あらすじ
タルシュ帝国からの航海の途中で、行方不明となった皇子チャグムを探すため、バルサはロタ王国へむかう。一方、北の大陸には、タルシュ帝国の侵攻がせまっていた。
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Posted by ブクログ
1日に文庫が出るだなんて。そりゃないぜ。というのはさておき。一気読み。バルサの「年だな。」と感じられる部分が、ほぼ同年代として。気持ちは変わらないんだけど、やっぱもろもろおっつかない部分があってねぇ。と共感。でも、年を取っただけ、経験を積んだ分だけ、立ちまわれることも増えて。チャグムを思う気持ちと、やっと再開できたチャグムとのギャップに戸惑いつつも、長い長い旅がひと段落したような。でも、これからはじまるさらに長い旅に期待と不安を。
Posted by ブクログ
いよいよラスト三部作に突入。
前作「蒼路の旅人」で海に飛び込んだチャグムを追ってバルサが動き出した。
チャグムの計画は、たくさんの複雑な各国の事情や、チャグム自身が新ヨゴ皇国ですでに死んだ者として扱われている事実、また、予想以上のタルシュの力の及び方を前に思ったようには進まない。
なんと、カンバル王側近にもタルシュの息がかかっていた・・・!
誰にどんな思惑があって、どことどこがつながって・・・あぁ、もう混乱!
私の頭では一度さらっと読むだけでは、あちこちにほころびがあって、読みながら頼りない記憶をさぐる、読み進める、一度頭の中で整理してみる、読み進める、記憶をさぐる、頭の中で整理・・・んあぁぁぁ!となる。
驚いたことに、上橋さんは執筆の際、プロットを立てたり、メモをとったり一切しないとのこと。あとがきにそう書いてあって、どんな頭脳をお持ちなのか察しがついた。この頭脳がなければ、いくら筆力があってもこんな壮大な物語はできまい、とつくづく思った。
バルサとチャグムが再び、試練を共にすることとなって、わくわくせずにはいられない!すぐにでも第2部へ突入したくなる本作たっだ。
Posted by ブクログ
守り人シリーズ、そして旅人シリーズの集大成となる最後の物語。今までの話が統合されて出てくる感じで、一気読みしてきた身としては感慨深いものがある。何年もかけて読んでいたら登場人物を忘れてそう(笑)
チャグムの足跡を追いかけて、いつもぎりぎりのところまでたどり着くのになかなか会えずにもどかしく感じたが、最後にああなってこうなって、うーん序章にぴったりだという展開とオチ。
しかし世界観が広がりすぎたせいもあるかと思うが、タルシュ帝国がロタ王国に感づかれてほしくなかったことをチャグムはイーハンに教えたかどうか、というところが省略されていたり、チャグムの追手がそれだけしかいなかったの!?と疑問に思ったりする場面もあった。追手といえば、バルサが人を殺したのは(このシリーズでは)初めてじゃないかな…。それだけ緊迫感があったということか。
Posted by ブクログ
蒼路の旅人のチャグムの話から再びバルサのストーリーへ。ここで2人の人生がまた重なり合う。情報を得ながら、時に命の危険に身をさらしながらチャグムを追うバルサ。そしてバルサが襲撃にあうチャグムの命を助け、チャグムの成長振りに驚く。
ここからまた2人のたびが始まる。そのたびを見届けたい気持ちでいっぱいになる。