あらすじ
16世紀初頭・フィレンツェ。芸術など文化活動が花開いたルネサンス発祥の地。 そんな活気あふれる華やかなる時代に、貴族家生まれのアルテが画家工房への弟子入りを志願する。 女性がひとりで生きて行くことに理解のなかった時代、様々な困難がアルテを待ち受ける。
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16世紀初頭のフィレンツェ。この時代、女性が画家になることは前例としてあまりなく、主人公のアルテは画家工房に弟子入りを志願するも、断られ続けてしまいます。このマンガは、そんなアルテが女性画家としてどのように生きていくのかを描いた作品です。そのテーマだけでも十分面白い作品なのですが、この作品、焦点はそれだけではありません。
様々な面白さがあるのですが、その中でも私はアルテが貴族生まれであることに悩むシーン(7巻)が好きです。この作品は、女性であることを理由に仕事を任せてもらえなかったり、あるいは勉強させてもらえなかったりといった逆境をアルテがどう乗り越えていくのかに焦点を当てることが多いのですが、このシーンはそれとは少し異なります。「貴族であった」という自分の過去が人に比べて恵まれているということ。それを本当の意味で自覚したアルテは、今までの困難を否定されたような感覚に陥ります。そこからアルテはどう立ち直っていくのか。今の自分に自信がない、もっと自分を好きになりたい。そんな人におすすめのマンガです。
感情タグBEST3
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この時代には
大変生きづらい選択をしているであろう主人公の、強さやたくましさに憧れます。
かっこいい!
是非とも一人前の画家になってほしいです。
中世のフィレンツェもかなりの男尊女卑社会だったなんて知らなかったし、その時代の生活様式や常識も知れてすごく勉強になる。アルテの前向きさと切り拓く意志の強さに惹かれる。
1巻から11巻まで一気読み!
1巻から11巻まで一気読みしてしまうほど
個人的には久々のヒット作でした。
ストーリーがとても面白い。
貴族の生まれでありながら、1人の人間として
生きていく為にアルテなりに辿り着いた画家職人の道。
そこに立ちはだかる女性という壁。
一つ一つの困難に悩み、親方のレオの一言に
助けられながら成長していく姿を応援しながら
読み進めています。
登場人物一人一人の背景がとにかく深く設定されていて闇がありながらも、どこか魅力を感じる
人たちばかりでそこも面白さの一つかなと思います。
個人的な欲なのですがイタリア貴族ファリエル家のユーリ様がイケメンすぎたのでラブの方も
期待していたのですが何もなく残念でした(笑)
恋愛漫画ではないので重々承知でしたが。
次はカタリーナ王女様とのお話。手強い相手なので次の展開をとても楽しみにしています!!
Posted by ブクログ
この時代にも関わらず自分の好きなことをして
生きていこうとするアルテ。
世間知らずでもあるのだが前向きで良い。
親方もアルテを性別関係なく人として見てくれる。
二言目には女女で正直周りの扱いには読んでいていらっとしてしまうし
アルテを応援したくもなる。
性別や立場ではなく自分という人間を見て欲しいアルテが
高級娼婦のヴェロニカを尊敬するところも真っ直ぐだし、
そんなアルテをヴェロニカが気に入ってくれるのも良い展開。
ヴェロニカは本当に素敵でこれはみんな好きになっていしまうという感じだし
男の庇護の外で生きようとしている女という同じくくりで
アルテのことを見ているのは納得した。
まだ16歳だし自覚もできない恋がどうなるかも分からないが
溺れるような恋は地獄への入口というヴェロニカの言葉もまた共感するものだった。