あらすじ
京都の寺町三条にある骨董品店『蔵』でバイトする女子高生・真城葵は、この店のオーナーの孫であり、『寺町三条のホームズ』と呼ばれている家頭清貴と二人、店に舞い込む奇妙な依頼を受けることに。オーナー宅での骨董品密室破壊事件で鑑定士としての矜持を試される「目利きの哲学」と、凄腕の元贋作師が、かつて贋作を売りつけた富豪に依頼された絵の謎に迫る「ラス・メニーナスのような」他1編を収録した、第4回京都本大賞受賞の超人気小説、コミカライズ第3弾!
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かっこいい
今回は贋作を取り扱うお話が多かったです。
贋作=悪というイメージでしたが、元贋作師と購入者のお話を読んで、贋作も持ち主が満足しているならありなのかな?と考えさせられました。
素晴らしい舞台設定
由緒ある骨董品、美術品の鑑定ミステリーに古都は最適な舞台設定です。小気味よい謎解きを楽しんで読んでいます。登場人物の柔らかい京都弁。特にホームズ清貴の京都弁の決め言葉がいい。古都の風景、名所が随所に出てきて歴史の蘊蓄が披露されるのも興味が湧きます。北大路、今出川(いまでがわ)、哲学の道----通りの名前からして古都を感じます。ホームズ清貴と葵には適度な距離感があるものの、お互い、相手のことを気にかけており、二人の関係が今後どう発展するのか気になります。傍観者的な立場だった葵が、いつの間にかスタッフの一員として受け入れらていますね。ホームズ家族や周囲の人達からも大事にされていることが伝わってきて微笑ましいです。ところで、第2巻巻末付録で紹介されているアニメのアフレコ現場。「塩でもまいといて下さい」のイントネーションが気になっていました。この3巻にそのセリフが出てきましたね!文字で読む京都弁も心地よいものですが、アニメで音声も聞いてみたいという気になりました。
不穏な雰囲気...
骨董といえばつきものの贋作。やはり出てきましたね。それでも物語自体は温かい展開となりますが、この巻のラストは不穏な雰囲気。
続きが気になります!