱で艶やかな、大人のミステリー。

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