あらすじ
厄介な「居候」が百鬼夜行に帰って以降――再会した妹に「共に暮らそう」と言い出せず、むなしく日々を過ごす喜蔵は、多聞と名乗る男と馴染みになる。 優雅な声音と物腰で女性を虜にする多聞だが、喜蔵が営む古道具屋で買うのは、なぜか付喪神の宿る品ばかり。 同じ頃「女性だけを狙う妖怪が出没する」との噂が浅草を賑わせており・・・・・・。 閻魔顔の若商人と可愛い小鬼が妖怪沙汰を万事解決? シリーズ第二弾!!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
優しい付喪神に囲まれているのに、相変わらず仏頂面の喜蔵。小春がいなくて寂しいのはわかるけど、大人げないなぁ。そこがいいのだけど(^^)
そんな彼に近づく多聞という男。
やはり楽しい。
何度読んでも面白い。
Posted by ブクログ
一鬼夜行の2作目上編。
1作目から半年後の話。
主人公達のその後を覗きつつ、また事件に巻き込まれるのですが、
その巻き込まれ方がなんとも彼ららしいと読んでいてつい笑みがもれました。
後編は?この謎はどうなるの?と先が気になります。
Posted by ブクログ
喜蔵さんが前作よりも穏やかになった気がする。
家族が出来たり、友達が出来たり、なかなか楽しそうなのに、月夜の晩に空を見上げる喜蔵さんは切ない。
今回も慌ただしく賑やかだけど、喜蔵さんが落ち込んだり寂しがったり、情けない姿が多い様な。
夢中で読んでいるつもりはなかったけど、止まらず、そのまま下巻まで読みふけってしまった。
Posted by ブクログ
シリーズ初作での軽妙洒脱かつドタバタの展開を或る読友は「妖怪版ドリフターズ」と称した…その正鵠を射抜いた例えはさすがはこちゃんさんである(笑)
で、続く第二作目は気合い充分の上下巻!その長さにストーリーは耐え得るのか?ドタバタ劇に破綻はないのか?などの心配を他所に飽きさせずに面白く読ませる筆力はどうやら本物のようだ。
特に短篇「宙色三景」でも披露してくれた絶妙の時空の操りはお見事で今回は百目鬼の幻影に絡ませて物語を横に拡げるのではなく過去に遡り深みを増していく手法は最早エメルマジックと言っても良いだろう。
ワクワクと期待感を持って下巻へ…
Posted by ブクログ
『一鬼夜行』シリーズ第二弾。
小春が百鬼夜行に戻ってから、月を見上げては小春が落ちてこないかと
切ないくらいに願っていた喜蔵。
そんな折、やたらと女にモテル多聞と馴染みになるが、何故か
付喪神の宿る古道具ばかりを買っていく。
そして浅草では女性ばかりを狙う妖怪騒ぎが起きていて
その調査の為に小春が降って来た(^◇^;)
今回は多聞の正体と目的なんだろうけど、メインは間違いなく
付喪神となった硯の精が目覚めた頃の思い出話でしょう。
切な過ぎて泣きましたぁ~(ノ◇≦。)
Posted by ブクログ
鬼より鬼らしい古道具屋の店主喜蔵と斑頭の少年のような鬼小春の妖怪記譚大二段。
小春が夜行に帰って半年、喜蔵は気がつけばまた小春が落ちてこないかと夜空を見上げていた。そんな喜蔵の前に現れたのは妙に気安い色男、多聞。彼は、喜蔵を食事に誘い、なぜだか付裳神付きの古道具ばかり買って行くのだが。
喜蔵、多少は素直になったかと思ったら…むしろより意固地になってる気が。小春の分、硯の精が大活躍。小春も相変わらずかわいい。感想は下を読んでから。
Posted by ブクログ
続きものである、ことの魅力がふんだんに鏤められた2作目!
1作目で、おそらく最強の人物だろうと見受けられた深雪。
今作でもまさに「無双」といった風の強さで素晴しかった。
彼女の同僚は、彼女を「強いばかりじゃない」と言った。
それは、そうだ。
しかし彼女は、そんな面も含めてやっぱり強いのだ。
次作からの活躍も楽しみだ。
ちなみに彼女をひっそり見守る天狗殿は、
主人公である兄よりも彼女を助けるべきポイントをおさえていたと思う。
今回、兄は本当にがんばったのだけれど
一番のおいしいところは奪われてしまったね。
……と、主人公以外の人物の感想から書いてしまったけれど
このシリーズ、主人公以外の人物がとても魅力的なのだもの。
今作で言ったら、多聞、そして硯だ。
硯の辿って来た数奇な年月、
硯の想い、
さらには
墨をすられ硯として使われる感覚にすら、
ひきこまれ、同調し、感じ入ってしまった。
もちろん、主人公も好きだ。
ツンどころか、けっこう酷いことズケズケ言うし、
そのくせ臆病だし、
臆病かと思えば妙なところで思い切りがいいし、
そして、最後まで全くデレない。
ラストでやっとちょっと、といった程度。
そこがいい。
今作、また彼は一歩進んだというか、殻を剥いた感じ。
前作での「奇跡のような成長」の効果を
永続的なものとして描いていないところはとても魅力だった。
主人公の幼なじみは、相変わらずの残念っぷりだったけれど
相変わらずイケメンだった。
彼は本当に残念な人なのだけれど
大事なものを大事にする、
まっすぐさや芯のしっかりしたところを持っている。
魅力的だ。
彼の家族もまた魅力的でいい。
次巻以降、どこかでじっくり読めることがあるだろうか……
ぜひ、期待したい。
彼の馴染みの岡場所のメンツも、
主人公のじいさん・ひいじいさんについても、ぜひ!!
そして今回、キーパーソンになるのが多聞だ。
今作以降、しばらくはメイン登場人物の1人になってくれそう。
彼もまた、魅力的なのだ。
誰よりも謎。
誰よりもカオス。
けれどちらっと見せる一面は誰よりも「人間らしい」ような気もするのだ。
彼が秘密を抱えていてくれることで
読者としては「あ、この作品また続きが出てくれるのね☆」と
安心できる。
多聞、GJ!!!!
小春については、
もう、何も言うことはない。
実は主人公以上に不器用で素直じゃないヤツなのではないかと思うのだけれど。
小春にはもう、魅力しかなく
感想を述べたくなる、よりは
ひたすら見守っていたい存在。
愛おしい。
さて。
登場人物が増えたことで、物語に広がりができた。
と、いうこともあるけれど……。
もともとこのシリーズは、とても多面的だ。
人間の世界と妖怪の世界。
主人公の生きる時代・主人公の祖父や曾祖父の生きる時代。
今作から、それに加えて多聞の登場で
現実・幻、という軸まで出来てしまった。
読みながら「これはどっち…?」と、私も惑ってしまったし
むしろ多聞の見せるそれは「どちらも本物」でさえある。
このシリーズはそんな、
いろいろな軸が交差して、重なり合って、混じり合って、
そうして滲んでしまうような場所が舞台となっているのだ。
舞台上の人物たちも、巻がすすみ
より深く・鋭く、個性がエッジをきかせてきている。
みんなの感情も思惑も広がって、どこまでも多層構造な物語だ。
また、2作目の今作の特徴としては
「振れ幅がより広がった」こともあげられると思う。
もっとやさしく、
もっとせつなく、
もっとエグく、
もっとおどろおどろしく、
もっと気楽で、
もっと楽しく、
もっと鋭く、
もっとおもしろい。
……次巻以降、本当にどうなってしまうのだろう。
この作品とは、これからも末永く付き合って行きたい。
Posted by ブクログ
喜蔵はどんどんと人間らしさが増すなぁ。強くて臆病で寂しがり屋で一人が好きで、本当に面倒くさい人間。彼の周りは妖怪ばかりで、人じゃないからこそ彼のことを分かってくれて、でも人じゃないなら認められなくてぶつかって。
更に人間味を増して行くんだろうな。
Posted by ブクログ
続編の今回も楽しく読んでいます。まだ、読んでいる途中ですが、一ページ毎に期待が膨らむ感じ。ちゃんとしたレビューは読後に入れるとして、「墨をするしか脳のない硯」160ページ、はよいのでしょうか?能のない?前作でも、あれ?と思う記述がありましたが、細かいことだけが気になっちゃうんですよ。
上は途中までで書いたレビューでした。
今、読み終えました。上巻はわりと予想の通り展開していくなーという感じで、安心感を持って読み終えました。登場人物の能力も洗練されてきたな〜、後半に期待の展開、愛すべきあいつはどうなるのかなー?
ただ、211ページに「ひとつ返事」なる言葉が出てくる。ところどころに抵抗感のある言葉遣いをするんだよな〜、それが星一つのマイナスとしました。
Posted by ブクログ
一鬼夜行二作目。
上巻なので、まだ解決はしてないのですが、小春がとってもよいですね。かわいい。
何より小春が出てくる前と出てきた後のテンポがまるで違います。これから敵の手中に向かいところ。がんばれー!
Posted by ブクログ
2015.2.12
あれから半年
鬼面な人間 喜蔵 と かわいい鬼 小春 のてんやわんやな話 第二弾
彦次が行方不明になり、腑抜けな妖怪(?)が蔓延り、女子はおかっぱになり、喜蔵に友ができる?
一巻の途中にフラッと(一巻の話に全く関係なく)登場してた妖怪が今回の主役。でも、硯の精がいい働きしてます
Posted by ブクログ
一鬼夜行シリーズ 2作目。
前回の話から半年後。
前作でこのシリーズが大好きになったので続編があって嬉しい!
今回は人を引き付ける魅力のある色男・多聞が登場。
ほんの一寸喜蔵に人間らしさが出てきた?月を見上げたり、味噌汁冷やしたり…
Posted by ブクログ
どう考えても、下手人は一人しかいないだろ、と突っ込みながら読み進めました。
いや、黒幕いるから二人なんだけど。
ま、それは読者だから思うだけで、喜蔵と小春には無理な話。
事件の概要が判明したところで、下巻へ続く。
飄々としてトリックスター的な多聞との対決です。
Posted by ブクログ
第2弾。小春がいなくなって半年、ほぼ以前と変わりない生活を送る喜蔵。しかし、戻ってこない小春のことを思い夜空を見る喜蔵を見守る付喪神や彦次、深雪たちは…。喜蔵の頑ななまでの防御は切ない。心の傷は何年経っても癒えることはないようだ。けれど、それを見守る人々の言動に心が温かくなる。下巻へ。
Posted by ブクログ
一鬼夜行シリーズ2作目上巻。
前作は文章が読み難く台詞も誰のものだか分かりづらいと感じたのだが、格段に読みやすくなっている。
登場人物がいきいきと描かれていて、情景が思い浮かんでくる。
1作目でやめないで、続きを読んで良かった。
たまたま、節分の前あたりから読み始めたので、季節感もぴったり。
Posted by ブクログ
上、読み終わり。話があちこちに広がっていて、やっと大筋が見えて来たところ。妖怪が妙に分別くさかったり、説教くさい、人間臭い。硯の生い立ち、楽しみに、これから下巻をひらきます。
Posted by ブクログ
喜蔵と小春のコンビをまた読めることが嬉しい。一鬼夜行だけで綺麗に終わっているだけに、二人がどのような再会をするかと思いきやなんともデジャヴな再登場の仕方で微笑ましい。誰も彼もが相変わらずだけど、今作では硯の精がキーとなっているようで下巻が楽しみなところ。胡散臭いと思いつつ多聞のキャラクタが良い。
Posted by ブクログ
「一鬼夜行」の続編とは知らず、手に取ったがために、「???」が残る部分はあるものの。小春かわいい。
妖怪がよりどりみどり。付喪神もでてきて、なんだか妖怪好きにはにまにまがとまらんお話だぞ。 閻魔顔の喜蔵のトリッキーな性格も悪くはない。