あらすじ
濃紫の痛ましい死を受け入れ、変わらず営業を続ける三浦屋。しかし、いたるところに残る、彼女の気配と記憶にとらわれている者たちがいた。濃紫を救えなかった後悔の念に苛まれる猪吉。そんな猪吉を想うがあまり、客を取れなくなってしまった夕顔。行き場のない二人の恋は、やがて三浦屋を巻き込んで――。花街に生きる人々の哀愁と張りを描いた『通い猫』編を収録! ※電子限定描き下ろし漫画付き
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Posted by ブクログ
遊女の生活は大変では済まされないほど大変だろう。けど、どんな仕事でも、どんな人生でも、それぞれに地獄を持っているもの。
『苦界はひとつではない 人の数だけある そこに落ちている者にしかわからない』という猪吉の言葉に頷いた。
物語としては好きなので評価は高いままなのだけど、夕顔はどうにも好きになれない。猪吉も悪いところがあった。濃紫が頼った時、たとえ自分が振り向いてもらいたいからなどの邪な理由であったとしても(猪吉がそういうタイプの人間ではなさそうな事は別として)、協力してくれていたら、濃紫はそもそも死ななかったかもしれない。コウさんもあおさんがずっと想っている事を生きているうちに知る事が出来たかもしれない。ので、あまりふたりが好きでない。
口直しのようにおじいさんと孫の話が入り、愛らしい(怒られそうだ)怒宮司のお姿も拝見出来たのでよかった。そっちはいい話だった。
どんな姿もかわいい薄神
ととちゃん(作者さんのお犬さん)のサービスカットのある巻でございます。さらに、人気投票結果、それを踏まえた特別な漫画まで収録されています。
これまでもたびたび登場した夕顔さんが最近不調のようです。はたしてその原因とは、、、
そして、盆のお祭りがついに開催!普段とは少し違った仲間たちを見ることができます。
ぜひお確かめください。
三浦屋の今
亡き濃紫を想う猪吉と、そんな猪吉を想う夕顔。そんな中、夕顔は濃紫の面影があるあおに出会うことで、自身のやらねばならないことに気付く。夕顔の開き直った立ち居振る舞いがカッコよくて好き。どうか夕顔やちどり、猪吉が強かに生きていけますように。
Posted by ブクログ
夕顔も良くなかったが、お針子さんも浅慮だったと思う。
夕顔だけがここまで言われるのは気の毒だ。
好きでしている訳もなく、辛い仕事なのは分かるが
仕事でお金を貰っているのに職務を果たさないのはいくらなんでも良くない。
よく男は諦めず怒りもしないものだ。
自分の意思で辞められる仕事ではないから辛いけれど
逃げ回って怒らせてお金が貰えなくなったら
いつまでも借金地獄だ。
それともお茶を挽きながらできるだけ
猪吉の側にいたいのだろうか。
あおさんのこと、
猪吉は自分が手助けしていればこんなことに
なっていなかったかも、と思えばそれは心残りにもなる。
一度寝れば良い訳もないのに、無理矢理猪吉を説き伏せ
今後も世話をしろという遣手はどうにも酷い。
夕顔も無理強いをすることが自分が客にされて嫌なことと同じだというのに、虚しいだけだ。
自覚があるだけに余計である。
あおさんと話す事でふっきれて良かった。
おじいちゃんとお孫さんの話もシンプルに良かった。