あらすじ
17歳の誕生日
大人になりたくなくて
25歳までには死にたいと思った。
25歳の誕生日
このまま楽しく後悔しないまま
30歳で死にたいと願った。
30歳の誕生日
死ぬ時に後悔せずにいたい
明日死んでもいいように今を生きる
そう誓った。
そして今、死ぬこともできず生きる意味も見いだせないまま
私はここにいる。
第6章「What a Wonderful World」開幕――
みんな私の中身なんか知りもしないし興味もないくせに。
そんな空虚感を感じながらも、
一週間に一回、彼女は誰かの「彼女」になる。
そうして、都合のいい女を演じる。
「幸せな家庭」を手にすることができなかった雪。
将来に何の望みも抱けず、メイクで火傷の痕を消し、己を偽る事で生き延びてきた。
そんな彼女の選んだ仕事は「彼女代行」。
最初は雪の客として出会った壮太だったが、次第に雪に夢中になってしまう。
しかし、家族に愛されて育った壮太に対し、雪は分かり合えないという実感だけが強くなってゆく。
偽りの関係、偽りの存在から発生した想いもまた、偽りなのか。
人と人との関係と男女の恋愛感情。
必ずしも深い関係だけが良い訳ではない。
心の距離について考えさせられる、ダークではなくビターな物語。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
配信者と「洗脳」
前巻で登場した配信者と高級風俗店勤務の瑠奈の付き合いがバレて、瑠奈が誹謗中傷に対し毅然と戦おうとする。一方、リスナーを「洗脳」しきれなかった彼は訴訟は辞めて欲しい、と自分の立場優先。
「洗脳」とはよく言ったものだな、と思う。しっかり洗脳されていれば、女の影が見えても、配信者が否定コメントを出してくれれば信じてしまえる。心のどこかでは嘘だろうなって思っていても。
面白いのは厄介オタクのぽぽろちゃん。自分が若かったら彼女と同じことしちゃうかもしれないな、と反省。
はあ、、
やっぱり隼斗と留奈は上手くいかなかったのか
ザ・ハッピーエンドがないとこがリアル
他の人の話になっても、前に出てきた人たちが
出てくるのがおもしろい
依存と洗脳
推しがいることは幸せだけど、一つのことに依存しすぎると自分が保てなくなるし結局幸せではない時間が増えたりするな、と読んで改めて感じました。他人にはイニシアチブを握らせない伊織が好きです。続きも楽しみ。