あらすじ
「普通なんて実は無いんじゃない?」
誰かの言葉に気付かされ、誰かの言葉に救われた。
私と同じ気持ちを持つあなたにも出会えた。
生まれて初めて、この人生に普通の幸せを感じた。
でも…この私の歪みは消えない。
幸福は麻薬のようで、束の間の痛みを忘れさせてくれるけど
それを失う時の苦痛は耐え難い。
それならいっそ、幸せなんて要らないんじゃ無いんだろうか--
みんな私の中身なんか知りもしないし興味もないくせに。
そんな空虚感を感じながらも、
一週間に一回、彼女は誰かの「彼女」になる。
そうして、都合のいい女を演じる。
「幸せな家庭」を手にすることができなかった雪。
将来に何の望みも抱けず、メイクで火傷の痕を消し、己を偽る事で生き延びてきた。
そんな彼女の選んだ仕事は「彼女代行」。
最初は雪の客として出会った壮太だったが、次第に雪に夢中になってしまう。
しかし、家族に愛されて育った壮太に対し、雪は分かり合えないという実感だけが強くなってゆく。
偽りの関係、偽りの存在から発生した想いもまた、偽りなのか。
人と人との関係と男女の恋愛感情。
必ずしも深い関係だけが良い訳ではない。
心の距離について考えさせられる、ダークではなくビターな物語。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
正之さんはとても良い人だと思うし
それに対して、ゆきちゃんも色恋ではなく
誠実にお断りしてくれて良かったと思う。
雪の母親はせめて都合が悪くなったくらいの連絡も入れられないのか。
精神年齢が低過ぎる。
太陽が反抗できたのは良かったけれど
どうしても雪に対する気持ちが上擦りがちで
心配で家まで来たというのもぎりぎりの行為だし
ただ寝ていて気が付かないことだってあるだろうに。
雪が刺す言葉だと分かっていて放ったのは
傷つけることではあっても言って良かったと思う。
どちらかと言えば自分は良いことがあった訳で
なにかあったらしい雪を気遣ってくれても良いのではと思うが
俺よりマシという言葉が出てくるのが最悪だし、
太陽と合わないだけで人と付き合うのが無理だとは
雪ちゃんには思って欲しくない。
雪と太陽
母親が幼少期の雪に「何をした」かがようやく描かれる。
長く引っ張られたのですごい想像もしていたが・・・。
ちょっとだけ登場の留奈のキャラがやはりいい。重たい
境遇なのに明るくて。
次完結とのこと。楽しみだが寂しくもある。
Posted by ブクログ
正之さん最後まで素敵なお客さんだったなぁ。いい人であろうと努力しているのが伝わった。どっちの母親もグロいし気持ち悪い。期待しないのが1番なんだろうけどしちゃう。惨め。