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-誰も私を花嫁にしたがらない……。そんな売れ残りの娘を見つけたのは―― 牧師の娘イライザは高貴な生まれではなく、持参金もわずかばかり。社交界デビュー2年目となる今年こそ、結婚を決めるか、それがだめなら一生独身か、二つに一つ――最後のチャンスだ。だがいまだに、地味で縁故もない彼女に関心を示す若者は現れない。ある日、舞踏会で中老の子爵が転びそうになったところを助け、子爵と仲よくなったイライザは、互いに好きな読書の話に花を咲かせる。それを苦々しく見ていたのは、子爵の息子のストラサム男爵ジャイルズ。あの若くて貧しい娘は、裕福な子爵の後妻の座を狙っているのでは?そこでジャイルズは監視するために自らイライザに近づくが、一緒にダンスを踊り、連弾をし、会話を交わすうち、彼女に魅了され……。 ■牧師の家に生まれたヒロインのドレスは経済的事情から古くて地味なものばかり。それでも、語学堪能で音楽や絵画、乗馬なども得意な彼女は、ジャイルズの目にはどんな貴族令嬢よりも輝いて見えるのでした。目立たぬ花こそ美しい――そんなヒロインの恋物語です。
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-愛が深まるほど、言えなくなる―― 本当の私は、貧しい孤児だということを。 ロージーは早くに両親を亡くして貧するしかない身だったところを、 資産家の娘で親友のアラベラに救われ、居候させてもらっていた。 今、アラベラが意に反して結婚させられそうになっていると知り、 恩返しをしようと、ロージーは身代わりになることを決意する。 “アラベラ”に扮した彼女が花婿候補の公爵アレグザンダーに会い、 奇行を演じて嫌われることで、縁談を台なしにする計画だ。 だが、強欲で鼻持ちならないはずの公爵は実際、ハンサムで高潔だった。 心ならずも惹かれ、彼につい唇を許してしまったロージーはしかし、 自分が本当はアラベラではないことを言い出せなかった。 しかも、元婚約者に騙された経験のある公爵は、嘘が何より嫌いで……。
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-おまえは言葉を話せないはずでは……。偽りの代償を払わせる――愛の床で。 うら若き娘エンヤは、訳あって老女に身をやつして暮らしている。数年前、唯一の肉親だった兄によって奴隷商人に売り飛ばされ、たまたま市場を通りかかった北欧の戦士ウルフリックの目にとまった。エンヤは買われずにすむよう、口がきけないふりをしたが、ウルフリックはかまわず彼女を手に入れて家へ連れ帰った。その後、彼なりの方法でかわいがられはしたけれど、彼女は隙をついて主人を短剣で切りつけ、逃げ出したのだった。だが、ある町を訪れたとき、エンヤは突然現れた男を見て絶句する。目の前に立ちはだかった大男は、ウルフリック!彼女のつけた傷痕が今なお残る顔で、主人がこちらを睨みつけていた……。 ■HQロマンスで大活躍中のケイトリン・クルーズが放つ、情熱的なヒストリカル第2弾! 『さらわれた亜麻色の花嫁』(PHS-276)の関連作です。勇猛果敢なウルフリックと気高い魂を持つエンヤ――二人で一つの完全体となる、究極の愛が描かれる渾身作!
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3.0クリスマスに私の愛する子爵が帰ってきた! でも頼まれたのは、彼のための花嫁選び。 アンナ・リーゼははっきり言って、幸せではなかった。 初めは母、続いて父も亡くし、継母と継妹にうとまれながらの日々。 話し相手になってくれるのは、仲良しのがちょうだけ。 そこへ、20年近く離れ離れだった幼なじみ、ピーターが帰ってきた。 片想いの相手は、ハンサムで魅力的なクリバートン子爵へと成長していた。 アンナ・リーゼはうれしかったけれど、自分の服を見て涙をこらえた。 こんなみすぼらしい格好とあかぎれの手で、ピーターには会えない。 子爵はクリスマスに舞踏会を開き、そこで花嫁選びをするのだという。 継母と継妹は興奮するが、アンナ・リーゼは愛する人の選択が悲しかった。 私はピーターにとって永遠に幼なじみ。彼の花嫁にはなれないのね……。
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-夢の中でキスをした。 手の届かない、雲の上の人と。 ロンドンで社交界デビューを果たした直後に父が破産し、 グレーフォード子爵の館で家政婦として働きはじめたエマ。 若すぎる彼女は従僕やメイドに見下され、忍耐の日々が続いた。 そんなある日、見目麗しい新子爵ジェームズが帰還する―― 運悪く、悪臭を放つ漬物液で玄関ホールが水浸しになっているところへ。 その後も失敗続きだったが解雇は免れ、エマは胸を撫でおろした。 ところが翌日の真夜中、ジェームズが傷を負って帰宅する。 とっさに私室で手当てするうち、思いがけず親密な空気が漂って……。 そのときのエマは知るよしもなかった。 自分が身のほど知らずの恋に落ちてしまうことを。
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-クレメンシーは目を疑った! 目の前で夫と親友が抱擁しているのだ。いたたまれない気持ちでその場を逃げ出した彼女は、テムズ川のほとりで一人の男性と出会う。 互いのことを話すうちに親密になった二人は別れ際に、かすかに唇が触れ合うキスを・・・。5年後、隣に越してきた男性を見て彼女の胸は高鳴る。 あの日の彼だわ。
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4.0土埃だらけの服の下には、隠しきれない玉の肌と、美しい曲線。 海軍で輝かしい戦果を残した後に負傷して帰郷した、第10代ライブンホール伯爵マックスは、世を儚んでいた。ある日、領地を馬で駆けていると、奇妙なものが目に入った。男物のズボンに包まれた尻がもぞもぞ動き、しきりに何かを掘っている。何やつ、盗賊か? 鋭い声で呼び咎めると、男ははっと顔を上げた。眼鏡越しに見開いた大きな丸い目、麻のシャツの開いた胸元――女か?「伯爵さま、どうか怒らないで。古代遺物を発掘したいだけなんです」エフィは近くに住む天涯孤独の若い女性で、歴史が好きなのだと言う。失せろと命じたが、彼女は夜中にこっそり領地に入ってきているようだ。女性が夜に一人では危険だ! マックスはつい手を差し伸べてしまい――。 ■新作家ヴァージニア・ヒースの登場です。傷ついた心身を持て余し隠遁する伯爵ヒーローと男装のヒロイン。女性として見られたことがないエフィにとって、恋愛や結婚は夢物語でした。でも伯爵は、彼女のズボン姿を好ましくさえ思っているようで……?
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-人知れず流した涙は、やがて愛の糧になる――新たな人生をつかむシンデレラたちの感動ロマンス! ■自分に自信を持てずに生きてきたヒロイン。何よりも大切な我が子を失って心が沈んだままのヒロイン。陰湿な何者の影に怯え暮らすヒロイン。悩めるシンデレラたちが、新年の始まりとともに迎える幸せな人生の再スタートを描いた、感涙必至のアンソロジーです。*本書収録の『片思いの日々』『危険な薔薇』は既に配信されている作品となります。ご購入の際は十分ご注意ください。
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-あの夜の記憶を失ったあなたに、娘がいるなんて、言えない――。 18歳のとき、エレノアは兄の親友の子爵、ニコラスに夢中だった。だが彼女が純潔を捧げた次の日、ニコラスは忽然と姿を消し、以来6年間、彼を見た者はない。兄たちの必死の捜索も無駄に終わった。悲嘆に暮れるエレノアにとってただひとつの喜びは、娘の存在――ニコラスに生き写しの娘の瞳に、彼女は希望を託し続けた。そんなある夜、彼女が兄と暮らす屋敷に、突然ニコラスが帰還する。傷を負い、変わり果てた姿の彼は、エレノアを覚えてすらいなかった。ハンサムでたまらなく魅力的な放蕩子爵はどこへ行ってしまったの?元のあなたに戻って……娘のために。エレノアはおずおずと切り出した。「私に、あなたの記憶を取り戻すお手伝いをさせてください」 ■実力派作家の日本デビュー作です! 子爵は莫大な財産を狙われ、恐ろしい事件に巻き込まれていました。記憶を取り戻すため、かつて共に訪れたロンドンのカフェや美術館を巡る二人。6年前、初めてキスをした書店の暗がりで、奇跡が起きます。
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3.0拒まれた乙女の初恋は、 あの夜に置き去りにされたまま。社交界デビューの夜、バイオレットの夢は砕け散った。 幼なじみのセスと最初のダンスを約束していたのに、 彼女のドレス姿を見たとたん、彼は何も言わずに背を向け、 そのまま別れの言葉もなく戦地へ行ってしまったのだ。 わたしが美しくないから、きっとセスは幻滅したんだわ……。 それからの月日は絶望のうちに過ぎ、6年が経った。 夫を見つけられないなら出て行けと父に叱られたバイオレットの前に、 戦地から帰還したセスが現れる。罪深いほどすてきな男性になって。 兄亡き後ダルトン伯爵の称号を継いだ彼は、近く妻を迎えるという。 そして、彼はバイオレットにきいたのだ。「なぜ君はまだ独身なんだ?」
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-秘書が眼鏡の奥に隠す、ギリシア富豪への十年愛。 アレクサンドラは茶色い髪を引っつめ、眼鏡をかけて、巨大企業の経営者ディミトリオスの秘書を務めている。9年も前から彼に密かな想いを寄せ、仕事で尽くしているのだ。あえて地味な外見にこだわるのは、秘書として信頼されるため。なぜならディミトリオスは、罪深いほどセクシーなのに潔癖で、女はみな魔性で嘘つきだと信じている――特に、美しい女は。だから、彼のそばにいたいなら女らしさを見せてはいけない。それなのに、ふとしたときに眼鏡を外した姿を見られて以来、なぜか彼に熱く見つめられているような気がして……。 *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクインSP文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
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3.0ただのメイドにすぎない私が、高貴な方と、二人きりで馬車の旅なんて! 8歳で父親を亡くしてから、ジェーンと母は長く貧困に苦しんだが、いまは優しい伯爵夫人のメイドとして、穏やかな日々を送っている。ある日、ケンダル氏という見目麗しい殿方が屋敷を訪れた。客人にお茶を出しながら、ジェーンはつい、彼を盗み見てしまった。いかにも裕福な身なり。深みのある声。なんて魅力的なのかしら。彼は、ヨークシャーのたいへんな資産家である大叔父から、ある女性を捜し、連れてきてほしいと依頼を受けたと言う。伯爵夫人がそれは誰かときくと、ケンダル氏は困惑ぎみにこたえた。「ご存じでしょうか……ジェーン・ベイリーという名のご婦人を」わ、私? 驚きのあまり、ジェーンはお盆をひっくり返してしまい――。 ■RITA賞受賞作家C・ティンリーの話題作『伯爵と日陰のシンデレラ』の関連作をお贈りします。ジェーンはケンダル氏とともに、5日かけてヨークシャーへ向かうことに。身分違いの恋が募るせつない旅の終わりに、大叔父が明かした意外な秘密とは……?
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-結婚の翌朝に、彼は別れを告げた――私の身に宿った命に気づきもせずに。 ペニーは旅先でとてつもなくセクシーな富豪コルトと、熱い恋におちた。めくるめく1週間。最終日、二人は運命に導かれるように結婚したが、翌朝、別人のような冷たい顔で彼は言った。「僕は結婚に向いてない」そして一方的に離婚を告げると、コルトは去っていったのだった。人生で初めての恋の代償は大きかった――ペニーは、妊娠していた。1年半後、女手一つで双子を育てていた彼女は、体調を崩して入院した。すると、ペニーが子育てと治療費の工面に困っていると知ったコルトが、入院先に突然、相も変わらぬまばゆいほど魅力的な姿を現した!彼に妊娠を知らせなかったのは、親権を要求されたら勝ち目がないから。命よりも大切な子供たちを、絶対に奪われるわけにはいかない……。 ■〈授かり子を密かに〉と題して、シークレットベビー物語をお贈りします。双子と関わったあとでコルトがまた姿を消したら、今度は子供たちが傷つく――ペニーの“親心”はコルトへの不信にあふれる一方、“恋心”は彼への切ない未練をぬぐいきれずにいて……。 *本書は、ハーレクイン・ディザイアから既に配信されている作品のハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ別冊版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
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-〈フォーチュン建設〉のパーティーが行われる舞踏室で、アデルは重役のジェイソンの熱い視線に不安を覚えていた。さきほど同じエレベーターに乗り合わせたとき、彼の理想的な外見と情熱の夜を思わせる声にうっとりしたが、仕事をけなされて、彼に対する印象は最悪になった。ところがアデルの評価など気にかける様子もなく、ジェイソンはもっとシャンパンがほしいかと尋ねた。長旅の疲れのせいで思わず、ほしいのはベッドだと答えると、彼はひそやかな笑みを浮かべて言った。「それなら、僕にも手伝えそうだ」★シルエット・ディザイアに大人気の富豪一族シリーズが満を持して登場! 今月より五カ月連続でお届けします。一族の女家長で縁結びの達人ケイトも健在で、華やかな恋の花を次々と咲かせていきます。どうぞお楽しみに!★
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3.0崖っぷちの令嬢が通いはじめた、“秘密のレッスン”のお相手役は……。 「今夜から、高級娼婦に教わるのです。男性を魅了する方法を」厳格な母のものとは思えない言葉に、エレナーは耳を疑った。衝撃さめやらぬエレナーだったが、破産寸前の伯爵家を守るためには“氷の女王”のあだ名を払拭し、今季中に結婚するしかないと言われ、やむにやまれず仮面とかつらで変装をして所定の館におもむいた。出迎えたのは麗しい“女性講師”と、すばらしくハンサムな紳士だった。チャールズと名乗る彼は、エレナーの相手役を依頼されたのだという。レッスンが始まり、教えをひたむきに実践するエレナー。だが、そのときの彼女には知るよしもなかった。チャールズが公爵であることを。そして、亡き父の宿敵であることを。 ■互いの魅力に抗いながら続けたレッスンの成果で壁の花を卒業し、チャールズへの想いを押し隠して紳士たちと踊るエレナー。しかしある夜会で知人に秘密を暴露され、母娘は社交界を追放されて……。叶わぬ愛を夢見た乙女の、熱く儚いドラマチック・リージェンシー。
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4.0愛なき公爵に恋した花嫁。英国一、愚かな娘。 交際も求愛もなしに公爵との結婚が決まったアビーは、彼の愛人の噂を気に病むあまり式に出ることができなかった。公爵を祭壇に置き去りにした娘として英国中に非難され、結婚は破談になり、人目を避けて暮らすこと3カ月。アビーは馬車で移動中に嵐に遭い、近くの屋敷に助けを求めた。だがその屋敷はハウスパーティの最中で、公爵とその愛人、そして口さがない社交界の面々が滞在していた。私をあれほど傷つけた人たちと、再び会わなければならないなんて……。青ざめながら晩餐に下りていくと、公爵の愛人が艶然とほほえんだ。「あなたがアビーね? 彼が言ったとおり、美しいわ」 ■アビーを人目につかない部屋に呼び入れ、「彼女はただの幼なじみだ」と説明する公爵。その言葉を信じられないまま、アビーは彼の強烈な魅力にとらわれていきますが……。愛を夢見た乙女の揺れる想いを繊細に描く、せつなくも美しいリージェンシー・ロマンス。
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-英国一、結婚嫌いの放蕩侯爵。英国一、侯爵夫人に程遠い娘。 両親を相次いで亡くし、17歳で路頭に迷ったポリーはうち捨てられた城に住み着き、男物の古着を身につけて、畑仕事や家畜の世話をしながら幼い弟たちを懸命に育てていた。だがある日突然、見るからに高貴で美しい男性が目の前に現れる。この人が、英国有数の富と権力を持つというマンテーニュ侯爵?悪名高い放蕩者が、ついに自分の城を顧みる気になったというの?ふたたび住む場所を失う恐怖にさいなまれながらも、ポリーは勇気をかき集めて古城の当主に向き合った。「まずはそのすばらしい脚を大事にしまって、ドレス姿に戻ることだ」侯爵の熱い瞳に見据えられ、甘い衝撃がポリーの全身を貫いた。 ■なぜか城に住み続けることを許されたポリーたち姉弟と、寄せ集めの使用人たち。奇妙な同居生活が続くうち、侯爵に強く惹かれていくポリーでしたが、彼の心は固く閉ざされていて……。『家政婦と不機嫌な子爵』関連作、甘く切ないシンデレラ・リージェンシー!
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-ローアンは、金融界の大物イサンドロと政略結婚で結ばれた。イサンドロにとっては便宜的な結婚でも、ローアンは彼を愛していた。やがてローアンは妊娠し、かわいい男の子を出産したが、わずか数時間後、彼女はメモだけ残し、ひとり病院をあとにした。実は、ローアンは病に冒されていた。もう長くないと悟った彼女は、大切な跡継ぎの体に害が及ばぬよう、いっさいの治療を拒否し、母親を失うつらさを息子に味わわせないよう、身を引いたのだった。なにより、夫への愛を、最期の瞬間まで隠し通せる自信がなかった。2年後、ローアンは奇跡的な回復を遂げた。息子に会いたい――だがその願いが叶う前に、怒りに燃えた夫との再会が待っていた。 ■HQロマンスの大家ペニー・ジョーダンがお好きなら、アビー・グリーンは絶対におすすめ。情熱的な大富豪ヒーローとの愛憎を描かせたら右に出る者はない作家です。お楽しみください。 *本書は、ハーレクイン・ロマンスから既に配信されている作品のハーレクイン・セレクト版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
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-クリスマスの奇跡は、愛と苦しみの記憶を呼び覚まして……。 道に迷い、たどり着いたスコットランドの小さな村のパブ。店で働く女性を見て大富豪トーマスは目を疑った。「ロージー?」半年前、車ごと川に落ち、行方不明になった妻ロザリンドだ。思わず抱き締めたとたん、トーマスは突き飛ばされた。過去の記憶をなくし、ロンドンの屋敷に住んでいることも、5歳の娘がいることも、まったく覚えていなかったのだ。トーマスが家族や経営する会社について詳しく話すと、彼女は不安そうな様子ながらも、一度家に戻ってみると言った。実は彼女が失踪したとき、すでに結婚生活は暗礁に乗り上げ、離婚寸前だったとは知るよしもなく―― ■聖なる季節に、まるでサンタクロースの魔法にかかったかのような、奇跡の愛の物語をお届けします。愛らしい5歳の少女に会い、すぐに懐かしい感情に満たされるヒロインですが、ゴージャスな夫との夫婦関係にはなぜか違和感を覚えて……。
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5.0子爵は乙女に近づいた――非情な企みを胸に秘めて。 両親亡きあと堕落した弟の世話に明け暮れてきたデボラは、ある日ヴィクターと名乗る謎めいた紳士に声をかけられた。「一曲踊っていただけませんか? 僕の傷が怖くなければ」頬の傷さえ魅惑的な彼にダンスを申し込まれ、おずおずと応じたデボラはなじみのない高揚感を味わった。一曲だけ――ただ、それだけ。私に恋などできるはずはないのだから。ああ、でも、彼に触れられるだけでこんなに胸が高鳴るなんて……。心と体に残る傷をつかのま忘れて人並みの幸せを夢見た瞬間、デボラは残酷な運命に絡め取られた。彼が子爵だとはつゆ知らず、無垢な瞳をきらめかせたまま。 ■知らぬ間に罠に落ちたデボラと、純真な彼女に惹かれながらも欺き続けざるを得ないヴィクター。偽りと真実のはざまでなす術もなく、熱く惹かれ合うふたりの運命は……。リージェンシーの名手と名高いサラ・マロリーの、繊細かつドラマチックなラブストーリーです。
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-高貴な身分のあの人に、身のほど知らずの恋をした。 「僕の弟が戦死したばかりなのに、次の獲物を探しているのか?」牧師の養女リリーは世界一会いたくない人物と最悪の再会を果たした。亡き幼なじみが崇拝していた兄である麗しの将校――公爵位を継ぐために帰還したジャイルズ・モンタギュー卿だ。彼はリリーを金目当てで弟をたぶらかした悪女と決めつけ、顔を合わせるたびに捨て子だったことを持ち出して嘲るのだ。深く傷つきながらもなぜか彼を憎みきれずにいたある日、またもやジャイルズ卿と言い合いになり、偶然体が触れ合った。その瞬間、胸のうずきを覚えたリリーは彼への想いに気がついた。貴族の彼と結ばれるなど、万にひとつの望みもないのに。 ■エリザベス女王やアメリカロマンス作家協会からも賞賛される大スター作家、C・モーティマーのピュアでホットなリージェンシー。“身分卑しき悪女”の無自覚な色香に翻弄される傲慢ヒーロー、不遇なヒロインの出自の真相……。読みごたえたっぷりの力作です!
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3.5結婚なんて私には縁がない……。愛も夢も、あの日に封印したから。 きっちり結った髪に、灰色のさえないドレスの住み込み家庭教師――そんなソフィにも、人生でただひとり、心から愛した人がいた。8年前、愛するピーターの父に、住んでいた屋敷を出ていくよう迫られ、ソフィはやむにやまれず彼と別れて、自活する道を選んだ。彼と別の女性の結婚予告が出されたのを知り、あまりにつらかったから。以来、名前を変え、結婚もあきらめて、ひっそり暮らしてきたが、雇い主から、母のいない娘のためにと名ばかりの結婚を提案された。愛なんて無縁の私が結婚? でも、かわいい教え子のためなら……。一歩踏み出すべきか迷いつつ迎えたクリスマスイブの前夜、吹雪のなか屋敷へと向かってくる人影に気づき、ソフィは声を失った。ピーターことシルボーン伯爵の冷たい瞳が、そこにあったのだ! ■物心ついたときに母は亡く、父とも死に別れたソフィの人生は孤独でした。唯一愛したピーターとの恋からも泣く泣く身を引いた彼女に幸あれと願うばかりですが、彼との再会は穏やかではなく……。エリザベス・ビーコンが描く、出色のシンデレラ・リージェンシー!
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-赤ちゃんを待ちわびる彼女が知ったのは、見ず知らずの父親の存在―― 天涯孤独のリーザは、人工授精を受けた病院から驚愕の知らせを受けた。お腹に宿した小さな命が、大富豪ジャレド・スティールの子だというのだ。施術当日に会った、魅惑的な男性ジャレド――結婚に興味がない彼は、跡継ぎをもうけるため代理出産を依頼したと話していた。しかし代理母が約束の時間になっても現れず、たまたま予約時刻を変更していたリーザが人違いされたのだった。ジャレドは大金を呈示して子供を渡すよう要求してきた。無理よ、大切な私の赤ちゃんを渡せるわけがないわ。でも、裁判になれば大富豪の彼に勝てる見込みなどない……。ああ、いったいどうすればいいの?■赤ちゃんを巡る心温まるストーリーを描いてハーレクイン・イマージュで大人気のテレサ・カーペンター。今作では、珍しくドラマチックでホットな物語を書きました。思いがけない運命に翻弄される心優しきヒロインの一途な恋心に涙を誘われます。
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4.0深い悲しみを背負ったふたりが、うたかたの愛を紡ぐとき―― 雇い主ブラムの姿をひと目見た瞬間、臨時秘書のルビーは呼吸を忘れた。“この世のものとは思えないほど美しい異国の大富豪”――5年も隠遁生活を送っているにもかかわらず、その魅力は健在らしい。初対面の臨時秘書に不信感をあらわにするブラムだったが、彼はルビーが天涯孤独だと知ると、驚くことに便宜結婚を申し出た。祖国に戻ることになり、花嫁を連れ帰る必要に迫られているのだと。大富豪の妻なんて大それた役が、私なんかに務まるのかしら……。ルビーは悩んだ末、亡父の負債を返済するために依頼を引き受けた。口裏合わせのロマンスを創作し、ブラムの優しさに触れるにつれて、つのる想いに苦しむことになるとは思わずに。 ■相思相愛の妻としてブラムの国を訪れたルビーは、彼が弟のために自ら国を追われ、その背景に愛する女性の存在があったことを知って苦悩します。期限つきのはかない恋の結末は……? RITA賞受賞作家L・フィールディングが繊細に紡ぐ、美しき千一夜物語。
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5.0修道院出身の貧しい家政婦が、思いがけない愛の波紋を呼ぶ……。 13歳で両親と死別したテスは、ベルギーの修道院で育った。とうとう遺産が底を突いた今、故郷イギリスの修道院に身を寄せてなんとか働き口を探すしかなかったが、思わぬ事態に阻まれる。洗練された身なりの男性にぶつかられて足を怪我したうえに、子爵アレックスと名乗る彼に強引に引き留められ、船を逃したのだ。ああ、切符を買い直すお金もないというのに……。テスが窮状を訴えると、子爵が目的地まで送り届けると請け合い、彼女はほっと安堵するが、そのときまだ知る由もなかった――頼みの綱の修道院に受け入れてもらえず、高慢な子爵の屋敷で家政婦をすることになるとは!■“不肖の4人組”と呼ばれ、風、水、火、土の四大元素を名に持つ名門貴族たちの恋模様を描く、ルイーズ・アレンの連作第1弾! 孤児だった名もなき娘が、優雅で文化的でありながら鋼の筋肉を隠し持つ魅惑のアレックス・テンペストと恋の嵐を巻き起こします。
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2.0華麗な舞踏会でただひとり踊れず座る、壁の花……。 おてんば娘のジェシカは少女の頃からジャックを兄のように慕っていた。夏の嵐のなか不運にも落馬して左足に大怪我をした彼女は、将来の希望を失った――足の悪い娘なんて誰からも望まれない、と。舞踏会でろくに踊れず壁の花となっていたジェシカに声をかけたのは、両親を早くに亡くし若くして公爵となったジャックだった。跡継ぎを望む祖母に結婚をするよううるさく言われ、とうとう開くことになったハウスパーティへ彼女を招待したいという。一瞬ジェシカの胸はときめいたが、すぐに自分は場違いだと考え直して泣く泣く辞退すると、ジャックは見下したように尊大に言い放った。「そばにいてほしい。君と正反対の女性を公爵夫人にしたくなるように」■英国摂政期をこよなく愛する英国人ロマンス小説家、エリザベス・ビーコンの日本デビュー作をお贈りします。長年想いを寄せてきたジャックから投げつけられた辛辣な言葉に、ジェシカはショックを隠せず手を震わせ……。傲慢な公爵の“花嫁探し”の展開やいかに?
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3.0妊娠していた自分を捨て、会社の利益を優先させたかつての冷たい恋人デリクの社長室に、エンジェルは来ていた。二度と会いたくはなかったが、エンジェルは交通事故で片脚を引きずるようになり、金銭的にも困窮していたのだ。せめて彼に子供の資金援助だけでもしてほしかった。意をけっしキスを誘うと、デリクは別人のように情熱的に応じた。違和感に戸惑いつつも、思わず我を忘れたエンジェルには彼がデリクではないということも、彼女の身に恐ろしい魔手が忍び寄っていることも、まだ知る由もなかった。 *本書は、ハーレクイン・スポットライトから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
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4.0日陰の令嬢に求婚した、難攻不落の伯爵の思惑―― フェリシティは良家に生まれながらも、一生結婚せずに世のために身を尽くすつもりでいた。華やかな母や姉と違い“見劣りする娘”と囁かれる彼女は、母たちのように愛に溺れ、愛に裏切られる人生を望んでいなかった。ところが母が再婚し、義父にいじめられる日々が始まると、彼女は家を出たい一心でやむなくお見合いをしたいと願い出る。持ち上がった縁談の相手は、スタントン伯爵リチャード――社交界随一の花婿候補で、フェリシティが心密かに慕っていた男性。跡継ぎをもうけるための便宜結婚を望む伯爵に、彼女の心は揺れた。私はきっと彼を愛してしまう……決して、愛されるわけもないのに。 ■切なくも衝撃的な展開で読み手を魅了するジャニス・プレストンの日本デビュー作をお贈りします。良家の令嬢でありながら、誰にも見向きもされない壁の花のフェリシティは、愛されない妻になることに怯え、愛しの伯爵との縁談を断る決意を固めますが……。
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-愛なき結婚は、ほんとうにすべてを解決するの? ダイナは同性婚の姉夫婦を亡くし、三つ子の赤ちゃんを引き取った。けれど、身を粉にして働き子育てに奮闘する嵐のような日々は、精神的にも、経済的にも、彼女を消耗させていった。そんなとき、ダイナは驚愕の事実を知る。三つ子の精子提供者はコナー・キング。裕福で絶大な権力を誇る名家の御曹司だったのだ。協力を求めると、コナーは前触れもなくダイナの家を訪ねてきた!魅惑的な支配者の風格を漂わせ、三つ子を引き取ると言い張る彼。たちまちダイナと彼の意見は対立してしまった。するとコナーは、「問題を解決する方法はひとつだ」と、形だけの結婚を迫ってきて……。 ■D-1668『夢から覚めたシンデレラ』のコルトンの弟、コナーの物語です。今作のベビーは、なんと三つ子! ハンサムで不敵な億万長者と一つ屋根の下にいるからって、誘惑されたりしないわ――ダイナは自分に言い聞かせますが、はたしてコナーの狙いは?
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3.0私はかりそめの花嫁。愛なんて望めない……。 ヘレナは残されたウエディングドレスを手に思い悩んでいた。姉が政略結婚で決められた婚約者のフリンを捨てて、式の直前に逃げだし、初恋の人と駆け落ちしてしまったのだ。礼拝堂には仕事関係の招待客も大勢いる。このままでは、大企業の次期CEOである彼が恥をかいてしまう!10代の頃から憧れていたフリンの危機を救いたい一心で、ヘレナは思わず彼に告げた。「私が一時的に身代わりの花嫁になるわ」その衝動的な提案に驚き、たしなめるフリンを振り切って、彼女は姉のドレスをまとい、祭壇の前で誓いの言葉を口にした――フリンが花嫁に求めるのは、跡継ぎを産むことだけだと知りながら。 ■気鋭の英国人作家ソフィー・ペンブロークの新作をお贈りします。本作は、やむなく便宜結婚することになった二人の物語。皮肉にも、愛の国イタリアで交わされる愛なき契約……。ヘレナの密かな恋の行方は? 前作『初恋の残り香』の主人公たちも登場します。
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3.0私を奈落の底に沈めるのは、いつもあの男。■エイドリアンの子供時代は美しい邸宅グレーンジに強く結びついている。すべてが幸せに輝いていた……。物静かな少年チェイと敷地内の樫の木に登り鳥を見て過ごしたひととき。チェイは屋敷の家政婦の息子で、エイドリアンの憧れの人だった。ところがグレーンジの当主の甥ピアズの出現で、チェイは豹変する。嵐の日に木の上に置き去りにされ、エイドリアンは肺炎になりかけた。チェイは、ついには盗みを働いて屋敷を追放され、エイドリアンの前から姿を消した。彼女の心に深い傷を残して。それから七年の歳月が流れ、二十五歳になったエイドリアンは、屋敷を相続したピアズと婚約した。新進のインテリア・デザイナーでもある彼女は屋敷の改装を手がけ、グレーンジの女主人としての暮らしを夢見ていた。チェイによってその幸せが根底からくつがえされるとは思いもせずに。
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-“俳優として成功すること”がヘザーとトッドの夢だった。だが、結局トッドは安定の道を選び、二人の関係は破局した。四年後、ヘザーが小さな女の子を連れて突然トッドの前に現れた。少女の不思議な色合いの緑の瞳は、彼と瓜二つだった。ヘザーが言った。「あなたの娘に会ってもらうころだと思ったの」
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-恋に臆病になっていた二人に、神様は偶然という名の贈り物をくれた。■あと少しで一年が終わる、大晦日の夜。クレメンシーが見たのは、愛する夫と黒髪の女性の抱擁だった。嘘よ……だって彼女は、私の親友なのよ。十二月の寒空に逃げるように飛び出したクレメンシーは、テムズ川のほとりで一人の男性と出会う。わずかな時間、二人は世界中の誰よりも親密になった。そして別れ際に交わされた、かすめるようなキス。あれから五年、隣に越してきた住人を見てクレメンシーは息をのんだ。似ているけれど……そんな偶然があるかしら?だが、隣人が思いがけない笑みを見せたとき、クレメンシーは確信した。間違いない、この人はあのときの彼だ!ジョシュア・ハリントン――五年前は知ることのなかった彼の名前。胸の高鳴りに戸惑いながら、彼女はその名を心の中で繰り返した。
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4.0傷ついた心を癒してくれるのは、あなたの優しいほほえみだけ。■九年間の結婚生活ののち、夫から離婚してほしいと言われたジョージー。彼に愛人がいることはうすうすわかっていたが、まさかその相手が妊娠までしていたなんて。ジョージーは衝動的にロンドンの高級アパートメントを飛びだし、あてもなく車を走らせた。そのうち、ふと思いついて、数年前に大叔母が遺してくれたノーフォークのコテージへ向かうことにした。夜になり、明かりのない田舎道を運転中、急カーブを曲がりきれずに溝に突っ込んでしまう。そのとき通りかかった車の男性が彼女を病院へ連れていってくれた。幸いたいした怪我ではなかったが、病院のベッドはあきがなく、いきがかり上、彼女はその男性の家に泊めてもらうことになり……。
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-結婚の翌朝、魔法はとけた。 ペニーは旅先でとてつもなくセクシーなコルトと出会い、熱い恋におちた。蜜のような甘い1週間――旅の最終日、二人は当然のように結婚した。ところが翌朝、前日とは打って変わった冷たい顔でコルトは言った。「僕は結婚には向いてない」そして一方的に離婚を告げ、去っていった。人生で初めて経験した恋の代償は大きかった。ペニーは妊娠したのだ。それから1年半、双子を抱え奮闘する彼女の前に突然コルトが現れた。家族の絆を尊ぶキング家の人間として、我が子を放ってはおけないという。久しぶりに見る彼は眩しいほど魅力的だが、ペニーは自分に言い聞かせた。彼が欲しいのは双子たちだけ。私の愛は必要じゃないのよ。せつない未練に蓋をし、コルトを追い返したペニーだったが……?! ■人気シリーズ〈キング家の花嫁〉関連作をお贈りします。電撃結婚の翌朝、離婚を申し渡され、絶望の底に落とされたヒロイン。思いがけないヒーローとの再会に心躍らせつつも、永遠に続く愛などないと心を閉ざそうとしますが……。
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-お得な価格でハーレクイン・ディザイア2作品収録!『スイートルームの恋愛報告』-ルーシーは、探偵ヘイデンの滞在するスイートルームに来ていた。継父がオーナーを務める会社が起こした事件の聴取を受けるためだが、ドアが開いた瞬間、出迎えたヘイデンに一目で心奪われた――。陰のある端整な顔立ち、息がとまるほどの存在感。だが、ヘイデンが継父を黒幕だと疑っていると知り、一瞬のうちに、彼は愛してはいけない人となってしまった。彼を求める心の叫びを無視し、ルーシーは継父の無実を証明しようと、調査の協力を申し出る。やがてヘイデンと行動をともにするうちに、彼の瞳に揺らめく欲望の炎を見つけ、めくるめく夜をともにしてしまう。しかしヘイデンは残酷な言葉を放った。「この関係は一時的なものだ」『記憶をなくした億万長者』-別居中の大富豪の夫サムが事故で大怪我をしたと聞き、 ブリアは病院に向かった。 ところが、昏睡からさめた夫の言葉に驚く。 「今回は成功したのかな、スイートハート。 妊娠の兆候は?」 優しく彼女を気遣うサムの様子は、愛情深い夫そのものだった。 まさか……覚えていないの? 不思議なことにサムの記憶からは、5カ月前ブリアが流産したことも それが二人の関係を最悪な結末に導いたことも、消えていたのだ。 ブリアはサムが快復するまで、再び一緒に暮らすことを決める。 そして、仕事中毒ですれ違いばかりだった夫と過ごす新婚の頃のような甘く幸福な日々に、つかのま酔いしれるが……。
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3.5アレックスはブロンドの髪を茶色に染め、美貌を隠して巨大企業の経営者ディミトリオスの秘書を務めている。9年前、男性に襲われかけたところを救われて以来、ディミトリオスのことを一途に想い続けているのだ。外見を偽るのも秘書として信頼され、彼の近くにいるため。だが近くて遠い毎日がつらくなり、彼女は退職を決心した。ところが、最後の出張先のギリシアに着いたとたん、彼はまるで初めて会ったかのようにアレックスを見つめてきた。熱い視線に親密な振る舞い……いったい、何が起こっているの? *本書は、初版ハーレクイン・イマージュから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
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-『キスの魔法で』 モーリーン・チャイルド■アナは賑わうパーティ会場で、資産家の元恋人とよりを戻せとうるさい継母の撃退法を必死に考えていた。やがて、宿り木の下に立つ男性に狙いを定めると、近づいて背後から肩を叩いて言った。「お願い、私にキスして」振り返ったのは青い瞳のゴージャスな男性。にっこり笑い唇を重ねてくる。その瞬間、不思議な火花がアナの体を駆け巡った。 『もう一度愛を教えて』 サンドラ・ハイアット■「ただいま、ダーリン」――メグは目を疑った。彼が戻ってくるなんて。瀕死の大富豪ルークは、自分の死後、義弟に財産が渡ることを恐れ苦肉の策として、看護師のメグと便宜的な結婚をしたのだった。それから3カ月、瀟洒な邸宅で妻を演じていたメグに死んだと思い込んでいた名ばかりの夫は、ベッドを共にするよう命じた。■クリスマスをテーマにした短編2編――人気作家M・チャイルドの巧みな人物描写と、本作がRITA賞にノミネートされた日本初登場の実力派作家、S・ハイアットの斬新なプロットにご注目ください!
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-愛なき結婚を控えた花嫁に、初恋の未練がよみがえる……。 名門アシュトン家の養子である長男との結婚を間近に控えたセア。愛のない政略結婚を受け入れたのは、家族のため、ビジネスのため。だが式の数日前、思いもよらない人物が彼女の前に現れた――元恋人で初恋の人、アシュトン家の正統な血を引く次男のジーク。父親の後継者に選ばれなかった8年前から、一族とは疎遠になっている。当時セアは、家を出る彼に、一緒に来てほしいと言われたが、やむにやまれぬ事情との板挟みになり、理由も言えずに断ったのだった。その後、彼は独力で実業家となり、今や父親の大企業をも脅かす存在だ。大人になった彼の色香に、そして彼が向けてくる意味深な強い視線に、セアは身も心も震わせた。ああ、彼はいったい、なぜ戻ってきたの? ■名門アシュトン家が養子を迎えた直後にこの世に生を享けたジーク。つねに“よそ者”という意識を持ち、周囲からも放蕩息子と思われ生きてきた彼が長年の音信不通を経て現れたのは、憎き父と渡り合うため? それとも血のつながらない兄からセアを取り戻すため?
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4.0雨の夜、タクシーに乗り合わせたのが長身で色浅黒く……危険な男性だったら?■五人きょうだいの末っ子で、二十三歳の今も家族から子供扱いされているフィリーだが、実はこの生活が大いに気に入っている。隣家にはハンサムで優しいドンが住んでおり、彼との結婚はフィリーの心のなかではすでに決定事項だ。ドンだって私以外の相手は考えられないはず、と信じていた。そんなある日、フィリーはロンドンへの転勤を命じられる。ドンは引きとめるそぶりも見せてくれなかった。失意のフィリーを、ロンドン到着早々立て続けに災難が襲った。地下鉄を乗り間違え、雨に降られ、ようやくタクシーを拾うと、自分のほうが先だと言い張る男性に阻まれてしまう。偶然にも――あるいは運命なのか、その男性はこれから彼女が暮らすフラットの隣人カル・マクブライドだった。
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-上司との結婚を夢見るなんて、真面目で有能な秘書として失格だ。■アレックスはブロンドの髪を茶色に染め、地味な服を着て、多国籍企業の社長ディミトリオス・パンダキスの秘書を務めている。数年前、採用面接を受けたとき、少しでも真面目で有能な女性に見られたくて外見を偽ったのだった。アレックスは彼に恋心を抱き続けてきたが、こんな野暮ったい姿の自分が愛される可能性はないと思い知った。ディミトリオスは名うてのプレイボーイで、結婚など絶対しないと断言している男性。これ以上そばにいるのはつらすぎる……。ついにアレックスは会社を辞めようと心に決め、最後の仕事として、彼のギリシア帰国に同行した。ところが、ディミトリオスは壮麗な自宅に到着するやいなや、まるで恋人同士のように振る舞い始め、アレックスの度肝を抜いた。
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-これは秘密を守るためのキス。 彼を好きになってはだめ……。 ベラは、ハードキャッスル社の悪事を白日のもとにさらすため偽名を使ってそこで働き、ひそかに証拠集めをしている。ある日オフィスに、黒髪のモデル並みの容姿の男性が現れた。ドミニク・ディ・バリ――社長の婚外子で、後継者と噂される人物だ。彼に命じられ会社を案内したあと、ベラは警戒しつつも食事を共にした。別れ際、ドミニクは黒い瞳を輝かせ……ベラの唇を奪った。気をつけて。正体を知られたら一巻の終わりよ。ところがその夜、よりにもよって証拠書類のコピー中に彼が再び現れた。どうしよう? 慌てるベラにドミニクは言った。「何をしているんだ?」まるでベラを弄ぶかのように、黒い瞳を光らせて。■傲慢なヒーロー像とスリリングな展開で読者を虜にするジェニファー・ルイス。オフィスが舞台の本作では、ヒロインをからかうセクシーすぎるイタリア人ヒーローから目が離せません!
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-“きみの子供の父親は、トレント・クロスビーだ”レベッカはそう聞かされて、激しいショックを受けた。ある事情から精子提供を受けたものの、まさかこんな現実が待ち受けていようとは……。数日後、トレント本人から完璧な“提案”が持ちかけられる。
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3.0スコットランドの村で治療師をするフィオナの家にある日の夜更け、アメリカ人らしき男性が訪れた。ここへはめったに人は訪ねてこないのに、何の用だろう。それに、彼はひどい咳をしている。今すぐ休ませないと、肺炎にかかってしまうわ。見知らぬ男性への興味は、体が弱っていてもなお伝わってくる強烈な男らしさのせいでいっそう駆りたてられた。フィオナが名乗ると、男性はいきなり彼女の手を取って言った。「きみこそ、ぼくが探し求めていた女性だ!」
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3.0愛し方など知らなくてもいい。ただそばにいて手を握っていて。■エイミーがジェイクと出会ったのは、友人の赤ん坊の洗礼式だった。二人は一目で引かれ合い、一夜をともにしてしまう。そのとき彼女の家の玄関で、ジェイクは警告した。「責任はとらない」と。だからエイミーは妊娠がわかっても、一人で産み育てるつもりでいた。後日、彼女が身ごもっていることを知ったジェイクから、小切手が送られてきた。彼のお金ではなく、心がほしいのに。エイミーは小切手を細かく破いて送り返した。すると今度は、身の回りを世話する家政婦が派遣されてきた。ジェイクは父親にはなりたくないが、無視することもできないらしい。今度はさすがに、家政婦をびりびりに破いて送り返すのは不可能だ。何か手を考えなければ。そしてエイミーはある作戦を思いついた。
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3.0家業のベーカリーを手伝い、姉たちの相談に乗る。真面目で責任感のあるティナのそんな毎日は、名家の御曹子リードの出現とともに変わり始めた。いくら距離を置こうとしても、リードは引き下がるどころか、女性を魅了してやまぬセクシーなほほえみで誘いをかけてくる。あらがえなくなったティナはついに、彼の胸に飛び込んだ。めくるめく情熱の夜は想像以上にすばらしく、ティナはすべてを忘れて夢中になった。逢瀬の代償がどんなに高くつくか、初めて恋した彼女にわかるはずもなかった…。
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3.0自分を蛙だと思い込んでいる王子様は、王女様の差し出す愛にも気づかず……。■「グレッグ・ストーナーがひどい交通事故に遭ったんだ」その日、仕事から帰ってきたレイチェルは隣人からニュースを聞き、急いで病院へと向かった。顎を骨折したグレッグは包帯で顔を覆われ、体も全身、ギプスとチューブだらけだった。グレッグは、夫の裏切りと離婚で落ち込んでいた彼女を励まし世話を焼いてくれた、本当にいい友人だ。今度は私が彼を励まし、世話をする番だ――そう思ったレイチェルはそれから一カ月、病院に通いつめた。そしてやがて、グレッグに友情以上のものを感じるようになった。優しいけれど大柄でちょっと風変わりな彼に、欲望を感じるなんて。レイチェルは自分の感情に戸惑ったが、顔の包帯を外した彼の姿を見て、さらに戸惑った……。
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-今だけは、あなたを感じていたいの―― 王女という立場を忘れて。 アメリカを訪れたシャンテイン国の王女ティナは、 身分を隠して仮面舞踏会に出席することになった。 しつこい男性に誘われ困っていると、 セクシーな声の男性に助けられる。「次は僕と踊る約束だろう?」 彼の名はザック。たくましい胸に抱かれ、ティナは夢中で踊った。 仮面をはずした彼はハンサムなうえとても優しく、 心を奪われたティナは情熱に駆り立てられ、 気づくと大胆な言葉を口にしていた。“あなたの家へ行きたいわ” そして魔法の一夜が明けた朝、彼が目を覚ます前にそっと家を出た。 だが2カ月後、ティナは予想外の事態に直面し、呆然とする―― 妊娠に気づいたのだ。
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3.5新しい服、新しいヘアスタイル、新しい生き方!何もかも新しい自分になろうと決心したギャビは、救急救命医として忙しい勤務をこなしながら、地味で控えめだった以前の姿からは想像もできないほどおしゃれでセクシーな女性に変身した。だが、そんなギャビに言い寄る男性が次々と現れても、彼女の心はまったくときめかなかった。1年前に別れた夫アレックスと出会ったころのようには……。そのアレックスが突然彼女の玄関先に現れた朝、ギャビの身に、命にもかかわる大事件が起きる。■HQイマージュの実力派作家メレディス・ウェバーによる4部作、〈ウエストサイドの恋事情〉が始まります。ドクターたちの恋を描くこのシリーズは、長編を得意とする作家ならではの読み応えをお約束。
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-名門伯爵家の次男――マックスは不遇の日々を送っていた。戦地で騎士道精神を発揮した末に名誉を失ったうえ、帰国後は世間から放蕩者と見なされるようになってしまったのだ。鬱屈した思いを胸に過ごしていたある日、いとこに会うため領地の邸宅を訪れたところ、間の悪いことに、独身の女性たちが多く集まるハウスパーティが開かれていた。マックスは彼女たちの評判を傷つけないように身を隠していたが、人気のない温室で見知らぬ令嬢と鉢合わせしてしまう。ところが悪趣味なドレスに身を包んだ彼女は逃げるどころか、苦悶の表情を浮かべて、とんでもないことを頼んできて……。■人気作家ジュリア・ジャスティスがリージェンシーの連作に挑戦します。“ランスレイの悪党”と呼ばれる名門一族の紳士たちのロマンスを描く第1弾は、マックスがヒーローを務めます。
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-数カ月前、画家のレイニーはロマンス小説の表紙を依頼され、夢のように魅力的なヒーローをキャンバスの上に誕生させた。どこまでも貫き通すような青い瞳、荒削りな征服者の顔つき……。おかげで小説は読者の反響を呼び、名誉ある賞にも選ばれた。しかし今、レイニーは窮地に立たされている。表紙の男性にそっくりな人物が目の前に現れ、無許可で自分の姿を使われたとして、訴えるというのだ。彼の名はペイン・スターリング、今をときめく実業家だという。警戒心の強い彼の要望により、レイニーはペインの屋敷に滞在し、無実を証明しなければならなくなった。
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-サンフィリペ公国のアダム王子との縁談が舞い込んだレクシーは、過去のある出来事を思い出し、落ち着かない気持ちになった。4年前の仮面舞踏会の夜、王子に手を取られてワルツを踊るうち、大理石の柱の陰でキスをされた――最初は優しく、やがて奔放に。ぽうっとなったレクシーの前で、王子が仮面をはずすと、現れたのは、ギリシア神話のアドニスのような美青年。だが、それはアダム王子の弟で、有名なプレイボーイのレイフだった!今回、正式にアダムの花嫁候補としてサンフィリペを訪れたレクシーは、出迎えた人物がレイフだと気づいて、唖然とした。しかも彼女の反応を面白がるように、彼は誘惑のまなざしを向け……。■『プリンセスの恋愛レッスン』のヒロイン、レベッカの弟で、プレイボーイ・プリンスと悪名高いレイフがヒーローです。
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-ショッキングな出来事に傷つき、モリーは単身アメリカへ渡る。6年もの歳月を1人きりで過ごし、胸の痛みもだいぶ癒えた。そして今、故郷アイルランドに戻ってきたが、もはや住むべき家はなく、モリーは途方に暮れてしまった。幸運にも、かつての親友ライアンに再会し、彼の自宅に身を寄せることになった。ほっとしたのもつかの間、裕福なプレイボーイのニックが強引なまでに言い寄ってくる。すると、見かねたライアンは突然、情熱を込めて言い放った。「君は今日から、僕の恋人を演じるんだ!」
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-粗末な家でつましく暮らすクリスティは、たった1人の弟に家を売り払われ、住む場所を失いかけていた。そんなとき、一分の隙もない完璧な装いの紳士、ブレイブルック子爵が蔑みを目に浮かべて訪ねてきた。彼女の弟が身分不相応にも子爵の妹に近づき、令嬢をすっかり夢中にさせてしまったらしい。釣り合うはずのない相手に、弟はなんてことをしたの?青ざめたクリスティに、彼は意外な頼み事をする。高額な報酬の代わりに子爵家で働き、妹を説得してほしいと言うのだ。戸惑いながらも、彼女は申し出を受け入れるしかなくて……。■寛大な処置にも氷のように冷たい態度を崩さないクリスティに子爵は苛立ちますが、秘められた情熱を垣間見て、惹かれていきます。不幸な境遇に耐えて生きてきたヒロインに涙する感動作です。
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4.0結婚をせかす父や興味津々なマスコミの取材攻勢にうんざりし、思いあまってサンフィリペを逃げ出した無垢なプリンセス、レベッカ。国外に身を潜めていると、偶然、兄の友人で億万長者のローガンと出会う。レベッカの窮状を聞いた彼は、恋人同士のふりをしようと提案した。自分がビジネス拡大のためプリンセスを利用したと知れれば、レベッカは同情され、結婚を無理強いされることはなくなるはずだと。だが、彼にキスされた瞬間、人生初の喜びを感じ、レベッカは動揺する。彼は契約を果たすためにキスしているだけなのに。そうとわかりりつつも、いつしか彼女は切り出していた。「私に、恋のレッスンをしてほしいの」■昨年の急逝が惜しまれる、RITA賞最終選考まで勝ち残った実力派作家サンドラ・ハイアットの日本語版刊行第2弾をお届けします。魅惑の億万長者に恋の手ほどきを受けるプリンセス――優美でせつない夢の世界にあなたをいざないます。
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3.0ジアがコーディネートを担当するパーティに、コンスタンティンは突然現れた。音信不通となってから、19カ月と5日と8時間。初めて彼と触れ合ったとたん燃えあがった炎は、その後の歳月とともに落ち着いてきていたのに……。ジアはすでに別の相手と人生を前に向かって歩き始めていた。そんなこととは知らないコンスタンティンは彼女を抱き締め、独占欲もあらわにキスをした。燃えあがる炎に、ジアは絶望する。あんまりだわ。どうして彼は今になって戻ってきたの?■遅すぎた再会に落胆するヒロイン。けれど、引き裂かれたはずの恋人たちは“炎”にふたたび翻弄されて……。回り出した運命の歯車は、ふたりをどこへ導くのでしょうか? デイ・ラクレアの大人気シリーズ〈ダンテ一族の伝説〉、ご堪能ください!
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-クレメンシーは目を疑った!目の前で夫と親友が抱擁しているのだ。いたたまれない気持ちでその場を逃げ出した彼女は、テムズ川のほとりで一人の男性と出会う。互いのことを話すうちに親密になった二人は別れ際に、かすかに唇が触れ合うキスを…。5年後、隣に越してきた男性を見て彼女の胸は高鳴る。あの日の彼だわ。
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-ロレッタは今、妊娠八カ月。四週間後――クリスマスの翌週が出産予定日だ。叔母夫婦の代理母として身ごもったのだが、その叔母夫妻が突然他界してしまい、ロレッタは自分一人で子供を産んで育てようと決意していた。そのためには、どうしてもあと三週間ほど働かなければ。出産間近の妊婦にできる仕事はなかなか見つからなかったが、やっと臨時の執事の職を紹介してもらい、派遣先の家を訪れた。家の主はコンピューター・ショップを経営する大富豪で、タブロイド紙をにぎわす独身男性グリフィン・ジョーンズ。妊婦では邪険に追い返されても当然だと覚悟していたところ、意外にも彼は親切で優しく、ロレッタは戸惑いを覚える。
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-父親が経営するレストランの自慢メニューが危機に瀕している。娘のイザベラは、気が気でなかった。ソースに入れるバジルが、王家の城の庭だけに生える貴重なもので、いつもは父が忍び込んで摘んでいたが、病気で倒れてしまったのだ。バジル摘みは、店で働くイザベラの手にゆだねられた。城には王子のマックスが住んでいるが、こもりがちで謎めいた存在。村の娘をさらっては地下牢にとじこめているという噂もある。バジル採りに行って、もしも王子に見つかったら?イザベラはおびえながらも、月の夜になんとか庭に入り込んだ。だが、すぐに馬に乗った黒ずくめの男が彼女のほうに迫ってきた。あれが噂の王子なの? 大変、つかまったらどうしよう!
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4.0ローアンは、ホテルのロビーで弁護士を待っていた。夫の元にいる息子と面会できないか相談するためだ。じつは彼女は二年前、出産直後に病院から黙って姿を消していた。妻や母になる心の準備ができていないという置き手紙だけを残し、本当の理由は告げないままに。なぜならローアンと夫イサンドロの結婚は契約結婚で、もし真実を明かせば、契約に反すると思われただろうから。そのとき小さな男の子がロビーを駆けてきて、彼女の足元で転んだ。背後から父親らしき男性が現れる。まさか、そんな!顔を上げると、そこには氷のように冷たいイサンドロの目があった。
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3.0レイフ・メディチは新聞を持つ手に力を込め、写真つきのその記事を食い入るように見つめた。元恋人のタバサが、幼い男の子とともにうつっている。中身は最低だと知りつつも、彼女の美しさにはやはりはっとさせられた。だがレイフが目を奪われたのは、タバサの隣にいる子供のほうだった。メディチ家の人間だとひと目でわかる、特徴的な容貌……タバサは別れたあと、こっそり僕の子を産んでいたのか?真実を知るため、レイフはすぐさまタバサたちの居場所を突き止めた。そこで待っていたのは、三年前にタバサは死んだという知らせ。そして彼から甥を守るように立ちはだかる、タバサの双子の姉だった。■リアン・バンクスの新作は富豪兄弟を描いた三部作〈メディチ兄弟は罪作り〉。D-1363「オフィスラブのすすめ」の関連作品でもあります。一話目は次男レイフのロマンスをお届けします。
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5.0「イザベル! しっかりしろ。今、助けてやる!」スピンして大破した車の運転席で、イザベルは目を開けた。ああ、私は結婚式を前に、教会から逃げてきたのだ。ウエディングドレスのまま、花婿を祭壇に残して……。偶然立ち聞きした話から、未来の夫が殺人犯だと知った彼女は、動揺のあまり、車の運転を誤って事故を起こした。そして今、救いの手を差し伸べる男性を見て驚いていた。リンク?殺人事件の捜査官だ。でもそれだけではない。イザベルの夢に夜ごと現れる、憧れの人でもあった。★五カ月にわたってお届けしてきた『富豪一族の花婿』も今月が最終話。来月からまた新たなフォーチュン家の物語を刊行します。どうぞお見逃しなく!★
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-★~彼を慰めるために純潔を捧げよう~その決意は冷たい現実につぶされた。★元妻の訃報を受けた夜、ミッチは痛飲し、ナニー子守のエミリーとキスを交わしたあとベッドに倒れ込んだ。翌朝、一糸まとわぬ姿の彼女を発見してパニックに襲われる。酔いのせいで昨夜の記憶がまったくない。最悪の事態を予想しつつ、ミッチは彼女に詰問した。「昨夜、僕たちの間にいったい何があったんだ?」ミッチの傍らで眠れぬ夜を過ごしたエミリーは、悲愴な思いでその質問を受け止めた。愛する男性を慰めようと、一大決心をしたのに……。エミリーは何もなかったとだけ答え、彼の前から姿を消した。
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-新進デザイナーのジェナは、閉店間際の店にいきなり現れた男性を見て息をのんだ。数年前、かけおちを約束しながら、黙って姿を消したジェイク!今や複合企業のトップとなったジェイクは、ある女性のためにドレスを数枚デザインしてほしいと言う。あんなに傷つけておきながら、どうしてそんなことが?不信感もあらわに、ジェイクを見つめるジェナにジェイクはほほ笑みを浮かべて言った。「頼みを聞いてくれなければ、君のビジネスをつぶすこともできる」今も忘れられない男性の言葉に、ジェナは同意するしかなかった。★十代のころの初恋が、悪夢となってよみがえったジェナ。はたしてその恋は?★
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3.5エンジェルはある計画を胸に、元恋人デリクのオフィスを訪ねた。今日は休日。彼のほかには誰もいない。予定どおりだ。だがデスクから顔を上げたデリクと目が合った瞬間、彼女は予想もしなかった熱い震えに襲われた。なぜかしら?彼はまるで初めて会うかのように私を見ている。計画のことも忘れ、エンジェルは魅入られたように立ち尽くした。だめよ。今はどうしても彼の助けが必要なのだから、すべてを奪った憎い相手であろうと、彼の歓心を買わなくては。意を決してキスを誘うと、彼はかつてとは別人のように情熱的に応じた。冷酷な彼と熱いキス。矛盾にとまどいつつ彼女は思わず我を忘れた。★北米でも日本でも絶大な人気を誇るローリー・フォスター。持ち味のホットなラブシーンとこまやかな心理描写は、読みごたえ充分。★
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4.0美容師のケイトは家族に仕送りをしながら細々と暮らしている。ある日、彼女は客が手に取った雑誌に目を奪われた。表紙を飾るのは、最も理想的な結婚相手と評される大富豪、ダレン・カイザー・ジュニア。全国有数の大企業の重役だ。彼のような男性が目の前に現れたら、どんなにすてきだろう。一瞬、頭の中に夢を描いたケイトだったが、二人の生きる世界のあまりの違いにむなしさを覚える。最近アパートメントの上階に引っ越してきた、無愛想で、悪趣味な服装の、眼鏡をかけたコンピュータマニアがよもやダレン本人とも知らず、彼女はため息をついた。
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5.0知人の結婚パーティに参加したカーラは、途方もなくハンサムな男性とダンスを楽しんでいた。彼の名はギレルモ。スペインの伯爵だという。内向的で体型も太めなため、いつも壁の花になるしかない私が、こんなにもすてきな人と踊っているなんて……。夢見心地でそう思っていたとき、不意に妖艶な美女が話しかけてきた。ギレルモの知り合いらしいが、彼はなぜか顔を引きつらせている。席を外してほしいと女性に告げられ、立ち去りかけたカーラの腕を、ギレルモはすばやくつかんで引きとめた。「カーラは僕の婚約者だ。話があるなら彼女の前でしたらいい」★D~1267「エーゲ海に呼ばれて」とD~1277「秘書は恋わずらい」の関連作をお届けします。スペインの伯爵ギレルモは、愛らしい女性を知人の結婚式で見かけます。ある事情から、公衆の面前で彼女との婚約を宣言してしまい、思わぬ事態に……。★
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-盗賊を標的にする女泥棒のニコールは、ある大富豪の屋敷が窃盗団に狙われるという噂を聞きつけ、そこで開かれているパーティに潜り込んだ。暗い客室に隠れて様子をうかがっていたとき、背後にひとけを感じ、ニコールは息をのんだ。振り返ると、宿泊先のホテルで一目惚れをした謎の男性、アレックスがタキシード姿で立っていた。どうして彼がこんなところに?予想外の事態にうろたえ、彼女はその場を去ろうとしたが、突然抱き寄せられ、あらがう間もなくキスを盗まれた。
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-小さな娘に、愛を注ぎたい。たとえ母だと名乗れなくても。 孤児のグレースは9歳で女学校に入り、家庭教師になる訓練を受けてきた。16歳のとき、ハンサムな青年と恋に落ちて妊娠したが、相手は恐れをなして軍隊に逃げたすえに戦死した。ひっそり出産したグレースはやむにやまれず娘を養子に出したものの、自身の愛されぬ少女時代に娘を重ね、そのことを悔いない日はなかった。娘が幸せでいるか、いつか絶対にこの目で確かめようと心に誓った。今、養親を亡くした娘が、人々から恐れられる侯爵に引き取られたと知り、心配でたまらないグレースはレイブンウェル侯爵邸を訪れた。そして、運よく住み込みの家庭教師として雇われることに――2歳の侯爵家令嬢クララの生みの母であることは、極秘のままで。 ■切ないけれど、もしもクララの母であることを知られたら即解雇は免れないと恐れるグレース。一方のレイブンウェル侯爵もまた、人里離れた地で隠遁生活を送っているのには、深く切ない理由がありました。感涙必至のクリスマス・リージェンシー・ロマンス!