あらすじ
閻魔顔の若商人・喜蔵が営む古道具屋「荻の屋」に、見合い話が持ち込まれた。 相手は両親を亡くしたばかりの由緒ある家の跡継ぎ。 この縁談、果たして妹の深雪のためになるのか。 思い悩む最中、喜蔵はなぜか妖怪たちに襲われる。 危機を救ってくれたのは鬼の小春だったが、どうも様子がおかしくて――。 喜蔵の初恋も明らかに? 明治人情妖怪譚シリーズ第五弾!
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Posted by ブクログ
鬼の祝言って誰の祝言?って思ったらそっちの鬼だったのね(ネタバレ注w)
それにしても今回は話がぐっと進んだ感あり、これまでも結構大きな風呂敷を広げ気味だったのに加えて新たなキーパーソンも続々登場でどうするのかと思いきやぐぐぐぐぐっと結び目を一気に締め付ける力技で(まぁひとつふたつこぼれ落ちたのもなきにしもあらずだが…)ひとまずお見事としておこう。
時空を駆ける人と妖の心に揉まれそれぞれが変わって行く小春と喜蔵、それを成長と呼ぶのなら辿り着く道の先には必然とも言える別れ有り…いよいよ物語も佳境へ、さてどうなる
Posted by ブクログ
気のせいかな?
今までとは少し違った作風の印象。
ほんとに小春はもう喜蔵たちに会わないつもりなのかしら。
でもそしたら…今後の展開どうすんの?という疑問と。せっかく喜蔵が集めた署名が無駄になってしまうんじゃないの?という疑問に、悶々としました。
もーどーするつもりなの作者~??
次巻が気になります。若干の不安まじりですが、期待してます。
Posted by ブクログ
このシリーズに出てくる人(と妖怪)、全員好きすぎる!
相変わらず容赦ない。喜蔵と小春との間にある、とても固いのに脆い絆。埋められない溝なんだけど、要は彼らは、その同じ溝を共有しているということなのよな。
あと深雪さん相変わらずイケメン!
…でも、今回一番のイケメンは綾子さんかしら??
喜蔵もがんばった!!!!
ちょっと感動したよすごい変化じゃない!
桂男と初さんの終章でのシーンも素晴らしかったなぁ。
Posted by ブクログ
今回は喜蔵がちょっぴり素直でよろしい。
というかこれまで読んできて、もしかしてーとほんのり思っていたことが当たっていたのでなんか嬉しい。それは難しい道だろうけれど、深雪共々幸せになれるなら頑張ってほしいよ。
最初の方の縁談話はわざと深雪と思わせるように書いているなあと思ったんだけど、ちょっと読者にはわかりやすすぎたかも。読者もきっちりだましてくれたならもっと楽しかったかな。
あと妖怪が多くなりすぎて時々頭がこんがらがった。でも付喪神たちは楽しい。
初さんは笑えばかわいいのに。そして初恋だったんだねと思うと切なくもあるよ。だけど最後ちゃんと哀しいだけのまま終わったわけじゃないし、これから喜蔵ともまた違う縁を紡げたらいいなと思う。
ところで天狗がすげーよいところで出てきたんだけど。小春と一緒に突っ込んでしまった。お前じゃない。
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一鬼夜行シリーズ第五弾「鬼の祝言」。
タイトルから想像したのは、ついに喜蔵と綾子の縁結びが叶ったのか。ということは、これでシリーズも終幕なのか、でした。
いやいや、それはないでしょうという結末。
祝言の相手として登場したのは、家の因縁に囚われでいる初という女性。彼女がなぜに喜蔵を選んだのかは終盤で明かされるわけですが、ここが別れ話になってしまうのはいいとします。こう言っては何ですが、初自身の記憶感情はどうあれ、読者としてはぽっと出の女性に靡くのは違うよね、というところです。
いくら金持ちだからって、引き出物が豪華だからって、フローラ選ぶのは違わないか?というのに近い。
しかし、その後の顛末はどうしたことか。
確かに、これまでの人生経験から屈折してしまった喜蔵と綾子が、あれよあれよと恋仲になってしまうのは、疑問ではあります。依存し合うだけではないのか?という不安もあるのですが、拒絶は違うでしょう喜蔵さんよぅ。
人間嫌いは少しずつほぐれてきているけども、こればっかりは意固地というか臆病すぎやしませんか。自分から歩み寄る努力というものを、ほんの少しだけどできているかに思えたのですが。
彦次を殴ってばっかりで、実のところ気持ちの面で彼に甘えっぱなしな点もそろそろいらいらが募っていますし、なんだかよろしくないです。
Posted by ブクログ
一鬼夜行シリーズ 5作目。
”鬼”の祝言から展開する今回のお話。
いつもの面々とドタバタやりつつも、喜蔵と小春の絆や信頼感はより強くなっていたし、毎回終盤の展開がどうしてこんなに素敵で温かいんだ。
初と桂男がいい味出してた。やっぱりこのシリーズ好きだ!