あらすじ
国王に押しかけ愛妾出現!? 王女にタンガの皇太子との縁談!? 日頃は剛胆なウォルも無敵のリィも敵国の策略を知って激怒した。この事態に対応すべく、国を挙げウォルとリィの婚姻が敢行される。だが、厳粛な式の最中、タンガから宣戦布告が届けられた。――剣を取れ! 国王の大音声が響き渡る!!
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Posted by ブクログ
第Ⅰ部「放浪の騎士」続編。
3年後のお話です。
3巻ですが、短編ではなく話は続いているけど事件が大きく3つか4つに分けて描かれている感じです。前巻もだけれど、リィは絶対に失敗しないし、ウォルも相変わらずお茶目だけど格好良くて周りの登場人物たちの個性も光っていて気持ちよく読み進められるのが魅力かなと思います。裏切りや味方が殺されるようなドロドロ物語が好きな方には向いてないかなー。私はそういう重いのも好きだけど、こちらはとても気楽に読めるので気分爽快で楽しいです♡
Posted by ブクログ
他の国との王女の結婚をさせない為に王様と結婚する事になったリィ。本人としては中身は男だし、それだけじゃなく結婚なんて勿論嫌。さらに自分の秘密も明かした上でそれでもいいならと警告するもさすがウォル。ウォルが相変わらず空惚けながらもかっこいいです。その後のタンガが攻めてきたら誰よりも早く駆けつけるし、そんなときでもリィと中断された先を続けようとする。フェルナン伯爵の育て方の賜物ですね。
Posted by ブクログ
紆余曲折を経て、リィとウォル結婚の巻です。
この辺りは「王女グリンダ」の下巻に書かれていた流れと似ているけど、こちらの方がリィが結婚に渋っている感じがして私は好きです。
結婚の障害として、リィの隠していた力。これはどうなのかな。グロいし、リィの無敵感がますます増長していって、あんまり好きになれなかったです。これだけ強いのに、剣を取り上げてなお秘密の凶器があるってどうなの……。
それに素直に怖がりつつ、そばを離れないシェラが可愛いです。シェラは心の闇も晴れてきて、どんどん「使える次女(もしくは従者)」化してきていますね。ヴァンツァーとの戦いも魅せられました。
ただ、ヴァンツァー戦でのリィの態度なのですが。「『だけど来てみれば一対一の勝負だからな。隠れて見ているだけのつもりだった』薄情なようでもそれが王女の礼儀であり、哲学である。」と明確に書いてあります。やっぱり第一部で、「何故バルロとナシアスの一騎打ちにリィは割って入ったのか」という疑問が再燃します。大好きなデルフィニア戦記ですが、この点だけはどうしても納得いきません。
まあそこはともかく、この巻最後の数行で、王女の呼称が王妃へとランクアップしました。今後、王妃となったリィの活躍に期待しつつ、次巻も再読致します。