あらすじ
江戸幕府が瓦解して五年。 強面で人間嫌い、周囲からも恐れられている若商人・喜蔵の家の庭に、ある夜、不思議な力を持つ小生意気な少年・小春が落ちてきた。 自らを「百鬼夜行からはぐれた鬼だ」と主張する小春といやいや同居する羽目になった喜蔵は、次々と起こる妖怪沙汰に悩まされることに―――。 めっぽう愉快でじんわり泣ける人情妖怪譚!
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Posted by ブクログ
こちらの小説が原作のコミックから入りました。
コミックも気に入っていますが、原作の小説はその更に上を行くほど、読めば読むほどこの世界感にずっといたいと思わせてくれる作品でした。
また、この作品が作者にとっての大賞の応募作であり、デビュー作であることに驚きを隠せません。本当に感服で仕方がないです。
シリーズものになっているようなので、ぜひともこれからも読んでいきたいと思います。
Posted by ブクログ
某アンソロジーのおかげで見付けた作品♪
人間なのに見た目閻魔の喜蔵のキャラがないす。
怖い見た目で、それ風にふるまっていても、本当は
そうでないことがわかっちゃう(笑)
そんな喜蔵のもとに降ってきた自称「鬼」の小春。
ご近所の人たちもなんだかおかしい。
妖怪たちも、どこか憎めない。
こういうの、だーいすき!
Posted by ブクログ
始めから面白い。しかも読み進むと、さらに良い!
登場する1人1人、1妖1妖、みんな憎めないな〜。
話しがただ面白いだけでなく、生きている中での大切なことや思いにも途中さらっと触れられてたり。
喜蔵と小春。このままいくと最後のシーン、どう書かれるのかが途中から気になって、気になって…。見事です。今年に読んだうち、ベスト本の最有力候補。
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時代小説。明治初期の話。
一人の妖怪と、人に関わるのが嫌いな人間が出会って過ごして行く。
登場人物がみんな魅力的で、1冊読み終わる頃にはみんなが好きになってるような本。
悪い奴かも…やっぱりいい奴だ…え、やっぱり悪い奴なの…
と何度もドキドキさせられるが、悪い奴であって欲しくないって願ってしまうくらい、登場人物みんなを好きになってしまう。
面白かったので、このシリーズの他の本も買って読みたい。
Posted by ブクログ
妖の大舞台、百鬼夜行。その行進中に突然落ちてしまった鬼の小春は喜蔵という恐ろしい顔をした人間に出会った。喜蔵は他の人間が見ても恐ろしい顔立ちのうえ、人間不信から誰とも関わらずに古道具屋を細々と営んでいたが、小春に振り回され淡々とした日常が広がり始めて・・・。面白かった!妖には妖のルールがあり、人間には人間のルールがあって、相容れない部分はありつつも心を通わせる人間と妖の交流は切なくも温かい。癒された。
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夜行から落ちてきた小鬼の小春と、人間嫌いの喜蔵が中心となって、河童の頭領や牛鍋屋の娘も出てきて妖怪沙汰を解決していく日常系の話。大きな事件が起きるわけではないけど、ちょっとした出来事を解決しながらみんなの仲が深まっていって、小春の正体や喜蔵の先祖との関わりが終盤で出てくるほっこりするお話だった。
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文書は淡々としてますが、面白かったです。
喜蔵が小春と居ることに寄って周りの人間や怪の距離がどんどん縮まって…喜蔵はこれからどんな人に変わってゆくのかなぁ??と最後はホッコリしました。
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エメルさんは「夢の燈影」が初読み、新選組隊士の光と影を見事に描き切るその筆力は私的には折り紙付きなのだがポプラのマークと乙女チックな装画に気圧されなかなか手に取れずにいたシリーズ。
ところがどうだろう、そんな心配は無用とばかりにのびのびと力強く繰り広げられるのはかなり本格の妖怪絵巻。
文章の巧さもさることながら調べも万全で河童の弥々子登場にはニヤリとした物の怪ファンの方もおられよう。これはしゃばけシリーズどころか澪つくしをも超える傑作かもと期待は膨らむ。
夜行の列から落ちて来た小春さながら文壇に突如転げ落ちてきた不思議な力を持ったエメルという小鬼…物語同様旋風を巻き起こしそうだ
Posted by ブクログ
文庫シリーズ新刊を見て、せっかくだから第一作から読んでみます。小春と喜蔵。見た目が可愛い鬼ととっても怖い見かけの喜蔵。性格も人当たりも真逆なのに何だか通じるところがあって、面白い。続けて読んでみよう
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すずらん本屋堂で作者小松エメルさんを知り読んでみた。
江戸が終わってすぐの明治はじめの話。
あやかし物がすきなのでそれなりに面白かった。
シリーズものらしいので続きを読んでみようと思う。
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一鬼夜行シリーズ1作目。
江戸幕府瓦解から5年。強面で人間嫌いでへそ曲がりの喜蔵の元に小春というかわいい鬼が落ちてきた!
もう小春がかわいいー!箸の持ち方を教えてもらったり、拗ねたり、牛鍋をねだったり… 楽しくて暖かくてちょっとしんみりする良い話。
物語の終わり方も素敵なこと!
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キャッチーなタイトルに魅かれて購入しました。
江戸時代直後の時代物ですが、内はとても読みやすくてイメージしやすいです。
最近読んだ中では一番のヒット
Posted by ブクログ
鬼のような強面の古道具屋、喜蔵の庭に落ちてきたのは、百鬼夜行からはぐれた童のような小鬼、小春 。妖怪らしくない妖怪と、人間らしくない人間の奇妙な共同生活が始まる。
わんさか出てくる妖怪も、周りの人たちも優しくて、小春がかわいすぎて、怪奇もののはずなのに、ほんわかするお話でした。
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思いっきりグッとは来なかったけど、よくまとまった良作。
小さく積み上げて、最後にドンっと来るのかと思ったけれど、比較的軽め。
でも、設定の作り方は丁寧で好ましい。
Posted by ブクログ
「俺は百鬼夜行に欠かせない・・・・・鬼だ」
「百鬼夜行のくせに一鬼しかいないではないか」
喜蔵と小春の掛け合いに親しみを感じます。
優しく鋭い物語。
Posted by ブクログ
見た目は子供のような鬼の小春が百鬼夜行から落っこちた場所は
妖怪よりも妖怪らしい風貌と性格の喜蔵の家の庭だった。
へそ曲がり同士の共同生活?は、それなりに充実していたが
喜蔵の周りで怪がらみの被害が出てくる。
小春のとった行動は・・・?
喜蔵や周りの人間たちとの思い出話やら、
河童の女棟梁の思い出話などを間に挟んで話が進むのだが
これが最後の方で繋がって、絶大な効果を発揮する。
心の底からジワーっと暖かくなるような優しい作品でした。
シリーズみたいだから、続きも読みましょ(o^o^o)
Posted by ブクログ
百鬼夜行から零れ落ちてしまった鬼、小春と、人間なのに鬼のような顔をしている喜蔵のお話。
とにかく小春のキャラがいい。やんちゃで人をくってって小面憎くていつもお腹を減らしていて、ヒトではないのでヒトよりも少し高い位置からヒトを見ている。
河童の弥々子は妙にリアルで、河童がほんとに居たらこんな感じかもって思わせました。
喜蔵の周りで起こる妖怪騒動といってもそんなに大事件はなく、ヒトとヒト、ヒトと妖怪の関わり、情とつながりがお話のメインです。
表紙の絵はちょっと優しすぎて喜蔵のイメージと違う気がしましたが、小春はきっとあんな感じ!もし続編が出たらぜひ読みたいです。
Posted by ブクログ
明治初期、強面で人嫌いの若商人・喜蔵の家の庭に、小生意気な少年・小春が落ちてきた。自らを「百鬼夜行からはぐれた鬼」と主張する小春と、喜蔵は嫌々同居することとなる。
かなり巻を重ねているシリーズの1作目ですが、今回初読で、作家さんも初めての方。ほかにも感想で書いている方いらっしゃいますが、なぜか序盤すごく読みづらく苦戦してしまいました。慣れるとすらすら読めるんですが。
今調べたら漫画も出ているようで、試し読みで「強面の喜蔵」がすごい美青年でびっくりしました(笑)
メインのストーリーとしては、人間と妖怪の人情噺です。
妖怪よりも妖怪らしい、強面不愛想な喜蔵が、鬼の小春と共に妖怪がらみの事件にに巻き込まれたり解決したり。
無関心で冷血ぶっているけど実はお人よしの喜蔵と、鬼だけど明るく社交的な小春がいいコンビで、笑えるとともにほろりと来ます。
また、周囲の人間や妖怪たちも憎めない人(妖怪)ばかりで、途中に挟まれる周りの妖怪たちの過去話も物語の最後に繋がり、長命だからこその縁というのも素敵だなと思いました。
優しい、歴史と人情と妖怪話。おもしろかったです。
***
こちらは”ほんの百年前”の、「あやかし」や「気」との交歓記録。
→『家守綺譚』 (新潮文庫)/梨木 香歩
Posted by ブクログ
ある日突然空から降ってきた妖怪と、妖怪のように人相の悪い人間の物語。
読み進めるにつれて、登場人物の魅力が増してきて、読むのが止まらなくなりました。
それぞれの生き方が大切にされるエンディングで、最後まで楽しく読むことができました。
心を澄まして、妖怪の存在に意識を向けたくなりました。
Posted by ブクログ
江戸から明治へと移り早5年。初めて参加する百鬼夜行に浮かれていた子鬼の『小春』は、突如商家の庭先へ落ちてしまう。その家の主は、妖怪よりも恐ろしい顔をした『喜蔵』という男で…
ジャイブ小説大賞受賞作。
長く続いた江戸の風情を色濃く残しながらも西洋の文化が混在する、人と妖とが違和感なく混在できる時代。
明るく快活で、一見人の幼子のようにしか見えない妖怪と、無愛想で人に心を開かない若い男が同居するはめになる。そこに町の人や他の妖怪も巻き込んで怪奇を解決していく…となれば、おのずと進む方向は見えて来る感じ。二人が絆を繋ぎ、特に喜蔵がどう変わって行くかを描くのかという点に尽きると思う。で、そんな話。
喜蔵がダメ押しされた友人との一件は、「それはあなたも無茶言ってない?」と思わないでもなかったけど、読み終わってみれば、それだけ友に甘えてたのかな?とも思える。それだけに裏切られた感が強まったのかもと。
何はともあれ、さらっと楽しく読めた。
Posted by ブクログ
百鬼夜行から落っこちた妖怪の小春。
小春が落ちた庭の主(妖怪より妖怪らしい悪人面)古道具屋の喜蔵。
牛鍋屋の深雪。
女河童の弥々子。
顔だけが取り柄の情けない色魔(喜蔵の元親友)彦次。
喜蔵の夢に現れる件
喜蔵の家に小春が居候することになってから妖怪絡みの変事が次々起こる。
Posted by ブクログ
強面で人間嫌いな青年が、百鬼夜行からはぐれた小鬼と同居することになって少しずつ変わってゆく物語。
最初はいまいちと思ったが、読み進むにつれキャラにも好感が持てるようになって面白かった。しかしどこか淡白で、それが持ち味なのかもしれないが個人的にはちょっと物足りない感じ。
Posted by ブクログ
2014.10.10
期待し過ぎたかな…?いや、でも?
夜行から落ちた 鬼 小春と妖怪達も恐れる鬼以上の強面の 喜蔵 の話。
いくら明治の世になったからと言っても金色の髪の子に 他所様からのツッコミは無いのかいっ!
ほとんどの内容が 問題起きる→二人で解決する→絆深まる…ってので、喜蔵のお仕事描写が無く、仕事しろよっ!って思った。客 来ないけど…
せっかくの古道具屋設定も付喪神が出てくる以外 何も無くて残念…(´Д` )
時代描写も時々 現代で言うと… と説明が入るのが、対象が低めなので諦めるが( ポプラ社だから )私的には要らなかった。
後半で ちょっと泣けた。
続きが手に入ったらまた読むと思う。
あと、妖怪達がいっぱい出てくるので コミカライズは購入予定。
Posted by ブクログ
装画:さやか
装丁:松岡史恵
時は明治のはじめ。骨董を扱うしがない商人、喜蔵の家に夜しりもちを着いて痛がっていた、小生意気な少年・小春。自分は大妖怪の鬼で、百鬼夜行からはぐれたと言い、腹をすかせている様子。追い出そうとする喜蔵だが、なぜか同居することに。それから次々に妖怪が集うようになって…
無口で鉄面皮な喜蔵がいいキャラ。そして、まわりにあつまる人々の
過去のエピソードもうまく収まって淡々としつつも温かい一遍に。
妖怪話がそんなに好きではなく個人的なツボに
はまらなかったのでちょっと評価は辛め。
Posted by ブクログ
独特の「ちょっと説明臭い」文体が、
今ひとつ私の趣味と合わないかな(^ ^;
どうやら私は「テンポの良いセリフ回し」が
好きなようだ(^ ^;
Posted by ブクログ
時代背景や登場人物、またその経緯があまり生き生きとしていませんでした。言葉にも違和感が感じられ、「妖怪」という言葉自体もまだこの時代では世間に広まっていないはずでは?などと考えてしまいました。しかし、とくに気にすることなく読めば、あたたかい物語だと思います。小春には良い奴なのか悪い奴なのかと騙されっぱなしでした。続きもすでに買ってしまいました。
Posted by ブクログ
ううーん、意外や意外、最後の方にホロリ。
でも表紙がちらついて、閻魔のような顔の喜蔵があんまり想像付かなかったり。
表紙のイメージって大事よー。
妖怪小説なのでも少しどろんどろんに恐ろしくても良かったのだけど、腹の虫のせいで台無しだ!そういうのも嫌いじゃないけど!