【感想・ネタバレ】死物語 上のレビュー

強烈な個性を持つ登場人物たち、ドライブ感あふれる独特の文章、先の読めないストーリー展開、そして唯一無二の世界観。人気ライトノベル作家・西尾維新の魅力が全て詰まっているのが、本作「物語シリーズ」です。

ツンデレというよりツンドラって感じの毒舌ヒロイン・戦場ヶ原ひたぎをはじめとした、怪異と出会った少女たちと巻き込まれ型主人公・阿良々木暦が繰り広げる、不可解で不条理な物語群。独特な新房演出と物語世界がハマりすぎて、7シリーズ+2作の劇場版が制作されたアニメ版から入った人も多いのでは?(阿良々木くんのセリフが全てCV神谷浩史で再現される〜)
1冊あたりが分厚いうえに巻数も多く手を出しにくいイメージの西尾維新作品ですが、本シリーズは1話あたりがサクッと読みやすいボリュームになっているので、入門編にもぴったり。というか、サクサク読みやすすぎ、面白すぎで日常生活に支障をきたす……!

西尾作品らしいキャラクターのポップな破天荒さで読ませ、「人間の弱さが怪異を呼ぶ」というテーマで沼に引きずり込む――清く正しく読書を楽しんでいたはずなのに、いつの間にかぬかるみに足を取られたように心を囚われてしまっているだと……?
自分で自分がコントロールできなくなるほどに、猛烈に何かにハマりたい。そんな願望を持っている人なら読まない手はありません。めくるめく西尾維新ワールドに「蕩れ」ちゃってください!

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Posted by ブクログ

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〈物語〉シリーズにコロナ禍という現代の要素が入ってくるなんて思っていなかった。そうか、地続きの世界だったんだ。昨今生み出されるコロナ禍の物語の中で「裏のコロナ禍」を描くのは西尾さんくらいなのではないか。まんまとやられた感あり。終わりに近づくにつれて「上巻で終わっちゃう感」に焦る(下巻にどうつなぐの?)。下巻は別の話でした。一安心。

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2021年12月01日

Posted by ブクログ

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コロナウィルス感染を扱って、そんなに現実にリンクしてくるとは思わなかった。忍とスーサイドマスターの関係が好き。

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2024年02月06日

Posted by ブクログ

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冒頭大学生の阿良々木君がコロナ禍でアパートから実家に帰っていたので社会人編との時系列は?と混乱。忍が突然スーサイドが心配なので旧アセロラ王国に行きたいと言い出した。勝手に動くと色々支障が出そうなのて影縫さんに連絡した所、彼の地では吸血鬼だけが感染する死の病が蔓延しており原因究明中。依頼を受けた二人は(斧乃木ちゃんにより物理的に)彼の地に飛んでスーサイドと対面する。ここまでが西尾節全開の会話劇なんだけどいかんせん長過ぎて離脱しそうになる。死の病の真相とコロナを上手く絡めていったのは相変わらず上手いが後半も動きがなくて消化不良。でも斧乃木ちゃんと忍は相変わらず可愛くて良い。

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2022年09月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

p.73
必需品じゃなかったら生まれてないし、もっと前になくなってるよ。
本っていうのは、こういうときに禁止にされてしまうくらい楽しくて我慢しがたい、なくてはならないものだと。
p.162
『死にたい』と思うのは致って自然な生き物の生理現象だけど、『死んでもいい』は命の放棄でしょ。誉められたものじゃないし、その気持ちは悪と言ってもいい

ストーリー全体としてはうーん…、いまひとつという感じでしたが、斧乃木ちゃんの素敵っぷりは健在でした。
撫子と斧乃木ちゃんが奮闘するらしい下巻が楽しみです。

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2021年11月06日

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