佐倉ユミ作品一覧

  • うばたまの 墨色江戸画帖
    4.0
    青井東仙は十一歳のとき貧しさから逃れるように家を出て、江戸で偶然出会った絵師・松山翠月に才能を見出され、弟子となった。しかし、夜具も食事も着物も与えられ満たされた暮らしに次第に創作意欲をなくして破門されてしまう―。才能に溺れ、落ちぶれた絵師が再起をかける、大江戸人情譚! 闇と現が隣り合わせの江戸で、東仙は再び夢を描く…。新・時代小説! 2018年ノベル大賞受賞作。
  • 霜雪記 眠り姫の客人
    3.6
    西の果ての国・銀盞(ギンセン)には、術師の呪いによって二百年眠り続ける姫君がいる――そんなおとぎ話と共に、術師が人々から恐れられる世界。旅の商人ヤコウは、ひょんなことから謎多き術師・ソウシと樫の木の精霊・緑禅の供として、道中の世話をすることになる。「僕は眠りの物語を集めて旅をしているのです。長い間、ずっと」ソウシは自分が「言葉を持たぬものや文字を持たない文明が、世界に残した記憶を読み解く」力を持つ、いわば想術師だと語り、ソウシとヤコウの旅は、やがて遥かなる「祈り」を呼び起こすことになる。「眠りの物語」を巡る、翠色のフェアリーテール!
  • ツギネ江戸奇譚 ―藪のせがれと錠前屋―
    3.0
    藪医者のせがれと後ろ指をさされてきた由太郎は、自分自身から逃れるように長屋暮らしをしている。自ら命を絶った妹、梓のことも常に心に翳を落としていた。風変わりな錠前屋、次嶺に出会うまでは。つかみどころのない、この男と過ごすうち、人と人ならざる者、あの世とこの世が交錯する江戸で固く閉ざしていたはずの由太郎の心に変化が!? 導きの幻想江戸奇譚…!【目次】ツギネ江戸奇譚/東両国の猫と蠅/標の花
  • 螢と鶯 鳴神黒衣後見録
    3.5
    思いのすべてが迸る! だから、芝居はやめられない―― 黒衣には黒衣のこだわりが、役者には役者の執念がある。 若手だからって譲れない「舞台」への想い、果てなき道。 畑で大根を盗んでいた文無しは、江戸三座に追いつこうと意気込む鳴神座の狂言作者・石川松鶴に拾われた。 狸八と命名され下働きとなるが、実は大店育ちで掃き掃除さえできない狸八は、一座のお荷物に。だが、舞台で大雨を降らせるという松鶴が出した難題を見事解決。自らの生きる道を見出して……。 裏方と若手役者が芝居にすべてを捧げる熱気と狂気の物語。
  • 【電子オリジナル】ブルーローズ・マーキュリー
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    20世紀前半のイギリス。田舎町の地方新聞社に左遷された新聞記者ロニーは、記者として働く意義を見失っていた。そんなある日、街に著名な研究者・エインズワース博士が帰郷するというニュースがもたらされる。それ以来、街では奇妙なできごとが――?(『薔薇色の歯車』) 発展しつつある科学が魔法を駆逐しつつある世界。魔法使いのエヴァレットは、この世に不幸をもたらす「青水晶」を回収する任務の折訪れた砂漠の街エウエイで、人々から「魔女の娘」と呼ばれ嫌悪される少女・ファーナと出逢う。ファーナは母の形見である「青水晶」を大切にしていて――?(『ポルターダの魔法使い』) 2つの異なる世界を行き来しながら綴られる、壮大なファンタジーの幕開け!

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